習体制失脚へ内部からも…

皇紀2676年(平成28年)5月15日

 http://www.sankei.com/world/news/160515/wor160515……
 ▲産經新聞:【検証・文革半世紀(1)】「黒い懐刀」の異名持つ男の復帰が示す習近平政権の未来…「恥を捨てねば生き残れなかった」嵐は再来するか

 昨年十二月二十七日記事で、中共の習近平国家主席が共産党人民解放軍の権力掌握に向けた大規模な軍事制度改革を成したことについて、わが国で報じられた「軍縮計画」とは全く別の実相を持つと警告しました。

 それほどまでに壮絶な権力闘争が始まっていることは、既に何度も申してまいりましたが、「腐敗一掃」と称して何人もの政敵を処分し、特に最近は海外の記者や国内の言論人が次つぎに国外退去や身柄拘束、行方不明にされたこともまた、習主席の権力掌握と無関係ではありません。

 産經新聞社配信記事が伝えているように、いよいよかつての文化大革命に似た様相を呈し始めているのです。

 習体制はいわばそのような中で、英エリザベス女王陛下にまで「失礼な人たちだった」と言われて赤っ恥をかかされたのであり、毛沢東にとっての劉少奇や鄧小平に当たる「反習一派」も負けてはいません。

 それがまさかの李克強国務院総理なのです。李総理の背後には、江沢民一派が控えているのですが、三月七日記事で注釈した通り、決して国会ではなく党大会程度に相当する全国人民代表大会(全人代)で、同月五日に演説した李総理が著しい汗をかきながら三十回以上も原稿を読み間違えるという異常事態が起きたのは、習主席との不協和が原因でした。

 この時は、習主席に経済政策のことか何かで直前に脅されでもしたのかと不思議に思っていましたが、中共の情報を分析する人たちの間では、李総理が江元主席らに担ぎ出されて激しい緊張を味わったせいではないかというのが有力です。

 もちろんこれは一つの見解ですが、まもなくそれが露呈し始めるとの予測があり、習主席失脚を目指して体制の内側から動き出すかもしれません。

 習主席の辞任を求める公開書簡が三月、四月と立て続けに米中で公になったことも、今月北京で開かれた女性アイドルグループ「五十六輪の花」の公演が文革を想起させる党と習主席への礼賛だったことへの公然たる批判も、李総理らの「決して劉少奇のような壮絶にして哀れな最期を迎えるのはわれわれではない。習主席のほうだ」との覚悟が見受けられます。

 この混乱が表出した時、わが国も経済や人の移動などで悪い影響を受けるのです。中共で大躍進を遂げたダイキン工業(大阪市北区)が生産拠点の国内回帰を図り、十河政則社長が「再び中共に戻すことはない」と決めたのは、実に賢明な判断と申せましょう。

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『習体制失脚へ内部からも…』に1件のコメント

  1. 心配性:

    >それがまさかの李克強国務院総理なのです。李総理の背後には、江沢民一派が控えている

    地味で真面目な官僚、そして時々「健康問題」が取り沙汰される李首相が、かつて胡錦濤政権を苦しめた江沢民一派と簡単に組みますかね?
    そして、李首相その人に統治能力が備わっているか?と言えば・・・。

    習近平も大嫌いですが、私は、江沢民の事も大嫌いですよ。
    この爺さんが始めた愛国教育の弊害は酷いものです。
    ゾンビは大人しく眠ってい欲しいです。