なぜ冤罪を認めなかったか

皇紀2678年(平成30年)6月12日

 実は、私は大学生のころに冤罪を主題にした劇映画用脚本を書いたことがあります。それは単に「卒業論文」として自らに課した題材だったのですが、大阪芸術大学映像学科はほかの大学と異なり、論文だけでなく「卒業制作」という全く別の映画映像作品の制作も同時に課せられ、二つとも評価されなければ卒業できません。適当に論文を書いて単位が取れるような学科ではないので、伊丹十三監督作品のような味わいを目指してさまざまな資料を集めて臨みましたが、脚本の出来そのものは指導教授だった中島貞夫監督から最初「何かが惜しいんだよな」といわれたような覚えがあります。

 で、その際にいわゆる「袴田事件」に関する文献などをかなり読み漁りましたが、当時から袴田巌さんに対する有罪(死刑)判決は怪しいと思っていました。

 犯人の着衣とされるものに付着していた血痕のDNA型鑑定(いわゆる「本田鑑定」の是非)について話すまでもなく、その着衣のサイズが袴田さんのそれと全く合っていない(小さすぎて入らない)のであり、味噌樽に漬かっていて縮んだせいとする検察側の主張こそ科学的でないとされています。

 その上で東京高等裁判所が昨日、再審開始を認めた静岡地方裁判所決定を覆したのは、極めてうがった見方をすれば、高裁前で待ち構えていた社民党の福島瑞穂参議院議員(弁護士)のような連中が関わって話をこじれさせる「冤罪・死刑反対ビジネス弱者ビジネスの一種)」の延命のために袴田さんを犠牲にした決定ではなかったか、と。

 つぎつぎと冤罪が晴れれば運動は縮小せざるをえません。司法権力の左傾化が進み、おかしな裁判官が増えたにもかかわらず、袴田さんの冤罪が認められないのはどうにも考えにくいのです。いえ、まともな裁判官であればあるほど認めるはずであり、今回の高裁決定(極左論壇が起こした「横浜事件」の再審開始は認めた大島隆明裁判長)からは、何か別の意図を感じます。

 検察側は、被害者の気持ちを考えれば当然というようなコメントを出しましたが、真犯人が別にいるとすれば、まだ生きているかもう死んだかは分かりませんが、殺されたご一族の御霊はまるで浮かばれません。

 一方でそのような人の命をもて遊ぶ「権利闘争」は、さらに人を不幸にするのです。

■第8回 救国の提言講演会<東京>
 日時 平成30年6月17日(日曜日) 午後13時30分(10分前開場)
 場所 文京区シビックセンター3階
(地図は案内図を参照)

 内容 ニュースの見方講座「韓半島・中共・米国と日本」
    政治の話し方講座「陳情ってどうやるの?」
    参加者大討論会 ※思い切って話したいことをどうぞご用意ください
 参加費 1,000円(資料代・お茶代・お茶菓子代込み)
 申込み 参加お申し込みページより
     ご氏名、参加人数をお知らせください。

 そして、恐らく皆さんが気にしておられる……かもしれない、いやそうでもない米朝首脳会談の行方は、大した結論が出ないまま終わるかもしれません。とにかく会って握手をした、という程度のことです。

 韓国の文在寅大統領(北朝鮮工作員)は、自分たちが米朝を仲介したとでも思っているかもしれませんが、米政府にその認識は一切ありません。直前にドナルド・トランプ大統領が会談したのは、さんざん「蚊帳の外」をいわれた安倍晋三首相であり、彼はシンガポール(星国)入りしてからも「ついさっき」会ったばかりの安倍首相に電話をかけています。文大統領とは、そのついでに電話で話しただけです。

 現行憲法(占領憲法)を「憲法」と認める限り自力で何も解決できない私たちの国は、こうして未だ「統治国」に従い、頭を下げ、カネを撒かねばならないのですが、工作員を為政者にするとこれほど惨めなことになると韓国を見て思い知らねばなりません。

