資源エネルギー政策がピンチ

皇紀2684年(令和6年)11月14日

再エネ賦課金停止でも国民負担 国民民主政策巡り経産相

武藤容治経済産業相は12日の閣議後の記者会見で、再生可能エネルギー拡大のために電気代に上乗せして徴収している賦課金を停止しても、別の国民負担が生じるとの考えを示した。…

(日本經濟新聞社)

 省内の女性用化粧室(トイレ)を「性自認が女性」の男性職員に「全階開放する」と公言した経済産業相の武藤容治氏は、私たち国民の中から上がっている二つの大きな問題提起を全く無視しています。

 一つは、いわゆる「再生可能エネルギー賦課金」が高騰する電気代の内訳で最も「納得がいかない」という声であり、もう一つは、その再エネの拡大そのものを「やめてほしい」という声です。

 かつて経産省が電力会社に切った空手形のせいで、政府支出が続いているわけですが、はじめは休耕田や耕作放棄地を狙って敷設された太陽光発電パネルも、そのうち広大な森林などを切り開いてまで大規模に敷設されるようになり、災害の誘発かえって環境問題が発生しています。

 そうした太陽光パネルのほとんどがなぜか中共製というのも、行政による再エネ利権を疑うほかない私たち国民の批判の対象であり、武藤氏があくまで「賦課金をやめても別の名目で国民に支払わせる」とまで言う頑強さから、まんまと当該利権の闇深さを露呈させたのです。

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 実は委員に科学者がいない原子力規制委員会は昨日、日本原子力発電の敦賀原子力発電所(福井県)二号機の再稼働申請を「不許可」としました。敦賀原発の地下に横たわる断層を問題視したことが審査書から分かります。

 その中で規制委が再稼働不許可に拘泥する原因の「K断層(ほかにG断層やD-1破砕帯が敦賀原発敷地内に走っているとされる)」がどこからどこへ繋がっているのか、規制委も認めているように全く判明していません。

 要するに規制委は「何か分からんけど危なそうだから」という程度の判断しかしていないのです。八月九日記事の前段で申したように、気象庁もどこもかしこも「何も分からない」と言っているものに怯えるだけの態度は、極めて非科学的と断罪するほかありません。

 いわば「あそこは幽霊が出そうだから行くのをやめましょう」「みんな『幽霊が出る』と言ってます」と言っているのと同じなのです。

 東日本大震災で東京電力福島第一原子力発電所が事故を起こしたことから私たちが得た教訓は、とんでもない莫迦を首相にしてはいけないことと、米国製軽水炉型原発は事故に耐えられないということでした。

 現在、わが国企業が事故に耐えられる(おかしな表現ですが事故が発生しても事故にならない原子炉を既に開発し、輸出さえしているのに、日米原子力協定によって稼働を「許可」されているにすぎないわが国の原発は、実のところ「ブラックボックス」状態の軽水炉を稼働させられています。

 そうです。ここにも現行憲法(占領憲法の恐るべき闇が潜んでおり、私たち国民の暮らしは、あの福一原発事故で大きくかき乱されました。占領憲法政府職員の規制委は、その「仄暗い小さな箱の中」でしか判断できないのです。

 米国のドナルド・トランプ大統領の再登板で、安倍晋三元首相を失ったわが国政府は、恐らく資源エネルギー問題で難題を突きつけられるでしょう。

 まともに交渉できるであろう高市早苗元経済安全保障担当相ではなく自民党評論家の石破茂氏を首相にしてしまったツケは、そのまま自民党議員と霞が関職員、そして私たち国民に返ってきます。

 岸破森進次郎政権で初入閣したような経産相の発言を聞く限り、この政治力のなさでは、トランプ政権にも中共・共産党の北京政府にも全く太刀打ちできないでしょう。

 左翼まみれのワシントンD.C.職員では役に立たず、政府効率化省構想(長官候補に実業家のイーロン・マスク氏)を実現して行政機関を徹底整理すると言うトランプ大統領に、せいぜいほうきで掃かれてしまうのが岸破森進次郎政権なのです。

