気づかぬうちに諜報とテロ

皇紀2675年(平成27年)3月21日

 http://www.sankei.com/west/news/150321/wst150321……
 ▲産經新聞:逮捕の中国人がスパイ活動か 人民解放軍と定期連絡 日本の機械メーカー関係者にも接触

 チュニジアの首都チュニスにある国立バルドー博物館がテロリストに襲撃され、日本人三人を含む外国人観光客二十一人が殺害された事件は、犯行声明を出した犯罪容疑集団ISIS(ISIL)によるものか、或いはISISに忠誠を誓ったとされる「チュニジアのアンサール・シャリーア」の犯行によるものと見られています。まずは亡くなられた方に衷心よりお悔やみを申し上げます。

 両者で微妙に声明内容が異なっている点が気になりますが、いずれにせよ、外国人観光客を殺害した連中が隣国リビアで武装訓練を受け、チュニジアに戻ってきたのはほぼ間違いなく、わが国でも同じようなことが起きないとは限りません。

 つまり、日本人がISISで訓練を受け、日本に帰ってきて破壊行為に及ぶこともありうるということです。すでに複数の日本人がISISにいる可能性も指摘されており、私たちは日常生活における注意力を問われることになるでしょう。

 また、かつて比較的治安もよく、映画『スター・ウォーズ』のロケーション撮影が行われたことなどでも知られるチュニジアで、欧米の価値観と利権に基づき武器弾薬が持ち込まれたまったく余計な「ジャスミン革命」が起きたことは、「アラブの春」と呼ばれたリビアやエジプトでの革命を含め、決して彼らのためになったとは言えない現実を露呈しました。革命とは、ただ血を流して終わるものであり、それぞれの国柄に合った統治の形があるのです。

 さて、大阪府警察はよくぞ中共共産党人民解放軍総参謀部の機関員を逮捕してくれました。この手の中共人工作員を取り逃がしてきたわが国の捜査機関の中で、快挙(※注)と言えましょう。(※=いわゆる「スパイ防止法」が国会で成立していないため)

 以前にも申しましたが、中共人の工作は長時間をかけることに何らためらわないもので、少しずつ情報を抜かれますから、私たちは気づきにくいという特徴があります。

 不法残留と凶悪事件発生の温床になりながらいまだ続けられる技能実習制度にせよ、先日の講演会でも参加者から懸念が示された外国人への奨学優遇(経済的に困窮する日本人の奨学制度にはない優遇措置)にせよ、わが国政府も私たち自身も認識がひどく甘いのです。

 中共に対しては、大阪府警の捜査そのものが多少の牽制になります。このような姿勢を貫くことが重要です。

スポンサードリンク

米国を人口侵略する中共

皇紀2675年(平成27年)3月20日

 http://www.sankei.com/world/news/150320/wor150320……
 ▲産經新聞:密入国狙う中国人、韓国・仁川空港で韓国人と入れ替わり図る

 少し前に、一部の富裕な中共人民が子供に米国籍を取らせようと、米国で出産することを目的に渡航している実態が報じられましたが、中には中共共産党幹部専用のいわゆる「妊婦村」とされる「月子中心」なんぞという施設までありました。

 ところが、太平洋の米中分割統治どころか完全なる侵略を目論む中共が、その重要拠点としてきたカリフォルニア州にある約二十か所の妊婦村は、まもなく米国土安全保障省らの摘発を受けました。人口侵略の一角が米国司直の手に堕ちたのです。

 つまり、中共共産党がこのような人民の出鱈目行為を自ら摘発しなかったのは、北京政府高官の私利私欲に端を発し、末端の人民の手を借りて米太平洋侵略計画を達成するのに十分と見たからにほかなりません。

 皆さんはお分かりのことでしょうが、ゆえに中共はわが国が邪魔であり、最も沖縄県からまず侵略してしまいたいわけです。

 没落が始まった中共にさえ各国がまだなお熱い視線を送り続けるのは、昨日も申したように中共国内の人民経済などどうでもよく、自分たちにどれほどの資金がばらまかれるか期待してのことでしょう。彼らは、この人口侵略をカネの力で続けていくに違いありません。米国籍さえ取れればサイパンでもどこでもよいのです。

 今回の報道にあるカナダへの密入国を狙った中共人二名は、何か急で特別な任務を負っていたはずであり、さもなければ韓国人に高額報酬を支払い彼らと入れ替わってまで密入国する必要などなかったでしょう。

 二年ほど前からカナダも中共人移民に厳しくなりましたが、それとは別の何かの目的があったはずであり、これから判明すると思います。皆さんも注意深く見ていてください。

ホンダの嘘に騙された韓国

皇紀2675年(平成27年)3月19日

 http://www.sankei.com/world/news/150318/wor150318……
 ▲産經新聞:「日本が歴史修正のため、米で5億ドル使いロビー活動」などとの過剰な対日警戒論、韓国政府やメディアで“表出”「現実は逆では」と指摘の専門家も

 三月五日記事で米国のウェンディ・ルース・シャーマン国務次官の演説に関連し、私は重ねて「まずわが国政府が何も言わないことこそを批判すべき」と申しました。

 また、これ以前に何度も「現地政府や報道企業に入り込める現地人を、機密費を使って雇ってでも中韓の『反日』工作を正す」方法を提言し、情報戦に負ければおしまいだとも申してきました。

