現相撲協会にその資格なし

皇紀2678年(平成30年)4月6日

「2人に申し訳ない…」西部邁さん長女、にじむ後悔

評論家の西部邁(すすむ)さん=当時(78)=の入水自殺をめぐり、自殺幇助容疑で窪田哲学容疑者(45)と青山忠司容疑者(54)の2人が逮捕された5日夜、西部さんと…

(産経ニュース)

 この二人のことを、私は自殺ほう助に及んだ犯罪者だとは思いません。しかし、警察はこうするより仕方がないのです。定めし遺体捜索の手間を省くよう、西部邁先生がこの二人に助けを求めたのでしょうが、一方で二人がこのような顛末を迎えることのないよう一人でやったつもりにしつつも、恐らく二人のほうはいざとなればこの顛末を覚悟していたに違いありません。

 現行憲法(占領憲法)を指して西部先生は、よく討論番組などでも「米定憲法」と表現し、占領統治の継続に身を任せて自立しないわが国の問題を提起し続けました。

 改めて西部先生の最期は、その体たらくを知る同じ想いの者たちと、妙な申し方ですが「自立した死」を遂げられたものだと思います。これは、私たち日本人に対する強烈な問題提起と受け止めるべきです。

【土俵に女性問題】「下りなさい」相撲協会員、口頭でも直接指示 心臓マッサージの女性は看護師「いたたまれず、とっさに…」

京都府舞鶴市で4日行われた大相撲春巡業で、あいさつ中に突然倒れた市長の救命措置で駆け上がった女性に、日本相撲協会側が土俵を下りるよう求めるアナウンスを流した問題…

(産経WEST)

 さて、表題の件。同じ人の命を扱う問題でも、こちらはあまりにお粗末な話です。相撲の土俵と女人禁制の物語と申せば、周防正行監督の映画『シコふんじゃった。』を思い出しますが、この「伝統」と称するものは、実はさまざまな外国の宗教文化が入り込んだ明治維新以降のいわば不文律であり、土俵で出血があれば必ず塩で「穢れ」を祓うことから、いわゆる女性の「生理」がそれに当たり定着しました。

 それにしましても今回の報道各社の騒ぎ方は、まるで「女性差別だ」といわんばかりの浅はかな視点のものばかりで、女性天皇ではなく「女系天皇」という存在しないものを持ち出して「これを認めない者は女性差別主義者だ」というヘイトスピーチをまき散らす類いに酷似しています。

 現場にいた行司は、そのあやふやな「伝統」に従い、報道権力がそれを「時代遅れ」だと騒ぎ、公益性が完全に失われている公益財団法人日本相撲協会が「不適切でした」と謝る展開は、衆愚の政治そのものです。

 土俵と女人禁制の風習が必ずしも神道に基づかないとはいえ、そもそも日本相撲協会の現理事長や理事たちに「神事」うんぬんをいう資格などありません。神事としての相撲を守ろうとした貴乃花親方を追い落とし、さらに「暴力」で嵌めて強引に黙らせたのですから、協会はむしろ土俵前に「女人歓迎」を掲げて乱痴気騒ぎでもすればよろしい。

スポンサードリンク

『現相撲協会にその資格なし』に7件のコメント

  1. まよ:

    命よりも大切なものはないという思い込みだけで非難している単純な人が多すぎるかと思います。
    命を懸けても守り通すものが世の中にあっても良いのでしょう。
    どこかのお偉いさんみたいに「人の命は地球よりも重い」と超法規的措置まで行う人も弁護したいのでしょうか。
    まあ、自分の命は捨てられても、他人の命なので「殺人だ」と騒ぐ人が出てくる時代ですから厄介な話です。

  2. 心配性:

    西部氏の件は、何ともやりきれない結末になってしまいました。
    お一人で自殺されたものと思っていましたが、逮捕者が出てしまいました。
    ここで「寛大な対応」を求めるつもりはありませんが、改めてご冥福をお祈りしたいと思います。

    相撲協会に関してですが、様々な点において、「頭が悪い」の一言です。

    アメリカの大手紙が、「穢れた」女性達を土俵から追い出そうとしたとして、日本に蔓延る「女性差別の伝統」を痛烈に批判していましたが、あの「マニュアル至上主義」のアナウンスに関しては、批判されてしかるべきでしょう。

    >この「伝統」と称するものは、実はさまざまな外国の宗教文化が入り込んだ明治維新以降のいわば不文律

    同感です。

    先日お話した、在日イスラム教徒の「土葬用の墓地が無い」件についても、信仰心の篤い日本人「土葬」を認めたがらないのではなく、「省スペース」や「防疫」の観点から、「火葬」がよしとされるようになったに過ぎません。
    戦前は土葬も多く、江戸時代は土葬だらけで、平安時代の京都の庶民などは「風葬」が一般的で、弥生時代の関東や東北などは、沖縄の「洗骨」に似た「壺棺再葬」や「風葬」ですよ。

    最近「散骨」を「日本の伝統ではない」と批判するお寺やお坊さんも少なくないようですが、「火葬」が伝統というわけでもないと思います。

  3. きよしこ:

