中国の工作敗れ、民進3期

皇紀2684年(令和6年)1月14日

《言うべきことはハッキリと言う》垂秀夫・前駐中国大使が台湾問題で猛抗議する「戦狼外交官」華春瑩を黙らせた一言とは? | 文春オンライン

〈「これまで中国は礼儀の国だと思っていましたが、私の理解は正しくないということがよく分かりました」〉中国外交部からの抗議に対して、前・駐中国大使は冷静にこう切り返した。昨年12月に駐中国大使を退任した…

(週刊文春|文藝春秋社)

 連日取り上げてまいりました台湾の総統選挙・立法委員選挙が昨日、投開票され、民主進歩党の頼清徳副総統が五百五十八万六千十九票を獲得して当選した一方、やはり立委選(定数=百十三)では民進党が五十一議席に留まり、過半数を獲得できませんでした。

 これは、中共・共産党の対台湾工作が激化した中、大いに健闘したと申せましょう。選挙期間中、堂堂と「偽情報(フェイクニュース)」を作成してSNS上などにバラ撒いた中共産党でしたが、特に投票率の高い台湾の若者たちを騙しきれなかったのです。

 中共工作員だらけの国民党に一議席差で敗れた立委選の結果は、事前の予想通り(物価高騰対策など内政批判があったため)であり、五月から頼政権が議会対策に苦労するとは思います。それでも台湾で初めて民進党が三期連続して政権を維持したことは、台湾が決して中共に屈しない証です。

 台湾財界の多くが中共産党に汚染されていることから、北京市などに駐在する台湾人社員らにわざわざ航空券代を補助してまで「総統選で国民党へ投票しに帰ってこい」と工作する中共の汚さは、これでも「台中を一つにすべきだと言うのか」とそのまま台湾人に問いかけています。

 十一日記事で申したように、わが国が中共の台湾侵攻を煽ってなどいません。私たち日台は、戦争を望んでいないから中共に怒っているのです。

 中共産党の好戦的態度をやめさせるには、彼らが「とりあえず」でもやめる動機が必要でしょう。それをわが国が与えねばなりません。

 一つは、沖縄県の防衛を強化し、海上保安庁と海上自衛隊の仲が良くないのは承知の上で、それでも海保と自衛隊の連携警戒行動を政府方針として徹底することです。侵犯した場合に「有無を言わさず撃沈、または撃墜する」と明言しなければなりません。

 そのためには、まず現行憲法(占領憲法)ではどうにもならず、私たち国民自身の強い決断が求められます。政治に「やってもらおう」では駄目で、私たちが「政治にやらせる」という気持ちがなくてはいけません。

 選挙では「必ず投票に行く」という台湾の若者たちを見習うべきでしょう。

 もう一つは、垂秀夫前駐中共大使のような対中外交姿勢を貫くことです。或る意味、垂氏の功績は、その行為が占領憲法違反に当たるかもしれません。なぜなら、占領憲法第九条で交戦権(外交権)が米軍に没収されているにもかかわらず、彼は全く「喧嘩(交戦)」を恐れなかったからです。

 しかし、垂氏のような外交官がいたからこそ、ギリギリのところで「屈中」を回避していた安倍政権があったことは、私たち国民も記憶に留めておかねばなりません。外交で喧嘩にならなければ、相手はすぐに軍事力を行使してきます。

 まずは頼副総統の当選に祝意を述べ、日台の未来について、今後も大いに関係諸氏と交わり、諸策を提唱してまいります。

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『中国の工作敗れ、民進3期』に1件のコメント

  1. きよしこ:

    ここで述べても仕方のないことかもしれませんが、SNSのアカウントを作成する際には国籍の申告は義務付けるべきだと思います。言い方を変えれば国籍さえも示せない人物に言論の自由を与えるべきではありません。これはプライバシーや表現の自由の問題とは別の問題です。私は既にXのアカウントを永久凍結されて久しいですが、特に能登半島大地震の発生以降、あまりにも事実関係を蔑ろにした投稿が(左派勢力を中心に)多すぎます。不埒な政治家の政治生命ならともかく、何ら罪のない被災者の安全や生命を脅かすような虚偽情報の拡散が許されてよいはずがありません。

    台湾の政治事情に関する知見はありませんが、やはり中共による侵略に強い危機感を持った若者の存在は私たちをも勇気づけてくれます。特に被災地の若者には「きちんと投票に行かないと山本太郎みたいなろくでなしに血税を使われてしまう」ということに気づいてもらいたいです。