これこそ税金のムダ遣い!
私が敬愛した伊丹十三監督の第6作は、平成5年製作・公開の『大病人』です。映画監督の主人公(三國連太郎)が胃の痛みを訴え、夫婦関係のすっかり冷めきった彼の妻(宮本信子)は、かつて恋人だった医師(津川雅彦)に夫を診せたところ、末期の胃がんであることが判明します。医師は職務として延命を試みますが、いずれの療法も患者に苦痛を与えるため、主人公は安らかな死へと向かうための医学的措置を懇願し、看護士(木内みどり)の助けを得て、天寿を全うするのでした。
公開当時のコピーは「僕ならこう死ぬ」であり、日本映画で初めて駆使されたデジタル合成によって、日本民族ならではの死生観が描かれています。本作についてはこれからも度々取り上げることになりましょうが、今回は「人と医療と行政」について或る提言をしましょう。
それは、子宮頸癌(けいがん)ワクチンの接種を義務化しようとする動きが与党民主党を中心に起きていますが、皆様よく考えてみよう、ということです。私は早速、海外での臨床経験も豊富な親しい医師にこの件を取材しました。
まず、予防ワクチンの接種を全国民に義務化すること自体が問題である、と彼は言います。この子宮頸癌ワクチン「サーバリックス」(英グラクソ・スミスクライン社)のみならず、100%の確立で発病を抑制できるワクチンなど存在しないのですが、同時にかえって副作用を起こし、死亡させてしまうことすらあるのです。それほど現在の予防医学はまだまだ不確定である、と。
そこで問題視されているのは、昨年話題になった新型インフルエンザワクチンにも添加されていたアジュバントが、やはりサーバリックスにも添加されていることだと指摘する声があります。決して難しい話しはいたしませんから、どうか大切な提言のために、もう少しお読み下さい。
アジュバントとは、不活性化抗原のワクチン効果を高めるために使われる免疫増強剤(抗原性補強剤)の一種です。つまり、わざと抗原を注射して抗体をつくるのがワクチンなのですが、その助けに必要な薬剤であり、特に前述のワクチンに含まれているのはアジュバントMF?59と呼ばれています。
これが平成10年に製造されたペット用不妊化薬に添加されていたアジュバント?9を由来とするものであるため、ともすれば「人間用不妊化薬」ではないかというのです。しかし、先にご説明した通り、アジュバント自身は抗体産生の手助けをする物質にすぎませんから、それ自体が不妊化薬ではありません。ただ、成分の1つであるポリソルベート80にアナフィラキシーショックと不妊化を引き起こす可能性を指摘する声があるのは確かで、含有量との兼ね合いから不妊化効果を発揮するかどうか、医学的検証は絶対にすべきです。訳の分からないものを身体に取り込むのは、本能的に誰もが抵抗するでしょう。
それはさておき、税金のムダ遣いを徹底的に省くと言ってきた民主党が共産党らと一緒になって、サーバリックスの接種義務化に積極的なことが大問題ではありませんか。「女性の問題」という名の政治運動で実施が決まれば、果たしてどうなるでしょうか。
前出の医師曰く、子宮頸癌という非常に限定的な病気を予防するために政府がワクチン接種を全国民に義務化(国費負担)するのなら、私たちは年中何らかのワクチンを注射され続けなければならず、その予算はどこから出るのか、と。
厚生労働省は将来的な医療費の負担軽減のためだと言いますが、必ずしも全国民が発病するとは限らないものの予防ワクチンを接種させまくることは、まさに厚生行政の欺瞞以外の何ものでもありません。このような或る種の無駄な「対処していますアピール」こそが、厚労省と医師会と製薬会社の癒着をも助長させます。
映画『大病人』でも、病気との闘い方を医師に押しつけられることを嫌った主人公が、祖先の待つと信じるあの世へと、皆に「先に行って待ってる」と言って亡くなりますが、いかなる意識で病気を予防し、発病後に向き合うかは、少なくとも政府が介入する問題ではないと思うのです。
その前提のもとで医療行政があり、しかるにワクチンに関する正しい情報の啓発、いざというときの国民負担軽減を目指す財政の健全化が急務であり、これほど国民消費が冷え込んでいるときに増税をかたる菅直人首相にできるはずもありません。さらに税収を減らして、サーバリックス接種の助成は本当にどこから出すつもりでしょうか?
まして、子宮頸癌はほとんどの場合、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によって発症するためにワクチンが開発されたのですが、これは性交渉によって感染するものです。その予防ワクチンを子供たちに接種義務化して、よもや民主党や共産党は「開かれた(=乱れた)性」を目指しているのではあるまいな、と。はっきり申せば、これはもう日本民族を莫迦にする施策と言えましょう。
厚労省の面子を守り、製薬会社の、しかも英国系企業の利益を守るために税金を納めているのではないのですよ、私たちは! 国内の製薬会社には厳しく、海外の製薬会社に甘い日本の薬事行政は、海外から何を持ち込まれ、日本民族を莫迦にされるか分かったものではありません。サーバリックスの接種義務化に、是非とも皆様も反対の声をお上げ下さい。
「日本よ、立ち上がれ!」決起集会
と き 平成22年7月3日・土曜日
午後13時30分より16時まで
ところ 神戸市「生田文化会館」1階第2会議室
JR・阪神「元町」駅下車 西改札口より徒歩10分 地図
講 演 遠藤健太郎(真・保守市民の会代表)
ほか 旧平沼グループ・たちあがれ日本 関係者 登壇予定
参加費 無料
主 催 真・保守市民の会
詳細は公式サイトをご覧下さい。
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