豪韓(強姦?)日で結構

皇紀2670年(平成22年)9月10日

 いよいよ自民党が衆議院議員総選挙モードに入りましたか……。谷垣貞一総裁のもと、大島理森幹事長を副総裁に、石破茂政調会長を再任して、石原伸晃幹事長、小池百合子総務会長、逢沢一郎国対委員長という布陣です。

 いかにも「受け」を狙った軽い人事で、どうせなら総裁を小池代議士に交代して小泉進次郎代議士を幹事長にでもすればよかったでしょう。やるなら「とことん」を実現して下さい。但し、私は絶対「高慢なくせに屈米売国の寝技女党」なんかに投票しません。この女が中共や韓国・北朝鮮に向かってたとえ勇ましいことを吐いたとしても、今後もこれまでと変わりなく一切「釣られない」ことを改めてここに宣言しておきます。どなたのことか分かります?

 言葉というのは内容のみならず、いかんせん「誰が言ったか」という点こそ重要な場合があり、それは特に何らかの背後を疑わねばならぬ政治の世界で顕著と言えましょう。

 沖縄県石垣市尖閣諸島付近の日本領海内で、中共の漁船が海上保安庁の巡視船を当て逃げした事件についても、中共人船長を海保が公務執行妨害で逮捕したとはいえ、すぐに当然の如く中共を調子づかせて、むしろ何やら喜ばせているようにさえ見えます。香港や台湾に放たれている反日行動隊も活躍の場を与えられ、さぞ高揚していることでしょう。当分あちらの共産党は安泰です。

 http://sankei.jp.msn.com/world/china/100909/chn1009091930005-n1.htm

 ▲産經新聞:中国、尖閣諸島海域に漁業監視船派遣 「日本の国内法適用は荒唐無稽」

 このような場合、日本の政治家が「毅然と対処する」と言うと、言う人によっては中共と組んだ「反日マッチポンプ」の可能性があることを頭に入れておかねばなりません。

 領土侵略というのは、根本的に他人の土地に踏み込んで盗む行為ですから、これを許していては世界平和が実現せず、その全人類の恒久平和というまだ見ぬ理想の実現のためには実力を行使しなければならない時があるのです。

 ですから、出来るだけ今回のような事件さえ起きないようにすべく、国民の財産を守る責任ある日本の為政者は「領土を侵略する者は躊躇わず撃つ」と宣言し、一切誤摩化してはなりません。そして、本当に侵入・侵犯された場合は撃てばよいのです。但し、当てろとは言っていません。この意味が分からない者は、もう外交に携わることも論じることもやめたほうがよいのではないでしょうか。

 しかし、最もその資格を持たないのは、占領憲法を改正してでも護り抜くなんぞと言っている保守偽装派です。旧東京帝国大学の平泉澄元教授が著書『先哲を仰ぐ』(錦正社刊)に記されているように、日本国憲法に改正の価値は一切ありません。保守すべき基軸などまったく持たない小泉純一郎元首相や小池新総務会長、対米転売利権の擁護者と言っても過言ではないような稲田朋美代議士らの勇ましい言葉は非常に危険なのです。私も或る出来事を経て、この絡繰りに気づくまで時間がかかりました。

 7日記事で指摘したことや、或いは米国のヒラリー・クリントン国務長官が8日、ワシントンでの演説で「日本、韓国、豪州」と並べる慣習を「米国は韓国、日本、豪州といった緊密な同盟国との……」と変えて述べただけで、日本の地位低下を憂い、または「韓国以下は許せない」といった屈折した怒りに燃える自称保守派を見ると、菅直人首相の屈米ぶりと何が違うのか、と暗然たる思いがします。

 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100909-OYT1T00656.htm?from=top

 ▲讀賣新聞:米のアジア同盟国格付け…日本は韓国より下

 私に言わせれば、同盟順のことは「豪州、韓国、日本」でも何でも、本当にどうでもよい話です。ただ、日本から「うちは最後で構いません」「何なら日本を入れなくてよいです」と米国に申し出ろとは言っていません。要は日本が真の独立国と言えるのかどうか、もう一度司法・行政・立法を見渡してみれば分かるということです。

