〇のせいで元に戻らない街

皇紀2677年(平成29年)10月10日

 衆議院議員総選挙公示日。前日まで東京都の小池百合子知事の出馬発表があるといっていた人もいますが、ここでは二日記事ないと申しました。

 その上で、小池都知事率いる希望の党という「第二民進党」(ちなみに立憲民主党は「第二社民党」)の目的は、五日記事で申したように安倍晋三首相を引きずり降ろすことですから、首班指名は自民党の石破茂前衆議院議員あたりを(小池都知事は否定していましたが)考えているのでしょう。だから本人は出ないのです。

若者が神戸を離れ「5大都市」今は昔… 市長選告示:朝日新聞デジタル

 神戸市長選が8日に告示され、前市議の光田あまね氏、再選をめざす現職の久元喜造氏、元兵庫県加西市長の中川暢三氏、共産党兵庫県委員会委員長の松田隆彦氏の4人が無所属で立候補を届け出た。衆院選と同じ22日…

(朝日新聞デジタル)

 さて、この朝日新聞社記事を何気なく読み飛ばさないでほしいのです。神戸のことなんか自分に関係がない、地方の苦戦に興味はない、といった声が聞こえそうですが、実はそういう記事ではありません。震災復興の正体を露呈した内容なのです。

 未だに東日本大震災被災地の復興が進まないまま、東海・東南海・南海地震が一気呵成に発生し、首都圏直下型地震まで起きれば、間違いなくわが国全土が被災地の状態に陥ります。

 そして、生き残った国民はどうなってしまうのか、それが分かる阪神淡路大震災被災地の現状を伝えながら、実のところ朝日の記者は何も分かっていません。せいぜい衆院選と同日投開票の神戸市長選挙に絡んだ三文記事にしかまとめられていないのです。

 私はよく兵庫県の皆さんにお声掛けいただいて神戸市で講演をしますが、先日も別件で神戸を訪問した際、十代・二十代の若年層が市内で遊ばずに大阪市へ行くという話を聞きました。市内におもしろいところがないというのです。

 市の中心駅である三宮駅周辺は、阪急三宮駅がようやく今、建て替え工事に入ったところで、震災から二十年以上も仮駅舎のような状態が続いていました。湾岸の商業施設も大企業主体の運営で迷走が続き、阪急百貨店(神戸阪急 ※三宮阪急は震災で倒壊、そのまま閉店)でさえうまくいかず、その跡地を含め現在なお苦戦が続いているとも聞きました。

 なぜそのようなことになり、挙げ句に深刻な人口流入を招き、かつての「五大都市」の風格を完全に失ったかと申せば、現行憲法(占領憲法)下で初めて起きた大都市震災は、大日本帝國憲法(自主憲法)下で発生した関東大震災とは違い、戒厳令が出せないため、復興に必要な混乱期の統制がまったくできなかったからなのです。

 これが元の住民を路頭に迷わせてしまいます。特に焼失面積が甚大だった長田区では、とうとう元に戻れなかった人たちがたくさんいます。地元の商売も多くが姿を消し、大企業のチェーン店にすり替わっていったのです。

 結果、体裁だけを整えられた街並みは、ひどく無機質で神戸らしさの欠片もないものへと変身してしまいました。これを「復興した」とはいいません。あれから二十二年と十か月、神戸市は未だ震災復興を果たせておらず、もしもの次の震災で私たちがどんな目に遭わされるかを表しています。

 災害列島に於いて震災後元にも戻れなくなった占領憲法行政にまで斬り込んではじめて真実を突き、多くの読者を目覚めさせますが、いわゆる「護憲教」の朝日にはそれができないのです。

■10.29東京「第五回 救国の提言」■
 平成29年10月29日(日曜日) 東京都内で開催決定!
 詳細は、後日お知らせします。皆さんのご参集を心よりお待ち申し上げます。
 なお、大阪でも11月25日(土曜日)開催予定です。

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『〇のせいで元に戻らない街』に5件のコメント

  1. 心配性:

    >未だに東日本大震災被災地の復興が進まないまま、東海・東南海・南海地震が一気呵成に発生し、首都圏直下型地震まで起きれば、間違いなくわが国全土が被災地の状態に陥ります。

    安倍総理が「中国包囲網」といって、しっかり元が取れればよいですが、効果があるのかないのか、世界中の発展途上国にお金をばら撒きました。

    その前に、震災対策です。

    大がかりな「改憲」が必要かどうかはともかくとして、東京などはいつ大地震が起こってもおかしくない状況ですから、小池都知事は早急に、震災対策、治安対策、それから、既に忘れ去られつつある「ヒアリ対策」なども怠らずに対応していただき、東京五輪を無事に成功させていただきたいと、そう切に願います。

    よく「守りに入ってはいけない」と言いますが、「守り」は重要です。

    国民が「守り」に関心があるからこそ、あれだけ多くの「保険」のCMが流れているのではありませんか?
    病気になったらどうしよう、伴侶が亡くなったらどうしよう、家が燃えたらどうしよう、地震で自宅が全半壊したら・・・