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高市氏に統一教会系近づけるな

皇紀2684年(令和6年)11月13日

 福岡県宗像市の大島から北約二キロの沖合で炎上、沈没した海上自衛隊の木造掃海艇「うくしま(宇久島)」について、火災発生時に当直で機関室(船底に近い)にいた古賀辰徳三等海曹(三十三歳)が行方不明のままです。海上保安庁の特殊救難隊が昨日、海中を懸命に捜索しましたが、見つけられませんでした。

 今も古賀海曹の帰りを待っておられるであろうご家族様に、衷心よりお見舞い申し上げます。私たち国民の身体、安全、生命、財産を守るために日夜訓練を続ける警察官、消防官、海上保安官、そして自衛官の遭難ほど、あまりに申し訳ないものはありません。

 映画『ゴジラ-1.0』(東宝)をご覧になった方ならお気づきの通り、掃海艇は、磁力に反応するものも多い機雷を除去、処分する任務を担っているため、磁気が発生しない木造船が導入されています。

 しかし、木造船の耐用年数は鋼鉄製に劣り、難燃性に課題を残すもののFRP(繊維強化プラスティックス)製の掃海艇に置き換えられ始め、平成十五年就役のうくしまも、まもなく退役というところだったに違いありません。そう考えますと、ますます若き海自隊員の遭難が口惜しいのです。

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 現内閣の防衛相は、外相時代に「ポンコツ」の限りを披露した田中眞紀子氏の同類・中谷元氏ですが、二名もの現職閣僚が落選したこの内閣自体がポンコツで、仕方なく改造した第二次「だらし内閣」では、旧清和政策研究会の政治資金収支報告書不記載を「裏金」、旧宏池会らの同不記載を「無問題」とするため、旧清和会以外で自民党評論家の石破茂氏と転げ落ちることすら気にしない「肩書が欲しい」だけの議員たちを、副大臣や政務官に任命せざるをえません。

 その致命的人事は、わずか二年前の参議院議員選挙で初当選したばかりの生稲晃子氏を外相政務官に据えねばならないほどです。生稲氏の能力は存じませんが、外相の岩屋毅氏が「国家・国民のための外交」ではなく石破氏のための業務にしか興味のない出来損ないに加え、このような議員歴二年の者を補佐に充てようという現内閣の体たらくを、私たち国民が黙って見逃がせましょうか。

 岸破森進次郎政権は、一体どこまで私たち国民を莫迦にすれば気が済むのか、と。自衛官らが自身の生命を賭して日日の任務に当たっているというのに。やはり私たち国民の手で、現内閣を始末するしかないのです。

「高市早苗を総理に!」サンクチュアリ信者が総選挙で仕掛けた”石破おろし”運動で警察出動の波紋

11月11日、特別国会が召集され、衆参両院で総理大臣指名選挙が行われた。1回目の投票で誰も過半数が獲れず、自民党の石破茂氏(67)は立憲民主党の野田佳彦代表(67)との決戦投票で、からくも第103代首相に選出された…

(FRIDAY|講談社)

 その最中に今なお湧いて出てくる統一教会(世界平和統一家庭連合)が絡む政治工作は、北韓(北朝鮮)が韓国とわが国に仕掛けた保守派潰しで間違いありません。

 北韓に通じ、資金提供者の一人だった創業者の文鮮明氏(既に死亡)は、朴正煕政権時代でも創業できるよう「反共」を装い、国際勝共連合などの下部組織を設けただけで、勝共が「保守」などというのはとんでもない大嘘です。

 さんざん安倍晋三元首相にもたれかかろうとし、北韓による拉致事件を確信して以降の安倍元首相に距離を置かれた統一教会は、下部組織を総動員して自民党や現在の立憲民主党と国民民主党(旧民主党)の国会議員にまで触手を伸ばして利用してきました。

 そして今、高市早苗元経済安全保障担当相が当然のように狙われています。高市事務所でもそのことは把握しており、警戒しているそうです。

 サンクチュアリ(神聖な場所)を名乗る資格もない汚れたこの在米カルト組織は、死んだ文氏とまだ生きている韓鶴子氏の七男・文亨進氏が設立したといいます。この者は、米国のドナルド・トランプ大統領も応援している体で今回の大統領選挙期間中も、事実上の支援集会まで開いたことから、米国に於ける保守派潰しの役こそ担っているでしょう。

