日台・日土関係を教えよう

皇紀2671年(平成23年)10月4日

 私たちは、よく「日本は正しい歴史を教えていない」といったわが国の教育に対する批判を耳にし、それが中韓朝から特に噴出しているように伝えられていますが、私は確かに国史教育の現状には大きな問題があると思います。

 例えば「朝鮮人従軍慰安婦」という存在の定義と、その如何による存在の事実について、全く結論が出ていないにもかかわらず諸説の紹介もされないのは、正しい歴史を教えていることになりません。いわば大人たちが「さまよっている」のです。

 この思考の漂流、或いは停止を利用しているのが先述の三国であり、この三国を利用しているのが一般に「左翼」と呼ばれているわが国の破壊活動家(テロリスト)にほかなりません。よって、今回の命題について、彼らの主張をのみ歴史の真実であると認知することは、極めて危険なのです。

 http://sankei.jp.msn.com/region/news/111004/osk11100……
 ▲産經新聞:日本と台湾の絆強める機会に 「孫文と日本の友人たち」展始まる 大阪

 まずは「台湾の国父」として孫文に関心を抱くならば、政治活動家として幾多の失敗を乗り越えて駆け上がった孫文の死後、台湾がどうなったのかを知ることになり、日露戦争に勝利したわが国が世界に与えた影響と、中華民国とは、中華人民共和国とは何かを知ることになるでしょう。

 この「孫文と日本の友人たち」特別展(主催=台北駐大阪經濟文化辦事處、中華民国留日大阪中華総会 協力=産經新聞社)は、東京でも開催されましたが、大阪では今月3日から8日まで、北区梅田のブリーゼブリーゼ5階特設会場(地図)で見ることができます。是非行かれてみて下さい。

 http://www.jikukan-ogbc.jp/turkey_event.html
 ▲大阪市立海洋博物館 なにわの海の時空館:よみがえる軍艦 エルトゥールル号の記憶~日本とトルコの絆~

 また、わが国が土国(トルコ)との関係を築いた歴史を目で見ることの出来る企画展が、大阪市立海洋博物館「なにわの海の時空館」で今月4日から11月6日まで開催されます。

 ここでは何度も取り上げてきましたが、軍艦「エルトゥールル号」の遺品発掘のため、土国ボドルム・カリヤ文化芸術振興財団のトゥファン・トゥランル氏は、何度も和歌山県に来られており、後援している串本町のほか、和歌山市でも行政を挙げた支援を実現させ、新たな日土関係すら構築され始めているのです。

 このようなことを知らないまま、大東亜戦争の結果だけを語るのは間違った国史教育であり、むろん「英雄伝」の類いだけでも不十分でしょう。

 秋は学を深めるに適した季節だと言われますが、是非ともこれらの展示を子供たちに見せたいものです。大人の私たちも見るべきなのです。

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何やってんだ!参院自民党

皇紀2671年(平成23年)10月3日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2011100100294&j4
 ▲時事通信:参院自民、人事の混迷続く=「中曽根氏解任」の声も

 自民党の中曽根弘文参議院議員会長(元外相)を擁護するつもりはありませんが、先日も申しましたように、鴻池祥肇元防災担当相を幹事長にするくらいの「党としての方向性」を示すことすら出来ないのなら、もう民主党と同じなのですから、消えてしまえばよいのです。

 党内三大「売国」派閥の議員たちは、鴻池議員の幹事長起用案に反対票を投じ、よりによって溝手顕正元防災担当相がよいなどと薦めています。

 鴻池議員と溝手議員は、ともに前述の通り内閣府特命の防災担当相を経験していますが、鴻池議員は内閣官房副長官時代に不祥事があったものの、溝手議員は防災担当相としての能力そのものが疑われるような言動を(平成19年能登半島地震、台風4号、新潟県中越沖地震で)繰り返した政治家です。

 東日本大震災の対応を間違えた民主党との違いを明解にすることを前提として、自民党が「自分たちなら被災された方々にこのような復興を保障する」と示さねばならない時に、溝手議員が参議院幹事長にふさわしいと言える「派閥」のことしか頭にない議員は、民主党議員とともに次回選挙で全員落選させねばなりません。

 このような議員たちは、国家を守り抜く強い信念をきつい言葉で語るくらいでなければ、もう何も前に進まないほどの国家的・経済的危機を体験している、という自覚がないのです。