 ところが、なぜかそれをそっくりそのまま「日本政府が五億ドル(約六百億円)を注ぎ込み米国の歴史教科書など歴史の修正に出ている」などと話し、韓国に拡散した人がいます。毎度お馴染み米連邦議会下院のマイク・ホンダ議員です。

 この話の頭の悪さは、政府予算のどこにも約六百億円の「工作費」は計上されておらず、ホンダ議員が仮にも機密費の使途を知る立場にないことでしょう。

 簡単に騙されて国民を煽ってしまう韓国国会議員たちの質の低さを見るにつけ、このようにしていわゆる「慰安婦問題」は作られていったのだろうと想像に難くありません。残念ながらわが国でも同様でした。

 与党議員や尹炳世外交部長までもが「非常に手荒い外交活動だ」「金が良心に勝てないことを分からねばならない」などと、まるで自分たちがやってきたことを自分たちで批判し始めたようなことを言うとは、恥を知らないとしか申しようがありません。

 安倍晋三首相は十八日、ジョン・F・ケネディー財団の早稲田大学講演で「中韓をはじめ亜州の人たちと一緒に」と語りましたが、少なくとも米国務省筋はみな安倍首相がその気もないのにわざと言っていることを知っているようです。

 米連邦政府は各州政府とともに中韓の(特にチャイナマネーによる)工作を振り払わなければ、もういい加減「真珠湾を忘れるな」の言葉の意味を思い知る時が来る、とでも思わせなければ日本はこの戦争に敗れるでしょう。

中共主導の国際銀に好機?

皇紀2675年(平成27年)3月18日

 http://www.sankei.com/world/news/150317/wor150317……
 ▲産經新聞:英紙報道「米国の打撃」 中国は早速「歓迎」 中国主導の国際インフラ銀に仏独伊も参加へ

 この報道は、私が三月十六日記事「金の値決めに中共の銀行」で申したことを踏まえています。

 まずその前提として、仏独英ら欧州各国がすでに「米国の凋落」を見ているという現実を知るべきでしょう。私たち多くの日本国民にとっては、あまりピンとこない話かもしれません。

 しかし、仏独英のいずれも決して中共を信用しているわけではなく、米政府の要請に応える必要がないという一点です。彼らは「転落が始まった中共」でも利用できるなら利用します。

 なぜなら、中共人民経済になど何ら興味はないからです。多くの貧困層を抱えて仮に中共が沈没しても、自分たちの手元に資金がばらまかれるのであれば、唾をつけておくでしょう。

 社会基盤(インフラストラクチャー)投資を謳い文句にしながら、実態はほぼ異なるであろうことも折込み済みです。役にも立たない米政府につつかれて、みすみすこの好機を逃すはずがありません。

 ところが、亜州インフラ投資銀行(AIIB)を警戒してきた日米では、その事情が違います。わが国には亜州開発銀行(ADB)があるのに対し、米国の影響力が低下すればするほど連合国(俗称=国際連合)の国際通貨基金や世界銀行では米国の意向を反映しきれません。つまり、わが国より米国のほうが大変なのです。

 そのような中、わが国への接近という点で最も狡猾に反応したのが露国のウラジーミル・プーチン大統領であり、最も敏感に反応したのが独国のアンゲラ・メルケル首相ということになります。

 わが国がどう立ち振る舞うか、これほど問われている瞬間はありません。「中共にやられる」「欧州が裏切った」ではないのです。太平洋防衛の主導権が米国から日本へ移るかもしれないという事態に差し掛かったことを、私たちが認識しなければなりません。

日露講和を邪魔する孫崎氏

皇紀2675年(平成27年)3月17日

 三月十三日記事「鳩山元首相を操る何者ども」で申した「何者ども」と鳩山由紀夫元首相との仲介人は、相変わらず孫崎享元外務省国際情報局局長(鳩山元首相が創設した東亜共同体研究所の所長)だったようです。

 http://live.nicovideo.jp/watch/lv214143882
 ▲ニコニコ動画:【鳩山由紀夫氏生出演】クリミア訪問の真相 鳩山由紀夫×孫崎享×高野孟

 新右翼団体『一水会』の木村三浩代表とブログサイト『THE JOURNAL』の高野孟主宰が同行していたのは映像で確認していましたが、この時みすぼらしい老人には気づきませんでした。いえ、孫崎氏は重要仲介人ですから敢えて同行しなかったでしょう。

 孫崎氏の局長時代の対米姿勢には目を見張るものがありますが、一貫して対中姿勢が同一人物の分析によるとは思えないほどおかしいのです。真面目な左翼からも批判されるほど無知蒙昧な主張がほとんどで、彼のような存在は、おおよそ左翼がすなわち「反日」でしかなくなった革新論壇の劣化を象徴しています。

 米国の言いなりになってわが国の国益を損じないと誓ったのは大変結構でしたが、中共の言いなりになってここまで国益を損じれば、もはや功罪の均衡もとれません。

 日露講和を嫌がるのは米国だけでなく中共もだ、と申した私の忠告の正しさを証明してくれた孫崎氏に感謝すべきでしょうか。これほど分かりやすくて大丈夫なのか、とも思います。本当に悪い人たちです。皆さん、よく覚えておきましょう。

 ところで、反米に血道を上げてきた孫崎氏は、自分のしたことがなぜ米国も喜ぶ「日露講和の邪魔」になるのか、理解できていますかね? このような人は、死ぬまで中共共産党に利用されるのです。ああ、解っていない気がする……。