亡国の徒に着いて行くな

皇紀2670年(平成22年)12月13日

 三宅博前大阪府八尾市議会議員(たちあがれ日本 大阪第14選挙区支部長)が会長を務める河内国民文化研究会は12日、西村眞悟元防衛政務官と土屋敬之東京都議会議員を招いて「平成三猛士救国維新講演会」を開催しました。

 三木けえ前兵庫県三田市議会議員(たちあがれ日本 参議院比例第6支部長)や、杉本延博奈良県御所市議会議員のほか多くの地方議員が集まり、私も参加させていただいたところ、三宅会長のご好意でご紹介に与りましたが、閉塞した現下の日本政治をどうすればよいか、知恵を結集して行動する方法を探ったわけです。

 さて、どの言葉をここに取り上げて皆様の参考にしていただこうか迷うほど、中身の濃い勉強会だったのですが、まず皆様は小学唱歌『蛍の光』に3番と4番が存在していたことをご存知でしたでしょうか。GHQによる日本占領統治で唱われなくなってしまった部分を、西村前衆議院議員が熱唱された時、私は思わず目頭が熱くなりました。

 筑紫の極み、陸の奥、 (つくしのきわみ みちのおく)

 海山遠く、隔つとも、 (うみやまとほく へだつとも)

 その眞心は、隔て無く、(そのまごころは へだてなく)

 一つに尽くせ、國の為。(ひとつにつくせ くにのため)

 千島の奥も、沖繩も、 (ちしまのおくも おきなはも)

 八洲の内の、護りなり、(やしまのうちの まもりなり)

 至らん國に、勲しく、 (いたらんくにに いさをしく)

 努めよ我が背、恙無く。(つとめよわがせ つゝがなく)

 いわゆる「滅私奉公」までもを俗に言う「国粋主義」とした占領統治期の欧米型個人主義が蔓延した結果、無論北海道千島列島がソ連に、沖縄県が丸ごと米国に強奪され、実はそのような意味では日本列島も米ソに引き裂かれたため、この部分が唱われなくなりました。

 神話の郷とも言える御所市の杉本議員と懇談させていただいた時、うた(やまとうた 和歌 句)を詠むことを知らぬ者が日本を語ることは出来ないだろうという話になり、喫緊の政治課題に対して即行動することに引けを取らない、その重要性を確認し合ったところです。

 この国難とも言える政治状況の直中にあって、まさか「うた」など詠んでいられるかとお思いでしょうが、大和ごころをもって行動しようではありませんか、と申しているのです。

 土屋都議会議員の講演の中に、『兼高かおる 世界の旅』で知られた兼高かおるさんがかつて「今の愛国心は勉強することです」と言われたという話がありました。日本という国家の何たるか、すなわち國體、國柄、國産み、國興りの何ら知識のない者がよもや政治家や活動家になって、一体どこの民を率いることが出来ましょうか

 そのような基軸のない者、基軸のぶれる者に、私たちは絶対に着いて行かないことです。日本民族が優しい気持ちになって世界平和を希求するのは、皇室祭祀を知れば誠にその通りで、しかし一歩でも外国に出るとそうではなく、なぜならそれは日本民族しか皇室祭祀を知り得ていないからに他なりません。

 現下の日本に於いては、皇室祭祀を知らない者が何らの基軸もなく「優しい気持ち」を騙るから訳が分からないのであって、大東亜戦争の敗北を亜州各国に詫びて廻り、国際機関で自らを貶める政治工作に余念がないからこそ国際社会の信用を日本は勝ち得ないのです。「過去を詫びない日本は信用されない」とは「人を故意に傷つけてもよい」と同様に全く正しくない、ということの意味が本当にお分かりでしょうか。

 2日記事で申した欧州人の、日本または日本民族を「謎」とし「不気味」がる要因は、このような日本民族自身の、或いは在日外国人を日本民族とわざわざ分断し、排除・排外の状況を創出しておいて「被差別」を煽る政治運動(集金活動)のようなものがもたらした災厄と指弾せずにはいられません。欧州人から見て「私たちはこんなにも悪いことをしました」と自ら吹聴して廻る人種は薄気味が悪くて仕方がないらしいのです。皇民化、五族協和を目指した日本民族はどこへ行ってしまったのでしょうか。

