皇紀2677年(平成29年)7月8日
【きょうの人】ジューン・トーフル・ドレイヤー氏(マイアミ大学教授) 「日本研究賞」受賞、中国覇権主義は「平和につながらぬ」
日本とのつながりは約半世紀に及ぶ。今回の受賞は「私の人生の10のサプライズのうちの一つ。公平な視点が評価されたのならうれしい」と話す。本来の研究対象は中国だが、…
(産経ニュース)
面白いことをおっしゃる大学教授がいるものです。米マイアミ大学のジューン・トーフル・ドレイヤー教授の「(日中関係は)中共側の主張に支配されている」「日本は『軍国主義を目指し、第二次世界大戦の反省がない』との偏った主張が蔓延している」とはその通りで、私たちの多くが「軍国主義」とは何のことかよく分かりませんし、そのよく分からないものを目指してもいません。
極めつけは、「朝日新聞も読んだが、たまに中共の新聞を読んでいる気分になった」という一言です。彼女が指摘する「平和」のためにも、日中対立を扇動する憎悪表現(ヘイトスピーチ)が一方的にこちらへ向かって吐かれている現状を、私たちがまずそうであると認識し、はねのけなくてはなりません。
ところで、主要二十か国・地域(G20)首脳会議が開かれている独ハンブルク市ですが、フェアモントホテル・フィヤー・ヤーレスツァイテン(フォーシーズンズの名称由来となった最高級ホテル)での滞在を目指した米国のドナルド・トランプ大統領と随行スタッフは、まずそこに「満室です」と断られ、ほかの高級ホテルにもことごとく宿泊拒否されていたことが分かりました。
一時は、仕方なくベルリン市内のホテルを探すと見られていましたが結局、ハンブルク市が管理する独連邦参議院のゲストハウスに(スタッフは米総領事館に)滞在しているとのことです。ちなみに安倍晋三首相は、ラディソン・ブルー・ホテル・ハンブルクに宿泊しています。
この一件で思い起こすのは、本当に独国人というのは「オール・オア・ナッスィング」という極端な態度を取る人が多いということです。私も一度、これに困惑させられたことがあります。
トランプ大統領は、よほど独国人に嫌われており、あれほど「極右主義者」「歴史修正主義者」などと中傷された安倍首相は、今や「ゆるやかなリベラル派」としてなぜか好意をもって認知され、そのような海外紙記事も散見されるほどです。これこそが安倍首相の、長期政権を目指した(善し悪しはともかく)たゆまぬ努力の結果でしょう。
第三次内閣の改造について、続報を申しますと、今月末を目指しつつどうしても八月にずれ込みそうだとのことです。現段階では、八月の二日か三日に発表という情報が入っています。
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皇紀2677年(平成29年)7月7日
九州北部豪雨で被害に遭われたすべての方がたに、衷心よりお見舞い申し上げます。
また、救助活動に当たられた警察官、消防士、自衛隊員の皆さんに、国民の一人としてお礼申し上げます。稲田朋美防衛相が四十分間、防衛省内にいなかったことが指摘されてはいますが……。
東京都議会議員選挙期間中、さすがに庇いようのない発言をした稲田防衛相は、どうせ今月末(または来月初旬)の内閣改造で外される(らしい)のですから、投開票日前に「辞表を出しました。でも改造までは責務を果たせと叱られました。改造でクビになります。反省して出直します」という、かつて下村博文文部科学相(当時)で使った手を使えばよかったのです。
国民(都議選対象で限定すれば都民)の中には、安倍晋三首相が稲田防衛相のことだけは庇いきるのではないか、と疑心暗鬼になった方もいたでしょう。それがまたよくなかったのです。
改造人事の焦点は、麻生太郎副首相兼財務相を留任させるか、或いは以前申したように「最近火消しが下手になった」菅義偉官房長官をどうするかでしょう。
北ミサイル、「東京の方がいい」 原発攻撃想定に田中俊一・規制委員長が不適切発言
原子力規制委員会の田中俊一委員長は6日、関西電力高浜原発がある福井県高浜町で住民と意見交換した。北朝鮮のミサイル攻撃を想定した対応を問われ、「冗談」と断りつつ「…
(産経ニュース)