 文大統領も、権利闘争を基本とする弱者ビジネスで大統領の椅子を奪った「福島議員みたいな人」なのであり、東京都中野区長選挙(十一日投開票)の結果(世田谷区長と同じ極左候補の当選)なんぞを見ますと、私たちの危機感の足りなさを痛感します(平和の森公園の森林伐採や中野サンプラザの建て替え問題などがあり、決して与党推薦候補であればよかったとは申しません)。東京に愛着のない人びとの選択は、例えばかつての「美濃部都政」のころと比べても何も変わっていません。呆けているのです。

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『なぜ冤罪を認めなかったか』に3件のコメント

  1. 心配性@我は蛮夷なり:

    日本のメディアは「朝鮮一色」ですが、世界ではこんな痛ましい事が起こっていたようです。

    ガザ抗議デモに1万人 イスラエル軍が銃撃 少年ら4人死亡、600人以上負傷
    https://www.sankei.com/world/news/180609/wor1806090022-n1.html

    日本のメディアは、やれ「朝鮮戦争の終結宣言」だとか、やれ「日本がお金を払う時が来た」だとか、とても嬉しそうですね。

    何ゆえ、朝鮮戦争の直接の当事者でもない日本が、朝鮮戦争の「戦後処理」の為に、ひとり多額の「血税」を投入せねばならないのでしょうか?
    まっぴら御免です。
    そんなお金があるなら、地震と津波に備えて欲しいです。

    アメリカにせよ、中国にせよ、北朝鮮にせよ、韓国にせよ、第二次大戦後も、実に多くの他国民や自国民を殺して来ました。
    何ゆえ、この人達の態度はでかいのか?

    故金正日氏の時代に、突然「これからは日本の事を倭国、もしくは倭島と呼ぶ」と宣言した事がありましたが、「ご自由にどうぞ」としか思いませんでした。
    息子の正恩氏は、「我が国は日本と違い、『敗戦国』ではないのでアメリカとは対等だ」という意識が強いという指摘もあります。
    一体いつまで「勝てば官軍神話」は続くのでしょう?

    もう、「我は蛮夷なり。敢えて中原のルールには従わず。」でよいでしょう。

  2. 心配性@我は蛮夷なり:

    こちらのブログで、延々と、「国土強靭化」をしっかりやれ、防潮、耐震、液状化対策、全て怠らずやれ、と申して来ました。
    安倍総理は地球儀を俯瞰する事に熱心で、発展途上国にもお金をばら撒きますが、時々、足元を見ない事があります。

    例によって周期的な現象だとは思いますが、東京や、東海から西日本の各地も気をつけた方がよいかも知れませんね。

    千葉・房総沖プレート境界動く 今後の地震活動に注意
    https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180612-00394089-fnn-soci

  3. あき:

    今日、安倍、野田議員などが映って、セクハラについてどうだ~こうだ~とかのニュースが、出てましたが、馬鹿馬鹿しくて。 弱者被害者差別人権ビジネス、どれもこれも、本来の目的、字面からくる意味とは程遠い、糞左翼反日在日共の利権にしかなってないです。  立派な左翼?を描いた昔の映画とかあるけどあれで、一時期、市民から信頼されたの?何時も間にかパヨクに??
    よく、判らないけど、今が異常で偏向し過ぎ、改革が必要不可欠ってことだけは解ります。
    中野区が負けた~とか、新潟は良かったとか、いや、僅差だとか・もう少しだけでも自民党がしっかりして日本国に日本国民に対して(一部選民さん?達?だけじゃなくてね!)まともな政策(移民爆増、反日特亜引き入れ!は絶対に許せない)、外国人不当過剰優遇などをしなければ、普通に勝てると思いますけど。
    あと、創価公明とは手を切る・でも、出来ないし、やる気も無いんだよね。