千葉法相落選なのに続投?

皇紀2670年(平成22年)7月12日

 今回は映画・映像の話題はさておき、11日に投開票された第22回参議院議員通常選挙の結果について述べたいと思います。皆様は投票に行かれましたか?

 昨夏の民主党への政権交代は否定されました。或いは、否定とまではいかずとも疑問を呈されたのは間違いありません。選挙のためにやったはずの子ども手当も決して評判はよくなく、私が昨秋から訴えてまいりました「社会福祉を騙る増税」の正体菅直人首相があからさまにしたことも助け、民主党は大敗を喫したのです。

 ただ、一方で私が「結局は官僚主導という出鱈目」と訴えた事業仕分けへの評価は高いまま、その象徴たる候補者(東京選挙区の蓮舫氏、大阪選挙区の尾立源幸氏ら)や、渡辺喜美代表率いる「みんなの党」の候補者10人もが当選を果たしてしまいました。

 そのことが、民主党への批判と自民党への再支持拒否という現実をよく表していたと思います。確かに自民党は、私が事前に把握していたよりも躍進しましたが、決して国民的支持が戻ったとは思わないほうがよいでしょう。

 兎にも角にも、大日本帝國議会の代行機関である占領憲法下の国会は、再び衆参の「ねじれ」を起こしました。これは衆参両院同日選挙にでもしない限り、衆議院の小選挙区制を続ければ常に起こりうることです。今回は片山虎之介氏の当選のみにとどまった平沼赳夫代表率いる「たちあがれ日本」の公約の1つ、中選挙区制に戻せば、この「ねじれ」国会の弊害は恐らく解決します。

 と申しますのも、日本民族はよい意味で選挙結果にさえ平衡感覚を保とうとする傾向があり、例えば「自民2・民主1・共産1(=保守系2・革新系2)」といった結果になることを漠然と想定して投票してきたのではないでしょうか。それが小選挙区制だと、いきなり「自民1」か「民主1」になってしまうので、その揺り戻しは想像より激しくなります。それに日本民族は耐えられていないのです。たちあがれ日本の言うように、民族性に合致した選挙制度にすべきであり、米国まがいの二大政党制で国政を曲げてはいけません。投票しているのは米国民ではないのです。

 そう、これは私たちが投票した結果でした。たちあがれ日本が1議席の獲得に終わった現実も、私は応援していた者の1人として真摯に受け止めています。であればこそ、神奈川選挙区(定数3)で落選した民主党の千葉景子法相について、なんと菅首相と仙谷由人官房長官が大臣職続投で確認し合ったというのは、一体どういうことでしょうか。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100712/plc1007121138006-n1.htm

 ▲産經新聞:【参院選】千葉法相続投 官房長官が方針を表明

 千葉法相の「日本解体法案にのみ意欲的な売国具合」に明確な否定がなされた結果かどうかまでは分かりませんが、少なくとも3議席も用意されている神奈川選挙区で落選にもかかわらず、なぜ法相続投なのですか?

 「選挙結果を都合よく曲解する」と揶揄されてきた自民党でさえ、過去このようなことはしてきませんでした。それをやるのが民主党です。私が以前より1つの可能性として警告してきた小沢一郎前幹事長の復権とてありえます。来たる衆議院議員総選挙に向け、皆様さらに注視して下さい。

<今回特に当選して良かった人>

山谷えり子氏(自民党比例区)

片山虎之介氏(たちあがれ日本比例区)

<今回特に当選してはいけなかった人>

輿石東氏(民主党山梨選挙区)

白真勲氏(民主党比例区)

<今回の落選が特に残念で次に懸ける人>

秋元司氏(自民党比例区)→国籍法改正に体当たりで反対

大西宏幸氏(自民党比例区)→國體の護持を公約に明記

中川義雄氏(たちあがれ日本比例区)→国籍法改正に体当たりで反対・故中川昭一氏の叔父

中山成彬氏(たちあがれ日本比例区)→教育再生に心血を注ぐ

三木圭恵氏(たちあがれ日本比例区)→靖國神社参拝を公約に明記

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パチンコも賭博でしょ?

皇紀2670年(平成22年)7月10日

 7月11日・日曜日は、第22回参議院議員通常選挙の投票日です!