    『守り』あっての『攻め』なのであって、日本国民は、フランス人やドイツ人の様に、地震も台風も無く、比較的安定した自然環境の中でぬくぬくと生きているわけではないのです。
    ゴールキーパーのいないサッカーの試合なんて考えられますか?
    「守護神」がいるから、他の選手が安心してプレーに専念できるのです。
    都知事は、どうか、都政に専念していただき、震災対応等ぬかりなく行っていただきたく思います。

  2. きよしこ:

    東日本大震災が発生した際、目を覆いたくなるような瓦礫の山を映像で見て、「これを取り除くだけでも20年はかかるだろうな」と考えたことを思い出しました。地元の方々の懸命な努力により、だいぶ綺麗なな街並みが戻りましたが、それはあくまで「復旧」であり「復興」ではありません。

    私が住んでいる地域も人口の流出と少子化が急激に進んでおり、あと5年もすれば学校も職場も、集落も消滅するでしょう。小学校も次々と平行に追い込まれていて、深刻なマンパワーの不足は、嫌でも地域から活力を奪っています。もともと都心部に住んでいて今も大都会への思いが断ち切れぬ中、いずれ老いてゆく両親を置き去りにしてでも集落から「脱出」したいという衝動に駆られ続ける日々です。九州北部豪雨から3か月が経ち、今も壊滅的な被害を受けたままの地域のニュース映像が、その気持ちに拍車を掛けます。

    震災復興すら憲法が邪魔をしていると言えば多くの人が「馬鹿を言うな」と口にするでしょうが、それすらも国家の自立を永遠に阻み続けたい占領憲法の卑劣な罠です。その第9条にただ自衛隊の存在を明記したところで何になるのかは分かりませんが、壊れたスピーカーのように護憲を叫ぶ政党や、そこから逃げ出した頭の黒い鼠を何の抵抗もなく招き入れる希望の党なんぞ何の役にも立たない連中です。この期に及んで「モリ・カケ」を連呼し「加害者」になることに決めた小池知事の顔も、あと少しで見なくて済むようになるのかと思うと今から楽しみです。ただし、我が国の有権者が正しい知識と高い民度を兼ね備えていればの話ですが。

  3. きよしこ:

    訂正
    ×平行→〇閉校

  4. あき:

    在日朝鮮人、帰化人(支那他)こういうのが、地方自治体とかにドンドン潜り込んでることが本当に心配だ。こんな連中が(在朝鮮は生活保護支給係が多いのかな)日本国やその自治体の仕事をきちんとやるわけない。 もう弊害が出まくってます。  そして地方法で外国人にも選挙権が与えられたりとかもう無茶苦茶です。  これを何とかしないと真剣に拙いです。
    自民党も利権とかで結局何にもしないんでしょうかね。 安倍総理のバラまきは大して効果も意味も無いと思うけどな(金額に対してです)~、他国が何をしてくれるんでしょう?日本は本当に底なし穴に金放り投げてる様にしか見えない。  国内にもっと効果的に使って、地方も活性させないと生活に不可欠なものまで無くなって誰も住まなくなったり、外国人に土地を買占められたりするんでは?!と、怖いです。
    今度の選挙、自民ぐらいしか無いが~調子に乗って・悪い方に・暴走しないか?!本当に心配です。
    ドイツとかみたいには、絶対に!!なりたくない!!

  5. ポッポ:

    地震災害と行政の取り組みについて、阪神神戸大震災では十分ではなかったとのことで、これは戒厳令が出せなかったためとのことですが、思うところを記述させていただきます。

    戒厳令は、大震災が起こった際の災害対応に直結すると思います。
    この時には、現在のような災害対応組織(自衛隊、警察、消防)になっていず、兵庫県から国への救援要請を行った後、応援を求められた地方公共団体は、要請後に自治体内部で救援の編成をしていました。
    これは、阪神大震災以降にそれぞれの地方公共団体において、常時、緊急時に対応できる体制を取っていると思いますので、動きはスムーズになったと思います。

    次に、復旧から復興に移る際の取り組みについては、復興住宅などはその年の内に掛かっていましたので、東日本大震災と比べますと極めて早かったと思います。

    また、震災による都市計画の見直しについても、大都市のことですから減積は避けられず、住民の方はそれぞれが我慢して応じられて早期に進められたと思います。

    東日本大震災について、災害対応は阪神大震災後の教訓を得て活動していますから、阪神大震災と比べますと随分早くなったと思います。
    その割には、国の機関をあれだけ使ったにも関わらず、復旧までに時間が掛かったと思います。これは、原発災害を考えても応急用仮設住宅の建設に時間が掛かりすぎました。
    仮設住宅の建設が遅かったところなど、阪神大震災が復興住宅の建設に掛かり始めた頃と3ヶ月位しか差はなかったと思います。また、都市計画では、大まかな工事が始まるのに4~5年を要したと思います。
    これでは、計画通りに工事をしても、完成の頃にはどうなるのか想像できないと思います。

    それから、病気が悪化したとのことですが、ご自愛ください。
    病気を検査して直すのは病院の仕事ですが、それを克服するのは、本人の気力がもっとも必要なのです。
    人にはそれぞれ、今、やっていることがあります。
    それを続けるのは自分しかいないとの、自分に対する義務感も一つの力になります。