 こうして日韓米の保守派が繋がることを陰で妨害し、北韓の非道な帝国を維持しようとするカルトが生意気にも高市元担当相の名を口にするとは、決して許せません。

 私たちは、高市元担当相を「日本初の女性首相」にすることに於いて、このような邪教の政治工作を一切認めません。やけにすり寄ってくる見知らぬ人物には、これまで通り十分に警戒してください。しかしながら保守派内の「人間不信」を生み出すこともまた、彼らの破壊工作目的なのです。

はぃ?テメェの投票で寝るかね

皇紀2684年(令和6年)11月12日

石破首相、指名選挙で居眠りか うつむき目つぶる 「著しく緊張感に欠ける」野党苦言

石破茂首相が11日の衆院本会議での首相指名選挙中、しばらくうつむき、目をつぶる一幕があった。X(旧ツイッター)に関連の動画が投稿され「よく寝ていられるな」とい…

(産經新聞社:産経ニュース)

 衆参両院の本会議は、半分以上「形式」ですから、その形式が重要なのは承知の上で、特に高齢の議員でなくてもついウトウトしてしまうのも仕方がありません。石丸某のような誹謗中傷目的の態度をもって、議員の居眠りのみを切り取って非難するつもりはありません。

 しかし昨日は、第五十回衆議院議員総選挙で連立与党が大敗を喫したのちの首班指名選挙です。そこで指名される候補が一人、議場で完全に居眠りしているというのは、私たち国民を莫迦にしているとしか申しようがありません。

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 自民党評論家の石破茂氏は、まさに「だらし内閣」の頂点です。「どうせ俺が選ばれる」と余裕があったのか、いやそれにしましても、首班指名で与党の総裁(または代表)が居眠りをしたというのは、過去に聞いたことがありません。

 まして昨日は、事前の予想通り第一回投票で決まらないほど石破票が少なく、決選投票にもつれ込みました。自民党から見てそのような惨状にしたのは、いわゆる「岸破森進次郎政権」のせいではありませんか。

 その責任者の一人が居眠り、こののち「風邪薬のせいだったみたい」などと弁明した内閣官房長官の林芳正(リン・ファンヂャン)氏が「这个人正在睡觉(寝てるよ、この人)」みたいな顔で眺めていますが、その左隣の最後列から麻生太郎元首相(党最高顧問)が石破氏を睨みつけ、呆れたように首を傾げていました。

 定めし「はぃ? テメェの投票で寝るかね」と石破氏の神経を疑っていたに違いありません。まさに私たち国民と同じ心境でしたでしょう。

 それに、体の具合が悪いのは、見たところパーキンソン病を患ったような元首相の菅義偉氏であって、石破氏が居眠りを許されるほどではないはずです。

 決選投票では、無効票が八十四票もありました。これもほぼ前例がない結果であり、それだけ「石破も嫌だし立憲民主党の野田佳彦代表も嫌」という代議士が多かったせいでしょう。

 現に決選投票でさえ石破票が過半数を獲得しておらず、安泰だったのは、連立与党が過半数(百二十五議席以上)の議席を得ている参議院(石破票:百四十二票)でした。

 その八十四票の内訳は、恐らく「早速財務省経由で醜聞記事を書かれた」可哀想ではあるが以前から軽薄な国民民主党の玉木雄一郎代表の票(二十八票)と、ほぼ引きずり降ろされるのが確定している日本維新の会の馬場伸幸代表の票(三十八票)が入っていると思われますが、そこへ極左異常行動集団・れいわ新選組の痛い票(九票)を加えたとしても、まだほかに独特な行動をとった代議士がいたことを示唆しています。

 岸破森進次郎政権は既に、衆議院予算委員会委員長の座を立民に奪われており、石破氏が居眠りなどしている場合ではありません。予算委員長が野党の手に下るのは、三十年ぶりの体たらくです。

 国会対策委員会の主導権すら立民の笠浩史国対委員長に奪われており、石破氏と同じように(地方議員時代から)自民党を出たり入ったりした坂本哲志国対委員長では、全くの交渉力不足でしょう。

 この状況で、まぁよく「ごはんが喉を通りますね」「眠れますね」と。多くの自民党議員、党員の不安と怒りを、石破氏がまるで意に介していないように見えます。

 きつい表現で恐縮ですが「どうせなら政治的永眠して(政治生命を断って)ください」と石破氏に言いたい。言いましょうよ!

