皇紀2676年(平成28年)7月29日
ピアニストの中村紘子さんが二十六日、七十二歳で亡くなられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。恐らく私たち多くの「昭和世代」にとって中村さんは、華麗な貴婦人の印象を与えた日本人ピアニストの代表であり、ピアニストの理想形そのものでした。
幼かった私が母からピアノを習うよう言われて「女子の楽器だから嫌だ」などと吐き捨ててしまったのも、かえって中村さんの印象が強すぎたからかもしれません。結局私は、西洋古典音楽(いわゆる「クラシック」)に詳しかった祖父の影響もあってヴァイオリンを習い続けたわけですが、楽器にそのような性差はむろんなく、手っ取り早く音階を体に叩き込むには、母の言うことを聞いてピアノも習っておくべきでした。幼稚な者(子)は、成熟した者(親)の言うことを聞いたほうがよいという好例でしょう。中村さんの訃報にふれ、かくもお恥ずかしいことをつい思い出しました。
http://www.sankei.com/politics/news/160728/plt160728……
▲産經新聞:【東京都知事選】岡田克也民進党代表「望んだわけではないが…」 鳥越俊太郎候補と並んでの応援演説について
さて、恥ずかしげもなくみっともないことを平然と口にできる政治家がいます。それが民進党の岡田克也代表であり、日本共産党らと「野党統一」で推薦した東京都知事選挙候補者の応援演説に立って「望んだわけではない」とは、一体都民を何だと思っているのでしょうか。
このようなことを言うから信用されないのです。はっきり申し上げて、鳥越俊太郎氏で調整してもこのざまなら、前回選挙で約百万票をとった共産党の宇都宮健児弁護士を出しておけば今回は勝てたかもしれません。共産党も道を誤ったのです。
http://www.sankei.com/world/news/160728/wor160728……
▲産經新聞:【「慰安婦」日韓合意】支援財団が混乱のなか発足 反対派乱入、理事長を襲撃 遺族への現金支給も検討
道を誤ったと言えば、何度でも申しますがいわゆる「日韓合意」のわが国側の思惑が「どうせ韓国は国内をまとめられない」で「合意履行を怠っているのは韓国」という展望だったのに、まんまとそのまま突き進んでしまう韓国なのでした。
ただ、わが国側にも問題があって、それは外務省内に「早く十億円を拠出したい」という向きがあることです。まとまらない韓国を眺めてため息をつくふりをする予定だったところに「そうは言っても……」と前のめりになる連中がいるのですから、所詮現行憲法(占領憲法)に忠誠を誓わされた官僚に外交などできないものと痛感させられます。
彼らの言う「少女像(慰安婦像?)」撤去の目処もたたない韓国に対し、わが国政府が誤った道を歩んでまたも日韓対立の火種を生まないよう私たちが注視し、声を上げていくことが重要です。
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皇紀2676年(平成28年)7月28日
【7.31東京集会のお知らせ】告知をご参照いただき、万障お繰り合わせの上ご参集ください。
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昨日記事に続き、相模原事件についてもう一言つけ加えますと、以前ここで申したかどこかの講演で申したかは忘れましたが、わが国の障害者問題の底流にあるのは、健常者が障害者を「助けてあげている」という感覚の事業がほとんどであり、口にしにくいことを承知で、障害者とそのご家族は他の健常者に「助けてもらって当然」という感覚が蔓延していることです。
これでは、決して交流できません。いわば偽善にあふれる福祉現場に立ち入ってしまった不用意な者がその思想をどんどん歪めていったとすれば、やはり容疑者の異常性を際立たせて関連の報道を終えるのは、極めて危険です。
もはや誰にでも芽生えてしまう思想なのかもしれず、現代わが国の病巣がここにもあった、或いは転移したと申せましょう。賢明な読者の方が書き込んでくださった通り、私たちはあまりにも「目に見えるもの」だけを信奉し、例えば「天皇陛下のおかげで夕食のおかずが一品増えるのか」といったようなことを平気で口走るようになったことが、今回の犯罪を生んだのかもしれません。
おかずが増えないのなら「天皇陛下なんかいらない」と言い続けているうちに、本当にそのような世の中になってしまったのです。個人の尊厳を奪うような延命治療を自身で拒否することと、障害者を「いても意味がない存在」などと決めつけて殺害してしまうのは、まるで違います。
相模原事件の恐ろしさは、容疑者個人の特異性にあるのではなく、現代日本人の理性と意思と心情を最も恥ずべき方向へ明け透けにしたことです。
http://www.sankei.com/world/news/160728/wor160728……
▲産經新聞:中国、日本人男性を拘束か スパイ容疑の可能性も
さて、またも中共共産党が日本国民を勝手に拘束した模様です。習近平国家主席になって以来、反スパイ法や国家安全法が次つぎに施行され、それ自体は国の安全を守るために必要なものであり、むしろわが国には該当する法律のないことが問題ですが、中共共産党の場合、自分たちに不都合な人物を抹殺する道具に成り果てています。