 沖縄県や台湾の周辺事態にいつまでも米軍を頼って日本を語るな、と言いたい。米中が手を組み、露国が隙を狙い、朝鮮半島が不安定化するという大東亜戦争前後のシナリオは、再び繰り返されても何の不思議もないのです。失礼ながら、油断して国防を語る自称保守派ほど平和ボケしており、脳内に「日米万歳」のお花畑が広がっているのではないでしょうか。

映画『氷雪の門』オフィシャルサイト

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小沢氏周辺のスキャンダル

皇紀2670年(平成22年)9月8日

 民主党は首相交代のたびに醜聞を放たれるのでしょうか。菅直人首相誕生の際には、韓国人ホステスとの間に隠し子がいたという報道(6月21日記事を参照)でしたが、今度は小沢一郎前幹事長が京都市中京区木屋町にある老舗料理旅館で青木愛衆議院議員と密会していたとする週刊文春の報道と、いわゆる小沢ガールズと言われている青木代議士が既婚の男性政策秘書と水戸市にあるホテルで密会していたとする週刊新潮の報道が飛び出しました。

 本当にくだらなくて、どうでもよいです。こんな醜聞ではなく、何度でも申しますが、湾岸戦争時に当時自民党の小沢幹事長が対米資金援助135億ドル(円安・円建て決済要求で約1兆6000億円もの日本国民の血税横流し)を決定し、米国からキックバックを受け取った(諸説あるが使途不明金35億ドルの全額か一部とされる疑惑がなぜ追及されないのか分かりません。とっくの昔に報道されたことです。

 小沢氏と極めて親しい関係にある鈴木宗男衆議院議員は、受託収賄罪などで実刑が確定し、とうとう失職して収監されることになりました。コレはダメでアレは見逃しか、と言いたくもなります。とにかく、国会での小沢指名の1票が減ったのは間違いありません。

 また、メディア各社が連日報じている押尾学被告の裁判に於いて、小沢氏の側近だった米津等史元衆議院議員(自由党・1期で謎の出馬辞退)が証人に立ったという情報があります。どうも、押尾被告と親しい某政界関係者というのは彼だったらしく、当日の行動を証言したというのですが、これまでインターネット上では森喜朗元首相や長男の森祐喜前石川県議会議員の名前がほぼ公然と出て犯罪者扱いされていました。しかし、いわばまったくのガセだったわけです。

 さて、米国では、例えばビル・クリントン元大統領の「不適切な関係」騒動が政権基盤に大打撃を与えかねませんでした。それを回避するためにどれほどの人間が関わり、莫大なカネがバラ撒かれたか、とにかくクリントン政権は死に体化を免れたのです。

 それらを想起させる映画と言えば、平成9年製作・翌年日本公開の米国映画『ウワサの真相 ワグ・ザ・ドッグ』(『レインマン』のバリー・レヴィンソン監督)があり、大統領の性的醜聞をもみ消そうと、もみ消し屋(ロバート・デ・ニーロ)と映画プロデューサー(ダスティン・ホフマン)が組んで報道映像上だけの戦争をでっち上げるという傑作でした。

 さらには、同時期に『パーフェクト・カップル』(『卒業』のマイク・ニコルズ監督)という作品も製作・公開されており、こちらでは女癖の悪い大統領候補(ジョン・トラボルタ)と彼を支え続ける夫人(エマ・トンプソン)が性的醜聞や逮捕歴過剰報道などの仕掛けにさらされ、選挙参謀(『アルマゲドン』のビリー・ボブ・ソーントン)やもみ消し屋(キャシー・ベイツ)らに助けられて勝ち上っていくさまを描いています。

 前者は非常に皮肉たっぷりの社会風刺的作品であり、後者は人間の結束を謳った意外にも感動的な作品です。ここでは前者を扱うとして、題名の由来は「民主主義国家の主人である国民(犬)は、国民より賢い大統領やそのスタッフら公僕(尻尾)に振り回される」という皮肉にあるそうで、いかにも米国の映画でしょう。

