安倍外遊の不都合な真実?

皇紀2677年(平成29年)1月16日

 わが国の報道・情報番組が米国のドナルド・トランプ次期大統領の記者会見を繰り返し面白おかしく伝えるのに対し、自国の安倍晋三首相が十四日に豪州のマルコム・ターンブル首相と会談して日豪物品役務相互提供協定(日豪ACSA)に署名し、共同記者会見に臨み、十五日にはインドネシア(尼国)のジョコ・ウィドド大統領と会談して円借款供与(約七百四十億円)に関する交換公文を締結し、やはり大統領宮殿で共同記者会見に臨んだことは、ほとんど報じていません。

 しかし、十二日から十三日にかけて訪問したフィリピン(比国)のロドリゴ・ドゥテルテ大統領との日比首脳交流は、少なからず伝えたようで、国益や国際情勢よりも報道各社が面白がっているか否かによって報道価値に差が出るようです。

 トランプ次期大統領に名指しで攻撃され激高した米CNNらも、何だかんだで共和党のトランプ氏を面白おかしく何度も取り上げてきたわけで、そのくせ民主党のヒラリー・クリントン前国務長官の支持を明確にして(それだけが理由ではないが)メディアに対する国民的信用を失墜させました。だからトランプ次期大統領は、国民の前で彼らを攻撃してみせたのです。

 新聞を読んでほしい、或いは番組を見てほしいと願うのは、それらを作る側の希望として当然であり、よって興味本位に奔るのも仕方がないのですが、自国の首相が重要な会談を重ねているのを脇へ追いやってまで他国の次期大統領を何度も面白がって済ませているのには、何か他意があるに違いありません。

 http://japanese.cri.cn/2021/2017/01/12/147s257191.htm
 ▲中国国際放送(中共):在フィリピン日本大使館前で慰安婦被害者が抗議
 http://www.sankei.com/politics/news/170116/plt170116……
 ▲産經新聞:【日インドネシア首脳会談】「日本回帰」へ安倍晋三首相手応え…対中国、安保・経済とも信頼獲得

 例えば、掘り下げればわが国の報道各社にとって不都合な真実が見えてくるからかもしれず、それが比国で「七十八歳」の自称元慰安婦が安倍首相訪比に合わせて抗議したとか、尼国政府がわが国との経済・安全保障関係強化に再び舵を切り始めたといったことは、あまり伝えたくないのでしょう。

 いわゆる「終戦時」から計算しても年齢が合わない自称元慰安婦の存在は、既に韓国に於ける幾人かの存在に対しても指摘されており、中共共産党の「反日」工作が主導してきた慰安婦問題の化けの皮がはがれ始めています。

 そこへ中共の違法操業漁船を大量爆破してみせた尼国政府がいよいよ(高速鉄道計画などで)中共の正体に失望し、わが国との従来の関係を見直そうとしていたため、報道各社ははじめから大きく伝える気などなかったに違いありません。

 またも「親中」政権に転じた豪州政府との親しげなやり取りなど、報道各社にとって最も見たくない光景だったのかもしれず、あくまで安倍首相をどう評価するか(とにかく嫌い)に固執し、わが国政府が国民の利益をどこまで確保する努力をしているのかどうかに無関心なさまは、極めて異常です。

 再び給与・物価下落(デフレーション)に転落したと申してよい状況下で、自国民より反日国に構おうとするわが国の報道各社もまた、国民的信用を失墜させており、安倍首相に問い質すべき重要なこと(主に経済)を追及しない態度は、彼らが自らとっています。

 共謀罪新設に関する間の抜けた批判も、むしろ安倍首相を「大した議論にはならない」と安心させていることに気がつかなければ、ジャーナリストの末席にも座れないのです。

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沖縄反対派が知事を提訴

皇紀2677年(平成29年)1月15日

 安倍晋三首相の東南亜三か国・豪州歴訪の間、台湾の蔡英文総統は中米四カ国歴訪をこなし、行きの経由地である米テキサス州ヒューストン、帰りの経由地のカリフォルニア州サン・フランシスコにそれぞれ立ち寄り、うまい具合に米国政治家たちと接触してみせました。