さて日頃は、報道各社が要人の「失言」で騒ぐことを嫌い、いかにそれが「失言」でないかを説明する私が、どうしても聞き捨てならなかったのがこれです。
「冗談ですが」と断ればいいという話ではありません。原子力規制委員会の委員長が、米国製の原子炉を米国に許可された原子力の平和利用の範囲で従前通り「今後も」という立場で、北朝鮮の弾道弾は「東京都のど真ん中に落としたほうがよっぽどいい」というのなら、東京都のど真ん中に原子力発電所を作ってみろ、と「反原発過激派」にいわれても仕方がなくなるでしょう。
致命的に思慮の浅い発言であることは、申すまでもありません。なぜわざわざこれほど国民の思想対立を扇動するような誤った発言をする必要があるのか、原発に撃ち込まれる悲劇と戦争そのものの悲劇を(戦争になれば原子炉だけの問題ではなくなるとの意味だった、とはいいましたが)混同していることがそもそも間違っているのです。原子力規制委が戦争のことについて答える必要はありません。政治家でもないのに勝手なことを述べるから不適切発言になるのです。
とはいえ、恐らく政治家が似たような(同じではない)発言をすればもっと騒がれるでしょう。しかし、本来それ(戦争が起きること)は政治家として述べなければならない範疇になります。なのに言葉尻だけを取って「謝れ!」などと報道各社が政治家を脅して回るからおかしくなるのであり、原子力規制委は、専門的にあくまで原子力のことだけを述べればよいのです。
文科省の前川喜平前事務次官といい、田中俊一委員長は工学者とはいえ、環境省の外局の代表が立場をわきまえない発言をしてはなりません。
いわゆる「勘違い官僚」ではないのでこれ以上の批判は無用ですが、現行憲法(占領憲法)下にあるわが国の諸問題を一学者が露呈させたことに、私たちが考えなければならないことがたくさんあるとは申したい。
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皇紀2677年(平成29年)7月6日
毎日新聞に福岡・春日市議13人が抗議文「記者が威圧的行為」
毎日新聞の60代の男性記者が、福岡県春日市議会で一般質問をした内野明浩市議(56)に威圧的行為をとったとして、同市議会(定数20)の13人が連名で、毎日新聞に抗…
(産経ニュース)
私のよく知る地方議員の悩みは、新聞社記者があまりにも地方自治を知らないことです。知らないまま記事にするので、手続き上ありえない「願望」を書いたり、制度を知らないがゆえの「いいがかり」を書かれてしまいます。
それを議員が議会で指摘して、記者に暴力を振るわれたらたまりません。無知蒙昧な記者は、決して毎日新聞社にだけいるわけではありませんが、指摘した議員を興奮して執拗に追い回し、暴力をふるいに行くようでは、記者の風上にも置けません。
沖縄県、公安委員を異例の差し替え 自民「共産党が人事に圧力」 ヘリパッド建設めぐり“正論”答弁の委員排除か 知事否定
沖縄県の翁長雄志知事は5日、県公安委員の任期を迎える天方(あまかた)徹氏(45)を再任せず、元沖縄弁護士会会長の阿波連(あはれん)光氏(52)を任命する人事案を…
(産経ニュース)
さて、沖縄県政の歪みがますます深刻化しそうなのがこれです。私がかつて日教組・兵庫(兵庫県教組)の件で、西宮市教組の不正行為(特に市費で教組事務所費・光熱水費を賄わせていた問題)を追及して文部科学省が指導に入った途端、慌てた県教組が当時近く行われる県知事選挙をにらみ、県庁に圧力をかけて県警を動かしたという事例(のちに市教育委員会で事実確認)を指摘しましたが、そもそもこのようなことが起きるのは、県警察に対する給与支払者が県知事だという現実を忘れてはなりません。
地方の警察は、警察官諸氏の正義感や熱意とは裏腹に県政権力と一体化させられてしまうことがあるのです。そして、東京都議会議員選挙の投開票日だった二日、兵庫県知事選挙で井戸敏三知事が日教組や自治労票で四選してしまいました。
その上で、沖縄県の翁長雄志知事が天方徹公安委員(委員長は金城棟啓琉球銀行会長)を異例中の異例で一期にて退任させ、沖縄弁護士会の阿波連光前会長を任命したことについて、よく考えていただきたいのです。
