自民の右に柱、自公を分離

皇紀2674年(平成26年)11月30日

 本日十一月三十日は、秋篠宮の文仁親王殿下のご生誕の日です。本年で四十九歳になられました。謹んでお慶びを申し上げます。

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 http://www.sankei.com/politics/news/141128/plt141128……
 ▲産經新聞:【衆院選】次世代の田母神氏、公明・太田氏と激突 東京12区に出馬へ 

 太陽の党は、次世代の党と合併しました。私は、二十一日記事で「野党の中でも異彩を放つ次世代の党と太陽の党、他方の日本共産党がどこまで議席を獲得できるか」と申しましたが、両党の政策的方向性を並べてみれば、この合併は極めて自然です。

 ここから先は、私たち国民の中にさまざまな意見があることを承知の上で、まったくの私見を述べます。

 西村眞悟元防衛政務官は、ようやく仲間たちのもとへ帰れました。旧日本維新の会時代、大阪府の松井一郎知事(幹事長)らに「つまはじきにされた」ものの、そのおかしな人たちと決別できた旧たちあがれ日本勢にとって、西村前衆議院議員は欠かせない政治家です。

 一方、田母神俊雄元航空幕僚長が東京都知事選挙に立候補された際、私は「本当は国会議員になり、防衛大臣をやるべき人」と申しました。ついにそのときが来るかもしれません。

 お二人とも、代議士と自衛官という立場や法的処分の違いこそあれ、これまでのご経験として辛酸をなめさせられてきました。私は、講演や街頭演説で何度かご一緒していますが、登壇者控え室でも熱い政治への想いを語られるなど、十分に信用に足る人物です。偉そうなだけで偉くもない(賢くない)人物ではありません。

 確かに経済政策において、百点満点の公約を掲げた政党は一つもありませんでした。次世代の党の公約にも、重要な円高対策と関連する追加の量的金融緩和を、よりによって日本銀行に撤回させるような文言があり、どなたがこのようなことを言い出したのか、首を傾げてしまいます。

 しかし、田母神元航空幕僚長は、海上保安庁の所管大臣でもある公明党(創価学会)の太田昭宏国土交通相との対決(東京十二区)を、西村元防衛政務官は、同党の北側一雄副代表との対決(大阪十六区)をそれぞれ宣言したことは、非常に重要な意味を持っているのです。

 田母神元航空幕僚長は、「自民党の右側に柱を立て、自公を分離させる」と述べましたが、なぜ東京都小笠原諸島近海の中共漁船による珊瑚の密漁(大船団の侵入を「密漁」と呼ぶかは別問題だが)に対し、地元漁師が嘆きと怒りの集会を開くに至るほど海保の初動が鈍かったのか、誰が大臣かを考えれば或る種の疑いの余地はありません。

 国益を考えるということは、そういうことなのです。また、法の適切な運用を図り、予算を編成するという国会議員の二大職責を考えれば、それに必要な人物を立法府に送り込まなければ、私たちの利益が著しく損なわれるでしょう。

 ※ 西村眞悟氏は、立候補予定選挙区が従前の大阪十七区から大阪十六区へ変わります。ご注意ください。

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タイを中共にとられるぞ!

皇紀2674年(平成26年)11月29日

 http://www.sankei.com/world/news/141126/wor141126……
 ▲産經新聞:【プラユット政権考】中国にすり寄るタイ暫定政権 駐タイ日本企業は大丈夫か

 だから言っているじゃないですか! 私が九月十六日記事で申した危険な予測が当たりそうだということを、産經新聞社が記事にしています。

 タイ(泰王国)国民は、極めて事大主義的です。そうだからこそ東南亜で唯一独立を堅持してこれたのであり、よって現王室は偉大なのです。

 プラユット・チャンオーチャー暫定首相(前陸軍司令官)は、決して中共寄りの人物ではありません。仮に中共寄りなら、そもそもタクシン・チンナワット元首相一派と対立するはずがないのです。

 しかし、国内経済が停滞し、タクシン元首相(赤軍)派に堕ちていた農民たちを懐柔できなくなれば(タクシン元首相はカネをばら撒き、英国出身のアピシット・ウェーチャチーワ元首相はばら撒かなかったため、赤軍派と国王色派の対立が続いた)、プラユット首相とて民政移行がままなりません。