 そこで、私自身が一層の向学心をかき立てられた方と懇談出来たことを付記しておきます。

 黒田裕樹の歴史講座 深い国史を教えておられる黒田裕樹先生です。

 また、NHK職員として内部告発をし、NHKを去られた立花孝志氏が「NHKを潰す方法」として、平成23年7月以降に地上ディジタル化される際、すなわち技術的には視聴しないことを申告してスクランブル(画像を表示させなくする処理)をかけさせることは可能なのだから、もはやテレビがあることを受信料徴収の根拠に出来なくなる、と明かされました。意外にも知られていない「地デジ化」の効果・効能です。

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ふざけるな!「売名」批判

皇紀2670年(平成22年)12月12日

 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101210-OYT1T01005.htm

 ▲讀賣新聞:半島有事に自衛隊派遣も検討…首相、拉致救出で

 日本国内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮官であることも知らなかった菅直人首相がこのような発言をしたということは、少なくとも10日の段階で朝鮮半島有事拡大の可能性はなくなった、と米国防総省筋に教えてもらったのでしょう。少しは保守派の票が欲しくなったのか、不遜な小心者の大言壮語ほど聞いていて虚しく、情けないものはありません。

 このような者が国を滅ぼす、と何度申してきたことでしょうか。「情報と兵站」なき心情によるのみの「愛国右翼」も全く同類です。私が昨夜、久々に激しく怒ったのは、昨日記事でお伝えした沖縄県石垣市仲間均市議会議員と箕底用一市議会議員の決断と実行に対し、何と日頃から「領土保全」だの「支那を倒せ」だのと喚くだけ喚いてきた連中が「帰って来るな」「売名行為だろ」などと非難していることです。

 仲間議員がこれまで一貫して尖閣諸島を守るために行動してきたという情報は彼らに入っていないのでしょうか? 俗に「尖閣騒動」と言われる昨今、これに乗じて突然出てきた政治家などでは決してありません。或いは、その一連の行動に対する評価として「売名行為」という誹謗中傷に及んでいるのでしょうか?

 仲間議員と箕底議員の決断と実行に対する「不法侵入だ」といった批判は昨日記事の段階で想定していましたが、本年10月20日に石垣市議会が尖閣諸島上陸視察決議案を可決させた時から、今春に16年間もの革新市政を打倒した中山義隆市長が強い姿勢を打ち出しており、中共人船長を釈放してしまった日本政府が尖閣諸島の石垣市長や市議会議員をもしも逮捕するなら、いよいよ全ての日本国民が領土保全に本格覚醒すると覚悟したことに、よもや「売名」などと揶揄する輩が湧くとは思ってもみませんでした。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101030/plc1010300702003-n1.htm

 ▲産經新聞:【久保田るり子の外交ウオッチ】「尖閣上陸宣言」で実効支配に動き始めた石垣市

 中山市長と仲間議員らは、上陸決議可決前の10月5日と可決後の29日に上京し、政府に直談判を試みましたが、菅内閣は石垣市の危機意識の発露に対し、5日は片山善博総務相のみ、29日は尖閣諸島の港湾施設設置の要望書を受け取るといって出てきたのが伴野豊副外相のみだったのです。

 この要望書も本年9月に市議会が全会一致で可決したものであり、不遜な小心者の大言壮語といえば、中山市長との面会を避けた前原誠司外相も菅首相の同類、と断罪せざるを得ません。

 今や東支那海で操業している日本の漁師たちが、度々やってくる物騒な中共、または台湾の船団に困っており、中共政府は漁業監視船を出してきたため、「いつ逮捕されるか、連れて行かれたら何をされるか分からない」と不安に怯えていると聞きます。

 このような声を受け、また自らの職責をもって、仲間議員は革新市政時代からたとえ単独ででも具体的に動いていたのであって、仮にもその成果を疑問視するなら、決死の訴えに応じようともせず、平成17年4月に上陸を試みた際には書類送検、しかし公判を開いて議論することは避ける司法、放置する中央の行政と立法こそ問題ではないのですか?

