民主党批判者は反革命分子

皇紀2670年(平成22年)4月30日

 民主党の横山北斗衆議院議員は先月28日午後、党青森県連代表として「昨年の総選挙では、まさに革命と呼ぶにふさわしい出来事として、私たちは政権交代を実現したが、革命の後は、反革命が起こる。今、民主党を批判する反革命分子に負けずに、この危機を乗り越えて行かなければならない」と述べました。

 http://www.dpj.or.jp/news/?num=17940

 ▲民主党:小沢幹事長「民主党青森県連躍進パーティー」で挨拶

 先月のことで申し訳ありませんが、遅ればせながら呆れてしまいました。私はこれまで、民主党のやっていることはほぼ共産主義革命のような政治であり、民主党に投票した人が共産党に投票した覚えはなかろう、と指摘してきました。

 ロシア革命も文化大革命も家族をバラバラに引き裂くことから始められましたが、選択的夫婦別姓親権制限を目的とした民法改正、家族ではなく個人単位で支給される子ども手当など、民主党主導で行なわれていることはまさに「革命」です。

 横山県連代表は、小沢一郎幹事長の政策秘書でした。そのような人物が堂々と私(民主党を批判する者)に向かって「反革命分子」と呼び捨てるのですから、自分たちは「革命分子」であることを認めたのでしょう。何と危ない連中です。

 鳩山内閣の支持率が下がり続けていますが、事業仕分けの第2弾はその歯止めに効果を表していません。私は第1弾の際にたびたび言及しましたが、仕分け人を党所属議員といわゆる有識者とするのに対し、対象者が官僚であるという技巧の出鱈目が、いよいよバレ始めているのではないかと思います。

 本当に政治主導と言うのなら、対象者は大臣や副大臣、政務官であるはずで、官僚の提示した数字と説明のみに頼り、ろくに事業内容を把握もせずに仕分けていく「つまるところ官僚主導」の偽装政治主導寸劇が国民の支持を受け続けるわけなどないのです。

 皮肉なことに、民主党への政権交代という「革命」も偽装寸劇の類いでした。革命分子の偽物です。そのような連中に「反革命分子」と指されたこちらはどうすればよいのやら、困惑して呆れ果ててしまいます。

 安易に官僚との敵対劇を演出するやり方といい、本当に民主党は愚かで卑怯です。

 http://sitarou09.blog91.fc2.com/

 ▲【日本を】『日本解体法案』反対請願.com【守ろう】

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有事は日本の?米国の?

皇紀2670年(平成22年)4月29日

 主権回復の日「本当の意味の主権回復には、日本人が原点に返り、独立国にふさわしい新しい憲法を自主的に作ることが必要だ」と語ったのは、たちあがれ日本平沼赳夫代表です。私もこの日に占領憲法について書きましたが、やはりこの問題を解決しない限り国家主権の回復を言うことはできません。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100428/stt1004282250010-n1.htm

 ▲産經新聞:「主権回復のため自主憲法制定を」 たちあがれ日本・平沼代表

 それでも平沼代表がいきなり「大日本帝國憲法の復原を」と語りかけることができない事情は察しています。「新しい憲法を自主的に作る」というのは全く不正確ですが、特に新党をたちあげたばかりで、政治家として順序立てて述べる言葉には注意しなければなりません。

 対してまるで不注意なのは鳩山由紀夫首相です。仮に私が首相官邸のスタッフならば、難病療養中の徳田虎雄元衆議院議員に在日米軍普天間飛行場の鹿児島県徳之島移転案を拒否されに首相に向かわせることはしません。世論に与える影響を考えれば、あまりに愚かで軽率です。

 もはや難病をおして会談に応じた徳田氏の言葉が重くなってしまいました。鳩山首相は本気で普天間問題に取り組む気があるのでしょうか。

 昭和26年9月8日に日本が署名したのは、ご承知のようにサンフランシスコ講和条約だけではありません。吉田茂首相は、随行の池田勇人蔵相に「君の経歴に傷がつく」と言って、たった1人で日米安全保障条約に署名しました。そして、「いつまでもこのままでよいとは思わない」という言葉を残しています。

 占領憲法も在日米軍も、いつまでもこのままではいけません。徳田氏は、民主党が奇策として抱えている有事のみの使用に限定した基地機能の移転案について「有事ということであれば、日本のどの地に於いても拒否は難しいだろう」と答えました。

 しかし問題は、その「有事」とは日本にとってなのか、米国にとってなのかということです。移転を話し合っているのは自衛隊基地ではありません。在日米軍基地です。ともすれば、民主党は意図的に「有事」の定義をすり替えようとしているに違いありません。もしこの案を「腹案」とするなら、絶対にこの点を国会で追及すべきでしょう。