インチキ報道で投票誤らないで

皇紀2684年(令和6年)11月11日

 東京と大阪を移動中、やたらと咳き込む人びとに出くわします。いつまでも残暑が続いたかと思えば、急に寒くなり、また少し暖かくなるようですが、あまりに激しい季節の変わり目に、体調を崩している方が多いように思います。

 政策提言の場でも「少し風邪気味で」とか、或いは酷い風邪を罹患し、お会いできなくなったことがありました。皆様も何卒、お身体ご自愛ください。

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 高市早苗前経済安全保障担当相も、閣僚の激務の中で受けられなかった総合健康診断(人間ドック)を、衆議院議員解散総選挙ののちにようやく受けられたようですが、とにかく健康第一です。

 米国のドナルド・トランプ次期大統領は、米民主党のジョー・バイデン大統領よりも就任時(来年一月二十日)の年齢が高くなり(最高齢記録を五か月上回り)ますが、あのころからヨロヨロしていたバイデン氏に比べて遥かに健康に見えます。

 何か事を成そうとする者はことのほか、健康管理に留意し、国家・国民のために判断力(気力と体力)を維持しなければなりません。安倍晋三元首相も苦慮したように、それが政治家の務めです。

 八日記事で申した自民党の両院議員懇談会を高市前担当相が欠席した理由について、さまざまな邪推が飛び交っていますが、自らの健康管理を怠ってまで出席しなければならないような体制に、現下の自民党「岸破森進次郎政権」はないのです。

【スクープ】齋藤元彦事件「優勝パレード協賛金キックバック疑惑」渦中の信金理事長が実名告発「前知事を陥れようとする思惑が…」(週刊現代) @gendai_biz

内部文書告発問題をめぐり、齋藤元彦前兵庫県知事が失職したことを受けた知事選が混迷を極めている。編集部は、齋藤氏が関与したと言われている昨年の阪神・オリックスの優勝パレードをめぐる「協賛金キックバック疑惑」について、片山安孝前副知事や疑惑をかけられた信用金庫理事長に実名で独占インタビューを行い、真相に迫った。…

(現代ビジネス|講談社)

 さて、十七日投開票の兵庫県知事選挙ですが、四日記事に続いて講談社の週刊現代が紅い兵庫県の正体を記事にしました。

 くどいようですが、突然始まった報道権力による齋藤元彦前知事への攻撃は、ほとんど筋違いです。西播磨県民局の渡瀬康英前局長は、真紅の井戸俊三前知事派による「選挙で選ばれた齋藤知事を引きずり降ろす官製革命」を試み、失敗しました。

 県議会に於ける井戸派がこれに積極的関与し、まんまと齋藤知事を「極悪人」に仕立て、旧民主党から自民党へ乗り移っていた松本剛明衆議院議員(兵庫十一区)は、街頭で挨拶しようとしただけの齋藤知事を払いのけるような態度までとったほどです。

 官製革命に失敗した渡瀬氏が自殺したのは、その罪が発覚した上に、怪文書を作成した役所のPC(個人のものではない)にあろうことか複数の女性とのやり取りが残されており、それまでもが世間に知れ渡って家庭が崩壊するのを恐れたためでしかありません。

 一方的誹謗中傷にさらされた齋藤知事は、何も関係がないのです。にもかかわらず、未だに一番の対抗馬とされる稲村和美候補(尼崎市元市長)およびその陣営が「齋藤前知事のやったこと」などと吹聴して回っています。

 報道権力と左翼・極左公務員、それに一部の県議会議員までもが共謀してバラ撒いた「齋藤知事は極悪人」という出鱈目に騙されて、おかしな投票行動をとってはいけません。

 私が「彼の再選に興味はない」と申したのは、もう一度お断りしますが昨年八月二日記事で指弾したようないい加減なことをしているからです。貝原俊民元知事から続く「紅い県政」を「刷新する」といって当選したのに、北韓(北朝鮮)運営の非一条校に自治体が補助金を出し続けるのは間違っています。