 平成16年3月、尖閣諸島に上陸した執行猶予期間中の馮錦華を、何と無罪放免にした自民党小泉政権こそがその元凶だったことを追及されたくないのか、単に民主党政権だけを批判の対象としたい連中が敢えて「売名」といった誤読・誤解を誘うのか、私には全くそれらの醜い背後を知り得ません。

 自民党から民主党へ政権交代したことなど、いわば「莫迦から阿呆へ」交代した程度のことです。本当の政権交代とは、まさに石垣市で起きた大濱市政から中山市政への大転換のようなことを指す、と申しておきます。

 そもそも「帰って来るな」とはどういう意味でしょうか? 例えば「島に住みついてでも守ってみろ」というようなことなのでしょうが、それは戦略としてあまりに幼稚であり、兵站を解さない者の「心情愛国」に過ぎません。

 島根県隠岐郡隠岐の島町竹島に、韓国人を住まわせようとする韓国政府は、相手が米軍による占領統治の続く自立出来ない日本でなければ、とっくに奪還されて死人が出ているでしょう。防衛戦略の基本として、規模の小さい国境の離島に民間人を住まわせるのは決して得策ではありません

 しかも日本の相手は中共であり、まんまと人民解放軍に上陸されれば完全に中共による実効支配へと移行させてしまいます。これを分かっていて、菅政権に防衛出動を命じる能力がなく中共に日本の領土を盗られることを知っていて「帰って来るな」なんぞと言っているのでしょうか?

 仲間議員は日本政府と国民の覚醒に期待して行動しました。覚醒するかどうかは、あなた次第です。心の卑しい莫迦・阿呆は、いつまでも眠っていればよろしいでしょう。

この記事の関連動画

 仲間均議員の声を聞いて下さい!

 http://www.youtube.com/watch?v=hv2wQ41_asM

 ▲2「尖閣諸島」議員が書類送検される!?

 http://www.youtube.com/watch?v=jswiC7pAyf8

 ▲9「尖閣諸島」議員が行政調査求める理由

 「領土と憲法」大阪決起集会より 主催=真・保守市民の会

 http://www.youtube.com/watch?v=0kGlU5x8oFk

 ▲馮錦華を無罪放免にした小泉政権

 http://www.youtube.com/watch?v=Ue3a7LghYiE

 ▲全国民注目・尖閣守る石垣市長と仲間議員

 遠藤健太郎講演会より 平成22年10月24日 名古屋

石垣市議が尖閣諸島に上陸

皇紀2670年(平成22年)12月11日

 行政区内に尖閣諸島を有する沖縄県石垣市仲間均市議会議員と箕底用一市議会議員は10日午前、尖閣諸島南小島に漁船で上陸しました。(画像は山形新聞社より。胸に「石垣市議会」の文字が入ったポロシャツに身を包んだお2人。右から仲間議員、箕底議員)

 申すまでもなく、中共漁船が海上保安庁の巡視船に当て逃げし、その船長を逮捕したにもかかわらず、菅内閣は釈放に介入したと思われ、記録映像の公開すらしようとしませんでしたから、中共政府が居丈高に「騙り」始めたように、まさに尖閣諸島がわが領土としての危機に陥っていました。日本政府は本当に沖縄県を守る気があるのでしょうか

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010121000757

 ▲時事通信:石垣市議、尖閣諸島に上陸=南小島に40分滞在?海保が聴取・沖縄

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010121000948

 ▲時事通信:「尖閣は市の行政区」=上陸に一定の理解?沖縄・石垣市長

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010121001036

 ▲時事通信:「なぜ駄目なのか」「また上陸する」=尖閣上陸の石垣市議?沖縄

 皆様もご存知のように、尖閣諸島は目下、大正島以外は民有地ですが、一部(5島のうち3島)を政府が借り上げています。名目としては「領土保全のため」ということですが、総務省が賃借契約を結んだ平成14年以降、特に環境などの行政調査や領土防衛のための施策が講じられる気配はなく、以前は問題がなかった政治家の上陸すら軽犯罪法違反に問われ始めました

