3人に1人は国語読めない
世界遺産・花窟神社(三重県熊野市有馬町)の御神体である磐座(巨石)が八日早朝、崩落しているのが発見されました。
この磐座は、同じく世界遺産の神倉神社(和歌山県新宮市神倉)に祀られる琴引岩の「陽石」に対し「陰石」として対を成しており、日本書紀によれば伊弉冉尊と火の神・軻遇突智が祀られています。伊弉冉尊が自らの身を焦がすのも厭わず軻遇突智(火)を産み亡くなったとする伝承に基づいているのです。
七日午後から八日午前にかけ、紀伊半島南部で豪雨災害が起きたわけでも大地震が発生したわけでもないのに、なぜ突然御神体が崩れ落ちたのかは分かりません。神社側も「ありえない」と驚いているそうです。
奇妙なことを申すようですが、大変嫌な予感がします。
武漢ウイルス(新型コロナウイルス)で私たち国民が最も侵されたのは「自ら考える脳」だったと申して過言ではない現下、不明なワクチンに躍らされ、一連の騒動でにわかに暴利をむさぼる「専門家」たちにことごとく揺さぶれたまま、国民経済は崩落の一途を辿り、それでも緊縮財政派を一番に推す報道権力によもや多くの国民がこのまま引きずり落され、わが国は衰退していくのでしょうか。
そこで、経済協力開発機構(OECD)が実施した国際成人力調査(PIAAC)の驚くべき調査結果に目を通してみたいと思います。
【1】日本人のおよそ三分の一は日本語が読めない(正しく読解できない)
【2】日本人の三分の一以上が小学校三~四年生以下の数的思考力しかない
【3】パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は一割以下しかいない
【4】六十五歳以下の日本の労働力人口のうち、三人に一人がそもそもパソコンを使えない
以上を要約した作家の橘玲氏が指摘するところによりますと、この惨憺たる衝撃的な結果をもってしてもほぼ全ての分野で日本人が世界第一位だったというのですが、いかに私たちがこの程度の知性しか持ち合わせていないにも拘らずその自覚がないかが分かりました。
氏のいう知識社会に於ける経済格差というのは、実のところ「知能の格差」だというのも頷けます。それを取り払ったところで議論される「平等」という言葉は、もはや暴力なのです。
私が勝手に綴っているだけの拙ブログ記事に対しても、とんでもない「読解力」を披露して筋違いに非難してくる方がたまにおられますが、未だに麻生太郎副首相兼財務相が「ナチスみたいに憲法改正してしまえばいい」と発言したと信じているような人は、まさにこの国語が読めない三分の一に該当し、残りの三分の二の国民に対してそのデマを流したのでしょう(実際は「あんな手口では駄目だ」と発言した)。
財務省が財政破綻の危機というデマを涼しい顔で流布し続けるのも、多くの国民が小学生低学年程度の数的思考力しか持ち合わせていないと高をくくっているからであり、その財務省職員の三人に一人はパソコンが使えません。
それは前出の調査結果をなぞった喩えですが、霞が関職員の驚くほど多くがパソコンの使い方(コピペすら)を知らなくて困惑させられたことが実際にあるから申しているのです。
私たちは今、例えば高市早苗前総務相の発言を聞いています。それを正しく読み取らずに「軍国主義だ」「憲法を守る気がないのが明け透け」などと非難している人たちのほとんどが、実はまともな読解力を持ちあわせていない知能の格差にさらされる人びとです。
一方、そのような人びとが支持する「知識人」たちの文章を読んでみますと、あまりにも稚拙なまでに直情的な対日ヘイトスピーチ(日本憎悪差別)が記されていて、ほかに読み取りようもなく、つくづくわが国にリベラルなど存在しない哀しみで途方に暮れます。
武漢ウイルスにかこつけ、国民の行動制限を主張する現政権の政治家たちに対し、無思考・無批判に従って(諸外国の人びとのようには)誰も抵抗しません。わが国を滅ぼそうと企んでいるからに違いないとさえ思えるのです。
私は、もっと自らの足りない知性に対して謙虚であろうと反省しました。ヘイトを叫ぶ人びとにもそうあってほしい。