森本敏教授が選ばれた理由

皇紀2672年(平成24年)6月5日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012060400068&j4
 ▲時事通信:防衛相に森本敏氏、民間初=農水相は郡司氏-野田再改造内閣、夕に発足

 野田再改造内閣が四日、天皇陛下の認証を賜って発足しました。とりあえず注目されたのは、拓殖大学大学院の森本敏教授が防衛相に任命されたことでしょう。

 自民党の石破茂元防衛相は民間人であることを理由にこの人事を批判しており、選挙の洗礼を受けていない者が国防の責任を負えるとは思えないと述べましたが、議員バッヂを着けた国会議員が誰も責任を取らないのだから仕方ありません。少なくとも菅直人前首相を見る限り、この論述は破綻しています。

 まして、一川保夫元防衛相にこの人事を批判する資格はないでしょう。記者団の取材に答えて「いかがなものかと思う」と腕組みしていた様の、あまりの厚顔無恥ぶりに私たちは呆れるほかありません。

 ではなぜ森本教授が選ばれたのでしょうか。

 わが国で「在日米軍普天間飛行場移設問題」とされる重要事案は、米国政府にとって実は「瓜姆島=旧大宮島(グアム)への海兵隊移転問題」なのであり、(片方は占領憲法のままで機能停止していますが)日米が共有している太平洋防衛戦略の一環です。

 これについて事態を著しく悪化させた鳩山内閣以来、まず国会での議事においてまともな答弁もできない状態が続いてきたため、この現状を改善するために森本新防衛相が着任するものと思われます。

 はっきり申し上げますと、実務より答弁の正常化が最大の目的(実務上の事態打開は望まれていない)だったのです。対する自民党は、いざとなれば優れた答弁要員である森本防衛相との質疑応答なんぞまったく楽しくない(攻めどころが大してないどころか下手をすると「いやいや、今私が指摘したのは自民党の時の決定事項なんであって……」などと返り血を浴びせられる)に違いありません。

 何としても政府資産を温存して海外にばら撒くため、消費税増税に踏み切ることだけが「媚米」の目的と化している野田内閣は、その環境を整えるためになりふり構わない改造人事をやってのけました。

 ですが、これは民主党と自民党の連携、或いは大連立に繋がりません。それだけは現状分析として申し上げておきます。自民党の一部は、もうすでに違うほうを向いているのです。そこに石破元防衛相は含まれていませんが。

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『森本敏教授が選ばれた理由』に2件のコメント

  1. allco:

    法務副大臣の滝実衆院議員、今期限り引退へ
    2012.4.14 19:07 [国会]
     法務副大臣の滝実(まこと)・民主党衆院議員(73)=奈良2区=が14日、次期衆院選に立候補せず、今期限りで政界を引退すると発表した。

    野田面倒くさいんだな。テロリストオウム処刑したら支持率上がるかもよ。
    同棲男、整形した本物だったらサスペンス劇場だな。
    大臣が花道か・・。古いぜ

    菊池と同棲していた男は携帯電話を7台保有していたという。フツーではない。そしてあの汚い隠れ家の内部はきれいに内装されているという。ただオウムの残党がまだ組織を作り運営している。法治国家ではあり得ないことだ。オウムの処刑もできないようでは外敵の襲来にも対応できないだろう。ここにも崩壊した日本の惨状が見てとれる。

    防衛相に森本氏。前向きに捉えれば、保守の願望のみで言えば、予備役の軍人が大臣になる道を開いたかも?すなわち田母神氏が国防相になれるということだ。

    国防は遊びではない。真の専門家でなくては務まらない重い責務だ。周囲から虎や狼が日本の子供を狙っているのだ。
    とてもとても本当にやばい状態・・日本なのか?とも思った。

    勿論政治家ではない評論家が大臣になることに疑問があるのは当然だ。
    これは政治思想の問題となるから首相が兼務して代行させることもできる。

    有事の責務・・つまり「日本国民の命を守る」議員の責務を放棄し、「われら」の責任ではないと言わんばかりだ。
    何かに似ている。

    原発事故は社会のせい。
    被災地はボランティアと言う素人に押し付け予算で
    贅沢三昧。
    議事録隠蔽。

    有事の責務は我らでは無いと、議員の「日本国民の生命と財産を守る義務」からの逃避。

    こんなのを選択した日本人の自業自得。
    永遠に日本国民になれないB層市民なのだ。

  2. 一読者:

    先日のエントリーについてです。失礼します。
    又一人、本物の戦中派が亡くなられた・・・と思います。
    ご冥福をお祈りいたします。
    さて今日は日本国家の運命の日、
    「ミッドウエー海戦」から70年ですね。
    (もっとも「厄日」という意味でですが)
    ふと思い出しました。