皇紀2671年(平成23年)10月2日
先月の台風12号により、和歌山県と奈良県の紀伊山地で土砂災害が発生し、繰り返し危機的な状況が報道されたまま追跡されていないため、今もって観光業に暗い影を落としています。
昨日記事でも申しましたが、日本の民族性は、わが国土特有の自然の恵みと脅威によって形成されたもので、助け合わなければ生きていけなかった本能の発露です。
東日本大震災の被災地でも、この民族性なくして、民主党政権の酷い無策の中、半年以上もの避難生活を続けてこられなかったでしょう。それでも、復興が進まない政治の原因を改めるよう訴えていかねばなりません。
現在、和歌山県下では復旧作業が進んでおり、観光地として極めて名高い各地の人々が、皆様のお越しを切に待ち望んでいます。
その地名が日本書記の神代記に現れ、今や「世界遺産の地を巡る」と言われるようにもなった熊野詣では、奥地にある熊野本宮大社と熊野那智大社に向かう観光パスの通行が可能になりました。
http://www.hongu.jp/
▲熊野本宮観光協会
また、山間の趣が絶品であり、泉質をして「日本三美人の湯」が沸く龍神温泉も、以前と変わりありません。本年は紅葉が早く見られそうなので、特に高野山との間の通行が復旧次第、思う存分楽しめそうです。
http://www.ryujin-kanko.jp/
▲龍神観光NAVI:社団法人龍神観光協会
JRきのくに線(紀勢本線)の紀伊勝浦駅から新宮駅間の移動は、12月の運転再開まで待たねばなりませんが、和歌山県はもともと山の幸・海の幸ともに恵まれおり、文字通り新鮮な自然の恵みをいただく機会にあふれています。是非お買い求め下さい。
旅館やお土産屋さんなどが、本当に皆様のお越しをお待ちしていると聞きました。今月の連休にでもと思い、和歌山県民としてご提案申し上げた次第です。
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皇紀2671年(平成23年)10月1日
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110921/biz11092……
▲産經新聞:カゴメ、カルビー、ロート製薬が震災遺児支援で基金
大阪市に本社を置くロート製薬について、ここでは、約48年間も放映され続けたオープニングキャッチ(テレビ番組の提供クレジット)の歴史に触れたことがありましたが、なかなか興味深い企業です。
ロート製薬は、東日本大震災発生直後の3月25日、宮城大学内に「震災復興支援室」(河崎保徳室長)を設置し、吉野俊昭社長ら取締役の全員が1年間の月額報酬10%の返上を決め、それでも震災遺児1人当たり約25年の支援には足りない費用を捻出すべく、協力企業を探していました。
明治の創業者・山田安民氏の曾孫である山田邦雄会長は、震災で親を亡くした子供たちの成長支援を担うことについて「社会の公器としての企業の責任」と語られましたが、私には、彼らがもっと本能的にたちあがったように見えます。
日本の民族性は、わが国土特有の自然の恵みと脅威によって形成され、教育勅語で説かれた「博愛衆に及ぼし 学を修め業を習い 以て智能を啓発し 徳器を成就し 進んで公益を広め 世務を開き」との詔は、極めて本能的なものだったと言えるのです。そうしなければ、わが民族は生きていけませんでした。
ロート製薬とて営利企業ですが、今さら「売名」の必要もない彼らが自社製品の売上げを伸ばすことを考えれば、面白い広告を打てばよいのであって、いわば地味でさえあるこのような活動に出たのは、やはり経営者と社員たちの「生命を繋げたい」という本能、そして「お客を待つのではなく、お客を育てる(内需を育てる)」という理念があったと思うのです。
昨今はその映像広告も、下手な打ち方をすれば花王のように抗議の声にさらされてしまいますが、花王が保有する最大規模の工場は決して中共や韓国にありません。研究所とともに和歌山市にあるのです。
一方、ロート製薬の呼びかけに応えた1社のうちカルビーは、本年6月に韓国のヘテ製菓と合弁会社を設立し、7月から韓国での製造を開始しましたが、国内製造の輸出に耐えられなくなった企業が海外へ脱出せざるをえなくなったのも、財務省主導政治にはしった民主党政権の無策が招いています(どうすればよいかの提言は何度も申してきましたので、今回は割愛します)。
内需も外需もなく短期的な営利を求めると、わが国から近い中共と韓国へ避難してしまえばよいのでしょうが、産業の智能を蓄積して発展させ、子々孫々へと渡してゆくということを軽視、或いは拒むやり方は、まるで侵略しながら惑星を渡り歩く「悪役異星人」と同じで、結局はよそに盗まれて消えるしかありません。
昨年の記事で私が指摘したロート製薬の「継承することを大切にする」企業文化が、こうした活動を始める素地になったと思うのです。以前にも申しましたが、私は「買うな」という運動より「買おう」という運動を奨めます。
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皇紀2671年(平成23年)9月30日