阿波連前会長は、さすが政治活動の常習犯である弁護士会(弁護士全員入会を旨とする団体が本来してはいけないこと)の会長らしく「反安倍デモ」を主催(沖縄タイムス該当記事を参照)しており、同じ弁護士でも「反日活動」に対する機動隊の活躍を「『不当弾圧』は必ずしも正しい表現ではない」と県議会で答弁した天方弁護士とはかなり異質の人物のようです。
私も在日米軍普天間飛行場は「返還」であって移設はなしという主張であり、太平洋防衛を日米で担うことを前提としても、現行憲法(占領憲法)を放置したままではどうにもならないと申してきました。
しかし公安委は、各委員の政治活動の場ではありません。警察の民主的運営と政治的中立性の確保が職務であり、それを無視した翁長県知事のこの姿勢は、極めて危険です。今後は、阿波連新委員がこれを遵守した言動をとるかどうか(天方委員は少なくとも遵守しましたが)、県民の皆さん、注意深く見ていてください。
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皇紀2677年(平成29年)7月5日
昨日申し忘れたのですが、六月二十四日記事で「第三次安倍内閣の内閣改造が早まるようです。東京都議会議員選挙を終えてから七月下旬より八月上旬までに決行し、人心一新を目指します」との情報を提供し、時事通信社が「八月上旬にも内閣改造」と報じたものの、ここでは七月下旬の可能性を示唆しました。
今月は、安倍晋三首相の外遊日程(欧州歴訪)がありますから、中旬までにやるのは難しいとしても帰国(十二日)後、官邸総出で改造人事を考え抜き、何としても今月中に発表するということになりそうです。
【北ミサイル】北「ICBM発射成功」 高度2800キロ、40分飛行 EEZ着水、日米韓を牽制
【ソウル=名村隆寛、ワシントン=加納宏幸】北朝鮮は4日午前、北西部の平安北道(ピョンアンプクト)亀城(クソン)市方●(パンヒョン)付近から日本海方向に向けて弾道…
(産経ニュース)
さて、台風三号がわが国を横断した四日午後、北朝鮮が大陸間弾道弾(ICBM)の発射実験に成功したと主張しました。
しかし米国は、従来の中距離弾道弾としか認めていません(注)。これには、ただちにICBMと認めたくない米国の事情もあるでしょう。断っておきますが私たちにとっては、中距離弾道弾でも都市部などを狙って撃たれればとてつもない脅威であることに変わりはありません。ICBMか否かは、あくまで米国にとって現実的脅威となるか否かの問題なのです。
米国のドナルド・トランプ大統領は、北朝鮮への攻撃を否定せず、それがいよいよ決断されるのかというところに来ていました。ところがトランプ政権には、外交・安全保障のスペシャリスト(有力シンクタンク上がりのスタッフ)がほとんどおらず、いわゆる「戦況と戦後の予測分析」ができません。
ジェームズ・マティス国防長官が「ICBMを待つ必要などない」としながら、いざ北朝鮮攻撃には消極的なのも、彼らしく考えて「立たない計画」は立てられないのでしょう。
よって安倍首相も出席する独国での主要二十カ国・地域(G20)首脳会議で、トランプ大統領が中共の習近平国家主席に重ねて注文をつけることになります。
そこで私たちがよく思い出さなければならないのが、かつて中共(当時の江沢民主席)は、北朝鮮が著しい飢餓常態の一歩手前に堕ちたほど経済制裁を科したにもかかわらず、当時のジョージ・W・ブッシュ大統領がはしごを外し、小泉純一郎首相(当時)がこれに屈従して日朝国交正常化をいい出したという過去です。
卑劣な北朝鮮による日本国民拉致事件に対する私たち国民の強い怒りがなければ、完全にわが国が中共を裏切って間違った道を走るところでした。つまり中共は、裏切られた当事者として全て知っている(覚えている)のです。
現在は習主席がトランプ大統領に圧されているかに見えますし、確かにそういえることもありますが、それが全てだと思って見ていると展開予測を間違えます。習主席がトランプ大統領に切るカードは、「今度裏切ったらどうしてくれようぞ」という脅しそのものであり、トランプ政権の対北政策も対中政策もまるで定まらなくなりうる要因です。
