軽自動車はスズキがいい

皇紀2675年(平成27年)9月27日

 記念すべき第七十回国民体育大会「わかやま国体」並びに第十五回全国障害者スポーツ大会「わかやま大会」は二十六日、天皇陛下と皇后陛下の御臨席を賜り、和歌山市の紀三井寺陸上競技場で総合開会式が開催されました。国体会期は十月六日まで、大会会期は十月二十四日から二十六日までです。

 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/150926/mcb150926……
 ▲Sankei Biz(産經新聞社):ディーゼル車衰退招く恐れ 「クリーン」技術 裏切られたユーザー

 二十四日記事の冒頭で「独フォルクス・ワーゲン(VW)の不正発覚事件は、恐らく欧州経済に大きな影響を与えます」と申しましたが、好況を牽引した欧州型経営の一つのモデルが崩壊しつつあります。

 かつて東京都の石原慎太郎知事がいわゆる「ディーゼル規制」に踏み切った際、単なる締め出しではわが国のディーゼル開発が取り残されるのでは、という声がありました。

 一方、京都大学の今中忠行名誉教授らの研究により炭酸ガスと水から効率的に石油を合成するクリーン技術が開発されるなど、むしろわが国の問題はメタンハイドレートしかり、これらを商業化する過程(=行政と未だ残る産学の不一致等)にあると分かります。

 さて、VWの排出ガス不正操作を暴いた国際清浄交通委員会(ICCT)は、韓国の現代自動車と仏国のルノー、スウェーデンのヴォルヴォの各対象車種も再来年導入のさらに厳しい排ガステストを通過できないと指摘しました。

 わが国の自動車産業は間違いなく世界をリードしていますが、余計な機能を搭載させがちな電器産業も含めて各国の市場調査がいい加減で、パナソニックなどはこの反省に立って国柄に応じた顧客要望の事前調査を徹底し始めたようです。

 二十五日記事で申したように、安倍晋三首相が打ち出した「名目国内総生産(GDP)六百兆円規模に」という方針は、安倍政権の残り三年で内需回復と例えば高付加価値産品の輸出戦略を猛烈な成長ベースに乗せない限り絶対に実現しません。

 ところで、今回のVW不正発覚事件で難を逃れることに成功したのは日本のスズキでしょう。先月にVWとの資本提携を解消すると発表した直後の発覚で、既に保有していたVW株はポルシェ自動車ホールディングスに売却されます。

 この最中でもスズキの売却益は取得時のほぼ倍です。スズキは伊国のフィアットからもラブコールを受ける成長企業に他なりません。

 新興国にも通用する日本の軽自動車は、米国にどんな難癖をつけられようとも素晴らしい製品なのです。

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飛行機爆買いでも下げる株

皇紀2675年(平成27年)9月26日

 米連邦議会下院のジョン・ベイナー議長が二十五日、自身所属の共和党内から受けていた議院運営手法への不満をかわしきれず、十月いっぱいで議員ごと辞職、引退すると発表しました。

 なるほど安倍晋三首相がホルムズ海峡の危機想定を外すよう要望したことを呑んでくれたのは、このためだったのか……。(七月十七日配信動画九月十六日配信動画参照)

 http://www.sankei.com/world/news/150926/wor150926……
 ▲産經新聞:【米中首脳会談】オバマ氏、企業を狙った中国のサイバー攻撃に懸念伝達 南シナ海問題は平行線

 二十四日記事でも申したように、訪米出発前から大失敗が決定した中共の習近平国家主席。そのわりには米ザ・ボーイングの737型機二百五十機とワイドボディー機五十機を発注し、同社の機体組み立て工場を中共国内に設ける契約までしたではないか、との声もあるでしょう。

 正確には、ボーイングと契約したのは旅客機リース企業「中国航空器材集団」や大手国有銀行系リース会社「工銀租賃」などで、大手旅客機関連メーカー「中国商用飛行機」がボーイングとの共同出資で合弁会社を設立し、工場を作るという内容です。

 ついでに国家発展改革委員会もボーイングとの間で戦略協力強化の合意文書をかわしています。大抵のわが国報道は「米中の政冷経熱」などと報じていますが、決してそう単純ではありません。

 中共は「世界の下請け工場」として完全に行き詰まり、人口に関係なく内需は委縮しきっています。前出当ブログ記事コメント欄にもある通り、中共が欲しいのは特に日米の技術それ自体なのです。これなくして李克強国務院総理主導の成長戦略などもはや微塵も達成しえません。

 しかし、わが国報道が「爆買い」と銘打った習主席の経済外交をもってしても、米国株も上海株も急落しました。ボーイングの株価が下落したのも、中共国内工場での組み立てに対する不安が賭博師にまで見透かされたようなものです。

