首相中傷言論に見る危うさ

皇紀2674年(平成26年)8月23日

 http://sankei.jp.msn.com/world/news/140822/amr140822……
 ▲産經新聞:オバマ氏、動じずゴルフ 日英首脳と対照的

 昨日記事で取り上げた広島市内の土砂災害をめぐり、夏季休暇中の安倍晋三首相が直前までゴルフに興じていたことを一部で非難する声が上がっていますが、気象予報士にも予測不可能だった豪雨災害に対し、超能力者でもない安倍首相がいかにして早い段階で大災害を予知しえたというのでしょうか

 これまでの私の言説から、私が安倍首相を擁護する立場にないことはお分かりのことと存じますが、自然災害の多いわが国で、その規模が尋常ではないことを知らされてすぐにゴルフを中断、官邸に戻った安倍首相の判断に、特段の問題があったとはまったく思えません。

 ところが、少なくとも大衆紙やインターネット上では、かつてゴルフで叩かれた森義朗元首相がその場にいたこともあってか、「(安倍首相は)『ついてねぇなぁ』とぼやきながら切り上げた」(天木直人氏)などと書き立てられています。

 このような嘘や妄想の類いが一人歩きし、またそのように煽りたて、朝日新聞社は欠陥商品を売りつけたのです。いわゆる「『従軍』慰安婦・女子挺身隊騒動」とほとんど同じ構図であり、誤報の始まりは案外、これほどまでに小さなことに過ぎません。

 二十一日記事でも申しましたように、革新系活動家たちの所業は、安倍首相に対して実につまらない揚げ足取りに終始しています。そのくらいしか、批判するところがないとでも言うように。

 しかし、安倍内閣の経済政策が支離滅裂であることを批判すれば、立派に対抗できるはずです。それでもしないのは、私が申しているような「給与下落(デフレーション)脱却と人間の輸入(事実上の移民政策)推進は、政策的に矛盾する」というようことを言いたくないのでしょう

 移民推進の思想(イデオロギー)で国民の生活を犠牲にするという、最も残酷な行いです。政官に許してはならないことを、民が平気でやっています。

 これでもし仮に、何らかの政策において安倍首相が暴走しても、私たちは文句を言えません。「朝日は嘘つき新聞」などと批判してきた言論を「右翼妄動」と決めつけてきた連中こそが、そのような国難を招くのです。

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ダムできてれば…じゃない

皇紀2674年(平成26年)8月22日

 http://www.yomiuri.co.jp/national/20140821-OYT1T50138.html
 ▲讀賣新聞:「ダムできていれば…」広島の災害地区で建設中

 広島市安佐北・南区で発生した土砂災害で、亡くなられた方に衷心よりお悔やみを申し上げ、行方不明のご家族ご友人の無事を祈るすべての方にお見舞いを申し上げます。

 このような自然災害が起きますと、報道各社は(新聞社も放送局も)必ず行政の不備や対応のまずさを指摘しますが、行政に国民の安全を守る責任があることを前提としても、その行政に向かって「こんなところにこんなものが必要か?」「税金の無駄遣いだ」などと徹底非難を繰り広げ、速やかな対策の執行を妨げてきたではありませんか。

 広島県内には、花崗岩が風化してできた「まさ土」が広がり、土砂災害の多い地方の一つです。そこで、砂防堰堤(砂防ダム)の建設が急がれていたわけですが、「コンクリートから人へ」の民主党政権が約三年も続いてしまったため、各地で計画が頓挫しています。

 確かに行政側にもおかしな点があり、一度決定すれば後戻りをほぼ許さないため、いわゆる「ゴーサイン」を出したにしても中止したにしても、ほとんど見直されません。まして、一部の政治家と官僚の利権に絡んだ案件だけは、どれほど反対の声があっても計画を推進してしまいます。

 そのような疑心暗鬼の中、国民の安全を守るための財政出動や自衛隊の出動を否定しまくるのが、今日のわが国の報道なのです。

 災害発生時に限ってしたり顔で「ダムがほしかった」はないでしょう。

 しかし、今回のことは堰堤建設の問題ではありません。以前にも指摘しましたが、わが国の都市開発に致命的な問題があります。

 地方に至り、山の裾野にまで住宅地を「外へ、外へ」と広げてきた都市開発は、わざわざ自然災害を呼び寄せ、行政サーヴィスが行き届きにくい環境を作ってしまいました。これとは逆の発想が「コンパクト・シティ化」です。

 自然発生的人口減少が予想される中、安易で酷い「人間の輸入(移民政策)」に奔る前に、まず私たちはもう一度わが国土について、見直すべき時がきています。

磐石な安倍内閣~から騒ぎ

皇紀2674年(平成26年)8月21日

 http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140820/……
 ▲ZAKZAK(産經新聞社):橋本聖子氏、高橋大輔選手とキス報道 週刊文春で

 安定政権の内閣改造前には、必ずと申してよいほどこの手の与党議員の醜聞が出ます。第二次安倍内閣は磐石と見て、自民党の中からもたらされた騒動の一つです。

 つまり、騒ぎを仕掛けたのは自民の中の誰かであり、今しばらく女性議員を対象の中心とした醜聞が、あればあるだけ出まくるかもしれません。

 ところで、石破茂党幹事長は、内閣府特命(安全保障法制)担当相での入閣要請など受けないでしょう。幹事長の職に比べて格が落ちますし、次期首相の座を狙うにしても、党のカネに触れなくなりますから、まったく旨みがありません。

