寛仁親王殿下が御薨去

皇紀2672年(平成24年)6月7日

 http://sankei.jp.msn.com/life/news/120606/imp120606……
 ▲産経新聞:【寛仁さまご逝去】 「おひげを触らせてください」にも「どうぞ」

 太陽の前を金星が横切った六日、三笠宮の寛仁親王殿下が御薨去されました。同日早朝「医師らの問いかけに御反応されず」とはじめて知りましたが、御薨去の報に触れ、深い悲しみの念を禁じえません。

 寛仁親王殿下は、京都御所の壁ほど皇族と臣民の近さを改めて私たちに感じさせた殿下でいらっしゃいました。また、寛仁親王妃信子殿下が麻生太郎元首相の実妹であらせられるのも、皆様よくご存知のことと思います。

 皇統について御直言することもあれば、学習院に御通学のころ朝鮮学校の生徒たちにたびたび襲われたというような御話もなさいました。

 数ある御薨去の報道の中で、上記産経新聞社のものが最も興味深かったためご紹介します。しかしながら、どこもかしこも「三笠宮寛仁さま、ご逝去」と記す不敬をさらしました。

 皇族が亡くなられた場合、天皇陛下に「崩御」を用い、ほかすべて皇族は「薨去(こうきょ)」を用います。これ自体にその対象を唯一とする敬語としての役割を含むため、あえて「御薨去」としなくてもよいのですが、せめて「寛仁親王殿下、薨去」くらいは書いてもらいたいものです。

 寛仁親王殿下の御冥福を謹んでお祈り申し上げます。

スポンサードリンク

北朝鮮「日本信用ならず」

皇紀2672年(平成24年)6月6日

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120605/crm……
 ▲産経新聞:【菊地容疑者逮捕】 高橋克也容疑者、直近まで川崎に潜伏 勤務先を無断欠勤、再度逃走か

 目下、旧オウム真理教元幹部の逮捕劇が注目されていますが、以前から申しておりますように、そもそもわが国の地下鉄などを舞台に死者を出す規模の破壊活動(テロリズム)を実行したカルト団体に対し、公安調査庁が請求した破壊活動防止法を適応しなかったことは間違いです。

 米国(米軍)は近頃、いわゆる「テロとの戦い」における戦争犯罪人を法廷にて裁くことすらせず、見つけ次第すぐに殺してしまいますが、十年以上も元オウム信者たちを逮捕できないよう警察を苦しめたわが国政府の判断は、さまざまな悪影響を及ぼしています。

 国内における「小さな、或いは穏便な判断」と片付けられてきたことが、例えば北朝鮮による拉致事件の解決を阻んでいるのです。

 私たちに決定的に欠けている視点は、実のところ北朝鮮が「日本は信用できない」と恐れていることにほかなりません。北朝鮮は、横田めぐみさんや有本恵子さんらを帰国させた後、日本政府が彼らから得た金一族や人民軍に関する重要情報を米中両国に漏洩すると思っているのです。

 拉致事件の原状回復を訴えてきた私たちにすれば、北朝鮮に「信用できない」と言われる筋合いはないとつい思ってしまいますが、現に政治家や官僚が機密情報を平気で米中に横流ししていることを彼らも知っています。

 国内における「小さな、或いは穏便な判断」で得点してきた立法と行政が北朝鮮を挑発して日本国民の拉致を誘発し、挙げ句に事件解決をも困難にしているのです。

 旧オウム真理教に団体規制法なるものを新設して対応、誤魔化したわが国政府は、すでに細川連立政権から創価学会=公明党を政権与党に迎えていました。海外による対日工作にも耐えられないこの占領憲法(日本国憲法)体制そのものが、破壊活動的なのです。

森本敏教授が選ばれた理由

皇紀2672年(平成24年)6月5日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012060400068&j4
 ▲時事通信:防衛相に森本敏氏、民間初=農水相は郡司氏-野田再改造内閣、夕に発足

 野田再改造内閣が四日、天皇陛下の認証を賜って発足しました。とりあえず注目されたのは、拓殖大学大学院の森本敏教授が防衛相に任命されたことでしょう。

 自民党の石破茂元防衛相は民間人であることを理由にこの人事を批判しており、選挙の洗礼を受けていない者が国防の責任を負えるとは思えないと述べましたが、議員バッヂを着けた国会議員が誰も責任を取らないのだから仕方ありません。少なくとも菅直人前首相を見る限り、この論述は破綻しています。