 日本は天皇陛下のもとにすべて臣民が等しく存在していますから、このような「もみ消し屋」など本来いりません。ただ、互いに振り回し合ってしまうのです。それが大東亜戦争下の報道機関であり、隣組や婦人会らの自主的な戦意高揚活動でした。これを不気味がったのが米国であり、彼らはGHQを通して大戦に於ける米国の不都合を多数もみ消し、日本民族を振り回したのです。

 政治家の性的醜聞や過去の行ないなど、どうでもよいではありませんか。今、政治家として何を考え、何を行い、私たちに何を約束するかだ、と私は思います。どこから集金し、よってどこに頭が上がらなくて言いなりになっているかを、菅内閣だろうが小沢内閣になろうが構いませんから、次の国会で追及してもらうよう議員・代議士にお願いしてみることにしましょう。

映画『氷雪の門』オフィシャルサイト

仙石さんって官房長官?

皇紀2670年(平成22年)9月7日

 民主党の小沢一郎前幹事長は3日午前、テレビ朝日の番組で沖縄県に駐留する米海兵隊は不要であるとの認識を披露しました。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100903/

 plc1009031048004-n1.htm

 ▲産經新聞:【民主党代表選】沖縄の米海兵隊「いらない」と小沢氏

 とりあえず、大変ご立派です。私はこの意見に賛成します。「脱官僚」を掲げた民主党の菅直人首相が、鳩山前政権で財務相を歴任してから明確に官僚主導を甘受したのは、完全に屈米と化したからです。「日米同盟」のもとに米国の言うなりになる「平和」など、まやかしに過ぎません。概して「アジアの平和」を謳ってきた菅首相のような左翼活動家の出鱈目が、権力を掌握して以来あまりに明け透けです。

 これに対し、岡田克也外相やいわゆる右翼の方々が猛烈な批判を同床異夢に唱えていますが、主として右翼の言い分は「小沢はそうやって人民解放軍に日本を侵略させる気だ」と言って怒っています。私もお叱りを受ける覚悟ではっきり申しましょう。そんな腰抜けなら右翼なんかやめてしまえ、と。

 なぜ米軍に統治されている日本を、日頃は「日本の自主独立を」という方々が維持させようと張り切るのですか? これだから日本の右翼も左翼も、言っていることは逆に見えるが達成されるべき結果が同じなのです。ひょっとして、右翼と左翼は同じ進駐軍の別働隊同士なのでしょうか。

 ただ、小沢氏は昨年の2月にも「第7艦隊だけで米軍の極東に於けるプレゼンスは十分だ」と発言し、その直後の3月3日、見事に東京地検特捜部が「西松建設」の裏献金疑惑で小沢代表(当時)の資金管理団体「陸山会」の会計に関わっていた公設第1秘書ら3人を逮捕しています。

 小沢氏は、明らかに米国の或る筋を怒らせたのでしょう。それでも今回、またぞろ同種の発言に及んだということは、米国の別の筋が東亜からの米軍撤退を構想しているからに違いありません。つまり、小沢氏も菅首相とは別の筋の屈米です。

 なぜなら、米軍に出て行けという前に、それを言う人なら言わねばならぬことを小沢氏は絶対に言わないからです。どちらの筋に軍配があがるかなんぞ、これでも独立国家の政治リーダーを決める話なのでしょうか。たちあがれ日本の平沼赳夫代表のように、丁寧に「軍国主義になれということではない」と説明した上で「日本はまず日本人の手でしっかり守る」と言わねばならないではありませんか。その実現には、検察もお役所も国会議員も屈米に墜ちる仕掛けたる占領憲法の、まさに無効である占領憲法の大問題からはまず逃れられません。

 そのことに小沢氏が決して真っ正面から触れないのはなぜでしょうか? これだから「小沢氏は中共に日本を明け渡そうとしている」なんぞと言われるのです。反論があるなら、小沢氏は今いくらでも喋る場を設けているのですから、周囲も気づいて語らせるべきでしょう。

