橋下新市長への期待と憂鬱
27日に投開票された大阪府知事選挙と大阪市長選挙は、ともに高い投票率(それぞれ約53%と約61%)を記録し、大阪維新の会幹事長の松井一郎前府議会議員が知事に、代表の橋下徹前府知事が市長に選出されました。
両氏は、リーガロイヤルホテル(大阪市北区)で長時間にわたる記者会見に臨まれましたが、橋下新市長は、選挙活動に携わった(地方公務員法が禁じる政治活動をした)市職員の辞職を求めていくと明言しています。
私は、大阪維新の会が掲げた政策について、選挙直前の10月29日記事で徹底的に批判し、本来彼らがどうすべきであるかを提言しました。一方、橋下氏に対する人格攻撃しか出来なかった「反橋下」派のことも糾弾しています。
今回の市長選挙を喩えて申すなら、国家の解体を公言してはばからないような公務員組合と共産主義者に応援されてしまった平松邦夫市長と、部落解放同盟と大衆迎合に自ら迎合されていく被支配民を味方につけた橋下前知事の対決でした。
この構図が一層橋下氏の「独裁風味」を印象づけたのでしょうが、中共の独裁・人治主義に何も言えないできた連中が「独裁を許すな」と叫んでも多くの失笑をかうだけであり、まして選挙戦の最中に共産党の志位和夫委員長や民主党に入党した辻元清美元副国土交通相のような人物の応援演説を許せば、たとえ平松市長ご自身が好人物であっても決して橋下氏の巧妙な弁舌には勝てません。
もはや平松市長について論じても意味がなくなりましたから申しますが、こうなった以上、松井新知事と橋下新市長には公務員による政治活動を全てやめさせ、大阪府警察の予算を増額、増員して彼らの地下活動化すら阻むよう求めてまいりましょう。今後は明確に「自治労と日教組・全教の大阪からの排除」を実現させ、いわゆる「大阪都構想」よりもそのことをこそ政府に要求していく地方自治を目指していただきたいと思います。
橋下氏自らが仕掛けられた「独裁」を巡る論戦は、想定通り橋下氏に有利にはたらき、これまでの行政への不信感や閉塞感に満ちていた大阪府民と大阪市民の心を動かしたのは間違いありません。
ただ私たちは、実のところ關淳一元市長こそが着手しかけていた同和行政の一掃と市役所改革が、解同とは握手しなかったものの自治労・日教組と韓国民団を背景にした民主党の推薦を受けてしまっていた平松市政を経て、解同とは握手した橋下新市政のもとでどうなるのかを注視する必要があります。
そして、松井新知事と橋下新市長による職員人事への介入が悪しき前例となり、のちにかえって大阪が「反日極左」活動の巣窟とならないよう厳しく見守りましょう。わが街(和歌山市)のようにとは申しませんが、首長が左翼活動出身者になれば教育基本条例も職員基本条例も「悪魔の法」と化すのです。
よほど私たち自身が注意しない限り、大阪維新の会が示した政策はことほど左様に危険であり、私たちに極めて高い「護国」か「壊国」かの判断が任されるようになりました。いや、私は危機にあってもわが民族の進むべき明るい道を提示するよう常に努めてまいりましたから申しますが、これが民度向上のよい試練になると考えれば、なるほど松井府政と橋下市政の誕生を歓迎し、応援してもよいのかもしれません。



