移民流入が引き金になった

皇紀2679年(令和元年)5月29日

 欧州連合(EU)脱退をめぐって英国のテリーザ・メイ首相(保守党)が辞任を表明し、オーストリア(エースターライヒ、墺国)のセバスチャン・クルツ首相(国民党)が内閣不信任案を可決されて失職します。

 後者は、連立を組んでいた自由党(右派)の党首で副首相だったハインツ=クリスチャン・シュトラーヒェ氏の露国がらみの不正による辞任と連立解消が原因ですが、いわば移民の劇的流入をめぐる反対世論の高まりで誕生した政権の失速というような単純な構造ではない大混乱が欧州を襲撃中だと申してよいでしょう。その意味では、総選挙結果次第で再びクルツ内閣が成立するかもしれません。

 なぜなら連立を脱退して不信任案賛成に回った自由党の基本政策は、中道右派の国民党と共に移民反対だからです。英国はそもそも、同盟通貨(ユーロ)に加わらなかったのですから、EUそのものにも参加すべきでなかったかもしれません。そうすれば今日の混乱はなかったでしょう。

 EUの失敗は、独国のアンゲラ・メルケル首相が発表(現在は修正)した移民大量受け入れ政策が引き金となり、共同体の崩壊を招いたことです。こう述べますと「排斥主義か?」「民族主義だ!」と批判されますが、以前から申していますように共同体に或る程度の移民が或る一定の速度で流入を続ければ、もとの共同体が壊され始め、そのことに気づいたもとの共同体の人びとが破壊を食い止めようとするのは至極当然のことなのです。

 わが国もついに、経済協力開発機構(OECD)の調査で世界第四位の移民大国に転落してしまい、このままでは国家それ自体の崩壊が始まります。欧州各国は、歴史的にも(ローマ帝国の時代から)この種の失敗を繰り返しており、何の参考にもならないのです。

「ぶっ殺してやる」 現場に響く男の声 子供らは言葉失い立ち尽くす 川崎殺傷事件

 いつも通り、学校へ向かおうとしていた児童が突然の惨劇に見舞われた。川崎市の路上で28日午前、児童らが男に刃物で襲われ、多数の死傷者が出た事件。「ぶっ殺してやる」。男はそう叫んでいたという。子供らはおびえた様子を見せ、呆然(ぼうぜん)と立ち尽くした。「一体何が…」。血だまりが残る現場には衝撃が走った…

(産經新聞社)

 さて、事件報道は(不正確なことが多いので)滅多と扱わないことにしているのですが、子供たちを狙った凶悪犯罪をどうしても無視することができません。まず、亡くなられたお二人とそのご家族に衷心よりお悔やみを申し上げると共に、体のみならず心にも大きな傷をつけられた全ての子供たちとそのご家族にお見舞いを申し上げます。

 十九人もを刃物で刺した犯人は、五十一歳の岩崎隆一容疑者(神奈川県川崎市麻生区多摩美)ですが、これだけのことをやっておいて勝手に死んでしまいました。被害者ご家族の処罰感情を、せめて法によって(裁判官も当てにはなりませんが)慰めることもできないのです。

 子供を狙うわ、勝手に死ぬわ……はっきり申し上げて近年稀にみる卑怯者ではありませんか。社会に対する怨恨や、幸せそうな他人と辛い自分とを不必要にも比較して孤独に苦しんでいたのかもしれませんが、あなたは、こんなことをするために先祖代代命を繋ぎ渡されたのですか、と。

 子供たちのほかに現場にいて亡くなったのは、父兄のお一人だった外務省広報文化外交戦略課の小山智史さんでした。恐らく子供をかばって背中から刺されたのだと思います。語学担当の専門職員は、概して地味ながら異色な人が多いのですが、省内の評判はよかったようです。この口惜しさをどうしてくれましょうか。

 私たち国民は、もっと「子供たちの安全を見守っているのだ」ということを互いに確認し合わなければいけません。その温かい視線は、冷たい犯罪の抑止に役立ちます。人権問題を提起する活動家(大抵対日ヘイトスピーカーの自称左翼)がいますが、警察が尽力している通り監視カメラの積極的な設置もその一つです。

 そんな中、霞が関最底辺の文部科学省から覚醒剤取締法違反および大麻取締法違反容疑の逮捕者が出ました。厚生労働省麻薬取締部に逮捕されたのは、初等中等教育局参事官補佐の福澤光祐容疑者です。勝手に公務員になったくせに国民が選んだ政治家に「面従腹背」といい放った前川喜平元事務次官を輩出した役所は、さすがやることの卑劣さが違います(嫌味)。

 一方、さいたま市見沼区大和田町の路上では、埼玉県警察大宮東署所属の警察官の威嚇発砲を無視して刃物を振り回してきた男がそのまま射殺されました。わが国では極めて稀な展開であり、これまた人権がどうのと活動家がうるさくて仕方がないのですが、警察官に対しては「刺し殺されても」という程度の人権感覚で「加害者の人権が」などと語らないでもらいたいのです。この警察の対応は、極めて妥当だったと確信します。

 私たちの暮らしの安全を守る仕組みと、それに取り組む人の問題なのです。警察官も海上保安官も、自衛官も消防士も、まず彼らの安全が確保された仕組みがあって初めて私たちの安全が守られます。だから平和が大切なんだ、ということが分からない反権力・対日ヘイトの叫び声がわが国を不安にさせてきたのです。自覚しましょう。

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『移民流入が引き金になった』に1件のコメント

  1. 心配性@我は蛮夷なり:

    仮に無差別殺傷事件の加害者に「同情すべき気の毒な過去」があったとしても、無関係な人々を突然殺してよいわけがなく、加害者が自殺してしまって「死人に口なし」ゆえ今のところ動機も不明なのであって、メディアが勝手に同情的な「ストーリー」を描くのは如何なものかと思います。
    今はただ、犠牲になられた方々とご家族に、ご冥福をお祈りし、お悔やみを申し上げます。

    トランプ大統領の歓迎ムードの一方で、悲劇が多発しておりました。
    胸が苦しくなりますが、一刻も早い救出を祈ります。

    沈没船から「たたく音」 ハンマーでたたくと2~3秒後に反応、潜水士が確認 銚子沖・貨物船衝突
    https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190528/soc1905280011-n1.html