米中蜜月の裏にまわろう

皇紀2672年(平成24年)4月2日

 日本医師会の会長選挙は、民主党に擦り寄った原中勝征会長が敗れ、いわば「反民主」の横倉義武副会長が勝ちました。どうでもよいことですが、微妙にそうどうでもよくないので、面白いことになったと申しておきましょう。

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 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120331-OYT1T00733.htm
 ▲讀賣新聞:中国、カンボジア懐柔か…ASEAN分断狙う
 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120401-OYT1T00581.htm
 ▲讀賣新聞:スー・チーさん当選…ミャンマー補選独自集計で

 越国(ヴェト・ナム)に続いて緬国(ミャンマー)がいわゆる「中共圏」から外れたという事実は、昨年から何度も指摘してきましたが、よって英米の傀儡と申してよいアウン・サン・スーチーさんが連邦議会議員の補欠選挙で当選するのもすでに分かっていたことでした。

 米中両国は経済関係を重視して蜜月に見えますが、それも事実の一つとして、両者とも握手をしながら足で蹴りあっているのもまた事実であり、英国からの資金提供を受けた国民民主連盟の政党再登録を条件に米国が緬国のテイン・セイン大統領(前首相)と組み、事実上中共の影響力を剥ぎ取ったのです。

 英米の狙いは、緬国内のかつて東南亜随一といわれた豊かな天然資源であり、緬国の狙いは社会主義で極貧化した経済の再浮上というわけで、両者の利害は一致しています。すなわち、緬国は決して自分たちを豊かにはしてくれなかった中共に見切りをつけたのです。

 しかしながら、中共とて無策なまま東南亜の「朝貢国家」をこれ以上失うわけにはいきません。彼らが今必死につなぎとめようとしているのは柬国(カンボジア)です。南支那海上の領土・領海問題を争わない柬国を味方につけ、資金(原資は日本のカネか?)を投下し、まんまと東南亜諸国連合の分断、もっと申せば「中共の指に止まれ」作戦に出ようとしています。

 この企みを潰すには、以前より何度も提言してきた越国や比国(フィリピン)と中共の領土・領海のまず帰属問題を、わが国が主として米国と協力して解決することであり、その根拠は南沙諸島(旧名=新南群島)の帰属がかつて大日本帝国の台湾にあることで、台湾の帰属問題とともに解決すべく新興国・中共の干渉など一切許さない事柄であるからにほかなりません。

 先ほどから皆様もお気づきの通り、ここでは単に「英国」「米国」と記述しているものの、それは米中の蜜月を必ずしもよしとはしない勢力、或いは蜜月を維持しながらさらなる儲け話に飛びつく賭博師(多国籍企業)とその支持を得た勢力を指しており、本来であればわが国政府も彼らの欲しがっているものの情報を得て上手に立ちまわらなければならないのです。

 ところが、わが国政府自身が一部を除いて「屈中」であり、そのような情報を得ようともせず、また得ても生かそうとはしません。柬国は日本企業の受け入れに開かれた国とはとても言えず、政府開発援助(ODA)も無駄な拠出に終わっています。このままでよいのでしょうか。

 わが国が欧米と協調して中共の侵食(これがなぜ悪いのかは以前の解説をご参照ください)を食い止めるには、現状「占領日本」のわが国自身が本物の憲法(大日本帝国憲法)を復原することで「日本」を取り戻し、外交ができる状態にすることです。さもなければ、東南亜の安定に寄与する国家のないまま私たちはさらに貧しくなっていくでしょう。もはや日本が立ち上がらなくてもよい、立ち上がってはいけない理由などないのです。

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