 だから「わが国が米国の懸念を振りきってでも話しかけることと、もっと申せば米国にタイの性質を説明して説得すること、そして日米で経済支援を続けること」「現体制にカネがいります」「日泰対話を再開すべき」と提言してきましたが、前出記事でご報告申したとおり、外務省にそのような戦略も覚悟もないのです。

 タイの新興財閥には親中派が多く、例を挙げたとおり北京語しか話さない華僑系経営者もいるほどで、間違いなくタイ経済に中共共産党が関わっています。このままでは、中共にタイをとられるのです。

 それを大したことだと感じない人もおられるでしょうが、シンガポールやカンボジアでもそれを許し、東南亜各国がすべて「赤い反日」に染め上げられるようなことになれば、私たちが夢にまで見る「世界平和」など決して実現しません。

 何かあれば駐タイ企業は引き上げれば済みますが、タイ国民や政府が日本のものを買わなくなることもまた、非常に困ります。

 だから今のままでは駄目だと申し入れてきたのに、言うことを聞かないから困った事態を招くのです。財務省も酷いですが、外務省の不作為で日本経済がまずいことになりかねません。

 タイも中共にけしかけられ、あらゆるものを失いかねず、気がつけば王室までなくなっているかもしれないのです。

反日報道・反日活動の正体

皇紀2674年(平成26年)11月28日

 http://www.sankei.com/world/news/141126/wor141126……
 ▲産經新聞:【香港民主化デモ】「人間はバリケードとは違う」 強制排除反対の学生代表逮捕 繁華街で市民の抵抗続く
 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2358477.html
 ▲TBS(東京放送):「暴動は犯罪行為」オバマ大統領が非難

 米国でかつて日本人留学生が射殺された事件を思い出していただければ、米国国民が常に銃犯罪と隣り合わせに暮らし、有色人種に対する或る種の先入観があるであろうことを否定できないでしょう。

 ですから州警察の警官は、黒人青年が突進してくれば、わが国の公務執行妨害罪以上の事態を想定します。その青年を射殺したことが正しい行為だと断定しているのではなく、現状ではそうだということです。

 バラク・オバマ大統領がわが国を引き合いに出し、「日本のように国民の大半が日本人という国では、このような問題は起こりにくい」と述べたことは、よってあまりにも無知であり、無神経ではないでしょうか。

 その日本人がハロウィーンの最中、米国国民に射殺されたことなど、オバマ大統領の記憶の片隅にもないに違いありません。

 彼は、一見わが国を讃えるように語りながら、巧みに問題をすり替え、万単位で存在する在日韓国・朝鮮人や在日中共人に向かっても暴動をけしかけたようなものです。

 しかし、わが国では暴動になりえません。なぜなら、警視庁および全国道府県警察の銃使用規定があまりに厳しく、在日外国人の数多起こす犯罪に対し、射殺で応じるということがないからです。

 この大統領演説は、TBSやFNNらが報じましたが、一方で、香港の民主化行動が強制的に排除された大事件は、極めて小さく報じられて終わりました。新聞社各紙の扱いも非常に小さなものです。

 これは、TBSの女性記者が突如として北朝鮮に取材拒否されたように、中共共産党を怒らせるような報道を不断に行えば、現地の支局に嫌がらせが入るからにほかなりません。

 報道の自由など、かくして存在しないのです。特にTBSでは、北朝鮮を追い詰めるような勢力と、大統領演説を借りて「日本に人種問題がないはずなどない」と煽り立てておいて「人種差別はある」と叩く準備をするような勢力が拮抗しています。

 国際会議を終えた途端、人民に牙を向くような中共に無批判な人たちが、一体どの口で世界平和を語るものでしょうか。沖縄の辺野古沖で「珊瑚を守れ」と活動する人たちは、なぜ東京の小笠原諸島近海に行かないのでしょうか。

 騙されない力が必要です。

「反日」が損になってない

皇紀2674年(平成26年)11月27日

 http://www.sankei.com/world/news/141124/wor141124……
 ▲産經新聞:竹島で韓国軍が“奇襲”阻止訓練 日本念頭に「領土を外部勢力から守る」
 http://www.sankei.com/west/news/141125/wst141125……
 ▲産經新聞:また対馬で仏像窃盗、韓国人住職ら4人を逮捕 警察官が港で職質、経典も所持
 http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141122……
 ▲夕刊フジ(zakzak):【海外事件簿】IKEA、韓国消費者から追い打ち 「日本海」表示問題はさらに拡大…

