人民元新札・王滬寧の動向

皇紀2675年(平成27年)11月14日

 http://www.sankei.com/economy/news/151112/ecn151112……
 ▲産經新聞:中国、新100元札を発行 偽造防止の新技術施す

 中共の中央銀行に当たる人民銀行は十二日、新百元(約千九百円)札を発行しましたが、銀行の現金自動預払機(ATM)で使用できないなどの問題が発生しているようです。

 そもそも新札発行の背景には、銀行までもが絡んだ偽札事件が多発しており、最高額紙幣は百元札に留まっています。また、地方高官が人民元の発行を濫用しており、国内の流通量を共産党が把握できていないとも言われているのです。

 このままでは国際決済通貨(ドル、ユーロ、円)の仲間入りに際し、問題視されると北京政府は考えているでしょう。しかし、事態の解決には程遠いのではないかと思われます。

 ところで、中共の熾烈な権力闘争に於いて、江沢民国家主席時代から三代に渡って事実上の政策最高顧問を務めている王滬寧氏の動きが気がかりです。

 王氏は共産党中央政策研究室主任であり、いわゆる「中南海シンクタンク」とも呼ばれ、公的に発言せず接触も難しいことから謎に包まれた存在ですが、歴代主席が掲げてきた核心的国家戦略など内外主要政策の立案者と申して過言ではありません。

 つまり、彼は江沢民・胡錦濤・習近平という三体制を見事に横断してみせた極めて稀な策士であり、彼が中共を整理する役割を果たすかもしれないのです。

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韓国まだ「日本が先に…」

皇紀2675年(平成27年)11月13日

 http://www.sankei.com/life/news/151108/lif151108……
 ▲産經新聞:独り歩きする「加工肉50グラムでがんリスク」 ソーセージやハム、食べていいの?  生産大国猛反発…WHOは火消し

 瑞ジュネーヴに本部を置く連合国(俗称=国際連合)世界保健機関(WHO)の国際癌研究機関(IARC)が先月、ソーセージやハムなどの加工肉の摂取と大腸癌との関連を公表した段階で、特に独国が怒り出すのは火を見るより明らかでした。

 するとWHOは「加工肉を食べないよう要請するものではない」などと必死に言い訳を始める始末で、いかに複数国と徒党を組んで強く反論すれば国際機関が修正を図り出すか、私たちはよく見ておかなければなりません。

 十月三十一日記事で申したことでは、外務省からの抗議に早速「根拠はなかった」との回答が寄せられています。

 http://www.sankei.com/world/news/151112/wor151112……
 ▲産經新聞:慰安婦像撤去、韓国が応じない意向「民間が自発的に設置」と放置

 その上で、日韓双方の虚言と虚報が既に発覚しているいわゆる「韓国人慰安婦問題」では、ようやく米連邦政府単位で、わが国側が韓国政府らによって不当に苦しめられてきた事実が理解され始めています。問題は、州政府単位で未だ中共主導の「反日」工作が効いていることです。

 かつて申したことを再度確認しておきますが、これらの「反日」に対して私たちが中韓にすべきことは何もありませんわが国政府が何をしても彼らの「反日」は変わらないのです。

 現に謝罪を繰り返して中韓との関係は一層悪化しました。よって安倍晋三首相は「もう謝らない」と決めたのです。その背景には、米国の有識者たちの助言があったことも(独自情報ですから疑っていただいて構いませんが)分かりました。

 外国人とよく会って話すと、自分の言いたいことをはっきり言わなければ何も伝わらないと思い知ります。例えば「今日は何が食べたいですか」と尋ねられて「あなたは何を?」と聞き返してしまうのは日本人ぐらいのもので、食べたいものを言った者の主張しか通らない世界では、気を遣ったとは理解されず「なぜ聞き返されたのか?」と余計いぶかしがられるのが関の山です。

中共、海外の買収増加へ

皇紀2675年(平成27年)11月12日

 http://www.sankei.com/politics/news/151111/plt151111……
 ▲産經新聞:【参院予算委】民主・徳永エリ議員またもや的外れ質問 甘利氏もあきれ顔…

 民主党や日本共産党らは、内閣改造を理由に臨時国会の開会を迫り、受け入れられなければ「ありえない」などと批判していますが、彼ら曰く「立憲主義」に則ればありえない話でも何でもありません。国会召集の期限は内閣が判断し、天皇陛下の召集を賜るのであり、直ちに開かなければ憲法違反だというような口ぶりは間違った認識によるものです。

 現に閉会中審査を開いているのですから、冠婚葬祭兼下着泥棒担当大臣やら何やらについて、野党各党は大いに追及すべきでした。にもかかわらず環太平洋経済連携協定(TPP)一つ取っても、間違いだらけの知識でしか質問できない民主党のほうに問題があるのです。

 http://www.sankei.com/economy/news/151111/ecn151111……
 ▲産經新聞:星野リゾートトマムを買収 中国企業が183億円で

