皇紀2670年(平成22年)4月14日
北澤俊美防衛相は13日、中共人民解放軍の潜水艦2隻を含む計10隻の艦隊が今月10日午後、沖縄本島と宮古島の間の公海上を南下した事実を公表しました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100413/plc1004132143022-n1.htm
▲産經新聞:防衛省が警戒・監視を継続 中国海軍艦艇10隻の沖縄近海航行
北澤防衛相が「今までなかった事態」と言い、防衛省統合幕僚監部も「これほど大規模な活動は異例」と言った事態の公表が、発生から3日後だった理由は何でしょうか。
ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦は、人民解放軍が米太平洋艦隊と軍事衝突することを想定した上での主力とされています。平野博文官房長官は「公海上を通っているので、なぜ通ったと言うべきことではない」と問題視しない考えを表明しました。
外交上は確かに「公海上」であることから静かに対応すべきですが、本当にこれができるのは軍事衝突の回避能力を持ち、且つ発揮してこそです。しかし、在日米軍普天間飛行場移設問題でつまずき、東シナ海を「友愛の海」と呼ぶことしかしてこなかった鳩山由紀夫首相にそのような能力はありません。
今回、中共は日本からの事実確認に対応して、決して公海上を外れないよう人民解放軍との連絡を密にしていたと思われます。或いは、最初から決して公海上を外れないことが作戦内容に盛り込まれており、潜水艦は浮上したまま航行させました。
これは、日本に対する「敵意」の表明というより、中共は米国しか見ていなかったとも言えます。日米安保体制の雲行きを怪しくさせた鳩山政権の隙をついて、中共は米国に持てる軍事力をアピールし、敵に回すと恐ろしいことを認識させ、米中軍事同盟を期待させたのではないでしょうか。
米国が経済的に在日米軍をいつまでも維持させることは難しく、鳩山政権のような態度をとる日本政府が登場すれば、アジアの覇権を維持させる別の同盟相手を探さねばなりません。一方の中共はアジアの覇者を自負し、世界の中心を狙っていますが、米国はそれでもうまくつき合えると思っているのでしょうか。
米国が手痛い目に遭うのは勝手ですが、日本はもはや国民の生命・財産を守る術を失ったも同然に墜ちていきます。特に沖縄県を取り巻く状況は、現状どころではない危機にさらされ、県民生活は毎日が不安な状態へと突入しかねません。もう積極的な味方など、どこにもいないのです。
日本国憲法という占領憲法は米軍による占領統治の産物であり、日本が米国との友好関係は維持させるつもりでも、その米国が中共と組んで日本を捨てるというなら、ますますもってわが国はただちに占領憲法を無効にしなければ国家・国民を守れません。
何度でも申しますが、政権を握って具体的に動いてしまった社民党らのおかげで占領憲法無効化の道ができました。米中が密に話し合い、日米はわずか10分の雑談に終わるようになった今こそ、民族自立の時ではないでしょうか。
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皇紀2670年(平成22年)4月13日
メディア各社は12日、鳩山内閣の支持率が30%を割りこんだと報じました。熱狂的な政権交代劇で誕生した民社国連立政権は、半年を経て早くも危険水域に達したと言えましょう。
http://www.afpbb.com/article/politics/2718104/5602724
▲AFP通信:鳩山内閣支持率、30%割れ 普天間問題に批判集中
(日本テレビ、テレビ朝日の世論調査結果を例に挙げている)
これに対し、民主党の小沢一郎幹事長は同日、党岐阜県連から小沢幹事長更迭要求が出たこともあってか、「全然心配していない。今までマスコミの世論調査は当たったことがない」と述べました。
自らを正当化するためであればこうも言うでしょうし、小沢幹事長が占領憲法の無効化か、或いは日本経済の自立再生、北朝鮮による拉致事件の解決、北方領土や竹島の奪還、尖閣諸島の保全など、いずれかにでも力を尽くしていれば、私も擁護したかもしれません。
そのような可能性が1つでもあった麻生太郎前首相への支持率低下と私の支持表明の関係は、これに尽きたわけですが、麻生内閣の支持率低下には「これが国民の声だ」と言った小沢幹事長が、わずか半年で(確かに私もこれがすべてだとは思わないが)「国民の声」と自ら称したものを莫迦にするとは流石です。
韓国外交通商省が9日、島根県隠岐郡隠岐の島町竹島に対して、領有権が韓国にあることを確定するための措置を一層強化すると発表しましたが、今もって鳩山政権がこれに対抗する様子を見せません。