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110929/plc110929……
▲産經新聞:自民が台湾の小学校に義援金の御礼へ
7月23日の街頭演説(主催=頑張れ日本!全国行動委員会)で、私の前にお話しになられた西村眞悟元防衛政務官が、世界11カ国に店舗を展開する「セヴン・イレヴン」店頭での東日本大震災義援金募集について、その結果を披露されました。
詳細をのちに確認させていただいたところ、最も義援金が集まったのは台湾で、4753店舗で約3億368万円だったということです。米国と加国(カナダ)の6636店舗を合わせても約6534万円で、3番目に多かったのは、5962店舗を有する泰国(タイ)の約1600万円でした。
為替の違いがあるにもかかわらず、特に泰国民がこれほどの義援金を寄せて下さったのは、印度洋大津波の甚大な被害を国土の南部で経験し、同時にわが国からの支援の事実を忘れずにいてくれたからに違いありません。
ところが、949店舗しかない香港でさえ約1188万円が集まったのに対し、3404店舗を有する韓国では、たったの約74万円しか集まりませんでした。
これが「日韓友好」の紛れもない実態であり、先述の通り為替の問題がありますから、決して金額を申しているのではなく、気持ちの問題を申しているのです。
台湾経済もわが国と同様よくありませんが、彼らは全力で「いたわり」の気持ちを表してくれたのでしょう。民間で募らざるを得なかったほど、政府が公式に台湾人へ謝意を表明しないのは非常に残念でした。
麻生太郎元首相は、当時の菅直人首相が官邸や公邸に引きこもり始めたころ、すなわち3月24日、福島県相馬市の災害対策会議に出席し、現地職員たちを激励して彼らの陳情も受けています。
そのような麻生元首相が訪台するのは、わが国の首相経験者として台湾人に謝意を伝えるためであり、大きな意義がありましょう。麻生元首相は、台湾の帰属確定と無縁ではない、いわゆる「北方領土」問題で、これまでどの首相も口にしなかった「帰属」に言及した唯一の首相なのです。
現在の自民党に政権が交代しても、谷垣貞一総裁が首相になるため、それでは野田佳彦首相の示す現下の歪んだ政策や方針(増税と売国の一体改革)と何ら変わりません。
自民党参議院の幹事長人事も、思い切って鴻池祥肇元防災担当相に決めればよいのであり、さらに思い切るべきは、総裁人事を民主党への政権交代直前に戻すべきです。そうでもして「党が何を目指すのか」示すことも出来ないというならば、麻生元首相も鴻池元担当相も党を出ればよい、もう出てもよいだけの時間は経ったと申したい。
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皇紀2671年(平成23年)9月29日
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110928/kor11092819……
▲産經新聞:鬱陵島に海軍基地建設へ 韓国、竹島の実効支配強化
わが国の海上自衛隊が隠岐島から約2時間50分で駆けつけることの出来る島根県隠岐郡隠岐の島町竹島を、「独島」と呼称して違法占拠している韓国は、現在慶尚北道蔚珍郡の竹辺港から海軍艦艇が約4時間かかるため、鬱陵島に新しい基地を作ろうとしています。
仁川広域市甕津郡の延坪島が北朝鮮に砲撃されても何も出来なかった韓国が、なぜわが国に向かってだけは、これほど好戦的で或る種の内向的な態度を取り続けるのでしょうか。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2011/09/28/kiji/K……
▲スポーツニッポン:C大阪怒り心頭 スタンドの「大地震をお祝い」横断幕に抗議
わが国でも、いわゆる「愛国心」を「内向的だ」と断じる論述を散見しますが、自己と国家を同一視しながら、無力な自己を「強い国家」の構築を望む行為によって倒錯的に強い自己へ置換しようとするだけの運動は、いわば「破壊活動(テロリズム)思想」団体が牽引する「反原発」運動と、実は何ら変わりません。
一部の韓国人が、東日本大震災をネタにしてでもわが国を侮辱し続けるのは、まさにこれと同種の類いであり、その証拠が経済問題にも表れています。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/09/23/……
▲聯合ニュース(韓国):急激なウォン安、韓国企画財政長官「国際協調必要」
韓国経済が危機に陥るという話は、米国債が債務不履行(デフォルト)するという話とほぼ同じ頻度でよく見かけ、正直に申しますと私も過去に一度そのように予感したままを書きましたが、朝鮮戦争休戦下の米韓同盟によって、韓国は危機を回避しました。
中共の人民元安によって、米国は中共製品と同時に「失業」までもを輸入してしまいましたが、韓国のウォン安によって最も被害を受けたのはわが国だと言われています。