 ドナルド・トランプ次期大統領への事前接触に失敗した中共共産党は、見事に成功した安倍首相と蔡総統に苛立っていることでしょう。

 皆さんお気づきの通りトランプ氏は、初めにまず挨拶、説明されないとその相手への誤解、敵意を膨らませるタイプのビジネスマンです。日米貿易摩擦を起こしたわが国への彼の批判よりも、米国がさんざん利用してきたはずの中共を名指しで批判したことは、まるで重さが違います。

 http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/79731
 ▲沖縄タイムス:平和市民連絡会が翁長知事を提訴 高江工事警備、支出の違法訴える

 旧年十一月三十日記事で申した中共福建省福州市名誉市民の翁長雄志沖縄県知事に対する「反日」派の逆襲は、とりあえず翁長知事の立ち位置を問い質せる案件からにしてみたといったところでしょうか。

 だからこそ訳の分からない理由の提訴になっています。

 自分たちで島民の安寧な生活を破壊し治安を乱し、警察の出動事由を生み出しておきながら県外からも助けを呼ぶほかなかった警察の支出を「違法なもの」と訴えるという腸捻転を超えた歪んだ理屈で、とりあえず翁長知事に何か言わせようという魂胆でしょう。

 そのような目的のための訴訟活動ですから、その行方を見守る必要すらもありません。恐ろしいほど一切の意味がないのです。

 確かに県警に一定の影響力を有するのが県知事であり、いざとなれば彼の持つ権力によって県警が操られることもあります。それでも警察自体は、許された職務範囲の中で最善を尽くしてきました。むしろ約一千万円の県警の支出がどの連中によって創出されたのか、私たちは改めて思い知らねばならないでしょう。

こっちは放免そっちは逮捕

皇紀2677年(平成29年)1月14日

 http://www.sankei.com/affairs/news/170110/afr170110……
 ▲産經新聞:革マル派議長の住民登録先捜索 議長の本名も特定

 これは、共謀罪新設に向けて、情報として記録しておかなければなりません。特に申し上げることはありませんが、この事実を皆さんと再確認しておきます。

 極左暴力集団の非公然アジトは、私たちの生活空間のすぐ近くにも存在し、まさか「このお店が」というようなところが意外とたまり場だったりするのです。

 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/……
 ▲朝鮮日報(韓国):「集会に不満」 釜山少女像前の横断幕破損で40代男を拘束

 さて、韓国では、暴力集団(親北派「反日」市民団体)が政府の支援金を受け取り、そして政府の方針に圧力を加えるという奇妙な構図になっています。目下の珍騒動は、その団体が自分たちの活動目的(カネ集めと韓国潰し)を再起すべく朴槿恵大統領の機能停止を狙って仕掛けたものです。

 くどいようですが外国の大使館や領事館の前にその外国の安全を脅かす危険物を置いてはならないこと(ウイーン条約)ぐらい守れないものでしょうか。

 明らかに政治的扇動の危険物を置いていく暴力集団からは、誰も逮捕されず、危険物を取り除こうとした者を逮捕したという話です。

 暴力集団の工作に関心のない四十二歳の会社員にすれば、ただただ彼らがやかましく、彼らの置いたものが邪魔で仕方なかったのでしょう。いきなり棄損したのは確かに正しい行為ではありませんが、韓国政府がそもそも国際条約違反の状態を放置しているので、この会社員だけが逮捕されたのはおかしな話に聞こえます。

 司法が不公平で不公正なものに陥っている典型事案であり、わが国も他山の石としなければなりません。

共謀罪ないと困るの反日派

皇紀2677年(平成29年)1月13日

 http://www.sankei.com/affairs/news/170105/afr170105……
 ▲産經新聞:組織犯罪処罰法改正案、共謀罪の新設が柱 五輪テロ対策に実効性

 平成二十八年十月二日記事で、いよいよ今月二十日召集の臨時国会で議論されることになった「共謀罪」について、わが国ではこれが設けられていないために国際組織犯罪防止条約が締結できないと申しました。

 さらに、それが原因で難民・移民を安易に受け入れられないとも申し、昨日記事で指弾した「元号にも自分の都合しか考えない」ような将来元号の不使用(基督教暦のみ使用)を目論む類いの「反日」派や、残念ながら外国から安い労働力(もはや人ではなく物扱い)を輸入しようと考え始めた安倍晋三首相らが画策する移民大量受け入れ推進のために、共謀罪の新設は欠かせないのです。

 全く皮肉なもので、私たち国民の安寧な暮らしを守るために足りなかった法の規定が、ともすれば私たちに、人権や各民族の多様な文化を平坦に扱うことによる新たな生活の危機を提供しかねません。