 11日から25日まで愛知県体育館で開催される大相撲名古屋場所(主催=日本相撲協会・中日新聞社)は、野球賭博問題で開催すら危ぶまれましたが、NHKは中継放送を取りやめるよう、すでに決定しました。

 暴力団が絡んだ野球賭博で「相撲界の改革を」などと叫ぶなら、是非とも「パチンコは賭博である」と提起して根絶を計るか、或いはすべて公営にするかしていただきたいものです。親方や力士たちがかくも吊るし上げられたのですから、街中を見渡して公平を期すべきでしょう。

 パチンコといえば、私はこれまで最も敬愛する小津安二郎監督の『お茶漬けの味』を取り上げて論じてきましたが、今回は昭和37年製作・公開の日本映画『キューポラのある街』をご紹介したいと思います。

 本作は、生涯わずか9作しか残せなかった浦山桐郎監督が、師匠の今村昌平監督とともに脚本を書いた初監督作品であり、原作は共産党員の早船ちよです。何と言っても吉永小百合主演作として、今なお「サユリスト(吉永の熱烈なファン)」諸氏の本作に対する人気は衰えていません。

 ここに在日朝鮮人が経営するパチンコ屋が登場します。舞台は埼玉県川口市ですが、大東亜戦争後の日本のどこにでもありました。主人公のジュン(吉永)は進学費用を稼ぐべく、そこでアルバイトを始めます。ところが、彼らは朝鮮総連(在日本朝鮮人総聯合会)による北朝鮮帰国事業にのり、日本を去るのでした。

 製作当時はこの帰国事業が肯定的に評価されていましたが、今見ると救いのない展開です。そうして「地上の楽園」と騙られた北朝鮮へ渡った人々がどうなったか、もはや皆の知るところでしょう。

 さて、今回の主題はパチンコです。昭和24年製作・公開の黒澤明監督作品『野良犬』にも闇市の遊技場が登場し、やはりパチンコ台が並んでいます。経営はこのころから在日朝鮮人でした。現在に至っても、経営者は韓国・朝鮮人に限らず多岐に渡っているようですが、『お茶漬けの味』の店主(笠智衆)が「こんなもんが流行るのはいかんですよ。(パチンコ屋を始めて)後悔しました」と言うように、賭博を「遊技」と言い換える堕落を日本民族に広めてしまったのです。

 パチンコ屋の客たちが全員、出玉をチョコレートやタバコなどと交換しているわけがありません。換金は店外ですが、そのパチンコ屋と無関係に現金を出すわけもなく、これは明らかな賭博行為です。にもかかわらず、賭博罪に問われない背景には暴力団と、または警察官僚との癒着があるという指摘さえあります。

 相撲界と暴力団との関係を騒ぐメディア各社は実に白々しく、特に6月25日記事「第三国人の蛮行に喝!」で取り上げた山口組三代目の田岡一雄組長が、力士の化粧回しを提供した時代もありました。それを「伝統」とし、よいとは申しません。しかし、それを言うならパチンコ屋とパチンコ台製造会社、すなわち「遊技」界はどうなのだ、と申したいのです。もっと悪質ではありませんか?

 この日本最大の「闇」産業にメスを入れぬまま、相撲界だけを「因習まみれの黒い世界」などと叩いて清々するなんぞ、うがった見方をすれば「国技叩き→日本文化ついでに消滅大作戦」「放送局のスポンサー(パチンコ業界)保護」と言えます。相撲協会も弄ばれすぎなのです。

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脱北者保護禁止の対日指令

皇紀2670年(平成22年)7月9日

 本年4月17日の東京、名古屋を皮切りに、今後も各地で封切りされる平成20年製作の韓国映画『クロッシング』は、12年に在北京西(スペイン)大使館に駆け込んだ25人の北朝鮮脱出者(脱北者)をモチーフに、『火山高』などのキム・テギュン監督が彼らの真実を描いた作品です。日本でも多くの国会議員や、北朝鮮による日本人拉致被害者家族の方々までもが試写会に出席されたことで話題になりました。

 本作は、韓国の金大中元大統領(すでに故人)以来の「太陽政策(対朝宥和政策)」を継承して退任後に自殺した盧武鉉前大統領の政権下では製作すらままならず、まったく秘密裏のうちに撮影されたそうです。