 まして、一川保夫元防衛相にこの人事を批判する資格はないでしょう。記者団の取材に答えて「いかがなものかと思う」と腕組みしていた様の、あまりの厚顔無恥ぶりに私たちは呆れるほかありません。

 ではなぜ森本教授が選ばれたのでしょうか。

 わが国で「在日米軍普天間飛行場移設問題」とされる重要事案は、米国政府にとって実は「瓜姆島=旧大宮島(グアム)への海兵隊移転問題」なのであり、(片方は占領憲法のままで機能停止していますが)日米が共有している太平洋防衛戦略の一環です。

 これについて事態を著しく悪化させた鳩山内閣以来、まず国会での議事においてまともな答弁もできない状態が続いてきたため、この現状を改善するために森本新防衛相が着任するものと思われます。

 はっきり申し上げますと、実務より答弁の正常化が最大の目的(実務上の事態打開は望まれていない)だったのです。対する自民党は、いざとなれば優れた答弁要員である森本防衛相との質疑応答なんぞまったく楽しくない(攻めどころが大してないどころか下手をすると「いやいや、今私が指摘したのは自民党の時の決定事項なんであって……」などと返り血を浴びせられる)に違いありません。

 何としても政府資産を温存して海外にばら撒くため、消費税増税に踏み切ることだけが「媚米」の目的と化している野田内閣は、その環境を整えるためになりふり構わない改造人事をやってのけました。

 ですが、これは民主党と自民党の連携、或いは大連立に繋がりません。それだけは現状分析として申し上げておきます。自民党の一部は、もうすでに違うほうを向いているのです。そこに石破元防衛相は含まれていませんが。

誰が大臣で事務方なのやら

皇紀2672年(平成24年)6月4日

 映画監督の新藤兼人先生が先月二十九日に百歳で亡くなりましたが、改めまして心よりご冥福をお祈り申し上げます。二日のお通夜では、俳優の津川雅彦さんが弔辞を読まれました。

 新藤監督は占領統治期の昭和二十五年、初めて米軍による長崎への原子爆弾投下を(GHQによる検閲のため直接描写はできなかったが)扱った『原爆の子』(大庭秀雄監督)の脚本を執筆し、いわゆる「国家主権回復」後にして占領憲法の無効を確認しないまま占領統治体制を続けることになった昭和二十七年に『原爆の子』の脚本監督を手がけておられます。これが事実上世界初の「反核映画」でした。

 私のお勧めは、一切の台詞を排した『裸の島』です。瀬戸内海に浮かぶ湧き水もない乾いた小島で畑を耕して暮らす家族(乙羽信子、殿山泰司ら)の姿を描いています。飲料水は隣の島から運んでくるのですが、長男が病気で倒れても医者の到着すら間に合わず、私にはこの小島が現代日本(資源は輸入、国防は米国頼み)の縮図に見えました。

 海外での評価が高い新藤監督は、現役最高齢(世界第二位)の映画監督として『一枚のハガキ』を遺されましたが、表現者としての発想がいつまでも涸れない人だったように思います。俗に言う同じ「反権力」でも、例えば『サンダカン八番娼館 望郷』における熊井啓監督や共産党員だった山本薩夫監督なんぞとはまったく違う純粋さと申しますか、率直さを感じさせる人でした。

 ですから、脚本家としても「依頼は断らない」と確かおっしゃっていて、娯楽色の強い『黒蜥蜴』や『地震列島』、『ハチ公物語』なども新藤先生の脚本です。本当にとてつもない映画人でいらっしゃいました。

——————————

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120603/plc……
 ▲産経新聞:明日にも内閣改造 4閣僚程度の交代

 確か本年一月に「最善・最強の布陣」と改造したはずの現野田内閣でしたが、わずか五ヶ月でもたなくなりました。この繰り返しが、安倍内閣から続いています。

 もはや誰が後任に就きそうだという情報をとる気も起こらず、私はこれを書いている三日午前の段階で何も知りません。配信される四日午前に追記するつもりもないのです。

 そもそも前田武志国土交通相なんぞ役所から事務方と一緒に出てくると、一体どれが大臣なのか分からないような佇まいではありませんか。御用聞きはいても、政治家がいないのです。

