竹中平蔵には本当に呆れる

皇紀2673年(平成25年)9月1日

 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE97S09Z20130829
 ▲ロイター:英議会がシリア軍事介入否決、オバマ政権に打撃

 本題に入る前に、一つ申し上げなければならないことがあります。テレビ朝日系列の討論番組に出演した産業競争力会議の竹中平蔵民間議員(元総務相、慶應義塾大学教授)が八月三十一日未明、消費税率の引き上げについて、「悪法も法だ。一度国際社会に約束したことは撤回出来ない。安倍政権はこのまま消費税増税を何としてもやるしかない」と述べました。

 そして、引き上げに反対する他の出演者に向かって「外交交渉をやったことのない人には分からない」などと吐き捨て、民主党の野田佳彦前首相が政権延命を画策し、財務省に服従しようとして突如言いだした(結局は全くの無駄だった)ことを「悪いことでも」やるしかないと強調したのです。

 さて、ここで本題と絡んでくるのですが、私は以前から叙国内の化学兵器使用疑惑について、アサド政権側が使用した証拠もなく、むしろただの破壊活動家(テロリスト)の疑いが濃い反政府側による使用の可能性もあることを指摘し、英仏米が対叙攻撃に踏み切らないようわが国は反対すべきだと申してきました。

 英連合王国議会の下院は二十九日、デイヴィッド・キャメロン首相が主張し、政府動議として出された対叙軍事介入案を否決しました。これをもって、キャメロン首相は一度国際社会に向けてふり上げた拳を下ろしたのです。

 結果として、米国は仏国との共闘を模索することになりますが、英国が外れたことに対する衝撃は隠せません。或いは、対叙軍事介入に踏み切りたくない別の本音を出しやすくなるかもしれませんが、現在のところ仏左翼政権のフランソワ・オランド大統領は米国のバラク・オバマ大統領の方針に同意しています。

 米国内の報道では、概して英国の決定に対して「失望した」などと責めていますが、致命的な間違いが生じるかもしれない決断を国家として下すべきでないと判断された場合、それぞれの独立国家が正当な手段で為政者の発言を撤回させるのは当然です。

 竹中氏は公共の放送で一体何を言っているのでしょうか。さも自分は何でも知っているように話していましたが、政権交代の事実こそ国際社会の知るところであり、何度も申しますが、国際通貨基金(IMF)らの増税圧力には「しばらく待ちなさい。そもそも税制は内政。余所者は沈黙せよ」と言うべきなのです。

 わが国経済は国際決済にも影響を及ぼすため、もちろん勝手に破綻するわけにはいきませんが、公的には(隠し財産は含まず)約六百三十兆円もの政府資産があり、失速しきった景気の回復を第一とする安倍政権の政策を妨害するような財政と税制改正こそ許されません

 叙国に対するキャメロン首相の転換とわが国の消費税問題に於ける今後の安倍晋三首相の決断を同一には語れませんが、少なくとも竹中氏は小泉内閣で閣僚を歴任し、参議院議員にもなって立法府に潜り込んだ人物であり、それが法の支配を否定して「悪法も法だ」などと平気で口走るのは、私たち国民に「国家三強権」の恐怖を与えたも同然です。

 このような人物が「占領憲法(日本国憲法)も憲法だ」と言って、勇ましいことを口にしながらも後生大事にするのでしょう。わが国政治のおぞましい沈滞の原因がこれで判然としたようなものです。竹中氏から政府内の発言権を奪うよう、訴えましょう。

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韓国企業に技術を漏らすな

皇紀2673年(平成25年)8月31日

 http://www.sankeibiz.jp/business/news/130829/bsb130829……
 ▲Sankei Biz(産經新聞社):シャープ、サムスンとの複写機事業提携を断念

 経営再建を目的に韓国の三星(サムスン)電子と資本・業務提携したシャープが、複写機事業への提携拡大を目指した交渉を打ち切ったことが二十八日、分かりました。

 一部情報として、この背景には、かつて米国のゼロックスが独占していた複写機の特許技術を用いずに独自の電子写真方式を開発して参入に成功したキヤノンが、サムスンと提携した場合のシャープに「特許の使用料を厳しく査定し直し、支払いを求める」と通告したことがあるようです。

 この情報の精度はともかく、外国(特に司法の未整備により知的財産権が平然と侵害される場合の多い中韓)企業との提携で最も注意しなければならない技術流出の問題について、私たちは概して技術者の評価が低いわが国企業体質の問題と同時に何度も提言してきました。