 そもそも今回の人事の混乱は、あの「ちゃっかりデブ」が辞表を出したりしたことから一気に増幅し始めました。詳しくは申せませんが、あの派閥には頭のおかしい議員しかいないのでしょうか。だから某党の幹事長も未だ私は信用してい……、いや、これは書かないことにしておきましょう。

 米ニューヨークで「ウォール街を占拠せよ」を合言葉に展開しているデモが全米に広がり、1日には約700人もの参加者が逮捕されてしまいましたが、権力者をいわば「君主」にいただく欧米の大衆運動では国家を転覆させかねないにせよ、わが国の私たちが正常な政治の回復を訴えて行動することは決して「革命」ではありませんし、よって天皇陛下のご存在のおかげで国家が転覆することもありません。

 いよいよ来月です。11月6日の日曜日に、私たちは国会請願のためのデモを東京・日比谷公会堂から行ないます。万障お繰り合わせの上、是非ともご参加下さい。

和歌山へ来て下さい!

皇紀2671年(平成23年)10月2日

 先月の台風12号により、和歌山県と奈良県の紀伊山地で土砂災害が発生し、繰り返し危機的な状況が報道されたまま追跡されていないため、今もって観光業に暗い影を落としています。

 昨日記事でも申しましたが、日本の民族性は、わが国土特有の自然の恵みと脅威によって形成されたもので、助け合わなければ生きていけなかった本能の発露です。

 東日本大震災の被災地でも、この民族性なくして、民主党政権の酷い無策の中、半年以上もの避難生活を続けてこられなかったでしょう。それでも、復興が進まない政治の原因を改めるよう訴えていかねばなりません。

 現在、和歌山県下では復旧作業が進んでおり、観光地として極めて名高い各地の人々が、皆様のお越しを切に待ち望んでいます。

 その地名が日本書記の神代記に現れ、今や「世界遺産の地を巡る」と言われるようにもなった熊野詣では、奥地にある熊野本宮大社と熊野那智大社に向かう観光パスの通行が可能になりました。

 http://www.hongu.jp/
 ▲熊野本宮観光協会

 また、山間の趣が絶品であり、泉質をして「日本三美人の湯」が沸く龍神温泉も、以前と変わりありません。本年は紅葉が早く見られそうなので、特に高野山との間の通行が復旧次第、思う存分楽しめそうです。

 http://www.ryujin-kanko.jp/
 ▲龍神観光NAVI:社団法人龍神観光協会

 JRきのくに線(紀勢本線)の紀伊勝浦駅から新宮駅間の移動は、12月の運転再開まで待たねばなりませんが、和歌山県はもともと山の幸・海の幸ともに恵まれおり、文字通り新鮮な自然の恵みをいただく機会にあふれています。是非お買い求め下さい。

 旅館やお土産屋さんなどが、本当に皆様のお越しをお待ちしていると聞きました。今月の連休にでもと思い、和歌山県民としてご提案申し上げた次第です。

ロート製薬ちょっといい話

皇紀2671年(平成23年)10月1日

 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110921/biz11092……
 ▲産經新聞:カゴメ、カルビー、ロート製薬が震災遺児支援で基金

 大阪市に本社を置くロート製薬について、ここでは、約48年間も放映され続けたオープニングキャッチ(テレビ番組の提供クレジット)の歴史に触れたことがありましたが、なかなか興味深い企業です。

 ロート製薬は、東日本大震災発生直後の3月25日、宮城大学内に「震災復興支援室」(河崎保徳室長)を設置し、吉野俊昭社長ら取締役の全員が1年間の月額報酬10%の返上を決め、それでも震災遺児1人当たり約25年の支援には足りない費用を捻出すべく、協力企業を探していました。

 明治の創業者・山田安民氏の曾孫である山田邦雄会長は、震災で親を亡くした子供たちの成長支援を担うことについて「社会の公器としての企業の責任」と語られましたが、私には、彼らがもっと本能的にたちあがったように見えます。

 日本の民族性は、わが国土特有の自然の恵みと脅威によって形成され、教育勅語で説かれた「博愛衆に及ぼし 学を修め業を習い 以て智能を啓発し 徳器を成就し 進んで公益を広め 世務を開き」との詔は、極めて本能的なものだったと言えるのです。そうしなければ、わが民族は生きていけませんでした。