 かつて永田町に近い赤坂周辺は、本当の意味で華やかな街でした。焼け落ちた「ホテル・ニュージャパン」は宿泊施設としては三流でしたが、地下に出店していたナイトクラブ「ニューラテンクォーター」全盛期の登壇歌手のみならず客層の壮麗さ、或いは六十軒近くあった高級料亭、少し離れた飯倉の伊国料理店「キャンティ」まで、デザイナーや画家、建築家たちが夜通し文化を語る「サロン」を形成さえしていたといいます。

 それが今やどうしたことでしょう。「昔はよかった」という話ではありません。赤坂が元気だったのは、その分だけ政官財の力が強かったからであり、現在の凋落ぶり、または朝鮮人バーなどの続出は、政官財の力の失墜と無気力・無思考が原因です。たったこれだけのことで街が廃れて穢れるのです。

 細野豪志環境相が次期首相の座を狙っていると聞きましたが、まさかシークレットサービスの方と見間違う「大臣に見えない大臣」が何のおつもりでしょうか。シークレットといえば、米中央情報局が彼と露国の裏関係を調べているという話もあります。

 政官財は力があればこそ体制批判にも耐えました。ところが彼らの耐性が極度に落ちたため、わずかなことで大衆迎合に奔ってしまいます。それが民主党政権なのです。迎合してもらった大衆も、実はまったく支持していません。この自覚が目下政治家にないのです。

 内閣改造は勝手にしていただいて結構ですが、私たちはこのような内閣そのものを捨てなければなりません。言うだけ無駄だということは決してないのです。

 http://www.shinhoshu.com/2012/05/post-237.html
 ▲占領典範・憲法無効決議を東京都議会に求める請願集会のお知らせ

米国、天然ガスを売り渋り

皇紀2672年(平成24年)6月3日

 現在、占領憲法(日本国憲法)の無効決議を求めて東京都議会に請願するため、全国の皆様に署名をお願いしておりますが、東京以北からはまだないものの、何と南は沖縄県の方々からまで、署名された用紙が数多く真正保守政策研究所に届いております。

 ご家族ご友人の署名で満たされ、複数枚に及ぶものも中にはあり、皆様のご協力に思わず胸が熱くなりました。お預かりした皆様の訴えは、八日に責任を持って私が都議会へ届けます。

 http://www.shinhoshu.com/2012/05/post-237.html
 ▲占領典範・憲法無効決議を東京都議会に求める請願集会のお知らせ

 なお、沖縄県石垣市議会にも請願しますので、なにとぞご協力ください。
 
 http://www.shinhoshu.com/2012/05/post-239.html
 ▲占領典範・憲法無効決議を石垣市議会に求める請願のお知らせ

 ところで、先月末に米国から以下の報道があったことを皆様もご存知でしょう。

 http://jp.wsj.com/US/node_451985
 ▲ウォールストリートジャーナル:天然ガス購入計画推進の見合わせを=米政府が日本などに要請

 今や火力発電の主要燃料となった天然ガスで「当たりくじ」を引いた米国は、わが国の輸出要請に今すぐ応えないという決断を下しました。早い話が「価格を吊り上げてから売るので待て」という態度です。

 米国内の議論が定まっていない事情はおよそ中東絡みですが、エネルギー戦略が不透明な現状を分かりやすく申しますと、自国内消費分の温存欲と輸出による儲け欲の釣り合いがまだ取れていないということでしょう。

 さて、わが国が周辺海域の資源開拓に成功して亜州随一の産油国になった時、米国に対して同じ態度をとるでしょうか。或いは、今回のバラク・オバマ大統領の決断に「それを言うならわが国の資源も一切分け与えないからよく覚えておけ」と日本国首相が言えるでしょうか。

 占領憲法のままでは「ハエ叩き」で潰されておしまいです。同盟関係ですらありません。だからこそ米国は「(原発事故もあって)同情する」のに天然ガスは売らないと言ってきたのであって、自立した国家でさえない日本にそもそも交渉することができないという現実を、もういい加減私たちは思い知りましょう。