天皇陛下に謝罪要求の不敬

皇紀2672年(平成24年)8月15日

 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM14037_U2A……
 ▲日本経済新聞:天皇陛下訪韓なら「心から謝罪を」 韓国大統領

 韓国の李明博大統領は就任当時、天皇陛下の韓国御行幸を強く希望しており、民主党政権に交代してもそれをわが国にはたらきかけていました。ところが、突然ここへきて天皇陛下に謝罪を要求するに至り、「痛惜の念という単語ひとつで訪ねてくるなら必要ない」などと吐き捨て、かつて自身の希望を打ち消したのです。

 世界唯一の皇帝であり祭祀王であらせられる天皇陛下に、一体何の謝罪の必要があるというのでしょうか。李大統領は同時に「国際社会における日本の力はもうかつてほどではない」と語ったともいいますから、つまり民主幕府ではお話にならないので朝廷を出せというわけです。

 幕末から駐日英国公使を務めたハリー・パークスも、徳川幕府が条約や関税率の改正に孝明天皇の勅許が要ることを知って「こんな幕府は倒れてしまえ」と思ったようですが、李大統領が保身のために「反日」にしがみつくきっかけを与えたのは確かに民主党政権でありましょう。

 しかし、自民党政権時代に「反共」の砦としての韓国を守ろうとしてきたあまり彼らの竹島不法占拠を見逃してきたのも事実です。そして何度でも申しますが、所詮日米同盟は軍事的実体を有する米韓同盟を超えられません。

 これらはすべて政治の話であり、私たちが解決すべき問題です。今上陛下によもやこの不敬な態度に応じられるよう申し上げて(政治利用して)はなりません。いかに私たちが韓国の島根県隠岐郡隠岐の島町竹島に対する侵略行為に腹を立てているか、はっきり声を上げねばならないのです。

 露国のドミートリー・メドヴェージェフ首相が北海道国後島へ帰属違反行為に及んだことへの政府の対応が今回の暴挙を招き、中共による沖縄県石垣市尖閣諸島に対する武力侵略を煽ってしまいます。

 一方、韓国政府は北朝鮮人民軍に哨戒艦「天安」を沈められようとも延坪島を砲撃、国民を殺害されようとも何一つ反撃できませんでした。その北朝鮮の羅津と先鋒は、講演会などでも申してきましたとおり事実上中共に接収されたようなもので、これは韓国も他人事ではないはずです。

 経済援助と保障の網を張ってくれる日本にこれほどの不敬をはたらくのであれば、やはりこれらを解除してしまうほかありません。北朝鮮に反撃できなかった彼らを見れば、わが国自衛隊による緊張の創出も外交の一手ということになります。そこまで口にしてはじめての覚悟ということではないか、と私は皆様に申し上げたいのです。国家主権を回復した日に占領憲法(日本国憲法)の無効を確認しなかった過ちがこれほどの悲劇を招いた、と。

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日韓通貨交換堅持する政府

皇紀2672年(平成24年)8月14日

 http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012081301002372.html
 ▲47NEWS:政府、日韓の金融協力は維持 竹島上陸でも (共同通信)

 倫敦五輪大会において蹴球男子日韓戦での韓国人選手による五輪憲章違反行為は、そもそも体裁として大会期間中に島根県隠岐郡隠岐の島町竹島へ韓国大統領が不法上陸したことにも問題があり、厳正に処分されるよう求めます。もう二度と昭和四十七年の西独バイエルン州ミュンヘン五輪開会中に起きた「黒い九月事件」のようなことがあってはならないのです。

 私は、日米と米韓の関係、或いはわが国と朝鮮半島という地理的条件を考慮すれば、韓国が「露中朝」の緩衝地帯として役に立つことを承知の上で、民主党政権になってチャンマイ・イニシアティヴの限度枠を超えた日韓通貨交換の合意解除を提案しました。

 この提案はすでに政権の中枢に届いています。私のような複数の政策研究者たちがこれを提案しているのです。というのも、即時武力行使というわけにもいかない中で、ただちに韓国経済を崩壊させるものではないにせよ防御の網を失う致命傷を与えうる方策によってわが国の抗議の意思を鮮明にすべきだからに他なりません。

 日韓の経済関係は必ずしも韓国経済の優位を示しておらず、外貨と日本製部品によって支えられた韓国企業の製造戦略は、わが国の外貨融通と部品輸出を止めれば終わってしまうほど脆いのです。

 むろん瞬間的には輸出先を一つ失うのですから決して愉快な話ではありませんが、安価な韓国製に押されて苦しんできたことを思えば日本企業にとって長期戦略と兵站の立て直しを図る機会と前向きに捉えたほうがよいでしょう。

 しかし、野田政権は日韓通貨交換の堅持を口にしてしまったようです。よほど財務省が強い(この件は外務省ではない)と呆れ気味に申すしかありません。一体私たちの政府は誰のための政治をやっているのでしょうか。世界銀行や国際通貨基金がそれを望んでいるのでしょうが、米国はあまり朝鮮半島から引いていると英国に権益を持っていかれますよ。何のことだか知っているでしょう?