 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-08-20/20140820……
 ▲しんぶん赤旗(日本共産党):安倍首相らを告発 大学教授ら 政治資金「虚偽記載」で

 すでに事務所が訂正申告済みの案件を持ち出して安倍首相を非難しなければならないほど、第二次安倍内閣は磐石です。告発した東京大学の名誉教授らは、そのことをわざわざ宣伝しているかに見えます。つまらない。

 「なんとか総研」の「チーフエコノミスト」風情の連中は、消費税率十%への引き上げを法定どおり行うべきなどと吹聴していますが、目下わが国では、報じられているよりも深刻な消費落ち込みを起こしており、物価は下がっていなくても給与がまったく上がっていません。

 安倍首相に驕り(おごり)があれば、財務省の言いなりになるでしょう。自宅から「なんとか総研」まで送迎つきの生活をしているような連中にも、市井の私たちの暮らしぶりが分かるはずなどないのです。

 自民党も革新系活動家も、誰も真剣にわが国の問題を考えていないのでしょう。

朝日新聞、見苦しい逆ギレ

皇紀2674年(平成26年)8月20日

 http://www.asahi.com/articles/ASG8L5S9DG8LUUPI006.html
 ▲朝日新聞:産経記事巡り朝日新聞社が抗議書 「吉田調書」報道

 韓国政府(正確には司法当局だが)にソウル支局長が不当な取調べを受けたり、朝日新聞社から頓珍漢な抗議書を送りつけられたり、と受難続きの産經新聞社ですが、いわゆる「『従軍』慰安婦」報道をめぐる朝日の誤報告白事件は、まだまったく解決していません。

 むろん「何らかの過ちを犯した個人や団体は、他者からいかなる誹謗中傷も受けなければならない」ということはなく、してもいないことを「した」と言われれば、毅然と反論すべきです。

 だから多くの有識者や、或いは韓国の済州新聞社までもが、世に言う「吉田証言」や朝日の連日・越年に及んだ慰安婦報道に対し、懸命に「していない」「なかった」と証明していたではありませんか。

 それを「日本右翼の妄言」などと非難し、「都合のよい情報だけを取り上げている」として黙殺を決め込んだ結果、自分たちこそが都合のよい情報だけを貼りあわせ、結局は記事を捏造したのです。

 産經に記事を寄せたジャーナリストの門田隆将氏は、そのことを指して「事実を曲げて」と書かれたに違いありません。(注=門田氏ご指摘の「吉田調書」は、福島第一原発事故当時の所長の聴取結果のこと)

 実際、女子挺身隊と慰安婦の混同は、意図的だったとしか思えないほどで、そうでないのなら、なぜお詫びをしないのか、また海外への当該記事配信を避けるのか、まるで説明がつかないのです。

 産經に抗議書を作成して送りつける暇があれば、さらなる検証と謝罪は可能であり、ただちに始めていただきたい。要求しましょう。

ローマ教皇に朴大統領は…

皇紀2674年(平成26年)8月19日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014081800159
 ▲時事通信:ローマ法王が平和ミサ=元慰安婦の手握る-韓国

 二十五年ぶりに韓国を訪問されたローマ教皇(法王)は十四日、朴槿恵大統領と会談しました。その際の映像をご覧になって、著しい違和感をおぼえた方もおられたでしょう。

 朴大統領の手を握り、そちらを強く見つめて何か話しかけておられる教皇に対し、当の大統領は報道各社に撮影されることしか頭にないのか、ろくに目を合わさず、正面を向いて笑顔で握手し続けるほかなかったのか、返事もしていません

 仮にも安倍晋三首相がこのような態度をとった場合、私は即座に「この安倍政権も案外終わりが近い」と申すでしょう。為政者が外国からの賓客と接する態度は、なかなか政権の安定度をはかる目安になるものです。

 教皇庁には、訪韓を端緒に中共との関係改善を模索する意図があるかもしれませんが、それが容易ではないことを彼らもご存知でしょう。教皇庁の諜報能力を甘く見てはいけません。

 ソウル特別市内の明洞聖堂で開かれたミサで、前列に「韓国人慰安婦」だったとされる女性が並べられ、彼女たちを前に教皇が語られたのは「罪を犯した兄弟を完全に許しなさい」でした。

 この「兄弟」という表現が、いわゆる「人類みな兄弟」という意味で日本人のことも指したか、或いはあくまで身内という意味であるなら、罪を犯した者に日本人など入っていないかもしれません。

 教皇の有する政治性を考えれば、教皇庁はすでに慰安婦に関する吉田証言や朝日新聞社らの捏造を知っており、ゆえに日韓の歴史問題に言及しなかったのかもしれないのです。大統領府はまたも失敗でした。

 しかし、もし私たち日本人に対しても「完全に許しなさい」と語られたならば、それができない韓国の政官民を挙げた「反日」は、どう答えるのでしょうか。もはや政権運営の余裕を完全に失った朴大統領に、答える力は残っていないでしょう。