 一方、党代表(首相候補)選挙に対して喋りすぎなのが仙谷由人内閣官房長官です。自ら屈米して検察を利用してでも「小沢潰し」を主導しているのは彼ですから、あまりに必死すぎて官房長官という立場も自らが左翼弁護士であることも忘れているのでしょう。このような卑劣な人物が官邸にいる限り、政治が私たちのほうを向くわけがありません。いくら敵対しているからといって、小沢内閣(仮)には内閣不信任決議で対抗するとは、同じ党内で言ってよいことと悪いことがあるでしょう。

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201009/2010090300809

 ▲時事通信:「小沢内閣」不信任に言及=訴追後も在職の場合?仙谷長官

 そのくせ、讀賣新聞社がとっくに指摘していた外国人党員・サポーター集票問題8月2日記事を参照)について、仙石長官は知らぬ存ぜぬの「おとぼけ大作戦」を展開しました。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100906/stt1009061201011-n1.htm

 ▲産經新聞:【民主党代表選】在日外国人の党員問題「報道で初めて知った」と官房長官

 本当に9月6日の産經新聞社の記事を見て初めて知ったなら、官房長官としての自らの資質に問題があることを明言したようなものですが、それはほぼありえませんし、そもそも「国籍意識のない国会議員」というとんでもない地位を確立(!)してきた仙石長官が、この党制度を知らなかったはずがありません

 菅首相とともに歩む仙石長官といい、日教組の方々といい、自分たちの不都合を指摘されるとすぐ知らぬ存ぜぬで被害者面さえするのですね。そういえば、小沢氏とともに歩む輿石東参議院議員会長は日教組の代弁者を自認してきました。こんな連中に何を期待しますか? 筋違いな批判や間抜けな賛同はやめて、真なる日本の政治実現に向け、私たちは結集しましょう

 この手の「えげつない」官房長官が出てくる映画と言えば、平成18年製作・公開の日本映画『日本沈没』(小松左京原作 樋口真嗣監督)を思い出します。野崎長官(國村隼)は、地震や津波などで国民は勝手にどんどん死んでゆくのだから、1人でも多くの日本民族を救おうとする退避計画なんぞ実現させる努力はしたくないと言うのです。TBSが主導したと思われる脚色の出来栄えそのものとともに、本当に最低でした。

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悠仁親王殿下のお誕生日

皇紀2670年(平成22年)9月6日

 秋篠若宮であらせられる悠仁親王殿下は6日、4歳の御誕生日を迎えられました。一臣民として心よりお慶び申し上げます。

 悠仁親王殿下は今春より国立お茶の水女子大学付属幼稚園に通われていますが、ここが明治9年に創立された日本初の幼稚園であり、校歌「みがかずば」が日本初の校歌にして昭憲皇太后宮から下賜された御製歌であることは、よく知られています。

 とりわけ私立学習院幼稚園に御入園されなかったことが大きく報じられもしましたが、かように御皇室との関わりもある国立幼稚園に通われるよう文仁親王殿下、紀子殿下が手配されたことは、ともすれば世間の不景気に御心遣いを賜った結果ではなかったかと思いもしました。

 今となってはウソかマコトか分かりませんが、興味深い動画を発見したのでご紹介しましょう。

 ▲悠仁親王殿下ご誕生にまつわる吉兆(Good omen before Prince Hisahito was born)

 確かに、9月6日の花言葉は金蓮花の「愛国心 恋の炎 勝利 我が祖国を愛する」(9月6日の花言葉を参照)です。悠仁親王殿下は御幼少にあらせられて既に美男の相を御持ちですから、これから多くの女性に恋の炎で照らされるのかもしれませんね。

 このような日に醜い政を語るのは、ひとまずやめておきましょう。

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おいしい食べものたち 1

皇紀2670年(平成22年)9月4日

■おいしいスコーンの食べ方

 日本人にはおよそ深い縁などない食べものです。日本ケンタッキー・フライド・チキンが「ビスケット」というスコーンによく似た商品を販売し始めた頃、そのパサパサした食感にメイプルシロップが合わず、私はすっかり戸惑ってしまいました。現在発売中の商品は、この問題を生地の改良によって解決しています。

 ところが先日、欧州・墺国(オーストリア)の友人とアフタヌーン・ティーを愉しみ、実に興味深いことを聞きました。日本人はこの縁遠い食べものを、お洒落だ何だと言って我が身に引き寄せておきながら、まったく無理解のまま食していたことにハタと気づいたのです。

