政治工作員化する医師たち

皇紀2680年(令和2年)3月18日

村中璃子 RIKO MURANAKA @rikomrnk

昨日のミヤネ屋は出演者全員にPCR検査はクラスターの追跡と重症者の救命が目的で対象を絞る必要があることを理解してもらえたと思う。一方「韓国みたいにPCRやれ」と話してというオーダーをあからさまにしてくる番組もあり全部お断りしている。でも喜んでそういう話する医者はいくらでもいるから難しい

(twitter)

 新型コロナウイルス(武漢肺炎)の感染爆発(パンデミック)に関連し、PCR検査の実施は濃厚接触の可能性がある者に限定して実施していかなければ、いわゆる「医療崩壊」を起こすのが韓国などの例からも明らかです。

 パンデミックを起こした国や地域からの帰国者や、感染者を診察した医師たちの検査などを必要としても、まるで「韓国に倣え」とばかりに全国民を検査する勢いの莫迦げた暴論を吐き散らしてきた報道権力の無責任は、医療現場を著しく混乱させています。

 日本医師会という利権団体が「起きたことへの言い訳しか頭にない」厚生労働省と共に何の役にも立たないのはさておき、既に医師間の対立にまで発展して現場が崩壊した例は、神奈川県相模原市中央区の相模原中央病院の医師たちが十一日に発表した悲痛な論文で白日の下にさらされ、兵庫県神戸市北区の平佐クリニックでは感染患者情報を公開して適切に対処したことがかえって悪質な誤解にさらされる顛末となり、これはそもそも神戸市北区役所の医師への対応が無責任極まりないものであることが原因でした。医師自身が求めたPCR検査を受けさせず、診療の継続実施を医師自身の判断に丸投げしたのです。

 本来であれば厚労省が指針を公表して全自治体に通達を発し、医療現場をリードしていかなければ、医師たちもどうしてよいか分からなくなってきます。さもなくば医師の持つ知識そのものがただただ恐怖を扇動してしまうのです。それに乗じて現れるのが以下の上昌広氏のような人物です。

上 昌広 @KamiMasahiro

知人から送られてきました。昨日、国会審議で配られた資料です。医師などが求めたpcr検査の大部分を相談センターは断っています。3/9は5520件中、251件しか実施しませんでした。

(twitter)

 連日のように政治工作的ツイートを繰り返している正体のよく分からない医師なのですが、これが医師の風上にも置けない「工作員」と断定できるのは、掲示されている資料すらも正しく読めずに、或いは敢えて読まずに恐怖を扇動している点です。

 上氏が掲示した資料は、あくまで「帰国者・接触者相談センターの相談件数」であって、決して「医師が求めた検査依頼件数」ではありません。にもかかわらず「医師などが求めたPCR検査の大部分を相談センターは断っています」などと医師なら読み間違えるはずがないことをわざと間違えて書きなぐり、批判の矛先を安倍政権か何かに誘導しようとしています。

 初動対応を大いに間違えまくった安倍政権への批判はともかく、このような国民的不安の煽り方はまともな医師の所業とは思えません。医師としてではなく、政治工作員としての使命を帯びているとしか思えないのです。

 先月十二日に上氏が「日本とは違って」などと絶賛した伊国は現在、欧州最大の「パンデミック国」と化しました。武漢肺炎に対する見方が感染症の専門医でないことを差し引いても、どうしても医師とすら思えません。横浜港に停泊した豪華客船に「わずか数十分の潜入」で国内外へ何かわめき散らした神戸大学の岩田健太郎教授?といい、極めて扇情的細部が不正確なのです。

 もはや誰も信用できない現状は、兎にも角にも安倍政権がすぐに対応チームのようなものを編成して情報発信をしなかったためで、中共に配慮してしまった罪は極めて重いのです。

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『政治工作員化する医師たち』に4件のコメント

  1. 心配性@我は蛮夷なり:

    WHOのトップが「検査!検査!」と呼びかけていますが、拡散の初期段階ならともかく、パンデミックに至った現在は、いかに「死者を出さないか」ということに重きを置くべきだと思います。

    「高輪ゲートウェイ駅」券売機前に長蛇の列、3時間待ちも
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20200315-OYT1T50130/

    で、ですよ。

    近い将来東京で「感染大爆発」が生じる恐れができていました。

    こういう大馬鹿野郎なことをするなら、もう、東京をマニラみたいに「封鎖」すべきかも知れません。
    東京都を封鎖し、都民の都外への外出を禁止し、隣接する各県は「関所」を設けて県境を死守し、郷土の防衛にあたった方がよいのかも知れません。

  2. きよしこ:

    クルーズ船から追い出された直後はテレビに出まくっていた岩田教授も「日本政府の対応が概ね正しい」と発言し始めてから全くメディアに取り上げられなくなりました。一方で上氏は今日も「ミヤネ屋」であろうことか蓮舫の発言を元にいい加減な発言ばかりしていました。安倍政権のだらしなさも大概ですが野党と報道権力がもはや意図的に日本国民を殺しにかかっているのが明け透けなので相対的に政権の評価が上がるのです。本当にいい加減にしてほしい。

  3. 士魂至誠:

    医師には弁護士同様に9条の会シンパが多いのでしょう。
    SNSですぐ素性が曝け出されますがSNSも峻別が肝心です。
    いずれにせよ居心地がわるくなり駆逐されるでしょうネ。

  4. js:

    正しいことの指摘が難しすぎて困ります
    検査の数が少なすぎたことは事実で、そもそもクルーズ船の医療スタッフさえ検査なしで自宅に戻ったことなど論外。ただこういう指摘は単純に検査を増やせ論として頭から否定される
    岩田教授はたしかにクルーズ船の管理のずさんさを示した点である程度意味のある行為をしたのですが、それを言うと現場についてわかってないといわれる始末(隔離が不十分であること、医療スタッフがゴーグルも防護服もなしで作業していたことなど、素人が考えてもあり得なさ過ぎてため息が出る)

    情報発信と言えばせっかくの経済対策に対し麻生氏や二階氏が後ろ向きのコメントをはき続けており、結局は何一つグリップできていないんだなと。日銀総裁もひどいですね。現政権が対策チームをすぐに作っても、現場の声を吸い上げることは無理なのでは?