優れたアンカーマンいない

皇紀2676年(平成28年)3月21日

 世間は祝日なのですね。本日は、春分の日の振り替え休日だそうで、皆さまいかがお過ごしでしょうか。靖國神社の桜の木は、花を咲かせ始めたのでしょうか。

 目下、初めて拝見した時から「鼻の形がおかしい」と思っていた某情報番組コメンテーターの「何もかも詐称」事件に世間はご執心のようですが、民主党と維新の党の「元のさや」騒動ほどどうでもよいことです。

 しかしながら松島みどり元法相(東京十四区)に対する省庁職員の評判が悪すぎます。過去に何か身勝手な振る舞いでもしでかしたのでしょう。

 今月九日の衆議院外務委員会に於ける態度(岸田文雄外相の隣で首を振り回して居眠り、無関係な読書、ガラケー見放題)は、確かに目に余ります。あの有様では、もう誰も庇わないでしょう。

 ところで、まだ安倍晋三首相のことを独ナチス党のアドルフ・ヒトラー総統に喩えてはしゃぐ人がいました。テレビ朝日系列『報道ステーション』の古館伊知郎氏です。

 思想偏向はともかく、この方には『ニュースステーション』の久米宏氏ほどの能力はありませんでした。何をどう突っ込んで見せるかというセンスが全くないのです。

 かつてNHK時代の木村太郎氏が、日本航空機123便墜落事故を緊急に報じる際、会見を始めた日航本社の映像よりも発表された乗客名簿の読み上げを優先したというようなセンスが、古館氏にも日本テレビ系列『ニュースZERO』の村尾信尚氏にも、現在どこのどなたにもありません。

 まず自分たちこそが「プロパガンダ放送をしていないか」或いは「国民の思想誘導を画策してはいまいか」といった反省に立ち、左を向こうが右を向こうが戦時下報道と同質に堕ちている自らを大本営発表にでも喩えてみてはいかがでしょうか。

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都有地を韓国に…妙な経緯

皇紀2676年(平成28年)3月20日

 http://www.sankei.com/premium/news/160319/prm160319……
 ▲産經新聞:【舛添知事定例会見録】韓国人学校への都有地貸与「ソウル市への恩返し」 批判の声も…「政策判断は私の判断だ」

 東京都が十六日、旧都立市ケ谷商業高校跡地(新宿区矢来町)を韓国人学校の増設用地として韓国政府に有償で貸し出すと発表して以来、都庁に三百件近い苦情の電話が鳴り響いています。

 そのほとんどが、空いた都有地は保育所や介護施設などに優先的に割り当てるとしていた都の方針に反していることを指摘したものでした。

 日本共産党や民主党がいわゆる「保育園落ちた 日本死ね」騒動に便乗していることを考えますと、舛添要一都知事(自公推薦)のこの政策判断も徹底的に非難しなければ筋が通りません。

 しかしながら恐らく彼らは、なぜか「韓国に貸してあげる話」ならば沈黙するのではないでしょうか。新宿区は都内でも公立保育所が特に足りないところですが、舛添都知事は政策の優先順位をつけ間違えています。それでも野党が何ら追及しないとしたら……。

 ところが、この話には続きがあります。東京維新の会の柳ヶ瀬裕文都議会議員(大田区選出)によりますと、舛添都知事が記者団に「新宿区からそういう(保育所に使いたいという)話は聞いていません」と答えたのは、真っ赤な嘘だったと分かりました。

 http://yanagase.org/2016/03/18/%e8%88%9b%e6%b7%b……
 ▲やながせ裕文:舛添知事の反論。韓国人学校より保育所をつくれ!その2

 柳ケ瀬議員が新宿区に確認して判明しているのは、新宿区長が昨年六月の区議会定例会でこの都有地の継続使用を打診したところ、都から「要望は受け入れられない」と断られたということです。

 その時には既に、都民の社会福祉より韓国政府に貸すことを優先する舛添都知事の指令が下っていた可能性があり、昨年末の日韓合意を遂行できてもいない韓国政府と、仏国や印国の人びととのおつき合いの話を意図的に混同させて説明する舛添都知事は、明らかに都民ではなく朴槿恵大統領のほうしか向いていません

 むろん韓国人学校の困難を解決するために一切手を貸すなということではなく、無理を通して道理を引っ込め続けていると、やがて誰のための政治なのか分からなくなるということです。

何が「上海合意」だ!?

