水際対策の緩和はまだ早い

皇紀2681年(令和3年)11月2日

新規入国、水際対策を緩和 ビジネス目的なら待機3日に

政府は新型コロナウイルスの水際対策を緩和する検討に入った。原則停止していた外国人の新規入国に関し、ビジネス目的の短期滞在や留学生、技能実習生を対象に認める。受け入れ企業や団体による入国者の行動管理を条件とする。…

(日本經濟新聞社)

 第四十九回衆議院議員総選挙の投開票が終わった途端、これはいただけません。わが国以外の武漢ウイルス(新型コロナウイルス)感染状況は、当初から一貫して段違いに蔓延している国がほとんどであり、国民には緩く、海外には厳しくあらねばならないはずです。

 主にビジネス関係、留学生や研究者ら諸外国からわが国への渡航希望の声がしつこく上がっていたのは分かりますが、このいわゆる「水際対策」が不十分だったがために国内の感染状況を悪化させ、多くの国民を不安にさせました。

 その規制を緩和するには、まだまだ時期尚早です。これで仮にも「第六派」なる莫迦騒ぎを引き起こせば、来夏の参議院議員選挙がどうなるか、自民党は覚悟しなければならないでしょう。

 自民が今回の総選挙に辛勝したのは、立憲民主党や日本共産党らただただ喚くだけ喚いた野党の失点と、岸田文雄首相に対する誠実、且つ安定感のある政権運営を期待してのことに違いありません。

 にもかかわらず、いきなりこの種の不誠実な対応案を呑んではいけないのです。

 その立民は、まさかの副代表(辻元清美前衆議院議員)まで議席を失うという顛末となり、枝野幸男代表らの交代は免れません。

 また、自民も甘利明幹事長が選挙区で落選(比例復活)して辞任したのは、かの神奈川県内で辛酸を舐め続けてきた氏の天下がわずか二か月弱に終わったのを気の毒に思うと同時に、国民的不人気(政権の不安定要素としてつきまとう)でも幹事長に据えなければならなかった人事案を了承したもののこの顛末まで予想していたとするなら、岸田首相は隠れた策士かもしれませんし、いずれにせよ運に恵まれたと申せましょう。

 その岸田政権は、いよいよ成長と分配と手堅い外交・安全保障を実行していきませんと、本当に来夏に悲劇が起こります。

 私たち国民も岸田政権を見守り、与党に「たくさん賛成もした」などという言い訳が全く通用しなくなった「与党の失点をしつこく追及するだけの国会運営」の終焉を広く確認し、実のある政策の実現を訴えていきましょう。

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『水際対策の緩和はまだ早い』に2件のコメント

  1. きよしこ:

    岸田首相は従前より「聞く力」を前面に出し、無党派層からある程度の支持を得ることに繋がりましたが、何でも聞けばよいというものでは当然なく、むしろこの先大事になるのは国益を損ねる暴論を「聞き流す力」ではないでしょうか?その典型が水際対策の緩和であり、これをやすやすと実行すれば国政・地方問わず、勝てる選挙も勝てません。批判を承知で述べますが、海外の感染拡大状況の悪化は我が国にとっては「日本の経済は日本人で回す」契機とする絶好の好機です。国民の多くも経済活動の再開には賛同しても海外からの観光客等の積極的な受け入れには反対するはずです。おそらく公明党あたりは受け入れに前向きな姿勢を示すでしょうが、自民や維新、国民民主あたりから反対の声を挙げるように求めていかなければなりません。「そんなことすれば来年の参院選で大変なことになりますよ」と(少しドスの聞いた声で)忠告しても罰は当たらないでしょう。

  2. 日本を守りたい:

    https://www.youtube.com/watch?v=jYtuW6JHnOg

    どうか御高覧下さい。拝。