 恐らく齋藤知事が再選されると思いますが、今度こそこの過ちを正し、自分を攻撃してきた左翼・極左公務員の所業を徹底糾弾していただきたい。

百田氏発言の何がマズかったか

皇紀2684年(令和6年)11月10日

 鹿児島県南部と沖縄県北部を中心に昨日、一時は大雨特別警報が発令されるほどの豪雨被害が発生しました。また、四国電力管内では同日夜、最大三十六万戸を超える大規模停電が発生し、一時間以上にわたって不便を強いられたようです。

 被害に遭われたすべての方がたに、衷心よりお見舞い申し上げます。

日本保守党・百田代表、少子化対策に「30歳超えたら子宮を摘出」…ユーチューブ番組で発言

【読売新聞】 日本保守党の百田尚樹代表が8日配信のユーチューブ番組で、少子化対策を巡り、「小説家のSF」と断った上で、「25歳を超えて独身の場合は生涯結婚できない法律にする」「30(歳を)超えたら子宮を摘出する」などと発言したことが…

(讀賣新聞社オンライン)

 今月五日、漫画家の楳図かずおさんが十月二十八日に亡くなられていたことが公表され、特に『漂流教室』(小学館文庫刊)を「歴史的傑作」と讃えていた作家の百田尚樹さんは、この傑出した空想科学(SF)作品の刺激を思い出してか、とんでもない発言をしてしまいました。

 まずは、改めて楳図さんの訃報に接し、衷心よりお悔やみ申し上げます。楳図さんは、和歌山県が生んだとてつもない芸術家、表現者でいらっしゃいました。

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 百田さんの発言の「何がマズかったか」と申しますと、第五十回衆議院議員総選挙で晴れて政党要件を満たした日本保守党の代表として「少子化の原因を見誤っているのでは」と私たち国民に疑われてしまった点です。

 公党の代表たる百田氏が「やってはいけないこと」「あくまでSF」と三回も断った上で述べたことは、それが作家の空想としても、私たちが「そのような発想になってしまうのか」と思わず落胆するもので、さすがに党事務総長の有本香氏も特にかばわず、おつき合いがあった様子の作家の石平さんが発言を批判したところ、百田氏がその公開批判を批判する(ツイッター(X)を参照)というよくない展開になってしまいました。

 参照ツイート(ポスト)で百田氏自らが弁明しているように、少子化の原因について、前日には国民経済の問題を述べたと思います。そうした認識は、ここでもさんざん申してきたことで、正しいのではないでしょうか。

 ただ、たとえSFにしても、少子化の原因が女性だけの問題であるかのように、いやそう思っていなければ発想しないであろうことをとうとうと述べてしまったことに、作家としてではなく公党の代表としての問題を浮き彫りにしてしまいました。

 私たち国民の中には、百田氏らの日本保守党に多くの期待を寄せている人びとがいます。私自身は、そうした人びとの中にはいませんが、期待している人びとの想いをそれなりに理解しているつもりです。

 わずか六万人程度の支持増でやけに議席が増えてしまった立憲民主党や、軽率な支持増に浮かれているれいわ新選組を見る限り、参政党や日本保守党こそが自民党を脅かす存在でなければなりません。国民民主党にキャスティング・ヴォートを持っていかれたことを、もっと悔しがってほしいのです。

 内輪もめに発展した参政党を以前、厳しく批判した百田氏でしたが、その百田氏自身がことほど左様に軽率な発言で「そら見たことか。右翼は怖い」などといわれのない誹謗中傷を受けるようでは、日本保守党に対するというより、現下の「岸破森進次郎政権」を認めない保守派の将来そのものが曇り始めるではありませんか。

 SFの設定としては、いわゆる「ディストピア(暗い未来)を描いた作品」によくあるものです。それでも、少子化を語る上で決して披露すべき空想ではありませんでした。

 放送作家時代からその手がけられた作品を振り返ってみても、作家として極めて優れた百田氏ですが、個人の発言を「やめる」とまで自覚した(該当ツイートを参照)通り公党の代表としては、以前からあまりにも発言が軽率です。それが日本保守党の危うさそのものになっています。

 まるで保守派が女性を「子を産むためだけの存在」のように考えている、と激しく勘違いされる(左翼・極左に燃料投下する)ような発言は、仮にもその考え自体がありえないほどの間違いですから、二度としないでもらいたい。