彼らがまとめた報告書には、竹島を「歴史的、地理的、国際法的に明白な韓国の領土」としたそうですが、地理的というのは単に「韓半島に近い」という無根拠な定義としても、歴史的経緯、すなわち国際法的には明らかに大日本帝國への編入が認められており、その後に於いて法的に韓国が日本から領有権を譲り受けたとする条約など一切存在していないのです。
それでも鳩山政権は何も言い返さないのですから、鳩山由紀夫首相お得意の「友愛」視点で申すならば、日韓間の争いごとを永続させ、友好関係を構築するつもりはないということでしょう。それで「支持してくれ」と言われても無理な話ではありませんか。
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皇紀2670年(平成22年)4月12日
沖縄県の在日米軍普天間飛行場の移設問題について、鳩山由紀夫首相は完全に「八方塞がり」の状態に突入してしまいました。平野博文官房長官が8日、鹿児島県徳之島への移設案をめぐって、自民党の徳田毅衆議院議員(鹿児島2区)に電話で「何か知恵を貸してくれ」と泣きつく始末。讀賣新聞社のこの記事は本当でしょうか。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100411-OYT1T00254.htm
▲讀賣新聞:普天間「八方ふさがり」…首相責任論、不可避に
社民党の福島みずほ党首(少子化対策・消費者担当相)はあくまで「グアムかテニアンで頑張っている」と胸を張ったようですが、米国の自治領である北マリアナ諸島のテノリオ下院議長と照屋寛徳党国対委員長が11日に会談し、サイパン島またはテニアン島への移設を「歓迎する」と言われたようで、テニアン市のデラクルス市長からも同じ意向を示されました。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010041100053
▲時事通信:普天間、誘致決議目指す=北マリアナ議長が照屋氏に
仮にもこれが実現すれば、日米安保体制の瓦解が始まる可能性があります。わが国の自立を考えれば決して悪い話ではありません。
米中が互いを牽制しあいながらも、何らかの妥結点に到達し、ともすれば「米中安保」という冗談のような体制に展開するかもしれず、そうなれば日米安保は不要となります。そのとき、日本が「用済みのごみ」になるか否かは、現時点から国防の自立へ向けてたちあがるかどうかにかかっているのです。さもなければ、私たち日本国民の生活が成り立ちません。
或る意味、社民党が頑張ってくれたおかげで、ますます占領憲法の無効化へ進まねばならない状況になってきました。
米国の傘下で経済が発展し、プラザ合意などで弄ばれもしましたが、そこから外れて自立もできていなければ、経済も沈下していきます。日本は中共経済(歪んだ官官経済)の発展ともまともに対峙できずにきましたが、これからはインドとの関係強化に向けて動き出さねばなりません。インドの人口はいずれ中共を超えます。日印関係の良好な土台を生かす機会がやってくるのです。
外国との取引は、やはり国防の安定なくして成立しません。戦渦にまみれやすいような国は、決して相手にされないのです。だから「平和が一番」なのであって、民主党や社民党にはそれが分からないのでしょう。
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皇紀2670年(平成22年)4月11日
民主党の小沢一郎幹事長の訪米が中止になりました。米国のカート・キャンベル国務次官補から打診されたのを端緒に、バラク・オバマ大統領との会談を要求した小沢幹事長に対し、拒否の意向を伝えられたのがその原因のようですが、米国で12日に開幕する核安全保障サミットで鳩山由紀夫首相とオバマ大統領の公式首脳会談も行なわれません。
間尺の合わない面子にこだわり、相手国への訪問を中止にするのは、まるで中共高官のようですが、残念ながら共産党の実働軍隊を持つ中共と在日米軍だらけの日本とでは、そこから得られる外交的成果が違います。小沢幹事長は本当に日本の現状が分かっているのでしょうか。何のために「日本国憲法は無効」などと文藝春秋(平成11年9月特別号)に寄稿したのでしょうか。とても「無効」の意味が分かっておられるとは思えません。
鳩山首相が9日、米タイム誌のインタヴューに応じて「今までは米国の主張を受け入れ、従属的に外交を行ってきた」と指摘した上で、自分は言いなりにはならないことを強調しています。威勢が良いのは結構ですが、国家の基軸を占領憲法に置いたままでこのようなことを言うから、かえって多くの日本国民が不安に思われるのではないでしょうか。
タイの首都バンコクで10日、またもやタクシン元首相派と国軍などの治安部隊が衝突し、現在のところ5人が死亡、うち1人はロイター通信で働く日本人ジャーナリストでした。