    西部先生のことは僭越ながらよく存じ上げないので安易に「尊敬に値する」などと申し上げるつもりはありません。しかし先生の御家族が「二人に申し訳ないことをしてしまった」「私も同罪」と口にする以上、先生にどのような死生観や信念があったかはもう知ることもできませんが、手放しに「見事な死」と称賛するわけにはいかないというのが率直な感想です。逮捕された二人に関しても「自殺幇助の容疑者」以上でも以下でもありません。ただ、我が国が主権国家として立派に自立を果たしていれば必要のなかった死であり、今後どのような証言がなされるのかは不明ですが、働き盛りの男性が二人もその地位を失わずに済んだはずです。いずれにせよ占領憲法という巨悪と真正面から対峙しないかぎり、同じことが繰り返されるのは確かです。偉大な思想家の死を「狂った老人による人騒がせな自殺」などと、決して呼ばせてはなりません。

    話変わってまたしても起こった相撲界の不祥事ですが、主催する相撲協会も今回の出来事を(半ば故意的に)騒ぐ方も「莫迦丸出し」の一言に尽きます。そもそもの問題として土俵上が女人禁制なら、常に男性の救命士を傍らに待機させておくべきであり、土俵上での挨拶中に突然倒れるという極めて稀な事案とはいえ組織としての怠慢との誹りは免れないでしょう。ところが、あろうことか当然のこととして救命措置にあたった女性に対し、わざわざ多くの観客に聞こえるようにマイクアナウンスで降りるように指示するという、言うならば「公衆の面前でのお説教」を行い恥をかかせたのですから「救いようの無い協会で解体は不可避」と言われるのも当然の話です。土俵上で出血があれば塩で穢れを祓うという習わしが何を意図するのかは興味すらありませんが、一方で女性看護師に同情しながら一方で女性蔑視だと必要以上に騒ぎ立てる構図は、国技どころか国家の恥です。相撲協会も報道各社も、ついでに衆愚と化した国民もまとめて八百万の神々の裁きを受ければよいのだと思います。

  4. 3710:

    その通りです、本当にそう思います。 日本の為体そのものだと思います。

  5. やす:

    どんなことがあっても自殺はよくないと綺麗ごとを言うつもりはありませんが、自分の死に他人を巻き込むことだけは絶対にしてはいけないと思います
    逮捕された二人はもちろん好きで自殺の手助けをしたわけではありませんし私も犯罪者だとは思いませんが、例え強く頼まれたとしても絶対に協力するべきではなかったし、どうしても死にたいなら一人で死ねと私なら言いますし、例え親しい仲だろうと血のつながりがあろうと本人の生き死には関知できない問題だと思います
    西部氏は今は絶滅危惧種とも言うべき健全な左翼だと私は思っていて、明治以降の急ぎすぎた近代化については私とほぼ同意見で、中でも印象に残っているのは「戦争万歳」というかなり過激な戦争を擁護する発言をよく言っていて、要するに戦争肯定というより、男は家族を守るために戦うのが仕事で、今の男性が弱くなったと感じるのは戦争しなくなったからだといった、男性の役割について西部氏なりの表現で言っていたと私は考えています
    改めてご冥福をお祈りします

    土俵に女性問題に関しては完全に上げ足取りで、ここぞとばかりに女性差別だとフェミニスト全開の反日左翼が発狂していますが、こんなのは差別でも何でもなく、ただ協会が莫迦すぎただけの話で、例え女人禁制だから神事だからという理由はあろうと、人命を粗末にする神がどこにいるんだと考えれば、あの状況でどうすればいいかなんて子供でも分かる話です
    これは本能の劣化としか言いようがありませんが、男女では役割が違うといった本能で自然と分かっていたことが今は分からなくなっている人がいる根本は何度も言っている教育の問題だと思いますし、遠藤さんが以前おっしゃっていた子供の頃に昔ならやっていた多少の危険な遊びといったことを今はほとんどやらなくなって、病的なほど子供を過保護にしていることも原因の一つだと思います
    この手の女性差別だなんだと狂ったように発狂するフェミニスト全開反日左翼の根本は教育の問題と、それによる本能の劣化だと言えますね
    くどいようですが、日本再生のためには一にも二にも教育が大事だとしか言えないと思います

  6. あき:

    西部邁・本当に自殺幇助されてたのだとしたら最低だと思う。 他に死に方が有るでしょう、問題提起ねえ?そういう風だから保守運動?と言うかー駄目だったんではないでしょうか、うまく言えないけど。 何か、兎に角がっかりしました。 以前外人の女の人だったと思ったけど、全身何処も動かなくて瞼だけ?少し動いたのかな、この人が泣いてもう死なせて欲しい・と訴えていたのは考えさせられましたが。
    相撲の話はもう結構ですね~大したことじゃありません。 そんな事より大事な事山ほどあります。 大阪地検のリーク女!こんな奴即逮捕しなければおかしいでしょう、大阪、川崎で人権擁護法案?勝手にやってるようですし!日本人は、いい加減ボケーっとするの止めないと祖国が亡くなるかもですよ・・

  7. まいまい:

    あきさん
    最近よくかき込んでらっしゃいますが、ちょっといいかげんにしてください。もうガマンの限界です。
    遠藤先生が取り上げておられる問題を”どうでもいい”っていうんなら、わざわざかく必要ないでしょ。興味あることだけに意見すればいい。(その意見のしかたも先生に対して暴力的で人をバカにした感じだし)失礼にもほどがあるし、長年の読者の一人としてとっても不愉快です。コメント欄を開くとあなたが暴言をはきちらしてるのが目ざわりでしかたありません。でも遠藤先生とここの管理してる方のコメント承認基準を批判するものじゃないのでお許し下さい。。
    こんなだから日本第一党を支持してる人たちの運動ってそれこそダメなんだと思う。絶対ひろまらない。