 なぜなら、脱北者の真実を描けば、必ず「北朝鮮は劣悪な強制収容所国家」という現実を描かねばならないからで、太陽政策推進派にとっては不都合でした。本作によって、本来なら難民として保護されるべき脱北者を中共がどう扱っているかもよく分かります。

 日本は、在瀋陽総領事館などで脱北者数人を現在も保護していますが、中共は彼らの出国条件として、今後は脱北者を保護しないとの方針を示す文書の提出を日本側に求めていることが8日、分かりました。

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2010070800529

 ▲時事通信:「保護しない」文書要求=脱北者出国で日本側に条件?中国

 この報を受けて「朝鮮人など放っておけばよい」「中共もたまにはよいことを言う」などと反応する方がいたことに、私は驚いてしまいました。確かに、脱北者問題は今後の増加を見越して厳しい現実です。しかし、外国の公館に保護された脱北者の出国については原則として認めてきた中共が、日本に対してのみいわば「保護禁止」の指令を出すとは何ごとでしょうか。

 日本がナメられている話なのですよ、これは。そして、本件についてかくも切迫してきた中共は、その原因である金一族体制(金日成?金正日?金正雲?)を、北朝鮮という国家を温存しながら崩壊させることに着手するでしょう。かつて故・中川昭一元財務・金融担当相が警告しておられたように、上海万博終了後の中共が米国と手を組んで何らかの政治工作や軍事作戦を展開させるかもしれません。

 対朝事案として、わが国は拉致事件をかかえています。これを忘れてはなりません。ならば日本人拉致実行の金正日を逮捕するよう日本政府自身が主体的に動くべきであり、このような文書提出を求められて単純に拒否したりしていないで、中共または米国のやろうとしていることを探り、敢えてそこに飛び込んでいくべきです。米中だけで東亜を引っ掻き回されてはたまりません

 横田めぐみさんや有本恵子さんらが、強制収容所国家に今もいるのです。

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大使に投石されて血税投入

皇紀2670年(平成22年)7月8日

 もう一度この映画をご紹介します。いえ、韓国人自身が朝鮮戦争を理解するまで何度でも……。それは、5月26日記事で取り上げた平成16年製作の韓国映画『ブラザーフッド』(原題:太極旗を翻して)です。

 7日夜、ソウル市内で開かれた重家俊範駐韓大使の講演会で、50歳の韓国人男性がいきなり日本大使に石を投げつけました。 大使は無事でしたが、通訳をしていた大使館職員の女性が負傷しています。この男は、「南北分断の責任は日本にあると思う」などと言いながら演壇に近づき、島根県隠岐郡隠岐の島町竹島を「独島」などとわめきながら、傷害容疑で逮捕されました。

 韓国人はもう一度、この誇り高き自国の大作を鑑賞したほうがよいでしょう。昭和20年8月15日以降、朝鮮総督府の遠藤柳作政務総監が大日本帝國による統治の終了とともに朝鮮半島が無政府状態になることを懸念し、朝鮮人による(もちろん1つの)政府樹立呂運亨氏に要請した結果、朝鮮人民共和国が建国されます。

 そののち、連合国がこの国家を承認せず、米ソ両国が朝鮮半島を互いの利権の草刈り場にしてしまい、中共人民解放軍の介入を経て、南北は分断されてしまいました。

 日韓併合条約締結の過去を民族として不服とし、その責任を問うならば、李王朝(特に高宗皇帝ら)を否定していればよく、南北分断の責任を問うならば、米露中政府に意見すればよいのです。抗日の思い出(?)を語り合う場面を除いて、映画『ブラザーフッド』のどこに、GHQ指令で死者まで出して動員された日本人がいたことを除いて、南北分断史のどこに日本が出てくるのでしょうか。また、多くの日本人は、明治43年8月22日の締結を必ずしも正しかったとは思っていません。

 竹島については今さら改めるまでもありませんが、大使が投石されるという外交問題に直面してなお、この人は韓国に日本国民の血税を投入することをやめないのでしょうか。

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010070700997&j1

 ▲時事通信:重家駐韓大使に男が投石=竹島領有権主張、館員けが?ソウル

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2010070700917

 ▲時事通信:日韓戦後処理は不十分=「改めて決着必要」?官房長官

 仙谷由人官房長官は、日韓請求権協定で消滅した個人の請求権を勝手な判断で復活させようとしています。国際法に基づく協定や条約を何だと思っているのでしょうか。このような日本の政治家の感覚では、講和条約の意味も分からずに占領憲法を放置しているのも無理はありません。