 もし本当にキヤノンや富士ゼロックスらがシャープに警告までしたのなら、多くの提言や他社実害の例に学び始めたと言えましょう。占領憲法(日本国憲法)下で「企業の安全保障」という意識が低落し続けてきたわが国企業の大きな第一歩です。

 農業分野に於いても、品種改良に苦心してきたわが国農家から野菜や果物の種子を譲り受けた韓国人農家が、持ち帰った国内で勝手にばら撒き、わが物顔で(無断で)生産・販売している例があります。

 その既に老齢の日本人農家は、わが民族の感覚で「そのようなことをされるとは思いもしなかった」と述べているのですが、私たちは一概に彼の無知・無防備を責められません。一部の政治家も文化人も報道記者も日韓や日中の友好を語るあまり、実は中韓が独自の文化的価値や習慣を持っていることを意図的に知らせないようにしてきました。これは中韓に対する或る種の侮辱でもあります。

 彼らと何らかの形で提携する時には、払うべき注意を払わなかったほうが損をするのです。そのようなことが起きないよう機能すべきなのが、以前から申し上げているように、安倍政権の「クールジャパン戦略会議」以外にありません。

 今さら「クールジャパン」で何を売ろうか、どう売ろうかなんぞと保護分野を増やして無駄に支出するより、私たちの経済活動が海外に及ぶ際、各国での知的財産権や著作権などの煩雑な扱いについて、全ての企業の「コンサルタント」となって助言、または手続きを代行する機能を政府として作ってこそ、安倍政権の成長戦略の一つとなります。

 大きな声で「日本の技術を守る」と掲げる必要もありません。よく言う「しれっと」やることが出来て、初めて健全な経済大国と申せましょう。キヤノンとゼロックスの例を見ても分かるとおり、企業の技術開発と商品化の過程とは、その企業の規模を問わず「まさに戦争」なのです。

化学兵器使用というワナ

皇紀2673年(平成25年)8月30日

 http://sankei.jp.msn.com/world/news/130829/amr130829……
 ▲産經新聞:「原爆投下も国際法違反か」シリア化学兵器使用で米国務省に質問飛ぶ

 国務省のマリー・ハーフ副報道官が「叙国(シリア)での化学兵器使用は国際法違反に当たる」と述べた定例記者会見の場で二十八日、ロイターの記者が「では米国が核兵器を使用し、広島と長崎で大量の市民を無差別に殺害したことは、あなたの言う同じ国際法違反だったのか」と質問する場面がありました。ハーフ副報道官はこれに答えていません。

 もともと英国に本社を置いていた通信社のロイターは、加州のトムソン社に買収されてからも基本的に「反米的(米国に於ける反保守的)」と指摘されることが多く、このような記者の質問もロイターならではと言えましょう。

 しかし、報道記者の中からも、欧米による叙国への軍事介入に対する根拠の薄弱さを懸念する声が上がっているのは事実であり、今回の質問はそれを代弁したようなものです。

 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE97S033201……
 ▲ロイター:米国と同盟国、アサド大統領命令の証拠つかめず

 そのロイターが、やはりバッシャール・アル=アサド大統領の命令によって化学兵器が使用された証拠などないこと、サリンかどうかを含め、その使用を科学的に裏づける作業さえまだ終わっていないうちに「使用の断定」が発表されたことを記事にしています。

 叙国問題への対応について、私は一貫して皆様に「早くから与えられた大きな情報を疑え」と申してきたようなものです。アサド大統領は本当に圧政の独裁者であり虐殺者なのか、彼は本当に統治能力を欠いた無能者なのか、実のところ反政府側は単なる破壊活動家(テロリスト)たちではないのか、という疑問を抱きもせず、欧米が叙国民を巻き添えにしてでも手始めに巡航弾道弾を駆使することに対し、積極的だろうが消極的だろうが賛成していただきたくありません。

 米政府に介入圧力を加えた勢力が何者たちかはともかく、この展開の裏で、義国(イラン)との交渉に悪影響を及ぼし、以国(イスラエル)を有利にする思惑が強くはたらいています

 そこで介入の基準として「化学兵器の大量使用」というのが出てきたわけですが、この類いの方便によってわが国もかつて欧米から不当な封鎖に遭い、太平洋を挟んだ大戦となって焼け野原にされたことを忘れてはなりません。

 これからわが国が真の自立国家として情報を収集し、私たち国民の国家国体を守り、好戦的な外国を諌められるようになるためには、目下の叙国問題への対応を間違えることは出来ないのです。

