所在国を乗っ取る華僑団体

皇紀2671年(平成23年)7月8日

 http://www.epochtimes.jp/jp/2011/07/html/d48369.html
 ▲大紀元:FBI、米華僑団体のリーダーを逮捕 中国政府の工作員か

 情報元がいわゆる一般紙でないことに対する何らかのご指摘はありましょうが、在米華僑団体「中国科学家工程師専業人士協会」の楊春来会長が今月1日、商業機密窃取の容疑で逮捕、起訴されたことは事実です。

 平成19年6月21日、中共国務院(温家宝総理)が主催する世界華僑団体の総会で、楊被告は「所在国の主流社会に浸透する」「所在国の政治活動に積極的に加わる」などと発言し、別の場所では米大統領選挙への影響力行使についても語っていました。

 このような意図が彼らにあることを、私たちも念頭においておかねばなりません。ご近所さんとの親しいお付き合いだけでは決して語りきれないものを、中共人こそが背負ってわが国にもやってくるのです。

 泰国の下院議員総選挙の投開票が行なわれた3日、過半数を獲得した泰貢献党(プゥア・タイ党)を中心とした連立政権の新首相に在泰客家系華人のタクシン・チンナワット元首相の実妹であるインラック・チンナワット氏が就任する結果となりましたが、タクシン政権で出来上がってしまった華僑財界・警察権力は、いわゆる貧困層に「アメ」をばらまき、文字通り中毒状態を作り上げて泰国民を制御しています。

 タクシン派を非難してきた首都圏の知識層にも華人は多くいます(歴代首相にも華人は多い)が、民主党の現アピシット・ウェーチャチーワ首相(英国出身の華僑貴族)にせよ、彼らはタクシン派が築いた華僑権力とはまるで別派であり、国際空港閉鎖や都内各所での爆破事件まで巻き起こした両派の対立による国家国民の分断は、もはや(老齢でいらっしゃるにせよ)プミポン・アドゥンヤデート国王陛下が収められなくなったほど激烈なのです。

 私が思うに、それこそが国王陛下に対する不敬の罪に問われていたこともあるタクシン元首相の狙いだったに違いありません。何度かここで指摘してきましたが、彼が党首だった旧泰愛国党(タイ・ラック・タイ党)は、なぜか北京に支部を置いていました。それが許された在泰華僑の役割は一体何だったのか、それが問題なのです。

 気がつけば「汎泰民族主義」に於いて一つになっていたはずの「泰王国」は、南部の独立派武装戦線による破壊活動を経て、皇太子殿下への国民的不人気もあり、崩壊への道を辿りつつあるように思えてなりません。

 わが国がこれを全くの他人事だと思うのは、あまりにも無思考・無防備と言えましょう。軽率で悪意に満ちた東宮批判や、或いは永住外国人地方参政権付与と銘打った「在日韓国・中共人限定地方参政権付与」が危険なのは、米国が水際で阻止しようとした危機、泰国が既に陥った危機を、日本でも起こそうとする足掛かりに他なりません。

 仲良くおつき合いするには、互いの信頼関係を築くことです。お隣さんが「中共の工作員」では、私たちは裏切られ騙されて失望するしかないのです。どうかよくお考えになってから「日中友好」なんぞと口にしていただくよう、お願いします。

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