 トヨタはいよいよ人気車種「プリウス」の中共生産をすべてやめ、国内生産に切り替えます。被害が出た天津大爆発事件も効いたでしょう。

 米中首脳会談は穏やかなものになりませんでしたが、政治分野だけでなく経済分野でも中共と組むことが冷ややかな反応しかもたらさないのです。

 それでも彼らの手口をなめてはいけません。かつての三洋電機や目下の東芝のように弱った日本企業が狙われることに変わりはなく、わらを掴んで首を絞められたくなければ、せめて溺れていても掴んでよいわらと駄目なわらを選別するぐらいのしたたかさを私たち側が持っておかなければならないのです。

【動画】ネトウヨの実態

皇紀2675年(平成27年)9月25日

 https://youtu.be/XwTYdGKT-sQ
 ▲公式チャンネル:ネトウヨの実態 ネトサヨの正体 Japanese leftist is segregationist

 いわゆる「安全保障関連法案」反対デモをめぐる報道各社の伝え方と、例えばNHKやフジテレビに対する抗議デモの伝え方と何がどう違ったでしょうか。

 そして、今回の安保法制に初めから疑問を呈してきた私に反対派はどのような態度を取り、賛成派はどのような態度を取ったでしょうか。反対派は本当に左翼でリベラルで人権を重んじる平和主義者なのでしょうか。

 一方、中共はまるで安倍内閣を応援するように対日姿勢を硬化させますが、それでも日本企業から技術を取ることは可能であり、消されていった三洋電機や目下赤字転落の東芝がよい(悪い)例なのです。

 ※ インターネット上で保守的な意見を述べる人たちを「ネトウヨ」と表現する際、どこか人を嘲笑する目的の蔑称のように用いられますが、反日的な意見を述べる人を「ネトサヨ」と表現するのはあまり見られないように思います。これも差別なのでしょうか。よほど反日派のほうが偏見と差別にまみれた暴力主義者ではないでしょうか。わが国に右翼はあっても左翼はないのです。

党税調の耐えられない軽さ

皇紀2675年(平成27年)

 女優の川島なお美さんが二十四日、胆管癌で亡くなられましたが、北斗晶さんの乳癌から脇のリンパ節への転移が心配でなりません。癌の摘出手術は無事終わられたそうですが、これから抗癌治療が始まります。元気に復帰されんことを願ってやみません。

 http://www.sankei.com/economy/news/150923/ecn150923……
 ▲産經新聞:消費増税と同時導入に意欲 負担軽減策で公明党税調会長

 いわゆる「安保法案」で公明党(創価学会)にかなりの負担を強いたため、安倍晋三首相は税制問題で彼らに華を持たせようとじらしているのかもしれませんが、自民党側の役者があまりにも大根無能では困ります。

 その最たる存在が元「小沢一郎の側近」こと自民党税制調査会の野田毅会長です。

 軽減税率の導入には確かにいくつかの議論(対象品目の選定とインボイス=明細・領収書の導入、そもそも必要かなど)を要しますが、野田会長の口ぶりは「公明党にも嘘をつく自民党」という印象を聞く者に与え、安倍首相が注意すべき態度ではないでしょうか。

 安倍首相は二十四日、党総裁として経済政策の強化(新三つの矢)という方針の骨格だけを示しましたが、もちろん中身はこれからです。

 そのうち「名目国内総生産(GDP)を六百兆円規模に」という方針があり、昨年度で約四百九十兆円でしたから、名目でもこの目標は大きな衝撃を与えました。分かりやすく申しますと、私たちの給与が二割増しになるような方針ということです。

 この目標を達成するには内需を回復し、国内生産への回帰をさらに促して海外市場に売り込まなくてはなりません。そのためには消費税率の再引き上げが必ず足かせになるのです。

 かつて自民党には消費税導入時の山中貞則税調会長(旧通産相)という、当時の竹下登首相の命を受けて議論に入れば「全員落選覚悟で議論せい」と言い、旧大蔵省が推してきた五%案を蹴り飛ばして三%に決めた「税調のドン」がいました。

 旧日本社会党の土井たか子衆議院議員は当時、鹿児島の選挙区にまで乗り込んでいって山中氏を「庶民の敵」と切り捨てましたが(結果山中氏は落選)、村山富市内閣で五%への税率引き上げを「ご異議ありませんね」と決めたのは土井氏が衆議院議長の時です。

 山中氏のように、財務省が何を言おうが自分で決められる政治家の何と少ないことでしょうか。

【動画】マスコミの大誤算

皇紀2675年(平成27年)9月24日

 https://youtu.be/nj6wAqiy9HQ
 ▲公式チャンネル:朝日新聞 毎日新聞の大誤算 Great mistake of Japanese media

 いわゆる「安保法案」の成立後、報道各社から関連報道がほぼ姿を消した理由は、一体何なのでしょうか。よしんばそうなればよいと願ってきたであろう安倍内閣の思惑に沿うはずもなく、彼らがそうせざるを得なくなった大誤算がありました。

 是非ご覧ください。