憲法改正で一万人が集まる

皇紀2675年(平成27年)11月11日

 旧西独のヘルムート・シュミット元首相(高松宮殿下記念世界文化賞名誉顧問)が十日、九十六歳で亡くなられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。

 シュミット元首相最大の功績は、独赤軍派によるルフトハンザ航空機ハイジャック事件で示した毅然たる態度でした。福田赳夫元首相とは大違いです。

 http://www.sankei.com/premium/news/151110/prm151110……
 ▲産經新聞:【今こそ憲法改正を!1万人大会】詳報(1)櫻井よしこ氏「来夏の参院選を目標に結集を」

 美しい日本の憲法をつくる国民の会は十日、日本武道館(東京都千代田区)で「今こそ憲法改正を!一万人大会」を開催しました。産經新聞社以外は、大会の存在自体を報じないか、報じてもほぼ泡沫情報扱いです。

 私は改憲派でも護憲派でもありませんが、大日本帝國憲法の改正からやり直すべきだという考えは持っていますので、報道各社に対し、一万一千人もの人びとがこのような大会に参集したことも護憲集会と同様のボリュームで丁寧に扱ってほしいと思います。それができて初めて「報道する自由」なのです。それが全く分かっていません。

 国民の会は、ジャーナリストの櫻井よしこ女史と杏林大学の田久保忠衛名誉教授(元時事通信社論説委員)、最高裁判所の三好達元長官が共同代表を務める民間団体です。護憲派に偏向する報道各社は、このような国民の声を封殺し、誰にも何も考えさせないよう仕向けてきました。

 わが国では、義務教育で学んだことと報道されるものだけを信じて生きていると決して日本の何たるか、日本人であれば日本人の何たるかを知ることなく、保守主義を理解できずに死んでいくことになります。ここが諸外国とわが国の大きな違いです。

 日本国憲法(占領憲法)の原文は英語で書かれたものであり、国家三権がいわば「占領憲法(バカ)の壁」を超えられないという現状をまず認識しなければなりません。

 私たちの国会が英文を直したり、その翻訳版でしかない現行憲法典の邦訳変更などしている場合ではないのです。私たちの憲法を取り戻すため、大いに憲法問題を提起しなければと思います。

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不穏なミャンマーとシリア

皇紀2675年(平成27年)11月10日

 http://www.sankei.com/world/news/151110/wor151110……
 ▲産經新聞:スー・チー氏率いる野党が第一党へ 政権交代に自信

 平成二十四年十月九日記事で私は、ミャンマー(緬国)の「政権の姿勢が変わり始めた背景には英国の関与が強く疑われますが、受け入れたテイン・セイン大統領がアウン・サン・スー・チー議員に取って代わられる可能性も出てきました」と申しています。

 緬国が中共の強い影響下から逃れたことは大いに歓迎しますが、スー・チー女史の「大統領より上になってやる」といった発言は、はっきり申し上げて「英米傀儡の新独裁者誕生」を意味しているに過ぎず、余計な期待は禁物です。

 何度でも申しますが、チュニジアの暴力革命がノーベル平和賞とは、人類の悪夢でしかありません。その後に起きたリビアの体制転覆もまた、英米主導で武器弾薬がばらまかれた結果であり、連合国(俗称=国際連合)安全保障理事会決議の範囲を超えた軍事介入に拒否権を行使しておけばよかったと最も後悔しているのが露国のウラジーミル・プーチン大統領(当時首相)でした。

 つまり、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領を守ろうと、欧米と意見を異にしているプーチン大統領は、欧米に騙されたリビアの経験から慎重に国益を守ろうとしているのであり、嘘とカネと暴力で国家をもてあそぶ欧米諸国に何も言えないでいるわが国は、国際協調を前提としても情けない限りです。

 例えば「暴君スー・チー女王」が誕生してなお喜んでいられる緬国民など、ごく少数の利益共有者ぐらいのものでしょう。ほとんど多くの国民は、やはり「騙された」と思うに違いないのです。

 そして露国は、犯罪組織「ISISまたはISIL」を支援した容疑でサウジ・アラビアをも叩くかもしれません。シリアへのアプローチを間違えた米国は、黙ってプーチン大統領に任せればよいのです。

日韓国交断絶…どうする?

皇紀2675年(平成27年)11月9日

 http://www.sankei.com/world/news/151106/wor151106……
 ▲産經新聞:「日本が加害者として解決策示せ」韓国側が慰安婦問題で「具体案」求めた萩生田氏に反論

 ではもし仮に、わが国側が「韓国政府は日韓基本条約と共に締結した日韓請求権協定をまるで遵守しないので、いっそのこと日韓基本条約ごと破棄(=日韓国交断絶)しましょうか」という解決策を示した場合、どうするおつもりなのでしょうか。

 つまり、事の深刻さを韓国側が全く認識できていないことが「日本が解決策を示せ」という態度に表れているのです。

 少なくとも私は、「もう韓国政府を信用することができない」と一国民として申しているのであって、萩生田光一官房副長官の発言も同様の政府の立場を鮮明にしています。そのことが日韓関係の障害になっているのです。