 安倍政権がイラクの二の舞を演じる米国に盲従すれば、再び交戦権の回復を危険視する論調が支配的になり、必ず憲法論議の前進を断念せざるを得なくなります

 景気回復でさえ占領憲法(日本国憲法)の無効を確認しなければ出来ない次元に突入しているのに、このままでは安倍晋三首相までも「口先だけは勇ましかったが、結局は護憲の首相」ということにされてしまうでしょう。それを望む悪しき者が国内外に大勢いるに違いないのです。

日米同盟の暗然たる将来

皇紀2673年(平成25年)8月29日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013082800894
 ▲時事通信:アサド政権は退陣を=安倍首相「関係国と連携」

 昨日記事に引き続き、本日も皆様と共に叙国(シリア)のことを私たちの問題として提言します。安倍晋三首相は中東歴訪中の二十八日、「アサド政権は道を譲るべきだ」と述べました。

 私はいたずらに安倍首相を批判するつもりなどありませんが、一体どの情報を根拠にこのようなことを言ってしまったのでしょうか。何度も申しますが、占領憲法(日本国憲法)を有効とする「護憲」下のわが国は、独自の情報収集能力に限界を有し、明らかに米政府からもたらされた情報に基づいて為政者が政治決断する非自立国家に過ぎません。

 悪い場合は、新聞社や放送局の報道によって政策が揺さぶられていくのです。安倍首相がバッシャール・アル=アサド大統領の退陣を要求した根拠はどこにあるのでしょうか。根拠もなく自身が他国の為政者や報道企業から退陣を要求されたら、私たち国民も含めて一体どう思うのでしょうか。

 未だ占領憲法下のわが国報道企業があたかも居丈高に「気に食わない政権は潰せる」と思っているのは、今回の安倍首相のような発言を歴代首相が繰り返し、米政府に隷属してきたからです。かつてテレビ朝日の椿貞良報道局長による日本民間放送連盟(民放連)会合での発言によって発覚した偏向報道事件などは、その悪しき好例でしょう。

 安倍首相こそがこの種の偏向報道によって潰されそうであったにもかかわらず、そして「護憲」を掲げる朝日新聞社らこそが、私たち国民のいわゆる「避戦力」を根底から奪っているということに気づかない致命的な矛盾に覆われているのが、現下の日本の姿なのです。

 叙国で化学兵器(サリン)が使用された可能性はほぼ間違いないとされていますが、もう一度お断りしますと、アサド政権が国民に対して使用した証拠は何もあがっていません。イラクを焼け野原にした時と同様、米政府は全く説明しきれていないのです。

 もうこれ以上わが国が占領憲法のまま自分たちで情報を収集出来ない状態を継続していくことは許されません。経済的な思惑が絡み、損得を考えなければならない目下の国際情勢を前提としながらも、私たちの為政者が自立した政治判断も出来ないようでは、「民意」などという言葉も虚しく響くだけです。

 今月二十一日に関西テレビ放送の報道番組で、独立総合研究所の青山繁晴氏が、中共や韓国の最終目標が中共系・韓国系の米大統領を誕生させることにあると警告したことが、読者の方から寄せられたコメントの中にありました。

 それは私が八月十四日記事で申した通りで、特に中共人民の発想は既成の発展を利用するというより、いわば「我田引水」を計略する種のものであり、太平洋進出の障害である日米両国を口説き落とすよりも、そこに自らの社会を形成し、時間をかけてでも自分たちから為政者を輩出して国家まるごと乗っ取ってしまえばよいと考えるのです。

 つまり、近い将来に初の中共系大統領が誕生した米国に依存する日本は、もうその時点で中共に何もかも乗っ取られてしまいます。私は太平洋防衛について、極東のわが国と極西の米国とで担わなければならないと主張してきましたが、真の日米同盟関係を築く頃にはこの同盟そのものが危険なものになっているかもしれないのです。

 中共の深遠なる謀略に対し、わが国はあまりにも無防備であり、米国も国務省や民主党の姿勢を見る限りやはり同じと批判せざるを得ません。昨日記事の最後に「叙国問題への対応は、わが国が自立するか、どこかに隷属するかの雌雄を決するもの」と申したのは、このような暗然たる将来への警告の意味もありました。

 だからこそ中共の隠された本音は、繰り返しになりますが、英仏米の叙国への軍事介入を歓迎しているはずです。既成の先進各国が中東で足をすくわれ、よしんば疲弊してしまえばよいと思っているでしょう。

 私たちはもう一度、わが国政府に対応の再考を進言すべきです。結果が伴うかは、何しろ非自立国家ですから極めて厳しいですが、安倍首相こそがアサド大統領と「電撃会談」し、調停介入の可能性を模索すれば、米国への説明にかなりの時間を要するとしても、現実的な憲法の議論が進み、副産物として露国との講和交渉も進むではありませんか。

シリア攻撃へ、日本は?

