宮内庁と内閣が皇族いじり
17日記事と20日記事で取り上げた「デヴィ・スカルノさんによる徳仁親王殿下の廃嫡(廃太子)を訴える署名活動」に対する私の見解に、多くのご意見を頂戴している件につきまして、この場で改めて私の行動方針を申し上げます。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111125-OYT1T0……
▲讀賣新聞:「女性宮家」創設検討を…宮内庁、首相に要請
まずその前に、宮内庁の羽毛田信吾長官(旧厚生省元事務次官)が先月5日、首相官邸で野田佳彦首相に「女性宮家の創設は喫緊の課題である」と訴えていたことが報じられました。
何度も申してきましたが、大日本帝國憲法の改正条項に違反して創り出された占領憲法(日本国憲法)は、講和条約としては有効でありながら、よって桑港(サン・フランシスコ)講和条約発効後も「憲法」とするものでなく、同時に占領憲法の下に置かれた占領典範(現在の皇室典範)も当然無効です。
わが国を占領統治した連合国軍最高司令官の目的は、大東亜戦争開戦の責任を天皇陛下に問うことなど出来ないという厳然たる真実を前にして、しかしながら皇室を弱体化させるべく、第1に皇室典範ごと国権の最高法規を置き直し、第2に11の宮家を臣籍降下(皇統離脱)させ、第3に今上陛下(当時皇太子殿下)御生誕の日に彼らが「戦争犯罪人」と決めつけた者を絞首刑に処しました。
先帝陛下は、とにかく皇土を焼け野原にされた現状からたちあがるべく講和調印を目指した吉田茂首相(当時)の決断を御受けになり、占領憲法と占領典範の公布について御親臨を賜ったのですが、これは戦前も占領統治期も、天皇陛下は祭祀を司られる世界唯一の御存在でおわしても単なる国家の最高権力者ではあらせられませんから、何の不思議もありません。
よって「天皇陛下が御認めになった(?)占領憲法」の無効を主張することが「陛下の御意に反する」という主張は、莫迦莫迦しいほど全く意味をなさないのです。現下の国会がどうしようもない議論に終始している責任が招集された陛下にあらせられるわけなどないことや、まして陛下に戦争責任がないのと同じ論理だと気づいて下さい。
さて、そこで占領典範が11宮家なき状態を正常と既に規定して創作されたものであり、皇族の「先細り」を狙った連合国軍最高司令官によってこそ認められたものであることにお気づき願いたいのです。
当然占領典範のままでは皇位の継承に不安が生じるならば、なぜ誰も正統の皇室典範を復原しようと考えないのでしょうか。まして法理原則に従えば間違いなく復原確認が済んでいなければならないものを、占領典範の改正しかないと考えること自体、まさしく「国民主権」らしく「臣籍降下」という言葉すら使わなくなった現状をよく表しています。
正統の皇室典範に関する改正・増補は、決して帝國議会で論じるものではありません。これもまた占領統治期に廃止された皇族会議で御決めになることであり、厳格に祭祀を司られる天皇陛下の地位が護られていました。
それを「国民様」が論じて「いじくりまわそう」と規定したのが、占領憲法と占領典範なのです。もう天皇陛下を、皇族を、皇室を御護りすることは出来ません。だからこそ私は急ぐように大日本帝國憲法の有効確認を帝國議会の代行機関である国会にさせねばならないと訴えてきたのです。6日には、南出喜久治辯護士や吉水神社の佐藤一彦宮司らの大きなお力をお借りして、自民党の西田昌司議員のご同意を賜り、参議院への請願が初めて実現しました。
目下の徳仁親王妃雅子殿下に対する誹謗中傷も、私があれほど「書くな」と申してもコメント欄に残していかれるのは皆様、なぜですか? これこそまさしく「国民様」による「皇族いじり」であり、どこで見てきたものか、誰が決めつけたものか分からない週刊誌やインターネット情報を元に、一部の臣民が臣民としての立場を捨てています。
私が小和田家と外務省、その腹心が配置された宮内庁をこそ批判すべきだと申して自身もそうしてきたのは、臣民の立場で雅子殿下を私物化する小和田家こそ、妃殿下の御実家という認識を越えた「国民様の権化」だからです。川嶋家が文仁親王妃紀子殿下を引きずり回した話など、一切聞いたことがありません。
何度もそう断わっていますが、それでも雅子殿下を中傷する声が寄せられるということは、よほど「国民様」の占領統治が効いているということであり、もうわが国は自立再生能力を失ったのでしょうか。私は決してそう思いません。思わないからこそ、わが国の生きながらえる道を信じて今後も政治活動を続けるのです。
皇位の継承を巡って有象無象が口を開き、筆を進め、カネや選挙の票を稼ぐ現在は完全な異常事態に他なりません。野田内閣が皇室典範の改正を議論し始めて、一体誰が満足するのでしょうか。そもそも羽毛田長官の立場をわきまえない発言も絶対に許せません。皆様だって異議を唱えられるでしょう。それと同じことを皆様ご自身が失礼ながらなさっているのです。
本当にもうやめて下さい。國體(国体)を護る気がないのなら、日本から出て行きなさい。たとえ自らの血が日本民族であっても。