大恥必至!菅首相の増税話
現在、東京・新宿バルト9や大阪・梅田ブルク7などで公開中の日本映画『春との旅』は、小林政広監督が原作・脚本も手掛けた小品ですが、人と家族の本質を問うて秀逸です。
頑固で足の不自由な老漁師の忠男(仲代達矢)が孫の春(徳永えり)とともに旅に出るというお話しであり、そのきっかけは、春の失職に伴って彼女が上京を希望し、しかし忠男1人では生活ができないため、宮城県内に散らばっている親類を頼ろうと訪ね歩くというものでした。
実に面白いのは、忠男に手を焼いている春も、なにやら祖父の忠男に性格がよく似ているように見えることです。互いに牽制し合う忠男の兄弟たちも、負けず劣らず似たような性格を露呈し、自分の暮らしだけで精一杯の現状から忠男を受け入れないにもかかわらず、それは決して個人主義的であったり、冷淡であるためではありません。
そもそも春の家族は壊れかかっていました。彼女の母親、すなわち忠男の娘は自殺しており、父親(香川照之)は別の女性(戸田菜穂)と再婚しています。忠男の兄弟の中で長男の重男(大滝秀治)は、大きな家に住まいながらも妻(菅井きん)と身を寄せ合い、老いて息子に従うほかないような暮らしをしていました。
また、末っ子の道男(柄本明)は不動産業に失敗し、再起を夢見てマンション暮らし。長女の茂子(淡島千景)だけが旅館経営になんとか成功していますが、春を後継者にしようとしたことからも分かるように、やはり家族としての幸せには縁がありません。
このような人々の姿から、今日の雇用問題について私が何度も申してきたように、家族の助け合いがどれほど大切であるか明白です。また、やはり人は血脈の継承という保守主義の基本哲学にどれほど基づいて生きているか、或いはそれが満たされないと人はいかに不安・不幸になるかも分かります。本作がいわゆる右派・保守派的作風とはまったくかけ離れているだけに、人が保守主義と無縁ではありえないことが一層はっきりするのです。
現下の日本は、完全にデフレスパイラル(消費低迷で物価が下がり、私たちの給与が上がらない・下がったことによる、さらなる消費低迷の悪循環)に陥っており、株価がどうの景況指数がどうのといっても、いわば末端の私たちが景気回復を実感するにまるで至っていません。少なくとも私は、はたらく毎日からそれを思い知らされています。
にもかかわらず、財務官僚の言いなり、つまり官僚機構と米国に従い続けた自民党と一緒になって、民主党の菅直人首相は消費税増税・法人税減税をうたいはじめました。それを「財政再建と経済成長の両立」であると菅首相は胸を張りますが、いかがでしょう。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010062500798
▲時事通信:菅首相、存在感発揮に意欲=外交デビューも足元に不安?サミット
デフレだけでなくデフレスパイラルで増税する莫迦のヨタ話でしかないものを「(日本の方針を)他の国が参考にしてほしい」とは、菅首相は各国首脳たちの失笑をかうに違いありません。
たちあがれ日本も消費税増税に賛成の政党であると分類するメディア報道がありますが、平沼赳夫代表の発言を正しく報じると「まずは景気対策」としており、デフレスパイラル脱却ののち将来の増税(現行5%から8%へ)を否定しないという立場です。目下、たちあがれ日本へのイヤガラセかと思うほど、不正確な報じ方ではありませんか。
このまま無策、または余計な政策のみ実現のうちに増税して、仮にも財政が再建できるほど税収が増えると思っている民主党と自民党は救いようがありません。自民党の分派(セクト)が民主党です。
『春との旅』の結末、その忠男の姿に、孫の暮らしがよくなるよう祈った結果でさえあると感じた私は、日本が今日の経済問題を抱えた諸悪の根源を見ました。それは「反保守」の毒がまわったために、自前の憲法を忘れ、ご皇室をないがしろにして平然とし、家族よりも個人としての尊重をうたった、戦後民主主義ではなく「戦後かくれ共産主義」なのです。
「日本よ、立ち上がれ!」決起集会
と き 平成22年7月3日・土曜日
午後13時30分より16時まで
ところ 神戸市「生田文化会館」1階第2会議室
JR・阪神「元町」駅下車 西改札口より徒歩10分 地図
講 演 遠藤健太郎(真・保守市民の会代表)
ほか 旧平沼グループ・たちあがれ日本 関係者 登壇予定
参加費 無料
主 催 真・保守市民の会
詳細は公式サイトをご覧下さい。
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自前の憲法が暮らしをよくする!