自民党を打ち負かせぬ理由
七月八日に暗殺された安倍晋三元首相の追悼演説(衆議院)をゴチャゴチャ言っているうちに今頃(二十五日)になってやるわが国は、はっきり申し上げてどうかしています。元首相が暗殺された当事国にもかかわらず、しかも報道権力各社の扱いの何と小さいこと。
しかしながら野田佳彦元首相に依頼したのは正解でした。全文を拝読して痛感しましたのは、財務省に騙された野田元首相が「安倍元首相も同じくだったのでは」と感じているように思えたことです。
旧民主党政権末期の平成二十四年八月、政権維持を賭けて消費税率の引き上げで腹を括った野田元首相は、旧民主党への国民的失望から政権維持は不可能と知りながらエサ(増税との取引)をぶら下げた財務省にまんまと騙され、そのまま失脚しました。
安倍元首相は、この時成立した法律の施行を内需回復のために二度も延期して財務省を苛立たせ、例の森友問題(理財局・近畿財務局と大阪府の大ポカを主計局と主税局が安倍夫妻の名を出して悪用した事件)を捏造されましたが、被害者のはずだった森友学園理事長夫妻(当時)を篭絡してまで「反アベ」の材料にした極左と協調した立憲民主党の莫迦議員たちを横目に、ともすれば野田元首相は、同じ党ながら全く違う心境でこの莫迦騒ぎを眺めていたのではないでしょうか。
いつかの予算委員会で、自身の喫煙開始年齢を尋ねられて思わず「十八……いや二十歳です」と答えてしまった野田元首相は、どこか実直な大人なのだろうと思います。なぜ立民なんぞに在籍し続けるのでしょうか。
現行憲法(占領憲法)の枝葉末節論に固執してまともな問題提起もできない野党の群れにあって、立民の泉健太代表と日本共産党の志位和夫委員長がツイッター上で批判合戦を繰り広げています。
これに対し、泉代表を「辞めさせろ」とわめく連中は、やはり野田元首相の追悼演説にも難癖をつけていました。わが国の病巣(占領憲法)を取り除く手術に死に物狂いで反対し、私たち国民が病気のまま弱って死んでいくのを待つ対日ヘイトスピーチ(日本憎悪差別扇動)一派がその正体を剥き出しにしていると申せましょう。
以前に、立民議員らが国会の内外で下品なプラカードを掲げて審議を妨害したりわめいてみたりするさまを「いつからわが国の国会議員は韓国の国会議員と同じことをするようになったのか」と批判したことがありました。
北韓(北朝鮮)工作員の文在寅前大統領がわが国に送りつけてきた姜昌一前大使の話に出てくる若い世代の日本の国会議員というのは、この立民議員らのことを指しています。
他人よりも大きな声でわめかないと話が通らないというような韓国社会のやり方を、そのままわが国に持ち込んだ枝野陳謝(枝野幸男代表・福山哲郎幹事長・謝蓮舫代表代行)前体制は、文字通りわが国の政党ではなかった所以です。
それをして的外れな話しかできない姜前大使といい、岸田内閣(林芳正外相)を見て「日本の態度が肯定的に変わってきたと思う」などと勝手な話を続ける朴振外交部長官といい、そう思わせたわが国にこそ大きな責任があることを私たちが自覚しなければいけません。
立法能力のない無駄な者を当選させ、無能な売国奴に外交を任せるようでは、韓国の「勘違い」を誘発してしまいます。岸田内閣がこれほど使い物にならないのに、とはいえ決して立民や維新では政権が取れません。
私たち国民の多くがもう野党に政権を任せられないことを学んでしまったため、自民党にしっかりしてもらい、党内で健全な政権交代を望んでいます。
間違っても河野太郎デジタル相を「次の首相」に挙げてはいけません。こういうことは折に触れて繰り返しておきますが、経済政策が今一つとはいえ高市早苗内閣府特命(経済安全保障)担当相をお忘れなく。