 にもかかわらず反日派各党は、共謀罪の新設に反対しています。難民はともかく移民がやってくる前にまず極左暴力集団が一網打尽にされるのを恐れているのでしょう。それでも公党かと思います。一方でこれは嫌味ですが「日本破壊」の大局観もありません。

 わが国も国際犯罪(テロ等)から逃れられるという保証がないどころか、誤った報道が招く対日憎悪の創出からいつでもテロの対象になりうる以上、或いはマネーロンダリング(違法な資金洗浄)や司法妨害などを未然に防ぐためにも、やはり共謀罪は必要です。

 民進党や社民党、日本共産党らが叫び散らし、与党公明党(創価学会)が懸念を示すような、私たち国民の一般的生活行為が共謀罪に当たることはまずありません。ただ、政治活動に携わる場合、少なからず誤解を招かないよう注意が必要でしょう。

 なお、共謀罪の対象を「国際的なもの」に限定しようという意見がありますが、国際組織犯罪防止条約が国際性を要件としない共謀罪の設置を規定しており、論外です。例えば極左暴力集団による国内の殺傷事犯の共謀を処罰できないような法改正に、何の意味もありません。

 というわけで、近い将来に於けるわが国の無秩序な姿を生み出しかねない共謀罪新設は、しかしながら組織犯罪の防止に一層踏み込むべく必要なものです。

 つまり、どの法律もそうですが改めて思うことは、その適切且つ公正な運用を監視するのは、私たち国民自身だということにほかなりません。

出た!産經新聞の不敬記事

皇紀2677年(平成29年)1月12日

 http://www.sankei.com/life/news/170111/lif170111……
 ▲産經新聞:「カレンダー間に合わない」 運転免許証「有効期限は平成」 新元号で各業界が対応検討

 これは、明らかに産經新聞社による不敬報道です。昨日記事前段で申したことについて、さまざまな考え方があるのは承知していましたが、このような記事が配信される気配を感じたからこそ思い切って批判しました。

 何がいけないのかと申しますと、カレンダーの印刷や運転免許証の記載についてまで、皇室が心配しなければならないかのような煽情的な書き方である点です。

 元号が新たになることによる混乱は、私たち国民の勝手であり、自由であり、敢えて申せばバタバタする権利があるわけで、したくない人はしなければよいでしょう。

 昭和から平成になった時、「昭和」の文字を線で消しつつ「平成」と書き加えられる判子などが莫迦売れしました。それも国民の商行為の自由であり、買いたい人は買いますし、買わない人は買わず、とにかく商店はそれで儲かったものです。

 産經の(朝日新聞社顔負けの)この報道の自由にも当たらない記事には、「だから何だ」と言いたい。

 http://www.sankei.com/life/news/170111/lif170111……
 ▲産經新聞:両陛下、タイ前国王ご弔問へ ベトナム訪問に合わせ

 さて、安倍晋三首相は本日、豪州とフィリピン(比国)、ヴェト・ナム(越国)、インドネシア(尼国)への訪問に向けて出発します。嫌が応にも太平洋防衛の責任は、三度目の世界大戦を回避するためにも日米(本当は日米韓)にあり、中共の侵略を防止すべく特に豪比越尼との協力関係構築は欠かせません。

 私は、現行憲法(占領憲法)が本来無効のものであると何度も申してきましたが、安直で軽率な「反米」或いは「離米」に奔るほど世界平和の構築に無関心ではないのです。

 米国のバラク・オバマ大統領が最後の演説を行いましたが、彼は結局、核なき世界を実現せず、いわゆる「オバマ・ケア」という大惨劇を遺してドナルド・トランプ氏を次期大統領にする国民的動機を生み出しただけでした。そのような米国とも亜州各国、欧州各国が向き合っていかねばならないのです。

 きな臭い話はここまでにして、天皇陛下と皇后陛下は今春、安倍首相訪問の後に越国を御行幸啓になります。昨年十月に崩御されたタイ(泰国)のプーミポン・アドゥンラヤデート前国王陛下の弔問もされるよう日程調整したのは、今上陛下の御負担を考えて適切だったと思います。

 このようなことに宮内庁が気をつければよいのです。何度でも申しますが(占領憲法第一条のせいで)今上陛下に過度の御配慮を賜ったことは、私たち全国民が恥じねばならないのであり、騒ぎ方を間違えています。