皇紀2676年(平成28年)3月19日

 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O47TJM6TTDS301.html
 ▲ブルームバーグ:プラザ合意に似た「上海合意」が存在する可能性、一部アナリスト指摘

 先月上海で開かれた二十カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議について、米ブルームバーグが複数の経済アナリストの意見を基に「非公表の上海合意があった」との見方を記事にしました。

 難しい話はやめましょう。簡単に申します。

 つまり、米ドルの安定のために各国が為替に協調介入するということで、ここで上海合意に似たものとして例に挙げられた昭和六十年九月の「プラザ合意」も、わが国(中曽根政権・竹下登蔵相)が当時の米国(レーガン政権・ジェームズ・ベイカー財務長官)の「双子の赤字」とまで言われた財政赤字と貿易赤字を解消するべく意図的に円高ドル安になるよう操作させられたようなものです。

 ところが、仮にも上海合意なるものがあったとすれば、中共は一体米ドルのためにどれほど手痛い犠牲を払う約束をし、会議後数週間にわたって実行したというのでしょうか。

 中共は昨年、人民元の切り下げを断行して世界市場を驚かせました。中共経済の停滞が始まったのですから当然だったのですが、上海合意なるものでは、日欧米が帳尻を合わせることで中共人民元の「大幅切り下げ抑圧」を緩和させようという目論見があったと思われます。

 七日記事でも申しましたが、中共共産党主導の出鱈目な経済政策を主要国が追認しており、日本が一方的に「不利の道」を歩まされたプラザ合意とは全く似て非なるものと申さざるを得ません。

 それもそのはずです。以前にも申しましたが、中共指導部が常に考えてきたことは、決して日本(プラザ合意)のような目には遭わないということであり、特に日米中が事前に協議して或る種の(米利上げの中断、日欧のマイナス金利を限定的にといった)結論に至った可能性はあるでしょう。

 確かに中共の習近平国家主席は、目下危機的な状況にいます。しかし、占領統治期の日本国憲法(占領憲法)体制を継続しているわが国ほど売国的なことをしなくて済んでいるとも申せましょう。

 今のところ国際会議で日本以上に「莫大な割を食って国民を路頭に迷わせた」経験は、どこの国の政府もしていません。他国の事務方は、占領憲法に忠誠を誓ってなどいないからです。

 何が「上海合意」なものか。

安倍首相が年内解散示唆?

皇紀2676年(平成28年)3月18日

 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160317/k1001044599……
 ▲NHKニュース:トランプ氏の大統領就任に備え 外務省が情報収集

 ようやく私が三日記事「まさかの大統領に備える」で申したことが報道されるようになりました。首相官邸からの指示が外務省に対してあったと思います。

 わが国政府にとって、仮に次期米大統領が民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官になっても大した人脈はなく、しかしながら共和党候補のドナルド・トランプ氏よりは遥かに彼女の情報を持っているでしょう。政府は、それほどトランプ氏の「日本人脈」を掴み損ねています。

 かつて「最後は金目でしょ」と言った、安倍晋三首相の信用を全く得ていない現経済財政政策担当相がいますが、トランプ氏こそ最後は金目です。太平洋防衛の日米連携が維持できるかどうかは、わが国のどこかに「トランプ・タワー」が建てられるか否かにかかっている(笑)のでしょう。

 http://www.sankei.com/politics/news/160317/plt160317……
 ▲産經新聞:安倍首相が年内解散示唆? 「今年は大切な年」 日商会合で思わせぶりな発言

 で、この報道は、昨日記事で私が申したことと恐らく繋がっています。もう昨秋から「来夏は衆参ダブルかも」と申してきた私に「いやいや衆議院解散総選挙は、また十二月かも」と耳打ちする人もいるのですが、とにかく安倍首相にとって「今年は大切な年」であることに変わりがありません。

 だからこそ予算委員会では、「解散考えていない」「消費税率引き上げは予定通り」と言い続けているのでしょう。

やはり来春消費増税はない

皇紀2676年(平成28年)3月17日

 そもそも「自民党、なんか感じ悪いよね」と言ったのは、石破茂内閣府特命(地方創生担当)相でしたが、党の緩んだ印象を世間に与えるような法案の誤読問題を自ら起こしてしまいました。

 それを日本テレビ系列の報道番組が誤って「誤爆」と表記したそうで、世の中右を向いても左を向いても間違いだらけです。もう防衛相でもないのですから石破担当相がどこを誤爆したというのやら。

 しかしながら、そのような誤読よりも虚報の類いはもっとたちが悪いものです。朝日新聞社が九州電力川内原発(鹿児島県)周辺に設置された放射性物質の観測装置に関する誹謗中傷記事の中で、どうやら原子力規制庁の職員が言ってもいないことを書いたらしく、規制庁は訂正記事要請の検討をしています。

 朝日は、何度同じことを繰り返しても全く懲りないのでしょうか。

 http://www.sankei.com/economy/news/160316/ecn160316……
 ▲産經新聞:スティグリッツ氏の消費増税反対発言 再見送りの「援軍」にも

 さて、ノーベル賞経済学賞受賞者で米コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授を十六日の国際金融経済分析会合に呼んだ首相官邸は、もちろん分かっていてやったことです。

 私は先月二十八日記事でも(くどいようですが)改めて申した通り、消費税率引き上げに反対します。その上で既に安倍晋三首相が再引き上げに踏み切らないほうへ傾いたとする見立ては、それなりの根拠を積み重ねて申したつもりです。

 彼は以前から、わが国の消費税率引き上げが与える経済への悪影響を説いていたため、安倍首相が(のちに)増税中止を判断したとする手段として用いられたと思われます。筋のよい手口でしょう。