 概して「日本人は、本音と建前を使い分ける」と言われますが、なぜなら相手を傷つけまい、或いは相手と争うまいとする建前が本音より優先されるからです。これが私たち日本人の「没個性」の正体であり、個を抑えこんでも解決しなかった場合、強烈な反応(戦争)となって表れる原因です。

 実のところ私には、韓国人も本音と建前を使い分ける印象があり、しかしながら彼らの建前は、まず相手と争おうとするものであり、本音は「争うと損をするのではないか」という疑心暗鬼に満ちています。

 韓国民団(在日本大韓民国民団)の幹部たちが、国会議員や地方議員に対して何らかの「反日」陳情をしても、毅然とはね除ける議員には、次第に本音が顔を出し始め、ついには「日本の言うとおりだ」などとしみじみと言い出すのです。

 朴槿恵大統領の本音も、このまま「反日」では国がもたないと知っているでしょうが、韓国政治の不幸は、市民団体の圧力に勝てないことにほかなりません。

 まず相手と争おうとする市民団体の建前が国政を支配してしまうのです。これに行政も立法も司法までもが屈さなければ、攻め滅ぼされてしまいます。

 スウェーデン家具大手のイケアが日本海表記の商品に対する説明会をソウル駅構内で開こうとしても、韓国鉄道公社が怖くなって会場使用を許可してくれませんでした。争うまいとして何らかの事態を回避しようとするわが国とは違い、争おうとする人たちの抗議は即破壊行為ですから、争うと損をするという恐怖の本音もまた、あらゆるものを支配してしまうのです。

 私たちはこれを理解した上で、韓国の国際法を無視した「反日」活動(テロリズム)に立ち向かわなければなりません。領土や文化財、海洋呼称までもが盗まれている以上、わが国は毅然と対処し、韓国に「損」を自覚させなければならないのです。

オバマ政権はホント終わり

皇紀2674年(平成26年)11月26日

 http://www.sankei.com/world/news/141124/wor1411240046-n1.html……
 ▲産經新聞:ヘーゲル米国防長官が辞任へ 米紙「事実上の更迭」 イスラム国対応などで意見対立

 二十四日、私はこの第一報を受け、かねてより「死に体(レーム・ダック)化した」と言われてきた米国のオバマ政権は、もはや完全に終わったと思いました。

 本年一月十三日記事では、ロバート・ゲーツ元国防長官の回顧録出版を取り上げ、アシュトン・カーター元国防副長官の突然の辞任と併せて、バラク・オバマ大統領とジョー・バイデン副大統領、ジョン・ケリー国務長官の能力の低さを指摘しています。

 その上で、私は「わが国政府は、チャック・ヘーゲル国防長官との対話さえ継続できていれば問題はない」というようなことを、また別の日に申しました。

 そのヘーゲル国防長官までもが、突然辞任を表明してしまったのです。オバマ大統領による更迭というのは、あくまでも体裁の上でのことでしょう。

 来春に次期大統領選挙への立候補を表明するであろうヒラリー・クリントン元国務長官を讃えるようなコメントを発表せざるをえないオバマ大統領に、連邦議会対策もままならないに違いありません。

 オバマ・ヘーゲル両氏が対立した見解のうち、回教スンニー派過激組織「イスラム国(ISIS)」を空爆だけで掃討することは、確かにほぼ不可能です。シリアのバッシャール・アル=アサド大統領を引き入れるのか否かも、オバマ大統領は何ら決断していません。

 これでは、現場(軍)が混乱します。経済では利用し合い、(チャイナ・マネーに屈して手ぬるいが)安全保障上は牽制し合うという対中姿勢の問題とは、訳が違うのです。

 オバマ大統領は、あと二年の任期をやり過ごすために、国防長官の後任には、恐らく民主党出身の穏健派を指名するでしょう。占領憲法(日本国憲法)有効論に基づく政治の何が怖いかと申せば、このような体制に振り回され続けることなのです。