仙石さんって官房長官?
民主党の小沢一郎前幹事長は3日午前、テレビ朝日の番組で沖縄県に駐留する米海兵隊は不要であるとの認識を披露しました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100903/
plc1009031048004-n1.htm
▲産經新聞:【民主党代表選】沖縄の米海兵隊「いらない」と小沢氏
とりあえず、大変ご立派です。私はこの意見に賛成します。「脱官僚」を掲げた民主党の菅直人首相が、鳩山前政権で財務相を歴任してから明確に官僚主導を甘受したのは、完全に屈米と化したからです。「日米同盟」のもとに米国の言うなりになる「平和」など、まやかしに過ぎません。概して「アジアの平和」を謳ってきた菅首相のような左翼活動家の出鱈目が、権力を掌握して以来あまりに明け透けです。
これに対し、岡田克也外相やいわゆる右翼の方々が猛烈な批判を同床異夢に唱えていますが、主として右翼の言い分は「小沢はそうやって人民解放軍に日本を侵略させる気だ」と言って怒っています。私もお叱りを受ける覚悟ではっきり申しましょう。そんな腰抜けなら右翼なんかやめてしまえ、と。
なぜ米軍に統治されている日本を、日頃は「日本の自主独立を」という方々が維持させようと張り切るのですか? これだから日本の右翼も左翼も、言っていることは逆に見えるが達成されるべき結果が同じなのです。ひょっとして、右翼と左翼は同じ進駐軍の別働隊同士なのでしょうか。
ただ、小沢氏は昨年の2月にも「第7艦隊だけで米軍の極東に於けるプレゼンスは十分だ」と発言し、その直後の3月3日、見事に東京地検特捜部が「西松建設」の裏献金疑惑で小沢代表(当時)の資金管理団体「陸山会」の会計に関わっていた公設第1秘書ら3人を逮捕しています。
小沢氏は、明らかに米国の或る筋を怒らせたのでしょう。それでも今回、またぞろ同種の発言に及んだということは、米国の別の筋が東亜からの米軍撤退を構想しているからに違いありません。つまり、小沢氏も菅首相とは別の筋の屈米です。
なぜなら、米軍に出て行けという前に、それを言う人なら言わねばならぬことを小沢氏は絶対に言わないからです。どちらの筋に軍配があがるかなんぞ、これでも独立国家の政治リーダーを決める話なのでしょうか。たちあがれ日本の平沼赳夫代表のように、丁寧に「軍国主義になれということではない」と説明した上で「日本はまず日本人の手でしっかり守る」と言わねばならないではありませんか。その実現には、検察もお役所も国会議員も屈米に墜ちる仕掛けたる占領憲法の、まさに無効である占領憲法の大問題からはまず逃れられません。
そのことに小沢氏が決して真っ正面から触れないのはなぜでしょうか? これだから「小沢氏は中共に日本を明け渡そうとしている」なんぞと言われるのです。反論があるなら、小沢氏は今いくらでも喋る場を設けているのですから、周囲も気づいて語らせるべきでしょう。
一方、党代表(首相候補)選挙に対して喋りすぎなのが仙谷由人内閣官房長官です。自ら屈米して検察を利用してでも「小沢潰し」を主導しているのは彼ですから、あまりに必死すぎて官房長官という立場も自らが左翼弁護士であることも忘れているのでしょう。このような卑劣な人物が官邸にいる限り、政治が私たちのほうを向くわけがありません。いくら敵対しているからといって、小沢内閣(仮)には内閣不信任決議で対抗するとは、同じ党内で言ってよいことと悪いことがあるでしょう。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201009/2010090300809
▲時事通信:「小沢内閣」不信任に言及=訴追後も在職の場合?仙谷長官
そのくせ、讀賣新聞社がとっくに指摘していた外国人党員・サポーター集票問題(8月2日記事を参照)について、仙石長官は知らぬ存ぜぬの「おとぼけ大作戦」を展開しました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100906/stt1009061201011-n1.htm
▲産經新聞:【民主党代表選】在日外国人の党員問題「報道で初めて知った」と官房長官
本当に9月6日の産經新聞社の記事を見て初めて知ったなら、官房長官としての自らの資質に問題があることを明言したようなものですが、それはほぼありえませんし、そもそも「国籍意識のない国会議員」というとんでもない地位を確立(!)してきた仙石長官が、この党制度を知らなかったはずがありません。
菅首相とともに歩む仙石長官といい、日教組の方々といい、自分たちの不都合を指摘されるとすぐ知らぬ存ぜぬで被害者面さえするのですね。そういえば、小沢氏とともに歩む輿石東参議院議員会長は日教組の代弁者を自認してきました。こんな連中に何を期待しますか? 筋違いな批判や間抜けな賛同はやめて、真なる日本の政治実現に向け、私たちは結集しましょう。
この手の「えげつない」官房長官が出てくる映画と言えば、平成18年製作・公開の日本映画『日本沈没』(小松左京原作 樋口真嗣監督)を思い出します。野崎長官(國村隼)は、地震や津波などで国民は勝手にどんどん死んでゆくのだから、1人でも多くの日本民族を救おうとする退避計画なんぞ実現させる努力はしたくないと言うのです。TBSが主導したと思われる脚色の出来栄えそのものとともに、本当に最低でした。