これまでにカナダ国民やスウェーデン国民らも拘束されており、日中友好団体幹部でさえやられたとなれば駐在であれ観光であれ、外国人が中共共産党支配地域を訪問するのは危険です。
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皇紀2676年(平成28年)7月27日
http://www.sankei.com/politics/news/160726/plt160726……
▲産經新聞:【東京都知事選】小池百合子氏は「大年増の厚化粧」、鳥越俊太郎氏は「売国奴」…石原慎太郎元知事が強烈批判 長男・伸晃氏には「苦労している」とも
こちらが黙ったのに、そちらは言いますか(笑) 自民党東京都支部連合会(都連)会長の石原伸晃内閣府特命(経済財政政策)担当相に配慮するほかないがゆえの発言でしょうが、小泉純一郎元首相が「私が小池氏を応援したら小泉進次郎衆議院議員が処分されるのか。驚いた」などと語ったことも影響したと思います。抵抗する者を処分する手口は、むしろ小泉元首相のお得意だったくせに、随分ととぼけたものです。
それより、その場で石原会長が「今日をもって小池氏は自民党の人間ではない」と言ってしまいましたが、これは安倍晋三首相を呆れさせたでしょう。
以前にも申しましたが安倍首相にとって石原担当相は、甘利明前担当相が辞任したゆえの「仕方なし人事」であり、期待も何もありません。この発言はかなりまずかったと思います。
http://www.sankei.com/world/news/160726/wor160726……
▲産經新聞:【相模原19人刺殺】「日本で最悪の大量殺人」欧米メディアも大きく報道
さて、皆さんご承知の通り私は、滅多に事件報道を扱いません。情報番組のコメンテーターにでもなれば別ですが、容疑者の段階であれやこれやと警察情報だけを基に語ることをよしとしないからです。
よって容疑者に関しては、あくまで「まだよく分からない」ことを前提に、わが国で短時間のうちに起こされた単独犯による大量殺人事件としては、恐らく昭和十三年発生の津山事件(津山三十人殺し)以来の規模で酷いものではなかったでしょうか。あれはのちに、映画化もされた横溝正史の小説『八つ墓村』の下地になった大東亜戦争中の事件です。
知的障害者だけを狙い、わずか一時間のうちに十九人もを殺害した容疑者は事件以前、重複障害者にかける政府支出を「税金の無駄」とし、安楽死を合法化するよう立法府に求めていました。
彼の中では、極めてまともだったのでしょうし、真剣だったに違いありません。現に情報番組などでは、何かにつけて「税金の無駄」という報道があり、いわゆる「合理性の追求」から彼の言う「平和」な世界は、目にしたくないものが目の前からただ消える世界だったのでしょう。やはりこれも映画化されたアレックス・ガーランドの小説『ザ・ビーチ』の「楽園」と同じです。
しかし、いかなる政治的想いがあろうとも人を殺せばおしまいであり、まして「一種のテロ」でも何でもありません。ただの「大量殺人」です。
一方で、障害者を物のように扱い、わが国から取り除くべき物のように語ったとされる容疑者は、現代に確かに存在する一つの考え方を現したのであり、これを「気分が悪い」「理解不能な思想」などと解説できてしまう報道の白白しさこそ類似犯を生むでしょう。
何度でも申しますが移民について、人を物のように扱ってはいまいかという疑念を抱くことなく語る人びとに、犯人を非難する資格はないのであり、私にとってその名も伝えられない被害者を想うとこれほど辛い事件はありませんでした。衷心よりお悔やみを申し上げ、ご家族の皆様にお見舞い申し上げます。
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皇紀2676年(平成28年)7月26日
沖縄県内に於けるいわゆる「反在日米軍基地」活動がますます各所で激化していると煽る報道を前に、海兵隊所属の垂直離着陸機MV‐22(オスプレイ)の配備について、安倍政権が諸悪の根源のように語って譲らない「日雇い活動家」たちがいますが、賢明な方ならご存知の通りMV‐22の駐留と運用が始まったのは平成二十四年七月から十月、つまり旧民主党(現・民進党)の野田政権でした。
http://www.asahi.com/special/futenma/TKY201209240450……
▲朝日新聞:沖縄知事「県民は限界」 オスプレイ配備中止求める(平成二十四年九月二十四日記事)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf……
▲衆議院:衆議院議員照屋寛徳君提出MV22オスプレイを使用した日米共同訓練と日米地位協定に関する質問に対する答弁書(外務省該当ページ 平成二十四年九月十九日を参照)
沖縄県へ最初に配備を説明しに行ったのは、鳩山政権から菅政権まで続いた北澤俊美防衛相であり、平成二十四年九月十九日の(日米)合同委員会では、沖縄県外への駐留と運用まで検討することで既に合意されています。