事実上亡命中のタクシン・チナワット元首相は、小泉純一郎元首相とも非常に仲の良かった「従米派」であり、客家系の華人として中共に人脈を持ち、なぜか一党独裁下の北京にタイ・ラック・タイ党支部を置くことを許されていました。米国にすれば、中共にも通じる「便利屋」だったわけです。
私の親しいタイ人が皆、一流のチュラーロンコーン大学とタマサート大学の講師をしているからかもしれませんが、彼らは決してタクシン元首相を評価しません。タクシン元首相派の主流は貧しい農家たちであり、概して知識人たちはタイ民主党のアピシット・ウェーチャチーワ首相を支持しています。
なぜ私が突然タイの話をし始めたかと申しますと、タクシン元首相が貧困層に未だ支持され続ける理由は、彼らに生活保護金をバラまいたからであり、特に土壌が痩せている東北イサーン地方の人々は、この甘い汁を一度吸ったがために、抜け出せなくなってしまったのです。かつての「一村一品運動」はこうして台無しになりました。
このような政治と、わが国の民主党によるおかしな子ども手当や農業者戸別所得補償制度案が被って見えませんか、というのです。タイの暴徒化したデモは、決して他人事ではありません。彼らはアピシット政権を「独裁」と称していますが、そのような政治的理由で団結しているというより、早い話が「カネをくれ」「くれたタクシンさんは善い人だった」ということだと、私の友人たちは指摘します。
日本人はもう少し冷静に物事を見ており、すでに子ども手当の正体や高速道路無料化の公約がウソだったことに気づいて、投票行動を次の段階へ進めようとしているように思えますが、民主党の「コンクリートから人へ」の掛け声は、小泉政権による「官から民へ」ほどに歪んだ実態を露呈させつつあるでしょう。
その原因が「官僚機構によるイヤガラセ」だと擁護する方もおられますが、脱官僚依存を掲げたのは民主党自身です。官僚のはじき出した数字や、作成した文書にミスがあるまま法案を提出・可決させようとしているなら、この公約もウソだったことになるではありませんか。
米国に強がっている暇があるなら、本当に米国や中共に対抗しうる国家へと日本をたちあがらせなければならないのです。この「対抗」とは、決して争いを指しません。「国際外交」を1つの業界と見立てるならば、その寡占化を防いで活性化させる役割をわが日本が担うということあり、いつまでも日本の資金が米国へ還流され続け、中共経済にも勝てず、私たちの暮らしがよくならない現状からの脱却なのです。
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皇紀2670年(平成22年)4月10日
鳩山由紀夫首相の言った「腹案」とは、結局何だったのでしょうか? 政府は、沖縄県宜野湾市にある在日米軍普天間飛行場の移設問題で、同県うるま市の米軍ホワイトビーチ沖に人工島を建造する計画を断念し、岡田克也外相と9日午後に外務省で会談したジョン・ルース駐日米国大使には、地元合意が得られていない鹿児島県徳之島へなどの移設案を協議することはないと拒否されてしまいました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100410/plc1004100008000-n1.htm
▲産經新聞:米大使、地元合意に懸念を表明 実務者協議先送り
自民党・佐藤栄作政権が「沖縄返還」と誇示したかつての日米合意は、まるで日本政府による「沖縄買取」のような状態だったことが分かり、9日には、東京地方裁判所が外務省と財務省に対して「密約」文書の開示を求める判決を下しています。
占領憲法によって自立できない日本政府が重ねた間違いの正体は、こうして少しずつ明るみになり始めましたが、そもそも琉球処分以降の「沖縄県という日本の行政区分」を無視したような米国の態度に一度でも屈した日本政府に、果たして県内在日米軍施設の問題で主導権を握ることなどできるのでしょうか。
そこへ鳩山内閣の姿勢はあまりに最悪です。何の計画性もなく企画書を出すダメ社員の集団と断じてほぼ間違いないでしょう。しかも、米国という上司に無計画案を提出して突き返されたような恰好ではありませんか。
会社員の方なら覚えがおありかと存じますが、私も進学塾企業へ進入のころ、大学勤務とは違って非常に厳しい指導計画立案を求められ、少しでも実現の具体性に欠く部分があれば、統括本部長から「やり直し」を命じられたものです。時には学院長と直接衝突して、深夜・未明まで作業したこともありました。
こうして私たちは成長し、後継に指導する立場になっていくわけですが、鳩山内閣はまったく未成熟なまま国家権力を掌握してしまった危険な存在でしかありません。今夏の参議院議員選挙の結果、決して民主党に単独過半数の議席を獲得させてはならないのです。
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