 もう10年ほど前になりましょうか、私が初めてアフタヌーン・ティーをいただいたのは、ザ・ペニンシュラ香港の有名な「ザ・ロビー」ででしたが、何やら恥ずかしい食べ方をしていたに違いありません。

 まず、スコーンにハチミツやメイプルシロップをかけて食べるのは言語道断であるらしい。

 そもそもアフタヌーン・ティーの文化が確立されたのは、日本で言えば天保8年から明治34年まで在位した英国王室ヴィクトリア女王の頃と言われていますが、その気品あふれる社交界の歴史を勘違いして、スコーンはナイフとフォークでいただくものと思っていたら大間違いなのです。

 意外にも手で食べるのが本式であり、垂れて食べにくいシロップの類いは決してかけないといいます。ジャムの類いも、あくまで味の変化を愉しむ「2番手」に過ぎません。

 最もスコーンはクロテッドクリームをつけて食べるものである、と。

 この聞き慣れないクリームこそが、日本人の実に繊細な味覚をもってしても欧州人に敵わぬ曲者なのです。私たちがいただいたのは英国ロッダ社のロゴが印刷されたものでしたが、クロテッドクリームとは、脂肪分60%以上の生乳のみで作られるクリームで、誠に濃厚であり、その製法には英デヴォン州にて2000年以上の歴史があると言われています。

 私が感嘆させられるのは、欧州人たちの乳製品に対する目利きの鋭さです。日本の鰹節や昆布、小魚などから作られる「だし」の細やかな気配りにはまったく気づかぬ連中が、ことチーズやクリームに関しては実にうるさい。

 墺国の友人が「日本にはチーズの専門店がないから困る」と言うのです。有名百貨店の地階にある程度では種類が少ない、とぼやいていました。逆に彼らは、鰹節や昆布にいくつもの種類があって、日本人がそれらを買い分けていることには驚くのでしょう。

 さて、そんな鰹節と昆布と味噌と米の国の私は、アフタヌーン・ティーの意義をこう教わったのです。夕食前にワインなどをいただくと、昼食以来何も食べていなければつい酔っぱらってしまう、と。いわゆる「空きっ腹に効く」というやつです。そこで、昼食と夕食の合間に少し食べておくわけです。

 スコーンは焼きたてで、大抵3段重ねほどのティースタンドに乗ってやってきますが、ここで紅茶を供するのは執事ではなく女性の役目でした。女王であっても自ら皆の分を入れたと言いますが、聞けば慣れないせいか随分と段取りの悪い有り様で、おおよそ「先にスコーンでも召し上がれ」と言われるそうです。

 その場の老若男女が女王の指示とばかりに「そうですか」、とおもむろにスコーンにクロテッドクリームをつけて食べ始めます。ですからスコーンは温かいうちに食べるものなのだそうです。

 かくして食文化というのは、現世個人の理性が何を叫ぼうと、過去多くの人々、或いは国家体制によって構築されていったものであり、ゆえに中には由来を聞けば可笑しなものもあります。香港でのみならず、星国(シンガポール)ラッフルズ・ホテルの「ティフィン・ルーム」でのハイ・ティーが有名なのは、申すまでもなく英国の統治下にあった歴史の産物です。

 とことん「それらは忌まわしく、禁じるべきだ」と言えば、とたんに人類はあるゆるものの食べ方を見失って戸惑うでしょう。いざ食べ方なんぞ個人の自由だ、と言われても困ってしまうものです。仏国領だった越南国(ヴェト・ナム)の仏パンやコーヒーが概して本国産以上においしいのは、歴史の素敵な産物ではありませんか。越南人はそれらの食べ方をよく知っています。

 ご皇室由来のものや習慣を否定する愚かさを、よもやスコーンにクリームをつけながら思い知るとは私も思いがけませんでした。冷徹な印象をもたれがちだった女王を新しい視点で描いた平成21年製作・公開の英国映画『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(ジャン=マルク・ヴァレ監督)でも観てみることにしましょう。

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