 さて、星野リゾートトマム(北海道占冠村)が中共の上海豫園旅游商城に買収される件。どうも北海道の自然資源を手に入れようとする戦略的投資ではないかと疑われます。

 本年の流行語大賞(セカオワアンチの私は敢えて「ドラゲナイ」推し)にもノミネートされている「爆買い」「インバウンド」の代表たる中共人観光客については、かねてより宿泊施設などでの度を超えたマナー違反が指摘されていますが、施設を保有してその実態を自分たちで痛感するとよいでしょう。

 ところが、運営は星野リゾートのままだというから、使える水は中共へ、面倒な人民の世話は日本人に押しつけ、といったまるで詐欺みたいな買収劇です。

 http://www.sankei.com/world/news/151111/wor151111……
 ▲産經新聞:中国、英軍需企業に食指 原潜部品扱う鉄鋼メーカー買収画策 英紙報道、国防省が警戒

 インドネシア(尼国)の新幹線にしてもそうですが、経済が大失速しているはずの中共が海外へ出て行こうとするのは、国内が完全に冷え切ったからに他なりません。

 海外投資の大型案件は今後も続くでしょう。問題はその資金調達です。これは中共に限った話ではありませんが、案外彼らは急いでいるようです。

憲法改正で一万人が集まる

皇紀2675年(平成27年)11月11日

 旧西独のヘルムート・シュミット元首相(高松宮殿下記念世界文化賞名誉顧問)が十日、九十六歳で亡くなられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。

 シュミット元首相最大の功績は、独赤軍派によるルフトハンザ航空機ハイジャック事件で示した毅然たる態度でした。福田赳夫元首相とは大違いです。

 http://www.sankei.com/premium/news/151110/prm151110……
 ▲産經新聞:【今こそ憲法改正を!1万人大会】詳報(1)櫻井よしこ氏「来夏の参院選を目標に結集を」

 美しい日本の憲法をつくる国民の会は十日、日本武道館(東京都千代田区)で「今こそ憲法改正を!一万人大会」を開催しました。産經新聞社以外は、大会の存在自体を報じないか、報じてもほぼ泡沫情報扱いです。

 私は改憲派でも護憲派でもありませんが、大日本帝國憲法の改正からやり直すべきだという考えは持っていますので、報道各社に対し、一万一千人もの人びとがこのような大会に参集したことも護憲集会と同様のボリュームで丁寧に扱ってほしいと思います。それができて初めて「報道する自由」なのです。それが全く分かっていません。

 国民の会は、ジャーナリストの櫻井よしこ女史と杏林大学の田久保忠衛名誉教授(元時事通信社論説委員)、最高裁判所の三好達元長官が共同代表を務める民間団体です。護憲派に偏向する報道各社は、このような国民の声を封殺し、誰にも何も考えさせないよう仕向けてきました。

 わが国では、義務教育で学んだことと報道されるものだけを信じて生きていると決して日本の何たるか、日本人であれば日本人の何たるかを知ることなく、保守主義を理解できずに死んでいくことになります。ここが諸外国とわが国の大きな違いです。

 日本国憲法(占領憲法)の原文は英語で書かれたものであり、国家三権がいわば「占領憲法(バカ)の壁」を超えられないという現状をまず認識しなければなりません。

 私たちの国会が英文を直したり、その翻訳版でしかない現行憲法典の邦訳変更などしている場合ではないのです。私たちの憲法を取り戻すため、大いに憲法問題を提起しなければと思います。

不穏なミャンマーとシリア

皇紀2675年(平成27年)11月10日

 http://www.sankei.com/world/news/151110/wor151110……
 ▲産經新聞:スー・チー氏率いる野党が第一党へ 政権交代に自信

 平成二十四年十月九日記事で私は、ミャンマー(緬国)の「政権の姿勢が変わり始めた背景には英国の関与が強く疑われますが、受け入れたテイン・セイン大統領がアウン・サン・スー・チー議員に取って代わられる可能性も出てきました」と申しています。

 緬国が中共の強い影響下から逃れたことは大いに歓迎しますが、スー・チー女史の「大統領より上になってやる」といった発言は、はっきり申し上げて「英米傀儡の新独裁者誕生」を意味しているに過ぎず、余計な期待は禁物です。

 何度でも申しますが、チュニジアの暴力革命がノーベル平和賞とは、人類の悪夢でしかありません。その後に起きたリビアの体制転覆もまた、英米主導で武器弾薬がばらまかれた結果であり、連合国(俗称=国際連合)安全保障理事会決議の範囲を超えた軍事介入に拒否権を行使しておけばよかったと最も後悔しているのが露国のウラジーミル・プーチン大統領(当時首相)でした。

 つまり、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領を守ろうと、欧米と意見を異にしているプーチン大統領は、欧米に騙されたリビアの経験から慎重に国益を守ろうとしているのであり、嘘とカネと暴力で国家をもてあそぶ欧米諸国に何も言えないでいるわが国は、国際協調を前提としても情けない限りです。

 例えば「暴君スー・チー女王」が誕生してなお喜んでいられる緬国民など、ごく少数の利益共有者ぐらいのものでしょう。ほとんど多くの国民は、やはり「騙された」と思うに違いないのです。

 そして露国は、犯罪組織「ISISまたはISIL」を支援した容疑でサウジ・アラビアをも叩くかもしれません。シリアへのアプローチを間違えた米国は、黙ってプーチン大統領に任せればよいのです。