経団連が中国に媚びた結果

皇紀2684年(令和6年)2月15日

 インドネシア(尼国)大統領選挙が昨日、全州で投開票され、ジョコ・ウィドド大統領の後継と目されるプラボウォ・スビアント国防相の当選確実が出ました。

 ジャカルタ・バンドン高速鉄道を、あらゆる面で先行していた日本製ではなく中共製にして開業を遅れに遅らせたジョコウィ大統領は、尼国領ナトゥナ諸島の領有権を違法に主張する中共を「友好国」と呼んだプラボウォ国防相を後継にしたわけです。

 プラボウォ氏は、これまで二度の大統領選でジョコウィ大統領に対抗して敗れましたが、まんまと入閣することで後継者に収まったのですから、執念で勝ち取った権力の椅子と申して過言ではないでしょう。

 しかし、スハルト政権下で国軍中将だったころ、独裁批判の政治活動家たち二十二名を拉致監禁し、そのうち十三名が未だ失踪したままになっている重大な人権問題を起こしたことは、これからプラボウォ氏を苦しめるかもしれません。

 わが国政府としては、ジョコウィ政権に懐柔を試みた安倍晋三元首相も苦労したほどで、しばらく様子を見たほうがいいでしょう。尼国は、東南亜でも若く大きな力を持った国ですから、経済政策を国民に期待されている新政権に、本来ならすぐにでも中共から離れてもらう必要があります。

 そのためには、尼国領の持つ天然資源を「中共に盗られるな」と煽ることを念頭に、対尼外交の方針を改めねばならないのです。

哀れ!「中国経済は健全にして安定なる発展」と習近平政権に媚びまくったが「ゼロ回答」「軽侮」を喰らった日本財界大訪中団(石 平) @gendai_biz

、経団連の十倉雅和会長を最高顧問とする日本の「経済訪中団」が4年ぶりに北京を訪問した。破綻の瀬戸際にある中国経済を「安定」「健全」と持ち上げて媚びを売ったが、要求にはゼロ回答。報道での扱いもおよそ賓客に対する者とはいえない軽さ。要するに馬鹿にされて帰ってきた。

(週刊現代|講談社)

 そこで、わが国自身はどうかと申せば、この有り様です。一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が中共経済を過大評価して利用した結果、わが国の生産性は低落を始め、私たち国民の給与が下がり、財務省(旧大蔵省)が付加価値税である消費税を導入した顛末と連動するように内需をことごとく委縮させてきました。

 消費税がある限り経団連のこの方針は、恐らくどれほど会長が代わっても変わりません。わが国の経済団体だというなら、そもそも生産性が下がって内需が委縮していく政策へ歴代政権を誘導(操縦)してきた悪質極まりない財務省と闘うべきですが、民間団体とは思えないほど霞が関とベッタリです。

 財務省が恐いせいもあるでしょうが、霞が関と中共から吹いていた風に流されていたほうが楽だと考える程度の、先見性の欠片もない経営者たちの団体ですから、仕方がありません。

 しかし、その風は止みました。それを「止んでない」と強弁して中共を励ますような「安い団体」に、あの高慢な「中共様」が配慮などしてくれるはずがないでしょう。すり寄る前にすり寄ってくる阿呆に用はないのです。

 中共に配慮してすり寄っても何の得もないという典型事例であり、私たち国民は、経団連の発信に「一円の価値もない」と知らねばならないのです。

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