岸田「財務省」内閣に喝を
参議院議員選挙(十日投開票)の公示以来、初の週末がやってまいりました。早速日本共産党の街宣車に出くわしてしまった私は、この幸先の悪さをどう表現したものか、と。
いずれにしましても、与党・自民党と公明党(創価学会)の過半数獲得は、恐らく揺るぎません。それは、野党がどれもこれもだらしがないからです。
ならば本当に岸田政権を支持するような意思表示をしてよいのでしょうか。
二十一日記事で述べた経済政策案に対し、岸田政権の方針は、間違いなく財務省案の緊縮財政策です。給与下落のまま物価上昇(スタグフレーション)を起こしている現状すらも認めていません。
こうした認識を追従する高市早苗政務調査会長には、極めて残念な点もあるのですが、或ることに於いて、岸田政権をどう勝たせるか、それによって選挙後にどう政権運営させるかがかかってくることを指摘しておきたいと思います。
まず、岸田文雄首相は選挙後、岸信夫防衛相と高市会長を本当に交代させるかもしれません。
それは、島田和久事務次官(六十歳)を退任させ、キャリアとしては「一丁上がり」だったはずの鈴木敦夫防衛装備庁長官(六十一歳)をなぜか次期次官に推挙したことからも予想されます。
目下、この異様な交代劇が一部で騒がれ始めていますが、これを主導したのは、私がかねてより「岸田政権の出来損ない経済政策(新しい資本主義)を主導する出来損ない政治家」と指弾してきた木原誠二内閣官房副長官です。
或るところでは、元警察庁長官の栗生俊一内閣官房副長官の名も挙がっているようですが、恐らく氏は調整役を買って出ただけに違いありません。この交代劇には、明確に木原氏と財務省の黒い思惑がプンプン臭うからです。
高市会長が唯一経済論議で正論を述べた防衛費の増額は、島田次官の旗振りで荒波(反対意見の嵐)を突破してきた政策でもありますが、これを岸田政権自体が財務省と一緒になって潰そうとしています。
むろん岸防衛相も島田次官の留任を強く希望したのは、そうした突破力に期待をかけているからですが、木原氏がそれを袖にして叩き潰しました。
自画自賛するわけではありませんが、遥か以前よりその存在そのものを批判してきた林芳正外相といい、木原氏といい、私が「こいつは駄目」と直感した政治家は、必ずのちのち致命的悪事に手を染めます。早期に駆除しなければ国を滅ぼす類いの政治家は、腐敗臭が漂っているものです。
岸防衛相の体調を理由に、既に交代を決めているかのようなこうした態度は、そのまま私たち国民の最大の社会福祉たる国家安全保障に関わってきます。岸田政権は、私たちの身の安全を切り捨てるつもりです。
それで果たして、大いに勝たせて良いでしょうか。自公に余りある議席を与えることは、こうした連中の驕りを必ず招きます。いわゆる「安倍派VS岸田派」といった週刊誌ネタなどどうでもよく、私たちの暮らしの不安定をさらに招く岸田政権を決して勝たせてはいけません。
それでも負けることはないのです。それが「どう勝たせるか」であり、ほどほどの得票に終わらせて今後の政権運営に自信(過信)を与えないことが重要でしょう。
そのために参政党が鍵となる、と私は思っています。主張(公約)の全てに賛同できる政党や政治団体などどうせありません。ならば保守層がしっかりと参政党にも票を投じておく必要があるのではないでしょうか。