 行政も立法も、まともに日本の問題を直視できているとは思えません。日本政府の仕事だというのに、或るところで必ず米国の問題へスライドしていくのです。占領憲法を無効にできないまま占領憲法第9条違反を平気で犯すような日本政府は、いつまでも米軍による統治を受け続けます。

 高らかに政権交代をうたった民主党がどうしようもないのは、自民党とのこの大問題に於ける決定的な違いがないためで、公務員制度の諸問題に手をつけぬまま高福祉(?)・高負担を言い出し、事業仕分けなるパフォーマンスに終始しているだけです。

 このような虚構の政治を終わらせるべく、私たちは果敢に憲法問題を説いてまいります。

4月28日は主権回復の日

皇紀2670年(平成22年)4月28日

 昭和27年4月28日、わが国は約7年間に及ぶGHQによる占領統治が終わり、サンフランシスコ講和条約が発効しました。しかし、未だ占領憲法は無効になっていません。これで果たして本当に「国家主権を回復した」と言えるでしょうか。

 民主党の小沢一郎幹事長に対する政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑について、東京第五検察審査会は27日、「起訴相当」とする議決を公表しましたが、この件をめぐる私なりの疑問はさておき、小沢幹事長は参議院議員選挙以降に占領憲法の改正や消費税の増税を目指すと言われています。

 いわゆる改憲ではなぜいけないのかということについては、南出喜久治辯護士が法理原則を説いた真正護憲論に基づき、これまでにも多く述べてまいりましたが、改憲とは占領憲法をあくまで日本国家の基軸にしてゆくことです。

 それは、改憲を掲げてきた人々の想いとは逆の状態へ突入することになりましょう。皆様はそれでよろしいでしょうか?

 私は小沢幹事長の目指す憲法改正には絶対に反対します。実は政治資金収支報告書の虚偽記載の程度で起訴されることには疑問を呈したいところですが、それとは無関係に小沢幹事長の辞任、政治力そのものの喪失を求める気持ちに変わりはありません。

 小沢幹事長は27日夜、自身の辞任を否定した上で「政治不信が高まることは全くない」と述べましたが、不信感を募らせるか否かは私たちの問題であり、小沢幹事長が自ら「全くない」と断言できることでしょうか。このような発言からも、極めて独善的な政治姿勢が表れているように思えてなりません。

 たとえ今回の結果がどのようになろうと、小沢幹事長が強引にでも国家の基軸を歪めていく可能性は否定できず、占領憲法の「国民主権」を元に日本は内側から勝手に弱体化して滅びるのでしょう。自衛隊の占領憲法に於ける違憲状態を改正しても何の意味もありません。そもそも屈米して占領憲法第9条違反を犯し続けてきた日本政府に、いかなる改正案が提示できるというのでしょうか。

 私たちには自前の憲法がすでにあり、今でもそれは生きているということを知って下さい。大日本帝國憲法です。その改正ならば、まず復原を衆参両院で決議しなければなりません。通常決議として過半数で可決したとき、本当に日本の国家主権が回復します。その日こそが主権回復の日なのです。

 そして、建国記念日は2月11日の紀元節(大日本帝國憲法の発布)であり、憲法記念日は11月29日(大日本帝國憲法の施行)へ。現在の憲法記念日(5月3日、日本国憲法の施行)という屈辱の日は消滅し、11月3日(文化の日、明治節、日本国憲法の公布)は「明治の日」にでも改めればよいのです。

米側との会談を記録しない

皇紀2670年(平成22年)4月26日

 沖縄県の在日米軍普天間飛行場移設問題をめぐり、ワシントンで12日に約10分間行われた日米首脳の非公式会談について、首相官邸は責任回避・政権維持のため、記録を残さないよう指示していたことが分かりました。

 http://sankei.jp.msn.com/world/america/100426/amr1004260130000-n1.htm

 ▲産經新聞:普天間移設で日米攻防 米側「怒り心頭」機密漏洩に厳重抗議 日本「メモを取るな」首脳会談の記録残さず

 バラク・オバマ大統領が鳩山由紀夫首相に「Can you follow through?」と言ったとされる報道は、真っ先に米側(国務省?)からもたらされた情報に忠実な讀賣新聞社が書いたものですが、鳩山内閣が記録を残さないようにしていたということであれば、かの日米密約の暴露はいったい何のためになされたのでしょうか

 密約は外務省と財務省によって継承され、内閣は代が替われば替わるほど官僚主導に陥りやすくなります。ジョン・ルース駐日大使が昨年12月、岡田克也外相と北澤俊美防衛相に激しく怒鳴ったとされる際にも、岡田外相は外務官僚の退席を促したそうですが、これは政治主導でも何でもありません

