中共の調査に同意した政府

皇紀2671年(平成23年)9月27日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2011092600872
 ▲時事通信:尖閣諸島沖に中国船3隻=海洋調査船と漁業監視船−海保
 http://www.asahi.com/politics/update/0926/TKY2011092……
 ▲朝日新聞:中国、沖縄トラフを海洋調査 日本政府も条件付き同意

 沖縄県石垣市尖閣諸島沖で、中共の調査船や漁業監視船などの違法侵入が多発していますが、時事通信社の記事にある「海洋調査の事前通報」や「通報とは異なる海域」というのは、朝日新聞社が報じた「日中事前通報制度」に基づく沖縄トラフでの2件の海洋調査を中共が申し出たのに対し、わが国政府が同意していたことと関係しています。

 中共がわが国に申し入れたのが6月から7月とありますので、菅政権下で「同意」の判断がなされたわけですが、一応「鉱物資源の探査をしない」との条件をつけたにもかかわらず、中共は海底資源の調査を始めていると思われ、事前通報域外にまで侵入してきたことを含め、日中間の合意など一切無視しているのです。

 わが国政府は、資源を巡って戦争(軍事力の不均衡により弱い国の人々が犠牲になること)が起きている世界情勢を知らないのでしょうか。

 いえ、行政府は当然よく知っていますが、立法府が日本国憲法(占領憲法)を放置しているため、或いは国会議員のほうが完全に「平和ボケ」しているので、その占領憲法第9条2項(国の交戦権は、これを認めない)を遵守しなければならない行政府は、中共の申し入れに条件付きで同意せざるをえないのです。中共はこのことをすべて知っています。

 その結果、彼らはまんまと条件も合意も破ったのであり、わが国に「交戦権」という覚悟があれば、戦争に発展してもおかしくない事態をいたずらに招かなくてすむのです。

 小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」を巡る事件の判決を大々的に報じるのも当然構いませんが、最も政府の判断を糾弾すべき事実が明らかになりながら、決して大きく報じられない一方で、26日から始まった衆議院予算委員会での増税論議を見守るという「不完全」に、なぜ誰も気づかないのでしょうか。

 東支那海の海底資源採掘に於いて、わが国が中共に出遅れていることと、政府が保有している資産は隠されたまま「増税なくして震災復興も社会福祉の充実もない」かのように言われていることは、何度でも申しますが実は一つに繋がっており、この2つの間違いを同時に改めない限り、現下の深刻な不景気や、欧州から始まるかもしれない経済危機に今後政府は全く対応出来ず、私たちの暮らしを「極貧化」の災厄が直撃します。

 わが国はもう「資源がない国」ではありません。それだけに、周辺国に狙われていると自覚すべきです。私たちがそのような世論を形成しなければ、政治家の「平和ボケ」は、まして民主党政権の続く限り治ることがないでしょう。

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