日朝拉致交渉、中共が妨害

皇紀2675年(平成27年)1月9日

 http://www.sankei.com/world/news/150108/wor150108……
 ▲産經新聞:中国、正恩氏の誕生日祝賀 冷却関係の打開模索か

 中共共産党の外交部が北朝鮮労働党の金正恩第一書記の誕生日に祝電を送ったと発表したことは、間違いなくわが国へのいやがらせです。

 私は旧年十月二十六日、東京都内の講演()に招かれてお話した際、中朝関係について「貿易が再び活発化しており、日朝交渉を難しくしている」と申しました。これは、事前に某筋から仕入れた情報に基づき、私の責任で申したことです。

 日朝交渉とは、北朝鮮による日本国民拉致事件の解決の手段ですが、拉致された国民の全員が帰国できれば、わが国が北朝鮮との国交回復交渉に入り、経済支援をすることになるでしょう。

 外貨不足だった北朝鮮が日米露を頼りにし始めることは明白でした。ところが、中共が韓国を伴ってその展開に割って入ったのです。

 習近平国家主席と金第一書記の関係は、今でも最悪であることに変わりはありません。つまり、中朝関係の深層は、冷え切ったままです。

 しかし、日露の緊密化に米国らが割って入ったように、そのことで北朝鮮が日本の価値を下げて見るようになったものの、日朝の雪解けを中共が阻止しようとしています。その道具がカネでした。

 中朝貿易は、規模増加の一途をたどり、韓国との南北貿易も、まるで習主席の厳命を受けたかのように、本来まったくおかしなことですが、やはり増加してます。

 このような報道を扱うとき、確かな情報に基づいて分析しなければ、状況を見誤るのであり、単に「悪化した中朝関係を、中共が改善しようと努めている」などと思ったら大間違いです。

 日朝交渉は今後、事件捜査としての厳正化と大胆さ、そして中韓に勝る信用を武器に挑まなければなりません。一刻も早く拉致被害者を取り戻すために……。

スポンサードリンク

Comments are closed.