 平成9年には西村眞悟元防衛政務官が上陸していますが、この時にも仲間均市議会議員、さらに写真家の宮嶋茂樹氏と映像教育研究会の稲川和男代表も同行しています。

 しかし、平成17年にはもう、仲間議員の行政調査を目的とした上陸が認められませんでした。そこで本年10月20日、中共漁船当て逃げ事件の発生を受け、石垣市議会が尖閣諸島上陸視察決議案を可決したのです。大濱市政から中山市政に変わったことを実感させた瞬間でもありました。

 この石垣市の危機感は、決して本州に住む私たちには分かり得ないものだったに違いありません。自分たちの家の近くに、物騒な船団が(報道されるのは一部だが)何度もやって来るのを、全く東京にある政府は守ってくれない、と。ならば自分たちで守るための策を講じるしかなかったのです。

 仲間議員と箕底議員の決断と実行に対し、批判の声もあるでしょう。北海道や本州、四国、九州でのんびりお茶でも飲みながら六法全書片手に評論するのは気楽なものです。暗いうちに船を出し、高波に激しく揺られながら、ゆえに接岸が困難なために泳いででも島にたどり着こうとした政治家が、何を政府に訴えねばならぬと腹をくくっていたかなど、自身を高みに置いて非難するしかない輩に理解出来る頭脳があるとも、そもそも彼らの危機感を想像する力もあるとは思えません。これはすなわち他人(ひと)の気持ちが分からない人なのです。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101211ddm041040026000c.html

 ▲毎日新聞:石垣2市議上陸 仙谷官房長官「何人も上陸を認めない方針を堅持」

 中共外交部の姜瑜副報道局長が早速、非難声明を発表したのはむしろ結構なことでしょう。問題は日本の仙谷由人内閣官房長官のこの態度です。他人の気持ちが分からない人の典型であり、それ以上にどこの国の政治家なのか分かりません。これでは無策のままに尖閣諸島を放置してきた自民党政権、或いは自公連立政権の時と何ら変わらないのです。

 私はこれまで通り仲間議員と、そして箕底議員を断固として支持します。そして、心からお2人の決断と実行に御礼申し上げ、皆様にも何卒ご理解を賜りたいと思います。

この記事の関連動画

 仲間均議員の声を聞いて下さい!

 http://www.youtube.com/watch?v=hv2wQ41_asM

 ▲2「尖閣諸島」議員が書類送検される!?

 http://www.youtube.com/watch?v=DjZBTlWEZdY

 ▲3「尖閣諸島」外交文書が語る日本領

 http://www.youtube.com/watch?v=jswiC7pAyf8

 ▲9「尖閣諸島」議員が行政調査求める理由

 「領土と憲法」大阪決起集会より 主催=真・保守市民の会

菅政権は本当に財務省主導

皇紀2670年(平成22年)12月10日

 占領憲法下の日本政府は基本的に対米従属なのですが、日米友好を前提としても、特に米自由主義(リベラル)派の牽引する米国政府日本左翼が国家国民の自立心を否定することに敢えて静観を保ち、ゆえに「米国に従え」と要求し、また日本右翼があまりにも自立しようとすることに牽制して、やはり「米国に従え」と要求します。そして、両翼ともにあくまで対米従属の枠の中で日本政治を動かしてきたわけです。

 恐らく、菅直人首相がこれを思い知ったのは、鳩山内閣で財務相に就任してしばらく経った(急に大人しくなった)時でしょう。何度も申しますが、民主党は「政治主導」を掲げながら、単に財務省以外の省庁職員の報告を拒否、或いは恣意的に選別し、業務を混乱させ、それでも自分たちの「経済音痴」を隠すために財務官僚の指示には従ってきたものと思われます。

 http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/101205/fnc1012052108003-n1.htm