米国が認めたウォン安操作によって、わが国の製品よりも韓国製が国際市場に出回り、異常な円高がこれにさらなる拍車をかけ、サムスンとLGとヒョンデの「三社体制」という李明博大統領公認の国策が、わが国企業と私たちを苦しめました。
韓国人は、日本経済を叩きのめした気分に浸っていたのかもしれませんが、中共も韓国も強烈な物価・給与上昇(インフレーション)に悩まされ始めており、貧富の差はますます激しく、操作までしてきたウォンがあまりに安くなりすぎたため、急速に韓国から資金が流出しています。
その途端、企画財政長官が「国際協調」を言うのは、韓国の場合あまりにも虫がよすぎです。よもや日本に助けてもらおうなどと考えるならば、現在の韓国は完全に「敵を間違えた行為」に奔っていることを自覚しなければなりません。米国政府もこの状態を認識しておくべきです。
私たちが考えている以上に、世界の決済通貨としての価値はドル、ユーロ、円だけが高く、ほか英ポンド以外のすべてが(先程暴落した瑞フランも所詮)末端通貨に過ぎず、ゆえにユーロの危機が世界経済に大きな影響を与え、韓国のような末端通貨国は、特にこの手の危機でほとんど駄目になってしまいます。
それでも賭博のような資本主義を続けていくのかという問題はともかく、脆弱な自己が国家を巻き込む倒錯的な「愛国心」が国家を滅ぼすのは間違いありません。韓国人はこの点をよく考えるべきでしょう。国家権力に破壊思想を持ち込んだわが国に怒りの声をあげる日本民族の「愛国心」を攻撃の対象にしているのも、全くの筋違いなのです。
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皇紀2671年(平成23年)9月28日
http://www.asahi.com/international/update/0927/TKY2011……
▲朝日新聞:オバマ氏広島訪問、薮中前次官が「尚早」 09年米公電
平成21年11月に米国のバラク・オバマ大統領が初来日するにあたり、外務省の藪中三十二事務次官(当時)がジョン・ルース駐日米国大使に、大統領の広島市訪問は「時期尚早」と伝えていたことが26日、内部告発サイト「ウィキリークス」が公表した米国外交公電で分かりました。
昨日記事では、わが国が中共の海洋調査を一部で許していたことを取り上げましたが、政治家の「平和ボケ」と民主党政権下で一層醜悪さを増す官僚主導型政治は、今すぐ止めなければなりません。
それには、講和条約として有効である一方「憲法」ではない日本国憲法(占領憲法)を無効にするほかないのですが、この法の原則と危機感が立法府にないため、私たちが大きな世論を形成しなければならないのです。
ここで単に藪中氏を責めても、何の意味もありません。かつて小泉純一郎首相も、ジョージ・W・ブッシュ大統領の靖國神社参拝をわざわざ断わっています。
日中の政治的対立を煽るとした当時の日米関係でも、わが国に於いて最低限残されるべきとした「反米」の、その芽を摘み取りかねないことを、わが国政府自体が敢えて避けようとしてきたのです(その理由は後述)。
藪中氏が言わんとしたことは、合衆国大統領が被爆地を訪問するのは望ましいが、それではわが国内での「反米」運動が終わってしまう、ということに違いありません。「訪問しても謝罪するとは思えないから」云々が、大統領に謝罪を要求することを意図しておらず、その証拠にルース大使に言われたのではなく藪中氏自らがそう断定しているのです。
その背景にあるものは、日中や日韓、或いは日朝の致命的対立があり、わが国が中韓朝に迎合するには、国内に潜む「反米」が必要な要素だからでしょう。占領憲法第9条を堅持すべしと言いながら(確かに占領憲法のままではただの進駐軍だが)在日米軍を日米の良好な関係を捨ててでも排除しようとする「反米」運動が、およそ平和運動とは言い難いものであることからも明白です。
彼らは、在日米軍に対する憎悪を扇動するわりには、人民解放軍に好意的で、例えば遥か彼方の利比亜(リビア)で起きたことに私ほどの怒りを表明していません。彼らの「平和」は、極めて視野の狭い「反米」でしかないのです。
占領憲法無効論者を「反米」とする批判がありますが、本物の「反米」は破棄論者であり、法の原則に於いてこの2つは全く違います。現に、私はわが国の新しい資源開発に、時として米国を取り込むことの必要性を提案してきました。わが国が真に自立することと、米国に背を向けることはまるで意味の違うことなのです。
外務省の中に、占領憲法を遵守するにせよ従米と屈中、媚韓・朝の売国勢力がそれぞれあり、私には藪中氏がその均衡を保とうとしたように見えます。
いずれにせよ、その判断を大臣がしておらず、官僚に決定権を掌握されていることが、財務省に忠誠を誓うことで政権を維持させるとした菅内閣と野田内閣の姿勢にも如実に表れており、かくも歪んだわが国の政治を改めるべしと感じた方は、やはり今すぐ民主党を与党から引きずり下ろさなければならないのです。
◎ 9月24日記事の内容に於いて、真正保守政策研究所の調査結果を該当記事末尾に追記しています。念のためご確認下さい。
分類:日本関連, 欧州露・南北米関連 | 藪中官僚主導外交の背景 はコメントを受け付けていません