 しかも仙石長官は協定締結「当時の韓国は軍政下だ」と指摘しており、ならば竹島の韓国侵略にどう向き合うのか答えてみろというのです。もし仮にも協定から脱法するなら、私たちは「当時の日本は民主党政権下だ」と指摘して改めさせていただきます。

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ザ・コーヴ?愚直な評論

皇紀2670年(平成22年)7月7日

 平成7年製作・8年日本公開の米国映画に『ベイブ』(豪州のクリス・ヌーナン監督作品)という大ヒット作があったことを、皆様はご記憶でしょうか。優秀な牧羊犬を飼育している或る農場にもらわれた子豚のベイブが、なんと牧羊犬ならぬ牧羊豚になって大活躍するという作品です。

 先日ご紹介した『トータル・フィアーズ』では米国大統領に扮しているジェームズ・クロムウェルが、実に朴訥とした牧場主を演じて見事でした。彼自身、熱心な動物愛護運動家で、かつて米ハンバーガーチェーン「ウェンディーズ」に対する抗議行動によって逮捕された経歴さえあるほどです。

 私の周囲には、本作を鑑賞したのちに豚肉が食べられなくなったという人がおり、改めて映画の持つ力を感じましたが、このような娯楽作品でさえ一種のプロパガンダとなりうる(かつての戦意高揚映画は娯楽作品の形態をとった)ことから、ドキュメンタリーと称する「製作者の主観による映画」の持つ力は計り知れないものがありましょう。

 その典型例がマイケル・ムーア監督による「自称」ドキュメンタリー映画たちです。その趣向はルイ・シホヨス監督の『ザ・コーヴ』へと受け継がれており、近年のプロパガンダ映画の作り方そのものではないか、と私は疑っています。

 勝手な撮影を敢行された側の和歌山県東牟婁郡太地町の方々は、ほぼ口を揃えて「映画の製作過程に悪意を感じる」と指摘していますが、出演者である活動家のリック・オバリー氏を招いた和歌山大学では、その上映・講演会終了後、イルカ漁に反対する学生が4倍にも増えたそうです。

 http://www.wbs.co.jp/news.html?p=15395

 ▲WBS和歌山放送ニュース:和大生「ザ・コーヴ」見た後、イルカ漁反対が4倍に

 これをもって、和歌山大学の学生たちを莫迦にしてはいけません。前述のように、よくできたドキュメンタリー映画を装ったプロパガンダ映画を見て、影響されない信念をもともと持っている人などそうはいないでしょう。彼らの反応こそが、すべてを物語っています。

 仮にも私が、例えば靖國神社に関する「自称」ドキュメンタリー映画を製作すれば、必ず反日本派のお歴々から「悪質な戦意高揚映画だ」と批判されるでしょう。ですから、私は『日本書記』編纂の精神に習い、様々な見解を並列的に描こうと思います。これが本当のドキュメンタリー映画ではないでしょうか。

 さらにもう一つ、映画評論家の一宮千桃さんによる感想文を拝読する限り、反イルカ漁と「業」を語る宗教的側面の一致さえ見て取れます。愚直なまでに視覚に訴えられたものを肯定しようと必死です。

 http://www.fe-mail.co.jp/trend/entertainmentflash/20100702.cfm

 ▲Fe-MAIL:一宮千桃のエンターテインメントフラッシュ

 自らも懸命に反イルカ漁に染まろうと、牛肉を食べることとの違いがないと指摘した他の鑑賞者を批判していますが、「論点がずれてない?」と書いて本人が最も論点をずらしています。「イルカは人間より賢くて不思議な力を持つ生き物」という記述も、生と食の関係に於いて重要な漁の主題から懸命に論点をずらしているのです。

 製作者もそのようなことをしているのでしょうが、鑑賞した者にまで同じ作業をさせる力を本作は持っており、上映中止騒動がかえって宣伝になる心外はさておき、もはやドキュメンタリーについて「事実をありのまま描く」という意味に捉えること自体を私たちがやめるべきではないでしょうか。

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