 ▲産經新聞:環境税、23年度中に創設 政府税調方針 暫定税率廃止は見送り

 http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381949……

 ▲日本經濟新聞:政府、予算編成の基本方針を来週決定 国債発行44兆円以下に

 これまた何度指摘すれば菅内閣は真っ当な回答をよこすのか、と引き続き指弾せずにはいられませんが、完全な公約破りに他なりません。国債発行額を大胆に抑制出来ると主張して政権を獲ったことなど、もう国民は忘れているか、どうせ国民は分かっていないとでも民主党は思っているのでしょう。

 http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003647866.shtml

 ▲神戸新聞:「今こそ公共事業を」 麻生元首相が神戸で講演

 麻生太郎元首相が1日の講演で、904兆円に達したと言われる政府の借金(神戸新聞社の記述は一般的に相変わらず不正確ですが、このからくりは後述)について「金を借りているのは国民ではなく国。満期になったら、政府の権限で金を刷って返せばいい。企業と国の借金は性質が違う」と語りました。

 公共事業の「どんどん」がどの程度を指すのか、更なる議論を要するにせよ、この麻生元首相の発言は私が何年も言い続けてきたことであり、概略として正確なものであると思います。

 しかし、紙幣を増刷するには、その等価分と申してもよい資源の獲得がなければ、現実には出来ません。それが占領憲法下の、対米従属の日本政府が抱える最大の問題とも言えるのです。政府の安定性が担保されていなければ、内債とは言え債務不履行(デフォルト)も起こりえます。

 また、自民党も民主党も散々国民に「夢」を語りながら、その実現の基礎となる公会計簿記の方式を決して改めることはしません。これほど複雑な予算編成の求められる日本政府が、なぜ北朝鮮のような単式簿記を未だに続けているのか、敢然と私たちは財務省に抗議すべきなのです。

 簡単に申しますと、単式簿記とはいわゆる「現金主義」で、税収と支出を重視し、財産と債務の増減が連動しておらず、しかも一般会計と特別会計、特殊法人会計などが連結していないため、正確な日本の資産と債務を把握出来ないことになります。

 にもかかわらず、財務省は「財源がない」「増税せよ」と詳細な説明責任を逃れ、まんまと政治家がこれに従属しているのです。時にしたり顔の政治家の口から出る「国の貸借対照表(バランスシート)」は結局のところ明解に示されておらず、それでも日本政府が負債より資産の多い可能性が極めて高いものの、財務省は必死に「財政危機」を主張してきました。

 皆様、よく考えてもみられて下さい。税の徴収時には連結決算など厳しい会計監査を経ますが、いざ予算を執行する側が単式簿記では、まるで「ヤミ会計」です。政府の無駄遣いを省くと公約した民主党政権は、自民党政権のころから変わらない、正確な財務諸表なき会計を財務省に許しているではありませんか。これで無駄遣いなど発見出来る筈がありません増税を施行する前に「まともな帳簿を出せ!」と抗議しようではありませんか。英国でも仏国でも国民行動の原因は必ずと言ってもよいほど経済事案なのですが、なぜか日本国民はまるで大人しいのです。

 このようなことを指摘し、改める政治決断を約束しないような政党・政治家、根拠なき自信家に投票するのは、もうやめましょう

硫黄島の遺骨まで利用?

皇紀2670年(平成22年)12月9日

 4日記事で、新党結成の噂が永田町を駆け巡っており、しかしながら「大連立」や「保守結集」の噂は聞かないと申しましたが、いよいよ昨日あたりから報道で取り上げられ始めました。

 昨日記事に「官邸や議員会館に呼びつけても来たがらない民間人だっている」と申したように、単に入館の際に面倒なだけでなく、飲食の場で話したほうが解決しやすい課題であるとか、或いは目立って妙な憶測を呼び込みたくないといった目的がその場合にあるわけですが、この逆をやる讀賣新聞社の渡邉恒雄会長・主筆は明らかに目立ちたくて自民党本部を訪れています