 竹島の韓国による実効支配は、仮にも国際司法裁判所の判断に影響を与える期間にも及んでおり(韓国が日本の提訴に応じたほうが事態はまずくなるかも知れず)、このままではわが先人たちが守り抜いた領土と領海を失います。

 いずれは占領憲法(日本国憲法)の無効確認を経て武力で取り返すにせよ、そのための礎を築いておかなければなりません。どうか皆様も首相官邸と財務省に日韓通過交換の合意破棄を唱えてください。よろしくお願いします。

すみませんが…お知らせ

皇紀2672年(平成24年)8月13日

 本日は記事更新をお休みさせていただきます。

 そのかわりと申しては何ですが、九月九日日曜日の午前中に神戸市内(「三宮」駅前)で講演会があることを先にお知らせします。詳細は正式に後日発表しますのでお待ちください。

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 新聞『アイデンティティ』八月一日(第五十七号)に遠藤健太郎のコラム記事「東宮批判に隠された国体解体の国際的策謀」が掲載されております。ご購読お申し込みはお電話かファックス「078-928-2605」まで。

ご先祖の御霊を招魂

皇紀2672年(平成24年)8月12日

【コラム】

神道って武士道とかと同じ「道」なわけで
 ご先祖の御霊を招魂すればパァーっと考え方変わっちゃいますよ。

 えー、お盆といいますと、お坊さんがお経を唱えてお墓参りをして、という具合に仏教行事だと断じてしまいがちでありますが、仏教の教義だけでは説明できないことも実は多いのです。

 いえいえ、難しい話はいたしません。だって自分のご先祖様の御霊を招魂するという簡単な話ですからね。で、これが何で簡単な話なのかというと、自分の存在を認めようとすることは本能だからです。ご先祖様がいなけりゃ自分もいない。

 昔は茄子や胡瓜に木串を刺して動物の形にし御霊を招いたりしましたが、今でもやっているお家はありますかね。あれは何かって言うと、ご先祖様に乗っていただくお馬さんなわけよ。あの世とこの世の乗り物というわけ。まぁ地方によってさまざまな招魂のやりかたがあるようです。

 この招魂というのは神道ですから、宗教ではなくて武士道なんかと同じ人の「道」なのね。それが江戸時代に外から邪教が入るのを防ぐ国家防衛の一策として寺請制度が設けられましたから、そこで神道の招魂と「盂蘭盆(うらぼん)」が習合しちゃった、と。

 人は皆等しくお父さんとお母さんがおり、そうやってさかのぼれば自分ひとりの存在のために一億人以上もの人間が生きてきたことを証明します。決して親に育てられることのなかった人にも、これはまさしく平等に同じです。

 だからつい両親に育てられなかったことを恨んだり、或いは自分の存在を「どうでもよいもの」と捉えたりしたくなる人を見かけるし、塾の先生として私も何人かそういう生徒を抱えたことがありましたが、神道は「道」の一つだから、こういうことを教えてやらんといかんのですよ。思春期のころなんて素直には聞かないけれど、知ってるだけでのちのち考え方がパァーっと変わりますよ。

 文=遠藤健太郎 (真正保守政策研究所代表)

韓国の内政上からくる要請

皇紀2672年(平成24年)8月11日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012081000839
 ▲時事通信:森本防衛相発言要旨

 韓国の大統領が島根県隠岐郡隠岐の島町竹島に不法上陸したことに対する野田内閣閣僚の発言について、私はまったく擁護するつもりなどありませんが、森本敏防衛相の「韓国の内政上からくる要請」発言には読み取るべき真意があるとだけ釘を刺しておきたいと思います。

 昨日記事でも改めて申しましたように、北朝鮮は韓国に「親朝(北)政権」を再び誕生させようと工作する中、李明博大統領は実兄に続く自身の退任後の逮捕を恐れており、それは李政権の路線否定によってなお免れないと分かっています。

 どうしても死に体化する政権末期に韓国の大統領が「反日」になる傾向はあるとしても、それだけではない事情が李大統領の肩にのしかかっていますから、彼は昨年八月の少し前から竹島への不法上陸を希望してきました。ただ、昨年は(李大統領が打診した)米国政府から止められたため、台風の影響だったかを言い訳にして避けたのです。

 森本防衛相は一政治学者としてのころからことのほか日米関係を重視してきました。ですから米韓軍事同盟にも当然気を配ります。そして、私たちが望むと望まざるとに関わらず韓国がわが国にとって中共・北朝鮮の緩衝地帯であることをよく知っておられるのです。

 これを言うと「日本保守論壇を致命的に駄目にした統一教会なみの反共親韓」などと誤解されるのですが、地政学でものを考えなければなりません。その上で近隣国だからこそ対立事項が存在することも世界中のどこも同じであり、引いたほうが負けてしまうのも自明の理です。よって私はこれら事情を分かった上で政府に提言する対韓措置のいくつかを昨日記事に書きました。

 森本防衛相は李大統領の竹島不法上陸を「日本政府が相手にする価値もない国内向けの政治活動」と切り捨てたのであり、竹島を韓国領と認めたわけではないことは明白です。説明が足りない印象を受けるのは、私自身も気をつけなければならないことなのですが、自分の頭の中で「当然」としていることを「言わずもがな」で省いてしまう癖がつい出てしまったのでしょう。

 さらにもう一つ言えることは、わが国の対韓防衛政策がどうしても米韓軍事同盟を超えられないということです。今回李大統領が上陸したということは米国政府の了承を得られたということであり、この認識も(そこまではご存知かどうか分かりませんが)森本防衛相の発言によく表れています。このままでは竹島を取り返すことなどできません。

 取り返すには占領統治体制の継承になってしまう占領憲法(日本国憲法)の改正では無理であり、自立していたわが国の姿を何としても取り戻さなければならないのです。日米が太平洋防衛という共通の価値観をもって実体のある軍事同盟を結ぶには、大日本帝国憲法の復原しかないのですよ。