中共・米軍…日本の攻略は

皇紀2673年(平成25年)11月28日

 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE9AP07U20131126
 ▲ロイター:米軍爆撃機が防空識別圏を飛行、中国に事前通報せず

 米国防総省は二十六日、米軍の「B52」戦略爆撃機二機が米東部時間の二十五日夜(日本時間二十六日午前)、中共国防部が東支那海に突如設定した防空識別圏内を事前通報なしに飛行したことを明らかにしました。中共共産党の人民解放軍は反応していません。

 核弾頭の搭載も可能な「B52」は、以前から予定していた訓練飛行で旧大宮島(グアム島)のアンダーセン空軍基地を非武装で出発し、沖縄県石垣市尖閣諸島周辺の空域を飛行して同基地に戻っています。

 これは米軍によって巧く考えられた中共に対する威嚇です。抗議の意図はありませんが、旧式機、且つ実際に爆撃機能を有して飛行することなく、人民解放軍が手を出せなかったとだけ示すことの出来る全ての弁明を用意した上での行動と言えましょう。

 防衛省は事前にこの計画を知らされていました。つまり「やってみるから見ておけ。日本は待て」というわけです。小野寺五典防衛相は、航空自衛隊機も従来通り通報せず同空域を飛行する方針を示しましたが、人民解放軍がわが国の空自機にも米軍にとったのと同じ態度をとるとは限りません

 しかし、中共側が同空域に空軍機を飛ばせば、これまで通り空自は緊急発進(スクランブル)します。日米の防衛当局は今回、その確認をしたはずであり、小野寺防衛相の発言は不正確で、むしろ空自機が同空域を訓練飛行しないよう米国側から釘を刺されたはずです。

 私たちは「さすが米軍」「日米安保健在」などと喜んでいる場合ではありません。占領憲法(日本国憲法)の威力のほうが強くて、わが国政府は未だに米軍から自立を許されないのです。これは米政府が悪いのではなく、占領憲法を今なお有効としているわが国政府が悪いということも決して忘れてはなりません。

 憲法問題以外にわが国のなすべきことは、まず東京都小笠原諸島にも識別圏を設定することと、かつての米ソのように日中首脳が非常時直通電話回線(ホットライン)を設置することです。

 国防部が識別圏の設定を発表したことは、そもそも人民解放軍内の一部による暴走が元であり、それを習近平国家主席も止められませんでした。

 彼らの中に或る意味狂信的な「対日主戦論」が蔓延しており、何度も申しますが、共産党のための軍隊は今や共産党の統制にすら応じない危険な団体に堕ちています。一部の軍人が何をするか分からなくなっているのです。

 だからこそ、彼らは米軍機に反応しなくても空自機には反応してくるかもしれません。そうなれば一気に日中戦争へと発展しかねない致命的混乱を招くため、安倍晋三首相と習主席が直接話せる回線を持っておくべきなのです。

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『中共・米軍…日本の攻略は』に2件のコメント

  1. matu:

    >小野寺防衛相の発言は不正確で、むしろ空自機が同空域を訓練飛行しないよう米国側から釘を刺されたはずです

    ここに「占領憲法下」ということが現れているのですね。
    10月16日衆議院本会議の代表質問で石原慎太郎氏が次のように発言されました。
    「アメリカの囲われ者(かこいめ、めかけ)としての時をすごして今の姿がある」
    「この日本という醜く危険な怪物は、まだ(敗戦後も)生きている。アメリカと世界の平和のためにあらゆる手を尽くし、いかなる時を掛けても完全にこの化け物を解体しなければならない」(ニューヨーク・タイムズ)
    「憲法の無効を明言したらよろしい」
    これに対して、安倍総理は
    「既に六十有余年が経過し有効と考えている」と答えています。

    囲われ者継続中。
    解体作業真っ最中です、守られていると喜んでいる場合ではありませんね。

  2. :

    米軍の「B52」より先に、自衛隊機と海上保安庁の航空機が飛行していたようですね。
    http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131129/plc13112908050002-n1.htm

    以前の民主党なら、絶対に中国に遠慮していたし、もしかしたらB52の飛行についても
    事前に中国に情報を流すくらいしたかもしれませんね。

    勝手に防空識別圏内を設定されて、すぐ自国機が飛行していたことに、中国を相手に引かないぞ、
    という決意が見えるようで、なんだか心が熱くなりました(笑)