小池と太陽光とテクノ疑惑
埼玉県議会が二月の定例会において「埼玉県エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」を成立させてしまい、昨日から施行されましたが、国民の生活様式に行政権力が介入するのは、絶対に避けねばならないはずです。
これを許せば、例えば「表を歩くときは全て国民が右足から踏み出さねばならない」といったとんでもない条例も「安全な都市生活の促進のため」と許してしまうことになります。
エスカレーターは、安全のためステップの中央に立つのが正しい利用ですが、それはあくまで製造者からの注意喚起であり、行政側が条例や法で縛ってはいけません。厚生労働省が「言い訳」のために作った健康増進法と同種の権力の濫用です。
にもかかわらず、わが国のリベラル派は一体何をしているのでしょうか。真のリベラルなど存在しないのでしょう。ただそこにあるのは、私たちに対する憎悪を扇動する対日ヘイトスピーチだけです。
これと同じ愚行に及ぼうと左足を踏み出したのが東京都の小池百合子知事です。太陽光発電設備の設置を新築住宅に義務づけようとは、権力の濫用と共に利権犯罪以外の何ものでもありません。
以前申した太陽光発電関連会社「テクノシステム」(横浜市西区)と小池都知事の関係は、東京地方検察庁特別捜査部に逮捕された生田尚之社長から多額の献金を受けていたことで発覚し、そこから突然彼女の会見などでの発言の歯切れが悪くなり、一時は体調不良などといい出して雲隠れしたほどです。
はっきり申しあげて自分の家に太陽光パネルを設置しようがしまいが、私たち国民の自由です。行政権力に強いられる筋合いの話ではありません。私たちの生活様式にまで入り込んでこないでください。
まして都内のヒートアイランド現象はかねてより深刻であり、太陽光パネルが与える「怪しげな地球温暖化ではなく、明白な局地的灼熱化」をどうするつもりでしょうか。
自民党総裁選挙に於いても、立候補した高市早苗前総務相とポエマーの小泉進次郎環境相との「エネルギー政策をめぐる場外乱闘」騒ぎに、一部の識者が高市非難のため「太陽光パネルは、耕作放棄地などにどんどん設置すればよいだけ」などといっているのを見て、つくづく近視眼的なものの見方しかできないわが国のジャーナリズムは既に終了している、或いはジャーナリズムそのものが存在していないと溜息をついたものです。
国民の食糧安全保障を放棄するような提言をして平気でいられるなら、もはや餓死したも同然であり、森林や地滑りの恐れがある傾斜地に各地で無尽蔵に設置されてきた太陽光パネルが自然災害の度に人災をもたらしてきたことを、どう考えるのでしょうか。
県土の八割が森林や傾斜地の山梨県は、今月から太陽光パネルの設置を許可制にする条例を施行しました。これは国土安全のために必要な条例です。私たちの暮らしに首を突っ込む類いの条例ではありません。
環境省としても対処に向けて動き始めましたが、小池都知事の「懲りない」愚行を止めるよう都民の皆さんも訴えてください。都民ファースト?の会が国政政党を設立するといい出し、関知しないふりの小池都知事が高市氏の大活躍を見て何を考えているか分かったものではありません。
満足に役割を果たせてもいない都政を放り投げて、これ以上の無責任を許してはならないのです。