 自分たちの恥を隠すために大臣が官僚を追い出した、或いはメモを取らせなかったと官僚たちは分かっており、いずれ事が動き出すにつれ、当然所管官庁として対処する中で、やはり密約のようなものが醸成され、将来にわたって政治主導を妨害するのです。鳩山内閣のやっていることは、日本外交の不健全化以外の何ものでもありません。

 その諸悪の根源は占領憲法の放置に尽きるのですが、在日米軍の駐留に反対するということであれば、25日に読谷村で行なわれた県内移設に反対する大会の主旨はズレているように思います。どうもこの方々の調子を伺っていますと、沖縄県防衛のために、替わって自衛隊基地を置くにしても反対するのではないでしょうか。

 以前にも指摘しましたが、米国はすでに核依存型安全保障を粉砕できるだけの新しい防衛システムを構築するべく動いています。日本が中共・人民解放軍によって危機に追いやられると分かっていても、近い将来、沖縄を捨ててグアムまで後退させることに米国内で異論は出ないはずです。

 そのような事態を「日本国家の危機」とするか「日本再興の機会」とするかは、占領憲法を無効にできるか否かと決して無縁ではありません。改憲は米軍による占領統治の継続を意味します。そこで米国に梯子を外されれば日本はおしまいでしょう。沖縄県民を振り回し続けることにもなります。

 わが国の現状が「未だ米軍に支配されている」と自覚しない限り、このような問題は解決しません。それでよいという人は仕方がありませんが、現に沖縄本島とその周辺の航空管制業務は、先月31日に嘉手納ラプコン(嘉手納レーダー・アプローチ・コントロール)から日本側へ移管されたばかりです。

 日本の航空交通管制権の米軍に対する建前は、いざ制空権を認識しなければならないような事態に陥って、果たしてどうなるでしょうか。その時はもう建前が通用しません。米国が日本を制圧するのは赤子の手をひねるようなものです。それで安寧としていられる「親米保守派」の気がしれません。

 日米同盟が重要なのは過去常に現時点であり、何しろ「相手のあることですから」今後は分からないのです。

植村花菜『トイレの神様』

皇紀2670年(平成22年)4月25日

 関西出身のシンガーソングライターである植村花菜さんが、先月10日に発売されたミニアルバム『わたしのかけらたち』に収録した『トイレの神様』という曲を皆様はご存知でしょうか。

 まずタイトルを聞いて笑ったり冷やかしたりしてはいけません。この歌は、植村さんが9歳から23歳くらいまでに体験したお祖母様との思い出を綴ったもので、その長さは約10分にも及びます。是非聴いてみて下さい。

 

 植村さんがこの歌を「お涙頂戴」目的に作ったとは、私は思いません。最後に今は亡きお祖母様に「ありがとう」「ありがとう」と何度も呼びかけるのは、ごく本能的な祭祀の実践です。

 しかし、本能であるがゆえに、植村さんが特に「祭祀」を意識して詞を書いたとも思いません。私はこれまで、何度となく「家族や友人、ご近所さんに『保守』を説くにはどうしたらよいでしょうか」というお尋ねを頂戴してきましたが、これほどまでに保守であることはまったく自然なことなのです。

 お祖母様が言われたという「トイレの神様」は、その基本に神道があり、子や孫へ伝承するため「美人の女神様がおわす」「綺麗にすると自分も美人になれる」といった説話を残されたのでしょう。私も子供の頃、よく「田んぼの神様」や「川の神様」「山の神様」という言葉を耳にしました。

 植村さんは、ご自身の思春期に体験した「祖先や伝統とは断絶したような個人」の生活を途中に歌っています。そしてその結果、お祖母様が亡くなられたのをきっかけに、後悔の念を解き放ったのです。

 占領憲法第13条の基本は個人主義であり、あくまで生存中の人間の理性によってのみ物事を決めていくという発想では、すでに亡くなった自分の祖先に想いを馳せ、何かを語りかけるということは否定されるでしょう。ならばこの歌は存在し得ません。

 大日本帝國憲法第1条の「大日本帝國ハ萬世一系ノ天皇之ヲ統治ス」とは、いわば永遠・普遍の生命の継承を言っているのであり、その祖先祭祀を司られるのが天皇陛下であらせられるということです。決して特別なことでも、まして政治的な意味でも何でもありません。ゆえに「萬世一系」の一言が盛り込まれたのです。

 私は、この歌に材を得て皆様がわが国の保守主義の基本哲学を語られては、と思いました。肩肘張らず語れることで、恐らく多くのご同意を得られるのではないでしょうか。

 民主党や社民党は、確実に家族の解体、地方の解体から国家の解体を進めようとしています。これに抗する考え方の醸成は、政治の議論よりもこのような歌を「いいね」と思う、語り合うことから始まるのかもしれません。