以前に米中戦争の可能性も申しましたが、思いのほかトランプ政権の人事が進まず、状況は悪くなる一方で、すべきことをしたくてもできない米国という姿を露呈し、これに追従する安倍政権の憲法論議も腰砕け(そもそも第九条第三項の加憲などという信じられないほどいい加減なものでしたが)に終わるかもしれません。まして韓国の大統領は、今や北朝鮮の工作員です。
東京都議会議員選挙を契機に扇動された、本当は少人数だった「安倍やめろ」騒動は、憲法論議そのものをやめさせるための工作であり、それを駆逐する「自民党改善」の努力が安倍首相に求められます。
(注)北朝鮮が公開した映像などから米国は、一日たってICBMと認めました。
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皇紀2677年(平成29年)7月4日
【東京都議選】小池百合子知事、都民代表退任に有権者は複雑「少しずるい」
「都民ファーストの会」の候補に投票した有権者は、小池百合子都知事の代表辞任をどう考えるのか。「選挙前に代表になって選挙が終わった途端にやめるのは、少しずるいよう…
(産経ニュース)
二日投開票の東京都議会議員選挙について、昨日までにおおよその論評が出そろったと思います。私は、二日深夜まで記事更新作業ができない状態だったため、一日深夜作成分を昨日配信しましたので、選挙結果そのものの論評はしない予定でした。
興味深いのは、むしろその後の展開です。やはり東京都の小池百合子知事は、初めから都民ファーストの会の代表になるつもりなどなかった(本当は避けたかったが築地市場の問題発覚以降、都ファの雲行きが怪しくなり、選挙のために迫られて就任しただけ)ということです。
よって「二元代表制」がどうのこうのという出鱈目な説明をした小池都知事は、投開票日前どころか就任した時からこの機での代表辞任を予定していたかもしれません。
しかし、下手をすると都ファの行為は、公職選挙法第二百三十五条第一項の「虚偽事項の公表罪」に当たる可能性があり、「政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした」と見なされれば二年以下の禁錮、または三十万円以下の罰金に処されます。
だからこそ都ファの野田数新代表(元代表)や音喜多駿幹事長らは、「虚偽」との指摘を逃れるため、小池都知事の代表辞任を「知らなかった」「驚いた」といっておかなければなりません。
と、ここまでは少し意地悪な指摘をしましたが、意地悪どころか性根が腐りきっていたのは報道各社です。どうしても「安倍自民党が惨敗」ということにしたくて、読者のご指摘にもあったように「安倍政権にお灸を据えたい」という誤った(都政とは全く無関係な)集団心理を創出しました。
その結果、一部都民も驚いたほど「お灸を据えすぎた」のであり、これは決して自民党にとって悪くはなかったでしょう。そもそもは、都議会自民と東京都支部連合会(都連)の態度があまりにも悪評を買っていた問題であり、国政とは関係ありません。「反自民」の反動が次の(肝心の)衆議院議員選挙に反映されるでしょう。
しかも民進党が完全に埋没し、仮に「反自民」としてもその受け皿にはなりえない「終わった政党」であることを露呈させました。こうなりますと都ファの国政進出は、十分にありえますし、既に五人の国会議員に「唾をつけた」という情報もあります。
ただ、皆さんも既に予想されている通り「大量当選」ののちの「大量醜聞」で、早晩都ファは、自壊を始めるでしょう。小池都知事が代表を辞任したのも、醜聞議員の責任をとりたくないからだといわれていますが、そうなって都ファがとる道は、自民党との連携しかありません。
都議選で自民都連を裏切った公明党(創価学会)は、自民と都ファの間を取り持ち、それで三党が仲良く収まるという算段です。そして小池都知事は、恐らくそのまま都知事を(国政に復帰しても自民に居場所はなく、首相にもなれないため)続けるのではないでしょうか。
月曜夜までの情報では、このようなところです。
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