皇紀2673年(平成25年)8月28日

 http://sankei.jp.msn.com/world/news/130827/amr130827……
 ▲産經新聞:米、シリア攻撃準備へ 化学兵器使用断定、「責任取らせる」

 米国のジョン・ケリー国務長官は二十六日、オバマ政権として、叙国(シリア)の首都ダマスカス郊外でアサド政権側が化学兵器(サリン)を使用したと断定しました。早ければ今月中にも叙国内への空爆に踏み切る方向で調整中だとの情報もあります。

 この問題は私が何度も警告してきましたが、果たして日本国民の興味をひいているでしょうか。開戦前夜になって、改めて私は皆様に問いたいのです。本当にこれでよいのか、或いは私たちにはよく分からないし、あまり関係がないようにも思えるのでどうでもよいのか、と。

 化学兵器を使用したのは、実はアサド政権側ではなく反政府側ではないかとの調査報告が厳然と連合国(俗称=国際連合)内に存在し、それでも潘基文事務総長は私事にご執心で何もしません。バラク・オバマ大統領もケリー長官も「何もしない人」と各国から揶揄されてきただけに、米国に対する中東への介入圧力は日に日に増していました。

 出来るだけ平易に簡略化して申しますと、バッシャール・アル=アサド大統領が早早に失脚しなかったのは、欧米各国が想定していたよりも国民的支持があったからで、そもそも世襲の彼は、それでも父親の政策とは全く違う世俗的な(自由な)国家を目指していたのです。

 それが米国での同時多発的破壊活動(テロリズム)の発生以降、アルカイーダやムスリム同胞団に狙われ始め、またしても監視国家的な政策へと逆戻りするほか治安を維持する方法がなくなりました。まずここで私たち日欧米が叙国に救いの手を差し出すべきだったのです。

 英仏米はその結果だけを見てアサド政権を非難し始め、茉莉花革命では反政府派を形成して遠隔操作し、彼らに武器を提供して小国を次次と好き勝手に壊してきました。壊された小国はいずれも「国民が圧制に苦しめられていた」といいますが、義国(イラン)に関するものと同様、この情報こそ極めていかがわしいのです。

 露国は地政学的に叙政府側を支持して米国の介入に反対していますが、わが国はどうすべきでしょうか。「中共も反対しているから、逆に日米関係を重視して賛成にまわったほうがよい」と考える人が多いかもしれません。

 しかし、中共は米国が中東に手をかけてくれたほうが、太平洋が手薄になって助かると考えているはずです。露国と共に叙国への制裁決議に拒否権を行使したのは、単なる外交上の手続きに過ぎず、北太平洋条約機構(NATO)軍らが安全保障理事会の承認なく空爆する可能性など想定内に違いありません。

 だからこそ、北京政府にとって中共へ手を突っ込みたがったヒラリー・クリントン前長官より、ただただ民主党的なだけのケリー長官のほうが都合がよいのです。そして、まんまと米国は介入圧力に屈しました。

 占領憲法(日本国憲法)が有効な「護憲」のままでは、私たちに拒否権はありません。叙国民が殺されていくのを、湾岸戦争などでもそうだったように、ただ見ているだけに終わります。いわば「九条教」の連中は大量虐殺の傍観者でしかありません。

 占領憲法を改正すれば米国の戦争につき合わされるという批判も、確かにそうなるでしょう。私たちが開戦の危機を目前にして「待て」と言えるのは、占領憲法の無効がただちに国会で確認(可決)され、自立憲法(大日本帝國憲法)を取り戻した時からです。

 アサド大統領は米国に対して疑心暗鬼になっています。先日申した通り、米国は刹那的に同盟国や友好国を見捨て、サッダーム・フセイン元大統領をも血祭りにあげたからです。これでは叙政府が海外から調査団を受け入れず、外交調停の介入余地を与えないのも無理はありません。

 本来わが国のような中立な立場の大国が発言し、行動することです。それを恐れたまま「日本は平和国家」などと口にすることは一切かないません。あくまで理想かもしれませんが、叙国民の真の声に耳を塞ぎ、煽られた反政府側のののしりだけを聞いて、他国を勝手に改造することに加担するとは、到底わが民族のすることではないのです。

 反政府一派から武器を取り上げよ! 叙国問題への対応は、わが国が自立するか、どこかに隷属するかの雌雄を決するものなのです。