 安倍晋三首相が訪韓中、昼食会を断わってまでいわゆる「韓国人慰安婦問題」に対する朴槿恵大統領の要求を蹴ったのも、韓国政府への不信が原因だと彼ら自身が思い知らねばなりません。

 http://www.sankei.com/world/news/151106/wor151106……
 ▲産經新聞:国連委が韓国のジャーナリスト摘発に懸念、産経前支局長の立件が念頭か 名誉毀損での懲役刑「不適切」

 その上で、もう一つ韓国政府が重く受け止めなければならないのは、政府に不都合な朝鮮日報の記事を紹介して配信しただけで産經ソウル支局の加藤達也前支局長の身柄を長期拘束、起訴した事件であり、連合国(俗称=国際連合)自由権規約委員会がいよいよ韓国司法当局の姿勢を問題視する勧告を出しました。

 はっきり申し上げてあの程度で記者が摘発されるなら、わが国の朝日新聞社や毎日新聞社、或いは日刊ゲンダイのような三流紙に至るまで経営者ごと全員逮捕、彼らが秋波を送る中共の様式に従えば三日以内に死刑執行かもしれません。

 言論、表現、思想、研究、報道の自由と、それらをはき違えた流言飛語の違いが分からない日韓双方の混乱は、まさに日韓関係を引き剥がした主因そのものなのです。

活動家教授たちが学長を…

皇紀2675年(平成27年)11月8日

 http://www.sankei.com/west/news/151106/wst151106……
 ▲産經新聞:同志社大学長選、「現職」村田晃嗣氏敗れる 新学長に松岡氏

 同志社大学(京都市上京区)の村田晃嗣学長とは、確か一度だけ台北駐大阪經濟文化辦事處(事実上の台湾駐大阪総領事館)の皆さんと何かの会合で同席したことがある程度ですが、今夏に衆議院平和安全法制特別委員会が開いた中央公聴会でいわゆる「安保関連法案」に賛成する意見を述べたところこの仕打ちを受けました。

 で、どなたか「反安保」「反安倍」を掲げて大学を追われた教授はいるのでしょうか?

 京都で「反日」といえば国立の京都大学、私立の立命館大学が悪名も有名のうちといったところですが、今やどこの大学にも潜伏しているように、同志社大にも国民生活破壊を目指す活動家がたくさんいます。その連中が徒党を組んで村田先生をいわば「刺した」のでしょう。恐ろしいことです。

 http://www.sankei.com/politics/news/151106/plt151106……
 ▲産經新聞:SEALDs、今度は「辺野古移設」で反対 会見で「民意無視の政府に怒り」

 その上で、在日米軍普天間飛行場の移設問題を巡り、これもいろんな意見(例えば辺野古沖海底の珊瑚を守るよう計画変更を求める意見など)があってしかるべきなのですが、九月七日配信動画で申した通り、沖縄県の翁長雄志知事は単なる「利権の独占」を目指し、中共福建省福州市で大歓待を受けて名誉市民にしてもらった見返りを、県と県民の安全など一切無視して実行しているだけの人物でしかありません。

 翁長知事が訳も分からずやっていることの裏で、沖縄県久米島沖のわが国の排他的経済水域に中共公船が二日連続で侵入しています。県の漁業関係者が悲鳴を上げているのを、翁長知事はこのまま無視し続けるのでしょうか。

 またぞろSEALDsは、この程度の人物やその手口に着いていくようです。だから学生運動が馬鹿にされてしまうのであって、もっと思慮深く事に当たっていただきたいものです。しかし、教授陣の程度も低いのでかわいそう。

大阪ダブル選で公明党は?

皇紀2675年(平成27年)11月7日

 http://www.sankei.com/politics/news/151105/plt151105……
 ▲産經新聞:【大阪ダブル選】公明党が自主投票を了承

 私が九月十四日配信動画で申した通りになりました。致命的対立を演じておきながら、大阪維新の会が裏で公明党(創価学会)と通じていると分かります。

 http://www.nikkansports.com/general/news/1561884.html
 ▲日刊スポーツ:麻生太郎氏に橋下氏が政界引退理由説明「才能ない」

 そこで、麻生太郎副首相が橋下徹市長に「政治家に向かないな」「大阪が何で都になるの」と言い放ったという面白い話をご紹介しておきますが、菅義偉官房長官も身勝手な人です。大阪都構想を巡り、自民党の議員が日本共産党の街宣車に乗ったことを批判しておきながら、自身は松井一郎府知事と面会しているのですから、どちらが「理解に苦しむ」行為でしょうか。

 大阪維新の会のポスターには「過去に戻すか、前に進めるか(=自民政治に戻すか、維新政治を進めるか)」と書かれていますが、既に否決された都構想という過去を蒸し返しているのは維新の会のほうです。

 しかし、首相官邸の読みは維新の会候補者の当選であり、自民党候補者が当選してもしなくてもどちらでもよいように仕組んでいます。利口な喧嘩の仕方と言えますが、果たして大阪府民はどう判断するでしょうか。