韓国が羨ましい?本当に?

皇紀2680年(令和2年)5月7日

韓国のコロナ対策を称える日本に欠ける視点

<ドライブスルー検査など、韓国の対応を称賛する日本のマスコミやコメンテーターたち。だが、その「迅速さ」を可能にしているものを軽く見過ぎているのではないか。本誌「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集より>
新型コロナウイルス対応についての日本のニュースを見ていると「韓国では」という言葉が頻繁に聞こえてくる。私見を言えば、最も模範的な事例として語られるべきは台湾の事例だと思うのだが…

(Newsweek)

 これを述べたのは日本人の論客でも何でもなく、韓国の崔碩栄氏です。特に韓国が一足先に昨日からいわゆる「自粛解除」となったのを受け、文在寅(北朝鮮工作員)政権の対応を高く評価する声が散見されますが、PCR検査の実施数、或いはその方法について韓国を礼賛する声には、どうしても違和感を禁じ得ませんでした。

 それは、崔氏も述べておられるように徴兵制による緊急動員が可能な点を、わが国の無知な論客たちがこぞって無視して「韓国に比べて日本は」と吐き散らしたことです。しかもそういった類いの者は、常日頃から徴兵制を否定している(私も「徴兵制はかえって国を弱くし、非効率的だ」と述べてきた)のであり、論理が一貫していません。

 さらに、崔氏のご指摘と四月二十三日記事で私が述べたことを勘案すれば、やはりわが国のマイナンバー制度も、日本共産党らの反対を押し切って韓国の住民登録番号のようにしておけばよかったのでしょう。極左政党の似非「人権論」に振り回されて、いざという時に全く使い物にならない制度のまま放置してきました。

 韓国は、今なお韓半島(朝鮮半島)が分断されたままの韓国戦争(朝鮮戦争)休戦国家であり、この戦争で掃海作業中に、そして漁民が日韓・日露の国境で、外交官二名が中東で、ことごとく銃弾に倒れたにもかかわらず「七十年以上戦争をしてこなかった国」という体裁で現行憲法(占領憲法)を放置し、中共からの武漢肺炎ウイルス(新型コロナウイルス)による攻撃に間に合わなかったわが国・日本が、戦時体制の韓国がとった方策を羨ましがるのなら、憲法と安全保障の問題に目を瞑ってきたことをこそ恥じねばなりません。

 本日より特定警戒都道府県に指定された北海道、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県以外は、自粛要請が緩和され始めます。

 しかし、このような事態に対応できない法の仕組みになっていたわが国は、依然として緊急事態宣言が布告されたままです。そのような中、かの台湾が自治体単位でわが国の同じく地方自治体に医療物資を無償で送ってくれています。一例を申せば先日、高雄市から和歌山市へ物資が届きました。

 わが国は、真に交流すべき相手すら見間違えたままここまできてしまったのです。

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『韓国が羨ましい?本当に?』に3件のコメント

  1. きよしこ:

    政治にリーダーシップを発揮してもらい非常事態でも我々の生命や財産、暮らしへの影響を最小限に抑えるためには私権の大きな制限と強制力の高い法律が必要不可欠だということを多くの国民が理解したのではないでしょうか。近頃はどこのワイドショーも一時の某民放のような韓国アゲが酷くその制度に未だ疑念の多いPCR検査を引き合いに出して「日本は世界の恥」などと宣っていますが、ならば徴兵制やスマホアプリまで活用した徹底的な移動追跡を認めろというのでしょうか。今回のコロナウイルス対策における我が国と韓国の差は、ひとえに感染症に対する経験値と私権制限への抵抗の無さだと思うのですが、そこを省いて議論と称した悪口大会のようなことばかりしているのですから誰もテレビや新聞を見なくなるのです。

    それにしても我が国における「台湾無視」は目に余るものがあります。まるで「この世に台湾なんぞ存在しない」とでも言わんばかりの黙殺ぶりは報道権力に相当数の中共または南北朝鮮の工作員が入り込んでいると疑われても仕方がないくらいです。1年延期になり、「もう開催は無理なのでは」と言われ始めた五輪も、当初の日程では「台湾」ではなく「チャイニーズ・タイペイ」での参加にさせられていたでしょう。少し前までは考えられないくらい台湾への理解は進んできましたが、まだまだ不十分です。この期に及んで自らの責任を認めようとしない中共と、その嫌がらせに屈することなく粛々と自国民を守った台湾と、私たちがどちらと関係を深めていくべきなおか、少し想像力を働かせればすぐに分かるはずです。

  2. js:

    本当に左の政党のせいなのでしょうか
    モリカケも桜も、ものすごく単純な事実なので、首相が丁寧に国民に説明し、自民党が強く出ていれば早めの幕引きが可能だったでしょう
    いろいろな懸案は、結局自民党自身が本当はまとめる気などさらさらなく野党と猿芝居をした結果であろうと思います

    韓国と台湾の比較で言えば、どちらも個人のプライバシーをさらすという手段を一部で使っており、憲法改正の上でも日本で実行できたかどうか。むしろ、両国とも医療体制において、途上国とは言わないが我が国より劣る部分があり、その点をカヴァーするうえでのプラスアルファが必要だったと考えるべきかもしれません
    ただ保守層の多くが、韓国は失敗例であるといいたがるのは何とも頭の固いことで

  3. 心配性@我は蛮夷なり:

    中韓は「強権」で「独裁的」だからこそ、大胆で思い切った政策展開が可能だと言えますね。
    逆に言えば、日本はとても「民主的」で「穏健」な国と言えます。

    でも、中韓も欧米も、経済的に相当苦しくなってきたのは事実でしょう。

    中国などはこの連休中に1億人以上が中国国内を旅行すると言われていましたし、観光地はさっそくごった返していました。
    上海の街も人で溢れ、まるで「コロナ以前」の渋谷のようです。(極端過ぎて分かり易い!)

    韓国も、最近のニュース映像で見たところ、首都ソウルは多くの人で賑わいを取り戻し、夜の街を男女が歩き回り、飲食店内は完全に「三密状態」と化していました。

    欧米も「検査をしっかりやっている」「ロックダウンは成功だった」と、マスコミその他から称賛されていますが、実際のところはどうだったのでしょう?

    イタリアは、いまだに感染者数も死者数も増え続けていますが、様々な経済活動を再開するようです。
    ドイツなどは、最近もサッカー選手の感染が続々と判明していますが、メルケル首相が今月中の試合再開にGOサインを出しました。
    「集団免疫大作戦」に転換したわけではないのでしょうが、苦しくなってきたのでしょうね。

    自粛を緩和する際には、せめて治療薬の素早い承認が必要になると思います。

    岡田晴恵教授 アビガン早期承認指示「非常にありがたい」 医療従事者を守るため提言も
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200506-00000107-spnannex-ent