 ロート製薬とて営利企業ですが、今さら「売名」の必要もない彼らが自社製品の売上げを伸ばすことを考えれば、面白い広告を打てばよいのであって、いわば地味でさえあるこのような活動に出たのは、やはり経営者と社員たちの「生命を繋げたい」という本能、そして「お客を待つのではなく、お客を育てる(内需を育てる)」という理念があったと思うのです。

 昨今はその映像広告も、下手な打ち方をすれば花王のように抗議の声にさらされてしまいますが、花王が保有する最大規模の工場は決して中共や韓国にありません。研究所とともに和歌山市にあるのです。

 一方、ロート製薬の呼びかけに応えた1社のうちカルビーは、本年6月に韓国のヘテ製菓と合弁会社を設立し、7月から韓国での製造を開始しましたが、国内製造の輸出に耐えられなくなった企業が海外へ脱出せざるをえなくなったのも、財務省主導政治にはしった民主党政権の無策が招いています(どうすればよいかの提言は何度も申してきましたので、今回は割愛します)。

 内需も外需もなく短期的な営利を求めると、わが国から近い中共と韓国へ避難してしまえばよいのでしょうが、産業の智能を蓄積して発展させ、子々孫々へと渡してゆくということを軽視、或いは拒むやり方は、まるで侵略しながら惑星を渡り歩く「悪役異星人」と同じで、結局はよそに盗まれて消えるしかありません。

 昨年の記事で私が指摘したロート製薬の「継承することを大切にする」企業文化が、こうした活動を始める素地になったと思うのです。以前にも申しましたが、私は「買うな」という運動より「買おう」という運動を奨めます。

麻生元首相が訪台の意義

皇紀2671年(平成23年)9月30日

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110929/plc110929……
 ▲産經新聞:自民が台湾の小学校に義援金の御礼へ

 7月23日の街頭演説(主催=頑張れ日本!全国行動委員会)で、私の前にお話しになられた西村眞悟元防衛政務官が、世界11カ国に店舗を展開する「セヴン・イレヴン」店頭での東日本大震災義援金募集について、その結果を披露されました。

 詳細をのちに確認させていただいたところ、最も義援金が集まったのは台湾で、4753店舗で約3億368万円だったということです。米国と加国(カナダ)の6636店舗を合わせても約6534万円で、3番目に多かったのは、5962店舗を有する泰国(タイ)の約1600万円でした。

 為替の違いがあるにもかかわらず、特に泰国民がこれほどの義援金を寄せて下さったのは、印度洋大津波の甚大な被害を国土の南部で経験し、同時にわが国からの支援の事実を忘れずにいてくれたからに違いありません。

 ところが、949店舗しかない香港でさえ約1188万円が集まったのに対し、3404店舗を有する韓国では、たったの約74万円しか集まりませんでした。

 これが「日韓友好」の紛れもない実態であり、先述の通り為替の問題がありますから、決して金額を申しているのではなく、気持ちの問題を申しているのです。

 台湾経済もわが国と同様よくありませんが、彼らは全力で「いたわり」の気持ちを表してくれたのでしょう。民間で募らざるを得なかったほど、政府が公式に台湾人へ謝意を表明しないのは非常に残念でした。

 麻生太郎元首相は、当時の菅直人首相が官邸や公邸に引きこもり始めたころ、すなわち3月24日、福島県相馬市の災害対策会議に出席し、現地職員たちを激励して彼らの陳情も受けています。

 そのような麻生元首相が訪台するのは、わが国の首相経験者として台湾人に謝意を伝えるためであり、大きな意義がありましょう。麻生元首相は、台湾の帰属確定と無縁ではない、いわゆる「北方領土」問題で、これまでどの首相も口にしなかった「帰属」に言及した唯一の首相なのです。

 現在の自民党に政権が交代しても、谷垣貞一総裁が首相になるため、それでは野田佳彦首相の示す現下の歪んだ政策や方針(増税と売国の一体改革)と何ら変わりません。

 自民党参議院の幹事長人事も、思い切って鴻池祥肇元防災担当相に決めればよいのであり、さらに思い切るべきは、総裁人事を民主党への政権交代直前に戻すべきです。そうでもして「党が何を目指すのか」示すことも出来ないというならば、麻生元首相も鴻池元担当相も党を出ればよい、もう出てもよいだけの時間は経ったと申したい。