ブラックバイトに物申す!

皇紀2676年(平成28年)1月11日

 http://www.asahi.com/articles/ASJ18571VJ18ULFA01T……
 ▲朝日新聞:湘南ゼミナールに是正勧告 授業時間以外の賃金未払い
 http://mainichi.jp/articles/20160108/k00/00m/040/……
 ▲毎日新聞:授業間の休憩5分「労働」と賃金求めて提訴

 いわゆる「ブラックバイト」の実態について、ことのほか塾講師経験者として一言申し述べます。

 私が大学を退職してすぐに臨んだ進学塾の会社では正社員(専任講師)でしたから、特に教科主任(国語科の小学受験科全学年と中学全学年)になって学生アルバイト(非常勤講師)を指導する立場にもなりましたが、彼らがまず時給契約なのか私たちの言う「一コマ(一時限)いくら」契約なのかによって違うため、単純に「授業時間以外の賃金未払い」などと語ることはできません。

 今回の神奈川労働局相模原労働基準監督署が出した勧告で判然としないのも、訴え出たと思われる学生が「一コマ(八十分)千五百円」という妥当な条件の契約であったにもかかわらず時給契約と同様の権利を主張し、それを認めてしまっている点です。

 一方、全ての講師に言えることは、休み時間などない(あれは児童・生徒のための時間)ということであり、一日の全授業を終えた後も延延と仕事が続きます。私たち正社員は、その日のうちに帰ることなどほとんどできません。

 ですから学生アルバイトの側に立てば実に大変で、働いている限りは「賃金くれよ」と思うのも無理はないでしょう。東京地方裁判所に集団提訴した英会話教室の講師たちにどのような判決が下るかは分かりませんが、休憩時間が休憩でないことは確かであり、彼らの心情は痛すぎるほど理解します。

 しかし、最初に契約内容をよく確かめてほしいのです。これは、どのようなアルバイト・パートタイムに於いても同じことが申せます。その上で、支払われるべき賃金が支払われなかったり、二十二時以降の深夜手当の未払い、または労働時間が著しく超過している場合、それこそすぐ各地方労働局に相談してください。

 そして最後に、私は旧年末から「権利闘争は人を幸福にしない」「権利闘争は人と人との対立を扇動するだけ」と申してきたように、雇用主(会社)が人件費を削るのは、単に不景気だからというだけでなく雇用者(社員・従業員)に対する不信が蔓延しているからです。

 雇用者が徒党を組んで権利闘争をやればやるほど、ひとたび不景気になれば首を切られていきます。昭和二十年の占領統治期以降、その繰り返しでした。普及した組合などの権利闘争で多くの国民が幸せになった事例などほぼありません。闘争者(活動家)たちの自己満足でしかなかったのです。

 その結果、会社が自ら人材派遣屋を設け、政府が単純労働にまでその適用を認めてしまいました。現在に至る「労働意識」もまるで「働くことは罰である」というような思想であり、単純労働者が足りなければ人を平気で海外から物のように運んで来よう(移民政策)と言い出します。

 つまり、雇用主と雇用者の信頼関係が全くない現状で、雇用や賃金の話をしても虚しいだけなのです。政府も国会もまずそのことに気づいていただきたい。

スポンサードリンク

Comments are closed.