実はヴェネズエラが大変!

皇紀2674年(平成26年)12月3日

 http://www.sankei.com/world/news/141124/wor141124……
 ▲産經新聞:石油大国でモノ不足「北朝鮮並み」? ベネズエラ 低価格品の周辺国への密売で払底「二度買いはダメ」

 「○○さえあれば大丈夫」というのが通用するほど、国家経済は甘くありません

 増税すれば税収が増え、財政再建が進むというのも同様で、一方、政府資産が潤沢にあるので、財政赤字を気にしなくてよいというもまた同様です。

 豊富な石油収入を誇る南米大陸北部のヴェネズエラで、なぜ本年二月ごろから暴動にまで発展したほど国内経済が混乱しているかと申せば、昨日も指摘したように、実は原油価格が下落しているのですが、それが原因ではなく、政情不安に治安の悪化、加えて産經新聞社記事のとおり、チャベス前政権時代から農業分野への投資を怠ってきたツケが回り始めたからです。

 そして、国内が致命的物不足に陥ると、極端なインフレーション(物価・給与上昇)が起きます。治安の荒廃がなく物であふれるデフレーション・スパイラル(給与・物価下落の悪循環)下のわが国では、どうしても起こりません。簡単に「○○するとインフレになって国が破綻しますよ」などと警告する類いの人物は、よって極めて怪しいのです。

 また、農業を「弱い産業」と規定し、そこへの投資(保護政策)を「無駄」と断じ、農産品は「外国からカネで買えばよい」と煽るグローバリズムへの折伏大行進(勧誘または洗脳)を口にする人物も、ヴェネズエラで起きたことへの危機感が希薄すぎます。近いうちにわが国も物不足に陥るかもしれません。そうして初めて極端なインフレになるのです。

 わが国を訪れる中共人民の中には、日本製の医薬品や医薬部外品を大量に買っていく人がいます。そこには、中共製への慢性的不信があるからですが、さらにその一部は、転売目的の「箱買い」に及んでおり、中共国内でそのまま売られているのです。

 これが中共経済の実態であり、物があるようでありません。このような国は、長く繁栄し得ないのです。何度でも申しますが、わが国も資源・食糧の自給政策などと組み合わせて経済政策を打っていかなければ、東京五輪大会までの好機を逃し、もう二度と陽は昇らないでしょう。

スポンサードリンク

Comments are closed.