米韓FTAの残酷さ悲惨さ

皇紀2671年(平成23年)10月17日

 http://sankei.jp.msn.com/world/news/111014/amr1110142……
 ▲産經新聞:米韓同盟「新時代」 焦る日本

 米国のバラク・オバマ大統領と韓国の李明博大統領は13日、米上下両院が12日に承認した米韓自由貿易協定(FTA)の批准を確認しました。

 わが国のメディア報道は、上記の産經新聞社のみならず、どこも「日本経済に打撃」という論調でこれを伝えており、台湾の馬英九総統も14日、台中間の経済協力枠組協議(ECFA)発効と米国との貿易投資枠組協定(TIFA)の協議再開を急ぐような発言をしています。

 李大統領は今回の訪米で、異例の歓待を受けて上機嫌のようですが、しかし、環太平洋経済連携協定(TPP)に日本を引きずり込みたい米国の思惑は、あまりに韓国に対しても残酷なものでした。

 既にご存知の方も多いでしょうが、韓国野党からも未だ反対意見がやまないように、米韓FTAにはまるで現皇室典範(占領典範)と日本国憲法(占領憲法)のごとく「毒素」ともいうべき内容が盛り込まれており、韓国は不平等協定を呑まされたようなものです。

 ◎韓国サービス市場の例外品目以外の全面開放
 ◎仮にまたぞろ狂牛病が発生しても米国産牛肉の禁輸措置を韓国はとれない
 ◎韓国が他国とのFTAで相手国に認めた有利な条件は米国にも適用
 ◎米国産自動車の売上げが落ちれば米国の自動車輸入関税2・5%は復活
 ◎韓国で損害が出た米国企業は米国でのみ裁判を行う
 ◎韓国で利益が出ない米国企業に代わって米国政府が国際機関に韓国政府を提訴出来る
 ◎米国企業の韓国法人には韓国の法律を適用させない
 ◎知的財産権の管理は米国がする
 ◎韓国公営事業の民営化(市場開放の追加もある)

 これでも、米国から見ればあまりにも小さな市場しか持たない韓国にとって、あまりにも大きな米国市場に、韓国は何か「夢」を見ているのでしょうか。

 結局、米国企業が韓国の工場に安物を作らせて輸出益を稼ぎ、韓国人の暮らしはますます悲惨になるだけです。一方、彼らが良質な製品を作るためには、相変わらず日本から部品を輸入しなければなりません。韓国経済の二極化は「惨劇」の域に達するでしょう。

 韓国自身が輸出拡大策の一貫でウォン安誘導し、それが目下あまりにも行き過ぎて資本が流出し始めていますが、米韓FTAのやっとの批准は、まさしく国際金融資本の管理下に韓国が入ることなのかもしれません。もはやそれしか自らを救う手が韓国にはなかったのでしょう。残酷な結末です。

 私は本年1月の『【明解】TPP阻止せよ!』の記事で、「対外不平等と戦って関税自主権を獲得した明治の開国以来先人たちの努力と、関税自主権を手放そうとする菅内閣の言う『平成の開国』は、呆れるほど異質」と指摘しましたが、野田内閣はいよいよTPPの参加に向けた行程表を作成しています。

 わが国と韓国では経済規模が全く違うのであり、政府が有している資産も、今後産業の大いなる可能性も桁違いです。「韓国に負けるな」と言いますが、負けるどころか勝負にもならない相手を見て無目的に走り出そうとする政府を、私たちは止めねばなりません。

 11月6日、東京・日比谷公会堂に集合して下さい。国会請願のための決起集会(登壇予定=田母神俊雄元航空幕僚長、南出喜久治辯護士、西村眞悟元防衛政務官、戸塚宏校長、佐藤一彦宮司、遠藤健太郎代表ほか)とデモにご参加いただきますよう、何卒お願いします。これは私たちの暮らしの問題です。もう黙ってはいられません!

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『米韓FTAの残酷さ悲惨さ』に1件のコメント

  1. みずりん:

    それにしてもtppがどういう内容なのか、マスコミは全く取り上げない。それなのにtpp交渉に乗り遅れることは悪だとの論調だ。
    韓国のftaは内容を知ろうとすればできるのに、それを報じることもせずに羨望の論調。煽るよりも協定の内容をただ書けばいいものを。

    マスコミはこの不平等協定のどこを評価するのか?
    ここまで腐ったマスコミ。独裁政治をつっぱしる政府。
    怒りがこみあげてきます