河野外交始動、見えた課題

皇紀2677年(平成29年)8月8日

迫真(1)背水の改造内閣 首相、刷新と安定のジレンマ

 「何で河野太郎が外相なんですか?」。3日の内閣改造・自民党役員人事の後、首相の安倍晋三(62)に近い議員が尋ねると、安倍は答えた。「これから中韓との関係がますます大切になるから」。外相に就いた河野太

(日本経済新聞 電子版)

 安倍内閣に重くのしかかる課題は、昨日記事で触れたような経済・財政政策のみならず、安倍晋三首相自ら内閣改造人事で増幅させた外交・安全保障政策であり、一日記事に述べた安倍首相に対する国民的不信を払拭できるか否かにかかっています。

 周辺諸国に対峙する外交的必要がなかった時期は、わが国にとってほとんどありません。問題なのは、いわば「わきが甘くてお人よし」の安倍首相が中韓、ならびに北朝鮮との関係をどのように重要だと考えているかなのです。

 よもや内閣支持率が下がったので、中韓にすり寄っていく(親中韓一派におもねる)ということでもないでしょうが、少なくとも河野太郎外相の就任によって政策的懸念を増やしたのは、間違いありません。

 フィリピン(比国)の首都マニラで開かれている第七回東亜首脳会議(EAS)などの関連会議に初参加の河野外相は、早速中共の王毅外交部長に「正直な政治家だったお父さん(河野洋平元外相)の意見を大切にせよ」などと目標をつり上げられたようですが、自民党内の保守派に与しなかったこれまでの態度のごとく、これらにも抵抗できれば極めて高い評価を受けるでしょう。

 しかしながら王外交部長の発言ではっきりするのは、いかに河野洋平氏が「中共共産党のための日本政治家」だったかということであり、私たち国民のために働いてなどいない国会議員を私たちの手で立法府に送り込んできた過ちを痛感させられます。

 韓国大統領の座をまんまと手に入れた北朝鮮の文在寅工作員は、掲げる国家運営五か年計画の中で、韓国人妓生(俗称=韓国人慰安婦)のための記念日制定や「被害者」研究所の設立を挙げており、いわゆる「日韓合意」の韓国による一方的破棄を認めない立場をとった河野外相がこれらをどう料理するのか見ものです。

 考えや意見の「多様性」などと称して勘違いをさも事実のように述べたり、政治工作に加担したりすることを許していてはいけません。

 かつて日韓(大日本帝國と大韓帝國)併合条約の締結で手と手を取り合うことになった日韓史に於いて、その前段に発生した伊藤博文初代首相の第三国(満洲國)での暗殺事件が本当に安重根元死刑囚の凶行なのかという闇を、河野外相が自らの異質な(と周囲には思われている)存在を逆手に取って突くことができれば、わが国の占領統治期以降まかり通ってきた韓国側の歴史修正(悪質な捏造)に終止符を打てるかもしれないのです。

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『河野外交始動、見えた課題』に2件のコメント

  1. 心配性:

    そろそろ「お金儲けの為に世界遺産登録」という発想を転換した方がよいかも知れません。
    現在、本当に、日本国内の「世界遺産」は、高い経済効果を発揮しているのでしょうか?

    軍艦島などは、完全に目論見が外れ、韓国による執拗な「反日プロパガンダ」のネタと化し、今後間違いなく「慰安婦問題」の様に泥沼化して行く事と思われます。
    河野新外相の「手腕」が試されるでしょう。

    古代の天皇のお墓もどうなるでしょうね。
    周囲に土産物屋が立ち並び、環境が悪化するといった懸念はないでしょうか?

    仁徳天皇陵含む百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産国内候補に 大阪府
    http://www.sankei.com/west/news/170731/wst1707310072-n1.html

    「万世一系」の真偽はともかくとして、古墳時代といえば、前方後円墳と、武人と馬の埴輪ばかりが強調されるのはよくないです。

    応神・継体新王朝とか騎馬民族説はありえない
    http://agora-web.jp/archives/2018455.html

    古墳時代ですが、個人的には、「ほぼ弥生時代」というイメージです。

    人々は、縄文時代や弥生時代と同じような「竪穴式住居」に住み、日本列島の一部で「弥生式水田稲作」や、縄文古来の「畑作」を行い、政治の中心地や地方でも、相変らず顔や手足に「入墨」を施した人々が海に潜って貝や魚を捕まえ、縄文・弥生時代と同様に「猪狩り」や「鹿狩り」を行い、「交易」と称して日本列島と朝鮮半島の間を丸木舟に毛が生えた様な小舟で行き来する人々が沢山いた時代だと思います。
    馬は高級品で、せいぜい上流階級の「ステイタスシンボル」といったところでしょうか?

    記紀の神々も神武天皇も、やたらと歩き回り、船に乗り、海に潜ったりしていますが、どう見ても農耕漁撈民といった趣が否めません。

  2. きよしこ:

    私は、今回の改造内閣には多少の戸惑いこそあるものの期待も失望もしていません。外務大臣は河野太郎であり、総務大臣は野田聖子である。それ以上でもそれ以下でもありません。早速報道各社は恒例の世論調査で支持率が上がっただの変わらないだの喧しいですが、個人的に採点すれば50点です。この先の働き次第で0点にもなれば80点くらいにはなるでしょう。

    たしかに河野氏の父親は絵に描いたような国賊であり、断じて許される存在ではありませんが、いくら親子でも政治思想や諸外国(特に支那朝鮮)との付き合い方まで完全に一致というわけではないと思います。もちろん先生のような手厳しい見方も尊重されて然るべきでありますが、大化けするかもしれないという可能性も残しておきたい気持ちもあります。

    太郎氏に贖罪の意識があるとは思いませんが、重要なポストを与えられれば全うに働く人間であると個人的には思っています。徹底的に反日国家に媚びた父親の業を、その子息が全て背負い、そして根元からひっくり返すというまるで大河ドラマのような展開を、この目で見てみたいものです。