 そして、森喜朗元首相が菅直人首相を訪ね、大東亜戦争の激戦地の一つ、東京都小笠原村硫黄島に未だ眠る幾千もの戦没者遺骨を「超党派で」収集する大事業に取り組もう、と話し合ったというではありませんか。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101208/plc1012081248013-n1.htm

 ▲産經新聞:菅首相、森元首相と官邸で会談 硫黄島の遺骨収集めぐり約30分

 この騒々しい日に、森元首相は報道陣に対して「ね、生臭くない(政局の話ではない)でしょ」などとかわしましたが、私にはどうしても硫黄島の遺骨収集までもが政局に利用されたような不快を感じるのです。

 と申しますのも、そもそも本年3月発刊の『週刊文春』による比国(フィリピン)での戦没者遺骨収集事業に関する批判記事を巡って、槍玉に挙がったNPO法人「空援隊」から、著名ゆえに矢面に立たされた野口健氏(当時理事)が退会するに至り、特に野口氏に対する誹謗中傷は目に余るものがありました。

 そもそも、野口氏が主張するように「全日本、全国民的なものにしなければならない」遺骨収集事業を厚生労働省が民間に丸投げしたことが、全て間違いの始まりだった、と私は断じます。比国で収集した遺骨が、戦地に散った日本の先人たちのものであるかどうか、検査する仕組みを日本政府が提供もせず、NPO法人の力だけで確認のしようがありません。

 このような本質的な問題を敢えて追及せず、あたかも野口氏らが意図的に比国人の遺骨を日本人のものと偽ったように報じるのは、木を見て森を見ずの典型でしょう。そして、今ごろ森元首相がやって来たのです。野口氏がほとんど比国にいなかったことを指弾する人もいますが、野口氏は呼びかけ人の役割を大いに担われていたと思います。

 しかし、多くの反応はあまりにも冷たかったのです。中には「遺骨なんか拾っているカネが政府にあるなら、生活保護にまわしてくれ」といった意見もありました。確かに、国民にご飯を食べさせる力を持って初めて政府の存在意義はありますが、この私たちの生命が先人たちから受け継がれたものであることを決して忘れてはなりません。

 かつて独立総合研究所の青山繁晴氏が渾身の取材に挑んだ硫黄島には、氏が涙ながらに訴えたように、自衛隊員が不思議な体験を繰り返すほど、その基地の下に先人たちの遺骨が今でも眠っています。あくまでこれを「だからどうした」と片付けるなら、その者は人間機械論を発展させた方向での弁証法的唯物論者、すなわちマルクス主義者であることを自覚するに至るでしょう。菅首相にどのような思惑があるのか、あまりにも不明に過ぎます。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101208/stt1012080131003-n1.htm

 ▲産經新聞:民主PT、「国家公務員にスト権」通常国会提出へ

 これが民主党の正体だと何度申してきたことでしょうか。民主党は「自治労・日教組党」なのです。職業選択の自由を有しながら、公務員に対しても民間のように労働争議を許すならば、公機能の停止という不測可能性に対し、国民に別の機関をもって保障をせねばなりませんが、そのまた別の機関が争議権を求めた場合はどうするのか、または民間と同じ争議権を認めるならば、給与や条件(解雇など)についても抜本的な改正を試みるということか、私たちは徹底的に確認しなければなりません。

 よもや自民党は、これほど文字通り「悪の自画像」のような民主党と組んで、国民から支持されるとでもお思いですか?(だから「大連立」はないのですが)新党を作ろうとお考えの先生方に申したいのは、少なくとも、日本を自分たちの勝手な都合で共産主義、社会主義の国にしないでもらいたいのです。それを選択するなら、とっくの昔に日本共産党が与党になっていますが、なる気配すらないのが国民選択の結果だと申しておきます。

 民主党内の声として「菅内閣では来年4月の統一地方選挙で勝てない」とありますが、11月21日投開票の千葉県松戸市議会議員選挙に於いて、民主党の現職4候補が全員落選したことで答えはとっくに出ているのです。茨城県議会議員選挙の結果を待つまでもありません。本当に鈍い人たちです。