まして「官僚主導を徹底的に否定した旧民主党」政権下のことですから、よもや合同委員会の日本政府代表だった外務省の伊原純一北米局長が「勝手にやったこと」などとは言わせません。
実際には、旧民主党の閣僚たちが何らの役にも立たず、官僚たちが「悪者」にされながらも不作為を補填して回ったとはいえ、オスプレイ日本配備の責任を問いたいというのであれば、普天間飛行場返還交渉からの流れがあったとしても、民進党の連中に向かって抗議すべきなのです。
そもそも民進党の議員たちに件で安倍政権を批判する資格など全くありません。彼らのおかしな言動を見かけたら、まずこのことを思い出してください。その上で、これからをどうするかについては、安倍政権に問い質していきましょう。
http://www.sankei.com/world/news/160725/wor160725……
▲産經新聞:「大失態」から巻き返しに奔走した王毅外相 「ASEANは中国を支持」と“勝利宣言”
さて、中共共産党に於ける地位などほとんどないに等しい北京政府の王毅外交部長は二十五日、東南亜諸国連合(ASEAN)外相会議で、南支那海を名指しした対中非難声明が出されなかったことに安堵したようですが、産經新聞社記事にある「巻き返し」だの「勝利宣言」だのとは程遠い成果でしかありません。
以前から申しておりますようにASEANの原則は、他国への不干渉であり全会一致です。南支那海侵略に困り果てているのは、本来の馬国(マレーシア)と比越尼(フィリピン、ヴェト・ナム、インドネシア)三か国であり、主として他の国ぐにに関係がないため、もともと何らかの共同声明を出しにくい事件でした。
柬老(カンボジア、ラオス)など「屈中」の仕上がりは、決して王部長の功績ではなく、今回のことで習近平国家主席に認められることはないでしょう。このようなことをしても中共共産党の不利は変わらず、彼らが戦争の準備を進めれば現下の米政府は対応するでしょうし、実のところヒラリー・クリントン前国務長官が大統領になっても米中戦争が忌避されることはないと思われます。
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皇紀2676年(平成28年)7月25日
【7.31東京集会のお知らせ】告知をご参照いただき、万障お繰り合わせの上ご参集ください。
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二十カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が中共四川省成都で開かれましたが、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受け、中共経済に有利と解説した多くの有識者の思惑ははずれ、先月二十五日記事で申した通り「人民元の下落圧力が一層強まり」、初日の会議で麻生太郎財務相にそのことを指摘されています。
http://www.sankei.com/world/news/160429/wor160429……
▲産經新聞:日本「新幹線」の“雪辱”なるか マレーシア-シンガポール高速鉄道でも中国が資金力で攻勢
それでも中共共産党が強気なのは、南支那海・東支那海侵略と同様、現代版シルクロード構想「一帯一路」に血道を上げることで目減りする資金も補填できると読んでいるからでしょう。中共共産党による他国侵略・支配は、彼ら流の「投資」に他なりません。
よって「大盤振る舞い」も平気なのですが、いかんせん実現する力がないため、南米ヴェネズエラで途中放棄、米国では米中合弁を解消され、タイ(泰王国)でも計画を大幅縮小された挙げ句、インドネシア(尼国)では「日本の計画案にしておけばよかった」との声が出るほど全く進まず、軍所有地で無断掘削していた中共人五人が逮捕される始末です。
しかし、やはりかつて中共に建設を放棄されたフィリピン(比国)で、着任したばかりのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が再び中共との再締約を示唆しました。
さらにマレーシア(馬国)の懸念は、以前から申しているようにナジブ・ラザク首相が「屈中」だということであり、政府系投資会社「公開会社一馬国開発(1MDB)」の巨額負債と1MDBからナジブ首相個人への不正送金疑惑で倒れ掛かったところを中共に助けてもらおうとしている節があります。
この巨額不正疑惑で多くの国民の怒りを買ったとき、ナジブ首相がとった態度は、まさに中共共産党的なもので、抗議者のほうを逮捕するなどして全てを弾圧しました。
わが国政府が馬国で新幹線受注を勝ち取りたい意欲は大変結構ですが、昨日記事でも言及した情報機関がなく、設置されたとしてもまともに機能しそうもない以上、対外工作ができません。型通りのセレモニーで勝てるほど中共共産党という「敵」は甘くないのです。
これこそが現行憲法(占領憲法)をほったらかしにしていることが日本経済に与える悪影響の一例であり、私たちの暮らしが豊かになるか否かと憲法問題は、実はしっかり繋がっています。
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